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75 女払いでやってきた【彫刻師】の方はアイテムロストで腕まで吹き飛んでいた。
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「個人的に思うんだけど、集中力アップのお守りは作るとして、彫刻師の二人の為に「幸運アップ」のお守りも良いと思うのよね……かなり失敗の率が高いのよ」
「職に寄って差は大きく開くとは聞いたことありますが……彫刻師は一番険しいのかも知れないですね」
「そうね。暇が出来たら作ってみるわ」
こうして昼休憩も終わり、午後は商業ギルドに行って女性を預かってまた戻ってくることになるんだけれど、その女性と会って、更に彼女に驚き、またも彫刻師の難しさを知る事になるとは、まだ誰も想像すらしていなかった。
昼休みが終わる頃ドマと一緒に馬車に乗って商業ギルドへと向かう。
女性払いされてやって来た女性を引き取りに来たのだ。
ギルドの玄関には職員さんがきょろきょろしていて、私たちが到着するとホッとした様子で「ギルドマスターが奥でお待ちです!!」と叫ぶや否や直ぐに案内された。
すると――。
「やぁ、待ってたよ」
「お待たせいたしました? 結構早めに来たんですが」
「ああ、少々訳アリでね。こちらの女性が女性払いでやって来たミモザさん。彫刻師なんだけど怪我をしていてね」
「え!」
「出来れば【破損部位修復ポーション】なんて持ってないよね?」
「モッテナクテモ タキガイル――!!」
そうタキが頭の上から跳ねるとミモザさんの頭にドバドバと【破損部位修復ポーション】を注いだ。
途端「う!!」と言ううめき声と同時に手が出ていなかった袖から手が出て来てビックリした。
「う、腕が生えて来たっ!!」
「意外とハスキーボイス! えっと、ミモザさん初めまして、ユリと申します。あの、お引き取りに? というか、そんな感じですが……大丈夫です?」
そう言うと女性にしては背の高めなミモザさんはツカツカと歩み寄ると私をギュッと抱きしめた。
驚き戸惑う私にレイルさんは「いやー助かったよ。来た時片腕無くてさ!」と言われて私の方がギョッとした。
「どどど、どうしてまた片腕が?」
「彫刻していて失敗して腕が飛んだ」
「「え!?」」
「アタシのミスね、しかも初歩的な。【身代わりの雫】を持っていればこうはならなかった」
そう言って溜息を吐く彼女に、ドマは血の気が引き、私は開いた口が塞がらなかった。
ちょ、彫刻師ってそんなに危険なスキルなの!?
「ミモザさん、後で詳しく彫刻師について教えて頂きたいです」
「構いやしないよ? 腕をもう一度生やしてくれたお礼さ。幾らでもアタシに出来る事や話せる事は話すよ」
「助かります。まだ幼い7歳の男の子も目指しておりまして」
「へ――! イイネェ! 育て甲斐がありそうじゃん?」
「ええ、頑張りましょう!」
「で、アンタがアタシを引き取ってくれるユリだね? 改めて初めまして、アタシはミモザ。彫刻師であり付与師でもある。と言っても付与レベル1だけどね? よろしく頼むよ」
「はい、よろしくお願いします。こちらは私の弟のドマです。同じく彫刻師でつい最近上げ始めたばかりで昨日スキル5になりました」
「ああ、地獄へようこそ……ふふっ! 歓迎するよ?」
「あ、ああ……よろしく」
血の気の引いたドマをトントンと叩きつつ、レイルさんは「では気を付けてね」と口にすると私たちは馬車に乗って一路ガーネット二号店へと向かう。
夫の家が商売をしている事などを伝えると「彫刻師なんてこのダイヤの国じゃ役に立たないだろうに」と言っていたけれど、私が「お守りを作りたいので」と言うと納得したようだ。
「家内安全商売繁盛、無病息災なんかは確かにお守りとしては売れ行きがいい商品だね」
「えっと、家内安全に商売繁盛、無病息災とは?」
そう聞き返したドマに私が軽く説明をすると「姉様はよくご存じですね」と驚かれたものの、元居た世界ではお正月に必ず買っていたようなお守りだ。
「それに男女共に、恋愛成就っていうお守りが特に人気でね。宝石や石で作れば飛ぶように売れるよ」
「効果はあるんですか?」
「勿論。同じ恋愛成就のお守りを交換し合って身につけていれば結婚すら出来るとまでいわれているね。無論思う心が大事だけど」
「へぇ……」
「お守りが効かない場合もあるんですね?」
「そりゃ相手が既婚者だったりすればお守りは効かないよ。他に好きな相手がいる場合もね。要は何でもタイミングさ」
「「タイミング……」」
「アタシ、こう見えて彫刻レベル8なの。色々詳しいよ? だから大体の事は教えて上げられる。まず一つ、【身代わりの雫】は何でもいいから身に着ける事。じゃないとアタシみたいにロストした際に腕が吹っ飛ぶとかあるからねぇ! あははは!」
ご、豪快!!
顔面真っ青になるドマをトントンと叩いて正気に戻し、後で必ず木で良いから作って紐で身に付けておこうと言う話になった。
今後スキル上げする際の確認事項になりそうだ。
そんな話をしているうちに二号店に到着し、案内しながら二階に上がると作業部屋へと連れて行き、軽い挨拶となった。
また、先ほどのミモザさんが素材ロストと同時に腕が吹き飛んだと言う話題でスギも顔面蒼白になり、ドマと二人【身代わりの雫】を作って『身代わり付与』して、私が用意した紐を使って服に括りつけていたのは言うまでもない。
そして大理石を見ると――。
「へぇ……スキルの上げやすい石でちゃんとやってるね。アタシはそこらの落ちてる石でやって良く怪我してたよ」
「ミモザさんはスキル8なのよね? 彫刻師ってそんなにハードなの?」
「あげる人がまず少ないからね。鉄の国サカマル帝国では【金食い虫の彫刻師】って言われるくらいで、上げてる奴等は金持ちばかりさ。庶民でアタシくらい上がってる方が珍しいし、場所と素材がシッカリ揃ってる所でないと本領が発揮できない不遇なのが彫刻師なんだ。無論彫刻師としてのスキルが高ければ高い程、木、石、宝石、貴金属と彫刻はしやすい。が、失敗した時のリスクはスキルと同時にデカくなって、体の一部が吹き飛ぶ……なんてこともある」
「実際吹き飛んでましたもんね」
「あははは!」
「「笑い事じゃない」」
「ただ、此処を見るに素材はしっかりある。金が掛からないっていうなら、この場所でのスキル上げや商品を作るのには最適だろうね。まぁ、何処に行っても宝石だの貴金属だの天然石だの高いんだけどさ」
そう言って溜息を吐いたけれど、ラフィとスギがキョトンとした顔で私の方を見ていて、ドマが咳払いすると「素材、タダですよ。ここではですが」と答えた。
すると「まっさかー!」と笑い飛ばしたミモザさんに、全員が私の顔を見ている為、もしやと思ったのか「本当かい?」と聞いてくる彼女に頷くと暫く目を閉じ無言になってから――。
「いや、そんなうまい話がある筈ない」
「いえ、実は作れるんです私。ここにある素材全部」
「嘘でしょ!?」
「なんだったら、この工場で使っている鉱石も宝石も全部ユリお姉ちゃんが生成したアイテムなのよ。レアスキル持ちなの」
「レアスキル……なるほどね」
それで察したのかミモザさんはジッと私を見ると次第にニッコリ笑い、「なら、本当にタダなら、スキル上げ放題出来ちゃう?」と聞いてきたので、私も笑顔で「ご教授願えるのなら好きなだけどうぞ?」と答え「うわっ! マジだったのね。やる気出たわ」と口にしてから真剣な表情をした。
「いいよ、教えてあげる。まず誰と誰が彫刻師だっけ?」
「そこのドマは私の護衛なのでちょくちょくいませんが、ドマとスギが彫刻師です」
「ぼくがスギです!」
「ドマです……」
「オーケー! 教え甲斐ありそうじゃん? アタシみたいに腕吹っ飛ばすんじゃないよ!」
「褒められた事ではありませんが、肝に銘じたいと思います」
「おなじくです!」
「ん、痛い所を! それもまたよし! アタシの事はミモザ先生って呼びな!」
「先生分かりました」
「先生ですね」
中々勢いのある先生がやって来たようだ。
でもここまでエネルギーがあると返って気持ちがスッキリするっていうか。
腕吹き飛ばしたのはミス!! って言える豪胆さが好きになるっていうか。
こうして『彫刻師とは』と言う授業が幕を開けたのである。
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こうして昼休憩も終わり、午後は商業ギルドに行って女性を預かってまた戻ってくることになるんだけれど、その女性と会って、更に彼女に驚き、またも彫刻師の難しさを知る事になるとは、まだ誰も想像すらしていなかった。
昼休みが終わる頃ドマと一緒に馬車に乗って商業ギルドへと向かう。
女性払いされてやって来た女性を引き取りに来たのだ。
ギルドの玄関には職員さんがきょろきょろしていて、私たちが到着するとホッとした様子で「ギルドマスターが奥でお待ちです!!」と叫ぶや否や直ぐに案内された。
すると――。
「やぁ、待ってたよ」
「お待たせいたしました? 結構早めに来たんですが」
「ああ、少々訳アリでね。こちらの女性が女性払いでやって来たミモザさん。彫刻師なんだけど怪我をしていてね」
「え!」
「出来れば【破損部位修復ポーション】なんて持ってないよね?」
「モッテナクテモ タキガイル――!!」
そうタキが頭の上から跳ねるとミモザさんの頭にドバドバと【破損部位修復ポーション】を注いだ。
途端「う!!」と言ううめき声と同時に手が出ていなかった袖から手が出て来てビックリした。
「う、腕が生えて来たっ!!」
「意外とハスキーボイス! えっと、ミモザさん初めまして、ユリと申します。あの、お引き取りに? というか、そんな感じですが……大丈夫です?」
そう言うと女性にしては背の高めなミモザさんはツカツカと歩み寄ると私をギュッと抱きしめた。
驚き戸惑う私にレイルさんは「いやー助かったよ。来た時片腕無くてさ!」と言われて私の方がギョッとした。
「どどど、どうしてまた片腕が?」
「彫刻していて失敗して腕が飛んだ」
「「え!?」」
「アタシのミスね、しかも初歩的な。【身代わりの雫】を持っていればこうはならなかった」
そう言って溜息を吐く彼女に、ドマは血の気が引き、私は開いた口が塞がらなかった。
ちょ、彫刻師ってそんなに危険なスキルなの!?
「ミモザさん、後で詳しく彫刻師について教えて頂きたいです」
「構いやしないよ? 腕をもう一度生やしてくれたお礼さ。幾らでもアタシに出来る事や話せる事は話すよ」
「助かります。まだ幼い7歳の男の子も目指しておりまして」
「へ――! イイネェ! 育て甲斐がありそうじゃん?」
「ええ、頑張りましょう!」
「で、アンタがアタシを引き取ってくれるユリだね? 改めて初めまして、アタシはミモザ。彫刻師であり付与師でもある。と言っても付与レベル1だけどね? よろしく頼むよ」
「はい、よろしくお願いします。こちらは私の弟のドマです。同じく彫刻師でつい最近上げ始めたばかりで昨日スキル5になりました」
「ああ、地獄へようこそ……ふふっ! 歓迎するよ?」
「あ、ああ……よろしく」
血の気の引いたドマをトントンと叩きつつ、レイルさんは「では気を付けてね」と口にすると私たちは馬車に乗って一路ガーネット二号店へと向かう。
夫の家が商売をしている事などを伝えると「彫刻師なんてこのダイヤの国じゃ役に立たないだろうに」と言っていたけれど、私が「お守りを作りたいので」と言うと納得したようだ。
「家内安全商売繁盛、無病息災なんかは確かにお守りとしては売れ行きがいい商品だね」
「えっと、家内安全に商売繁盛、無病息災とは?」
そう聞き返したドマに私が軽く説明をすると「姉様はよくご存じですね」と驚かれたものの、元居た世界ではお正月に必ず買っていたようなお守りだ。
「それに男女共に、恋愛成就っていうお守りが特に人気でね。宝石や石で作れば飛ぶように売れるよ」
「効果はあるんですか?」
「勿論。同じ恋愛成就のお守りを交換し合って身につけていれば結婚すら出来るとまでいわれているね。無論思う心が大事だけど」
「へぇ……」
「お守りが効かない場合もあるんですね?」
「そりゃ相手が既婚者だったりすればお守りは効かないよ。他に好きな相手がいる場合もね。要は何でもタイミングさ」
「「タイミング……」」
「アタシ、こう見えて彫刻レベル8なの。色々詳しいよ? だから大体の事は教えて上げられる。まず一つ、【身代わりの雫】は何でもいいから身に着ける事。じゃないとアタシみたいにロストした際に腕が吹っ飛ぶとかあるからねぇ! あははは!」
ご、豪快!!
顔面真っ青になるドマをトントンと叩いて正気に戻し、後で必ず木で良いから作って紐で身に付けておこうと言う話になった。
今後スキル上げする際の確認事項になりそうだ。
そんな話をしているうちに二号店に到着し、案内しながら二階に上がると作業部屋へと連れて行き、軽い挨拶となった。
また、先ほどのミモザさんが素材ロストと同時に腕が吹き飛んだと言う話題でスギも顔面蒼白になり、ドマと二人【身代わりの雫】を作って『身代わり付与』して、私が用意した紐を使って服に括りつけていたのは言うまでもない。
そして大理石を見ると――。
「へぇ……スキルの上げやすい石でちゃんとやってるね。アタシはそこらの落ちてる石でやって良く怪我してたよ」
「ミモザさんはスキル8なのよね? 彫刻師ってそんなにハードなの?」
「あげる人がまず少ないからね。鉄の国サカマル帝国では【金食い虫の彫刻師】って言われるくらいで、上げてる奴等は金持ちばかりさ。庶民でアタシくらい上がってる方が珍しいし、場所と素材がシッカリ揃ってる所でないと本領が発揮できない不遇なのが彫刻師なんだ。無論彫刻師としてのスキルが高ければ高い程、木、石、宝石、貴金属と彫刻はしやすい。が、失敗した時のリスクはスキルと同時にデカくなって、体の一部が吹き飛ぶ……なんてこともある」
「実際吹き飛んでましたもんね」
「あははは!」
「「笑い事じゃない」」
「ただ、此処を見るに素材はしっかりある。金が掛からないっていうなら、この場所でのスキル上げや商品を作るのには最適だろうね。まぁ、何処に行っても宝石だの貴金属だの天然石だの高いんだけどさ」
そう言って溜息を吐いたけれど、ラフィとスギがキョトンとした顔で私の方を見ていて、ドマが咳払いすると「素材、タダですよ。ここではですが」と答えた。
すると「まっさかー!」と笑い飛ばしたミモザさんに、全員が私の顔を見ている為、もしやと思ったのか「本当かい?」と聞いてくる彼女に頷くと暫く目を閉じ無言になってから――。
「いや、そんなうまい話がある筈ない」
「いえ、実は作れるんです私。ここにある素材全部」
「嘘でしょ!?」
「なんだったら、この工場で使っている鉱石も宝石も全部ユリお姉ちゃんが生成したアイテムなのよ。レアスキル持ちなの」
「レアスキル……なるほどね」
それで察したのかミモザさんはジッと私を見ると次第にニッコリ笑い、「なら、本当にタダなら、スキル上げ放題出来ちゃう?」と聞いてきたので、私も笑顔で「ご教授願えるのなら好きなだけどうぞ?」と答え「うわっ! マジだったのね。やる気出たわ」と口にしてから真剣な表情をした。
「いいよ、教えてあげる。まず誰と誰が彫刻師だっけ?」
「そこのドマは私の護衛なのでちょくちょくいませんが、ドマとスギが彫刻師です」
「ぼくがスギです!」
「ドマです……」
「オーケー! 教え甲斐ありそうじゃん? アタシみたいに腕吹っ飛ばすんじゃないよ!」
「褒められた事ではありませんが、肝に銘じたいと思います」
「おなじくです!」
「ん、痛い所を! それもまたよし! アタシの事はミモザ先生って呼びな!」
「先生分かりました」
「先生ですね」
中々勢いのある先生がやって来たようだ。
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