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第一章「『魔法少女☆マジカラ』編」
第2話(Bパート)
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住宅街の中央にて、私達は怪人共と対峙していた
数の差は聞いたくない程に開いていて、勝てる気が薄くなっていく程には嫌になるレベルでかなりの数が姿を現している
「…でも任されたは良いけど、どうすっかねぇアレ」
「ですね…」
任されたは良いのだが、目の前にいるのはアリの様にぞろぞろと這い出る無数の怪人軍団、それも人が押し潰されている為にわずかな時間制限付き
これをクリアするにはまず一番先に怪人達の中心に突撃した後、すぐさま正さんを救出しなきゃいけない
そして何よりも一番に不味いのは
「「「「ドロォオオォォ…!!」」」」
怪人達が、そう悠長に待ってはくれないという事だろう
「っと悩んでる暇も無いか…兎に角やるしかない!!」
私は無慈悲にも追い詰めんと言わんばかりににじり寄る敵に歯痒さを感じながらも、仕方無くロッドを取り出し迎撃体制へと構え始めた
「…………」
「いくよ…ってのぞみちゃん?」
と戦う直前のその時、のぞみちゃんが何かを思いついた様だ
「…かないさん、少し下がっていてください」
「え…うん、分かったけど…一体何する気なん?」
「ありがとうございます、ではいきますよっ!!」
「えっ何を?」
そう言ってグリーンは自分のロッドを取り魔力を注む
するとさっきのブルーの必殺技みたく、ロッドから緑色の風が放出され弦等の形へと変わりつつそれに弓の形にと纏われていく
そしてロッドが弓になるや否や迷わずゆっくりと敵集団に向けて構えだす
さっきのビビりとは豹変したかのような変貌っぷりな面構えだった
「かないさん、今から私が直線状に魔法を放ちます…そのすぐ後に一気に駆け抜けてその男の人の救出に急いで向かってください」
「あ、あぁうん…無茶しないでね?」
やだ何このとてつもない信頼感、サーティーン的な殺し屋か何かなの?
「分かってますよ…それよりも、準備は良いですか…?」
グリーンはそう言って弓を離すまいと強く握りしめながら弓の弦をより引き延ばし、目の前の軍団のど真ん中一直線上に目を向け鋭く集中する
「モチのロン、何時でもオッケー!!」
「そうですか…では、いきます!!はぁぁああああッ…!!」
必殺!!マジカルグリーン、ストライクッッ!!!!」
限界まで引かれた弦から放たれた風が圧縮された矢が砲弾の如く発射され、狙った一方向にドロドローンに向かってド派手にブッ飛んでいった
その一撃は本人の性格に似合わず正に必殺のそれだった
「「「「ッド…ロォオォォ……!!!?」」」」
ビームの様に貫通力がとてつもなく高く直線上に居る怪人達を一網打尽に貫き、余波の風で周囲のドロドローン達をも吹き飛ばす
もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな
ともあれその結果、怪人の群れのど真ん中に穴が空いたかの様に通路が出来た、これならば一気に駆け抜けて助け出せる
「っ今ですかないさん!!」
「おうよ、とぉうッ
どけどけどけぇぇええええーーーーッ!!」
私は開いた道をただ無我夢中に飛び込みそのまま突っ走り、群れの中心へと正さんを探しに一生懸命向かった
「「ドロドロォーンッ!!」」
だがそれを阻止するかの様に数体が影から飛び出し道を阻む
「ッじゃあぁまぁあだぁああああ!!」
「「ッッ…ア…アァ……」」
向かってくるドロドローン達を何度も殴っては倒しまた殴って、周りを懸命に確認し探し回ってはまた迫りくる怪人を倒す
それでも正さんの影はおろか気配一つ見つからない
「くっそ、全然見つかんない…確かにここら辺に居た筈なのに!!
おまけに何匹も怪人を倒しても倒してもキリが無さ過ぎる!!こんなのこの小さな住宅街の一体何処に潜んでたっての、よっ!!」
「ドロォッ!!」
「はぁ、はぁ…邪魔だっていってんでしょこなクソぁ!!」
…いよいよ本格的に体力的にしんどくなってきた、このままじゃジリ貧な上に体力切れでいずれコッチが倒れてしまうだろう
私は少しだけ探し疲れ、ふと無意識に建物達の上を見上げた
その瞬間を、私は見逃さなかった
「…キキッ」
「ッ!!」
姿を見ても明らかにそれはドロドローンでは無い、まるでとても小さな猿の様な紫色の生物が遠くのビル屋上からコッチを見ていた
その小さな生物はこちらに気づいていないのか変な仕草をしている
「キィ、キィイイッ!!」
「「ドロ…ドロォオン…!!」」
すると何という事だろうか、その生物の指先から私達の身長程の大きさの魔法陣が出現し、更にそこからドロドローン達が出てきたではないか
間違いない、アレはワープゲートか怪人を複製している感じのヤツだっ!!
「………キ?」
あ、やっべ流石にコッチに気づいた
「キィイイッ!!」
「あっ、待てぇ…って早!?」
気づかれるや否やあのちっこい生物はすぐに物陰に隠れ、その素早い逃げ足で足跡も無くどこかに隠れてしまった
「くっそぉ見失った…アイリス!!今隠れた奴追える!?」
『へっ!?あっゴメン今テレビ見てたッス』
「このポンコツ駄目妖精!!」
コイツ真面目な癖に見てるだけで本当に何もしねーな!!いや戦闘能力皆無って事は十分私も承知してるんだけどさぁ
だが本当にどうすれば良いのだろう
のぞみちゃんに狙撃…いやそんな余裕も無いしそもそも既に隠れてしまっている、もう一度探す…このガス欠状態にあの大群のど真ん中で?
幾ら考えても絶望的な結果にしか結びつかないわコレ
「あぁもうどうしよう、このままじゃいずれ囲まれる!!
今は何とか粗方倒して空いたけどもこのままじゃまたアレが召喚して…!!」
そう言っている間にも一匹、また一匹と怪人達が顔を出していく
そして、またいつの間にか囲まれた
「「「「ドロドロォオオン…」」」」
「oh…」
ゴメン、体力もう底尽きた
「ちょ、ちょっとタンマ…一旦落ち着こう、ね?」
「「「「ォオオォォオオオオンッッ!!!!」」」」
「ですよねぇええええ!!!?」
一話と同様今回も…というか今度こそ絶体絶命の大ピンチとなってしまった、というか私最近急にピンチになんの多くない?
なんて言っている場合では無い、今回は正さんが襲われている対象な以上助けなんてとても呼べるはずも無く
「くっ…ここまでか…!?
折角この前助けて貰ったのに、何も出来ずに…!!」
「かないさん、早く逃げて下さいッ!!」
この完全に包囲されているこの状況で逃げろなんて無茶でしょ
「もう、駄目だ…!!」
『かないさん!!』
もう既に、怪人はすぐそこまでーー
そう、諦めた時だった
「ギィーーーーッッ!!!?」
突如怪人の群れを突き破ってぶっ飛んで来たのは、さっきのミニ生物だった
「へっ?」
『はい?』
「……あっ、まさか」
酷く空気をぶっ壊された直後の様な感覚が私の背筋を這い寄り覆う、この感覚は間違いない…絶対に奴に決まっている
「…な、何が起こったんですか?吹っ飛んできたあの小人みたいなのは…?」
『……あー、終わったッスねコレは』
アイリスも状況を全て把握出来たのかさっきまで焦りまくってたのとは逆に安心しきった様な声色で、というか完全に終わったと思ってやがる
いやまぁ多分、創造通りならもう終わりそうだけども
「アイリスさん何か知っているんですか!?」
そんなアイリスに対しのぞみちゃんはこれでもかと大声でアイリスに状況説明もとい整理を必死に食らいつく様に投げかけていった
まぁ知らない人が見る限りじゃ理解不能だし仕方ないとは思うけど
『そりゃあ知ってるっちゃあ知ってるッスけど…』
「なら教えてください、早く!!」
『いや何て説明したら良いというか、実際に見た方が早いというか…』
今回ばかりはその気持ち分かるよ、アイリス
「ギィイ…!!」
と、そうこう言っている間にもミニ生物が体を起こし逃げようとする
「っとそうだ、アイツがこの大勢の怪人達を出してるっぽいから早いとことっ捕まえて倒さないといけないんだった」
「えっ、あのちっちゃな小人がですか!?」
『あ、魔力反応…アレ完怪人ッスね』
「あぁやっぱり?」
そら怪人をポンポン出しているんだから怪人に関係あるとしか思えないし
そう思いながら小人怪人に警戒しつつ逃さぬ様前後を囲うのぞみちゃんと私
「…いや待って下さい、ならこの怪人は何でコッチに飛んで?
小さいとはいえ怪人ですよ怪人、魔法少女か何かじゃなきゃあ到底殴る事すら…」
そう、そこがミソである
と言っても読者さん達ももうとっくのとうに分かっていると思うけど、怪人をぶっ飛ばすなんて所業魔法少女以外にやれるとしたら
「…さぁーってと
み ぃ つ け た ァ !!」
つい先日発見された正体不明のこの男、達人 正しか有り得ないのだ
「」
うっわぁ…ものっそいゲッスい表情しながら(私達が)倒した怪人踏み荒らして歩いてる、見る人が見ればちょっとしたホラーだよもう
のぞみちゃんなんか振り返った瞬間白目になって言葉無くしてんじゃん…
「…っととそれよりも、正さん無事だったの?汚染は?」
「こちとら無傷生還だわ、タイミング良くのしかかってくれやがって…危うく小説的にフェードアウトするとこだったわこの野郎共」
『ねぇ、何でそゆこと言うの?前回辞めろって言ったよね?』
「落ち着いてアイリス、君も前回とか言っちゃってるから」
また(小説的に)アウトな事言ってるよこの人達
生粋のシリアスブレイカーかもっと別のやべー何かなのか、怪人達すらも思わず手出ししづらくなっている空気にとその場はなっていた
「…はっ!?あの悪魔の様な顔をした生物は!?」
「ハイハイ落ち着いてねー、この人は(まだ)何もしないからねー」
「おいコラどういう意味だコラ」
私は気絶から目を覚ましたのぞみちゃんを宥めつつ色々と簡素かつ危険性無しという内容のもと説明を軽くだけしておいた
…この状況に対して早くも慣れそうな自分がめっちゃ怖い
「まぁその件に関しては終わった後に問い詰めてやるとして」
「ヒェッ」
やっべ余罪が増えた
「…さぁーてという訳で、覚悟は宜しいか害獣共」
「ギィイイ…!!」
小人怪人がジリジリと気圧されながらもこちらを睨んでいる、いやこちらというよりはふっ飛ばした張本人である正さんというべきか
「さーてサクッと倒して帰りますかァ」
「この数見てそれ言えんのは貴方位じゃ無いでしょうか、いや出来そうっていうか確実にやりそうだけども」
まぁ今回も最初に出会った時のようにまさにワンパン…もといそう、リアルア〇パンチで一気にカタがつきそうな勢いだし
それじゃあ後はこの人に任せて私達はさっさと退散…
「…グギャアアアアーーーーッッ!!!!」
と思ったその時、小人怪人が雄たけびをあげ始めた
「ッ…うるっさい!!一体何なのよも…う…?」
振り返って見えたのは、恐れていたものだった
前回私が重傷を負わされた怪人の様な禍々しく歪なオーラを放つ強大な怪人…即ち前に正さんが瞬殺した奴、正しくそれとほぼ全く同じと言って良い程に似た凶悪なオーラがあの小さな怪人から雄たけびと共に溢れ出てきているのだ
「ッ…!!」
「何ですか、あの酷く黒いエネルギーは!?」
『アレは…この前かないさんがやられたのと同じ!!」
「あ、アレが…!!」
常人でも分かる程に濃密なエネルギー、純粋かつ重苦しいそれにのぞみちゃんの顔色も険しいものになり私も流石にふざける気にもならない
「キィイアァアアッ!!」
「「「「ォォオオォオオ…!!!!」」」」
「ふぁっ!?」
すると小人怪人はそのオーラによって背後から超巨大な魔方陣を作り出す、その大きさたるや私達視界を覆う程ですらあった
そしてそこからズルズルとまるでゾンビみたく、それも魔方陣そのものを埋め尽くす程の恐るべき量の怪人が一気に這い出てきた
ここまでくると災害というべき他無いレベルだろう
「こ、こんなにたくさん…さっきのとは比べ物にもなりませんよ⁉」
「こんな数相手じゃいくら何でもちょっと…それにすぐ近くにはかさみちゃんも居る、守りながらじゃとても…!!」
実は隠れていたかさみちゃんはさりげなく私を支援しながらも傍にいて守っていたのぞみちゃんによって守られていたのだ
しかしこの数、私ものぞみちゃんもそんな余裕などある訳が無い
『これは流石に正さんでも無理なんじゃ…』
「…………
…ギィィァアアーーッ!!」
「「「「ド、ルゥォオオォオオーーーーッッ!!!!」」」」
なんて言っている間にも怪人達が長考する暇すらも無く、雨嵐の如き数と勢いで一斉にこちらへ向かって襲い掛かろうと突っ込んで来る
肝心の小人は高みの見物と言わんばかりにまた高い建物の屋上へと壁伝いに跳んでいき、私達を仁王立ちで嘲笑うかの様見下ろしていた
「「一気にキタぁああああ!!!?」」
「うわすっげぇ、災害時の津波みてぇ」
『何それちょっとだけ見ていたいッス』
「悠長に言ってる場合か!!」
早々な諦めか、それともこの期に及んでまだ余裕なのか…何故かは分からないが正さんは随分とリラックスした様子
…というか今さっきまでずっと正さん来た勝つるって思ってたけど、よくよく考えたらアイリスに話を聞いただけで実際の戦闘は見てないんだよなぁ…気絶してましたし
アイリスの事だから嘘じゃないし看病された時点で疑いようは無いんだけど、これはチートでもちと不味いのでは…?
「かないさん、この数では戦うのも無理です…早く逃げないと…!!」
のぞみちゃんが私に逃亡を必死に促す
まぁ、もどの道うこの時点で怪人側の勢いを見るからに背を向けた時点ですぐ追いつかれるし、逃げるなんてもう無理なんだけどね
結局この人の力に、賭けるしかないか
「「「「オオオオッッ!!!!」」」」
ドロドローンの大群が私達に迫り、遂にすぐ近くにまで来ている
せめて勝てなくても、抵抗位は…!!
ーーーーーー
『…さて、此処で少し説明させて貰うよ
あぁっと挨拶を忘れてた…こんにちは読者の皆様がた、私はアレ…プロローグに出てきた神様、コイツ転生させた張本人デス
っと本題に入ろうか、いや何少しだけ簡単な説明というか前フリだ
先ず先にこの男、プロローグといい一話といい敵を圧倒的な強さで撃破
それも殴るだの走るだのと身体能力が転生により軒並み高くなっている、読者もそうおもっているものだろうが…
正しく本当である!!…正だけに!!
…まぁくっだらない洒落は置いておいて、確かにコイツは1億回位の転生によって身体能力が軒並みカンスト以上になってんのさ
言ってみればスー〇ーマン…いやそれよりも遥かにもな
どうだ、ここまでくれば清々しいほどに俺のTUEEだろう
でもでも…幾ら身体能力が高くとも魔法少女が助かるかどうか
誰よりも早く動かなければ怪人達を全て倒し黒幕を撃破するのは不可能、かと言って早く動き過ぎたら守るべき魔法少女が吹っ飛ぶ
これだけの量を倒す速さだ、下手したら風圧だけでとんでもない事になるわな
では一体どうするのか
…ところで、一つだけそんな読者に言いたい事がある
一体いつから…チートが身体能力だけだと錯覚していた?』
――――
「…さて、やるか」
「……?」
やっと怪人達が襲おうとした時、正さんが徐ろに手を軽く前にだす
パンチの初動…にしてはだらしなさ過ぎるというか本当に前に出すだけ、それには攻撃なんて気配は一ミリも無かった
「さぁてぇとぉっ…」
「「「「オオオオオ!!!!」」」」
悠長にしている場合では無い、もうすぐそこまで来ている
仕方ない、何をするのかは知らんけどもう自分の力だけで敵を倒すしか…!!
「…ッそぉい!!」
すると正さんは急に前に出した手を、思いっ切り真上に上げる
簡単に言ってしまえば片腕だけバンザイしている様な戦闘中では異様な姿、一体この男はもう何をしているのだろうか
そう思った直後だった
「…ギ?ギ、ギィ…ギィイイ!?」
「「「「オ、オォオオ…!?」」」」
「えっ?」
「……ワッツ?」
少しづつではある、が段々と速度…いや力が上がっていく
怪人が、視界を埋め尽くす程の怪人の群れそのものが全て…
「真上に上がっていく…!?」
正さんの手に合わせた様に敵全てが、超能力みたいに上がっていく
怪人達はその場で必死にジタバタもがいているが、全て空を切っていて、効果がある様には到底見る事が出来ない
「独りでに…というか勝手に飛んでいってますよ!?」
「え 、コレマジで正さんの仕業?超能力者なの?」
「へっへっへ…ほいっと」
正さんが上げた掌をそのまま、一気に握り締めた
すると怪人達は一箇所を中心に空に飛んでいき、ボールの様に一纏めにされた
私は夢でも見てんのか、そんな位には現実味など到底無かった
「ギギ…ギィ…!!」
それぞれの怪人が他の怪人に埋もれ文字通り手も足も出せていない
それはあの超強そうだった小人の怪人ですらも同じ事だった
「悪ぃが此処は俺TUEE小説の中なんでな、さっさと終わらさして貰うぜ…」
絶賛チート中の正、今度は棒立ちになってひと塊になった怪人達を睨む
もう驚きはしない、何も驚く事は無いだろう
そうタカを括っていたその時
「はぁあああっ!!」
ゆめみちゃんがあの怪人玉の所へと全速力で向かっていく
「ゆめみちゃん!?」
おそらくだが正さんの超能力じみたアレが人を襲いに行った怪人達にもあの怪人玉に巻き込まれ、ゆめみちゃんもそれを追ったってところだろう
何にせよ、その時点で私は嫌な予感しかもうしなくなっていた
「何で怪人達があんな所に集まったのかは知らないけど…今がチャンス!!
私の全力魔法にゼロ距離射撃で一撃で全部仕留めてやるわ!!」
大声で言うのは良いんだけど引いて、そこマジで危険なニオイしかしないの
「あ、射程範囲に…まぁ躱すか何かするだろ」
『えっ』
ほら来た最悪の予想
「ゆめみちゃん今すぐそこから逃げてェーーーーッッ!!!!」
「ヱっ」
大声で危険を知らせようとする私、思わず急停止するゆめみちゃん
「ギィイ…ギィァアアッ!!」
何とか怪人玉から顔だけ出せ、口から何かを撃とうとする小人怪人
そしてそれら全部無視して何かをする直前の正さん
「危ないですっ!!」
「必殺、目からッビィイイイーーーームゥッッ!!!!」
男の目から発射される謎の超巨大な眩い超威力怪光線
その勢い、正に漫画界でも名だたる某宇宙戦艦のナントカ動砲の如し
「えっ」
「「「「ドロ…!?」」」」
その凄まじさは一瞬見ただけでも、何コレ出る作品間違えてないと思わざるを得ない程には凄惨かつ何故か美しい光景であった
だって完全に戦闘民族ばりなんだもん、主に威力が
「ちょ、まっtあああああああああああ!!!?」
突如として目の前を一瞬で覆い尽くす理不尽な光の暴力がゆめみちゃんに当然の様に迫り、服や肌に掠りながらもなんとかギリで全力回避をしていた
そして衝撃から何とか抜け出し、羽虫の様にフラフラとそのまま覇気も無くゆっくりと落ちていくのが見える…どうやら無事な様子だ
…チッ
「あの、かないさん今舌打ちを」
「気のせいじゃない?」
うん、気のせいですね
まぁそんなのは一先ず置いておいて
となると、勿論そのすぐ後ろにいた怪人球にも被害は迫ってくるワケだ
「「「「ド……ッロォオオオオーーーーッッ!!!!」」」」
「グ、グギャアアァァァァ……ッ!!」
当然放たれた何か凄いビームは球となった怪人達を全て飲み込み、そして敵ながら非道な程に悲鳴が飛び交う阿鼻叫喚に仕立て上げた
ゴメン、敵ながら本当にまともに戦う事すら無くてゴメン
「はァァアアアアーーーー!!!!」
「ストップ!!もうオーバーキルだから、やりすぎだから!!」
これ以上やると、というかほぼ丸焦げっつーか消し炭になってるから
「ほーい」
正さん気の抜けた返事こそするが一応言う通りに攻撃を止めてくれた
シュウウン…という小さくなっていく音と放たれたビームからの光の余韻を若干の時間を残し、やがて怪人をヤっていた光線が完全に消えていく
光線だけ見ると物凄くカッコイイんだけど、人の目から出てるだけ超シュールだ
「ふぅ…」
「おっ賢者タイムかな?」
「そういうのせめて今はやめてください、頭の中が余計こんがらがります」
…声色が割と真面目に精神的に来るから、そっちも止めて?
「かァなぁいィイーーーーッッ!!!!」
あ、物凄く面倒臭い奴がコッチに向かって走ってきた
「何だ生きてたのか…チッ」
「舌打ち聞こえてんのよ、生きらいでかこの野郎!!」
「何にせよゆめみさんも無事で良かったです…」
ゆめみちゃんは私に対して怒りながらも安心し、のぞみちゃんもまたそんないつものやり取りを見て戦いが終わったと安堵した様子だった
「大体何なのよアレ!!完全に私を殺しにかかってたわよね!?
幾らアンタでもあんな事するとは思わなかったわよ、あんな新技…」
「待った、私は新技なんか持ってない、てかあの光線私じゃない」
「そうよね、それで一体どんな魔法を…えっ?
…………」
ゆめみちゃんは一度私を執拗に睨んだ後にのぞみちゃんの方に顔を向ける、ええいどんだけ親友に信頼が無いんだよ私はァ
そしてそれに気づいたのぞみちゃんは無言で首を振った…まぁ恐らくだけど多分私が嘘なんかついてないって教えてくれたんだろうね、多分
「じゃ一体誰がやったってのよ」
「アレ」
問うゆめみちゃんに私は素直に元凶を指さした
「…あのね、もうこの期に及んでもう嘘なんてつかないでね?いつもキツく言い過ぎたかな…ゴメンね」
一見馬鹿にしてる様だけど違う、コレガチで頭を心配されてるわ
「そんなかわいそうな目で見んのやめろ、私は事実を言ってるだけだ」
「ハイハイいつの間にあんな技身に着けたのよアンタ、もしかしてこの前言ってた「漫画の山籠もり修行いいよね!!」ってのを鵜呑みにしたの?」
「だから違…!!」
その時、ピシュンという音と共に私の真横ギリギリで光る何かが通った、と思ったらその先の空き地で運良く着弾し爆発を起こした
「あっ悪い、残ビーム漏れした」
「そんな残尿漏れっぽい感じで私を命の危機に晒さないで」
当然ではあるが幾らギャグ展開で軽いノリで冗談みたく言われてもそれで殺されそうになった側である私は堪らないのだが
「大丈夫グレイズだから、当たってないから」
「紙一重の時点で大分問題なんだけど…っとそうだ
そして命の危機に瀕したお友達がもう一人
「全く、これでやっと信じたでしょゆめみちゃん…」
「…………」
「…ゆめみちゃん?」
相方の返事が来ない、と不審に思った私が当人の顔をチラリと除くと
「」
「し、死んでる…」
「誰かは知らんけど勝手に殺さないであげて」
それは一応冗談として、でも完全に失神はしてた
…いやそりゃあいきなり顔面ギリギリに爆発するビームでも撃たれたら誰だって気絶するけども、その…【乙女の尊厳】が下から出てんだよね
「…どうすりゃ良いの、コレ」
「え、えーっと…取り合えず、着替えるとか?」
いや、何処で?このまま垂れ流したまんま背負うの?公開処刑?
「それなら、良い案が」
『ッス』
そう言いながら建物の陰から出てきたのはかさみちゃん、後ついでにまた脳内交信始めたアイリスとかいう謎の妖精的な何か
「おっとかさみちゃん、無事で何より」
『…今なんかさり気なく居ない人にされた気がするッス』
気のせい気のせいだって、私はそう心の中で何度も繰り返し唱えたままアイリスをガン無視してかさみちゃんに話しかけ続けた
「で、その方法って何?」
「何処かに休憩する場所でもあるんでしょうか…?」
…あぁ、大体かさみちゃんの言いたい事は分かったよ
「お前らも大変だな、それじゃ俺は帰るから」
「待った」
この話には正さん自体必要不可欠、つーか逃がさんお前だけは…
まぁ元々怪人と戦う前から私がかさみちゃんと行きたいと思っていた場所と多分一緒だし、どの道アポ無しの予定だったし別に良いよね!!
「で、何処に連れていけば良いんですか?」
のぞみちゃんが気絶したゆめみちゃんをそのまま背負って歩こうとする、小べ…聖水ついたまんまなんだけど本人は大丈夫なんだろうか、色々と
と、かさみちゃんが改めて口を開く
「…それじゃあ、行こうか」
「いやあの、だから一体何処に…?」
いやにもったいぶるかさみちゃん、のぞみちゃん結構混乱して涙目寸前にまでイっちゃってるから早く言ったげてマジで
「もうとっくに晩飯の時間だからいい加減帰らせろ、失禁したのはあのJCの膀胱が元から緩かったからであって絶対に俺のせいでは無い」
「流石に可哀そうだからやめたげて、後絶対にただでは帰さんぞ元凶」
犠牲が出たもの当然だよね
もう言い逃れは出来んぞ、さっさと言っちゃってかさみちゃん!!
「ゆめみを、連れていく場所は…
…正さんのウチが、良いと思う」
「えっ」
うん、そりゃあ一番こっから近い場所って其処位しかないし、というかそれ以前に私が元々(事前連絡無しで)連れて行こうとしていた場所ですし
「…えっ」
《第三話に続く!!》
数の差は聞いたくない程に開いていて、勝てる気が薄くなっていく程には嫌になるレベルでかなりの数が姿を現している
「…でも任されたは良いけど、どうすっかねぇアレ」
「ですね…」
任されたは良いのだが、目の前にいるのはアリの様にぞろぞろと這い出る無数の怪人軍団、それも人が押し潰されている為にわずかな時間制限付き
これをクリアするにはまず一番先に怪人達の中心に突撃した後、すぐさま正さんを救出しなきゃいけない
そして何よりも一番に不味いのは
「「「「ドロォオオォォ…!!」」」」
怪人達が、そう悠長に待ってはくれないという事だろう
「っと悩んでる暇も無いか…兎に角やるしかない!!」
私は無慈悲にも追い詰めんと言わんばかりににじり寄る敵に歯痒さを感じながらも、仕方無くロッドを取り出し迎撃体制へと構え始めた
「…………」
「いくよ…ってのぞみちゃん?」
と戦う直前のその時、のぞみちゃんが何かを思いついた様だ
「…かないさん、少し下がっていてください」
「え…うん、分かったけど…一体何する気なん?」
「ありがとうございます、ではいきますよっ!!」
「えっ何を?」
そう言ってグリーンは自分のロッドを取り魔力を注む
するとさっきのブルーの必殺技みたく、ロッドから緑色の風が放出され弦等の形へと変わりつつそれに弓の形にと纏われていく
そしてロッドが弓になるや否や迷わずゆっくりと敵集団に向けて構えだす
さっきのビビりとは豹変したかのような変貌っぷりな面構えだった
「かないさん、今から私が直線状に魔法を放ちます…そのすぐ後に一気に駆け抜けてその男の人の救出に急いで向かってください」
「あ、あぁうん…無茶しないでね?」
やだ何このとてつもない信頼感、サーティーン的な殺し屋か何かなの?
「分かってますよ…それよりも、準備は良いですか…?」
グリーンはそう言って弓を離すまいと強く握りしめながら弓の弦をより引き延ばし、目の前の軍団のど真ん中一直線上に目を向け鋭く集中する
「モチのロン、何時でもオッケー!!」
「そうですか…では、いきます!!はぁぁああああッ…!!」
必殺!!マジカルグリーン、ストライクッッ!!!!」
限界まで引かれた弦から放たれた風が圧縮された矢が砲弾の如く発射され、狙った一方向にドロドローンに向かってド派手にブッ飛んでいった
その一撃は本人の性格に似合わず正に必殺のそれだった
「「「「ッド…ロォオォォ……!!!?」」」」
ビームの様に貫通力がとてつもなく高く直線上に居る怪人達を一網打尽に貫き、余波の風で周囲のドロドローン達をも吹き飛ばす
もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな
ともあれその結果、怪人の群れのど真ん中に穴が空いたかの様に通路が出来た、これならば一気に駆け抜けて助け出せる
「っ今ですかないさん!!」
「おうよ、とぉうッ
どけどけどけぇぇええええーーーーッ!!」
私は開いた道をただ無我夢中に飛び込みそのまま突っ走り、群れの中心へと正さんを探しに一生懸命向かった
「「ドロドロォーンッ!!」」
だがそれを阻止するかの様に数体が影から飛び出し道を阻む
「ッじゃあぁまぁあだぁああああ!!」
「「ッッ…ア…アァ……」」
向かってくるドロドローン達を何度も殴っては倒しまた殴って、周りを懸命に確認し探し回ってはまた迫りくる怪人を倒す
それでも正さんの影はおろか気配一つ見つからない
「くっそ、全然見つかんない…確かにここら辺に居た筈なのに!!
おまけに何匹も怪人を倒しても倒してもキリが無さ過ぎる!!こんなのこの小さな住宅街の一体何処に潜んでたっての、よっ!!」
「ドロォッ!!」
「はぁ、はぁ…邪魔だっていってんでしょこなクソぁ!!」
…いよいよ本格的に体力的にしんどくなってきた、このままじゃジリ貧な上に体力切れでいずれコッチが倒れてしまうだろう
私は少しだけ探し疲れ、ふと無意識に建物達の上を見上げた
その瞬間を、私は見逃さなかった
「…キキッ」
「ッ!!」
姿を見ても明らかにそれはドロドローンでは無い、まるでとても小さな猿の様な紫色の生物が遠くのビル屋上からコッチを見ていた
その小さな生物はこちらに気づいていないのか変な仕草をしている
「キィ、キィイイッ!!」
「「ドロ…ドロォオン…!!」」
すると何という事だろうか、その生物の指先から私達の身長程の大きさの魔法陣が出現し、更にそこからドロドローン達が出てきたではないか
間違いない、アレはワープゲートか怪人を複製している感じのヤツだっ!!
「………キ?」
あ、やっべ流石にコッチに気づいた
「キィイイッ!!」
「あっ、待てぇ…って早!?」
気づかれるや否やあのちっこい生物はすぐに物陰に隠れ、その素早い逃げ足で足跡も無くどこかに隠れてしまった
「くっそぉ見失った…アイリス!!今隠れた奴追える!?」
『へっ!?あっゴメン今テレビ見てたッス』
「このポンコツ駄目妖精!!」
コイツ真面目な癖に見てるだけで本当に何もしねーな!!いや戦闘能力皆無って事は十分私も承知してるんだけどさぁ
だが本当にどうすれば良いのだろう
のぞみちゃんに狙撃…いやそんな余裕も無いしそもそも既に隠れてしまっている、もう一度探す…このガス欠状態にあの大群のど真ん中で?
幾ら考えても絶望的な結果にしか結びつかないわコレ
「あぁもうどうしよう、このままじゃいずれ囲まれる!!
今は何とか粗方倒して空いたけどもこのままじゃまたアレが召喚して…!!」
そう言っている間にも一匹、また一匹と怪人達が顔を出していく
そして、またいつの間にか囲まれた
「「「「ドロドロォオオン…」」」」
「oh…」
ゴメン、体力もう底尽きた
「ちょ、ちょっとタンマ…一旦落ち着こう、ね?」
「「「「ォオオォォオオオオンッッ!!!!」」」」
「ですよねぇええええ!!!?」
一話と同様今回も…というか今度こそ絶体絶命の大ピンチとなってしまった、というか私最近急にピンチになんの多くない?
なんて言っている場合では無い、今回は正さんが襲われている対象な以上助けなんてとても呼べるはずも無く
「くっ…ここまでか…!?
折角この前助けて貰ったのに、何も出来ずに…!!」
「かないさん、早く逃げて下さいッ!!」
この完全に包囲されているこの状況で逃げろなんて無茶でしょ
「もう、駄目だ…!!」
『かないさん!!』
もう既に、怪人はすぐそこまでーー
そう、諦めた時だった
「ギィーーーーッッ!!!?」
突如怪人の群れを突き破ってぶっ飛んで来たのは、さっきのミニ生物だった
「へっ?」
『はい?』
「……あっ、まさか」
酷く空気をぶっ壊された直後の様な感覚が私の背筋を這い寄り覆う、この感覚は間違いない…絶対に奴に決まっている
「…な、何が起こったんですか?吹っ飛んできたあの小人みたいなのは…?」
『……あー、終わったッスねコレは』
アイリスも状況を全て把握出来たのかさっきまで焦りまくってたのとは逆に安心しきった様な声色で、というか完全に終わったと思ってやがる
いやまぁ多分、創造通りならもう終わりそうだけども
「アイリスさん何か知っているんですか!?」
そんなアイリスに対しのぞみちゃんはこれでもかと大声でアイリスに状況説明もとい整理を必死に食らいつく様に投げかけていった
まぁ知らない人が見る限りじゃ理解不能だし仕方ないとは思うけど
『そりゃあ知ってるっちゃあ知ってるッスけど…』
「なら教えてください、早く!!」
『いや何て説明したら良いというか、実際に見た方が早いというか…』
今回ばかりはその気持ち分かるよ、アイリス
「ギィイ…!!」
と、そうこう言っている間にもミニ生物が体を起こし逃げようとする
「っとそうだ、アイツがこの大勢の怪人達を出してるっぽいから早いとことっ捕まえて倒さないといけないんだった」
「えっ、あのちっちゃな小人がですか!?」
『あ、魔力反応…アレ完怪人ッスね』
「あぁやっぱり?」
そら怪人をポンポン出しているんだから怪人に関係あるとしか思えないし
そう思いながら小人怪人に警戒しつつ逃さぬ様前後を囲うのぞみちゃんと私
「…いや待って下さい、ならこの怪人は何でコッチに飛んで?
小さいとはいえ怪人ですよ怪人、魔法少女か何かじゃなきゃあ到底殴る事すら…」
そう、そこがミソである
と言っても読者さん達ももうとっくのとうに分かっていると思うけど、怪人をぶっ飛ばすなんて所業魔法少女以外にやれるとしたら
「…さぁーってと
み ぃ つ け た ァ !!」
つい先日発見された正体不明のこの男、達人 正しか有り得ないのだ
「」
うっわぁ…ものっそいゲッスい表情しながら(私達が)倒した怪人踏み荒らして歩いてる、見る人が見ればちょっとしたホラーだよもう
のぞみちゃんなんか振り返った瞬間白目になって言葉無くしてんじゃん…
「…っととそれよりも、正さん無事だったの?汚染は?」
「こちとら無傷生還だわ、タイミング良くのしかかってくれやがって…危うく小説的にフェードアウトするとこだったわこの野郎共」
『ねぇ、何でそゆこと言うの?前回辞めろって言ったよね?』
「落ち着いてアイリス、君も前回とか言っちゃってるから」
また(小説的に)アウトな事言ってるよこの人達
生粋のシリアスブレイカーかもっと別のやべー何かなのか、怪人達すらも思わず手出ししづらくなっている空気にとその場はなっていた
「…はっ!?あの悪魔の様な顔をした生物は!?」
「ハイハイ落ち着いてねー、この人は(まだ)何もしないからねー」
「おいコラどういう意味だコラ」
私は気絶から目を覚ましたのぞみちゃんを宥めつつ色々と簡素かつ危険性無しという内容のもと説明を軽くだけしておいた
…この状況に対して早くも慣れそうな自分がめっちゃ怖い
「まぁその件に関しては終わった後に問い詰めてやるとして」
「ヒェッ」
やっべ余罪が増えた
「…さぁーてという訳で、覚悟は宜しいか害獣共」
「ギィイイ…!!」
小人怪人がジリジリと気圧されながらもこちらを睨んでいる、いやこちらというよりはふっ飛ばした張本人である正さんというべきか
「さーてサクッと倒して帰りますかァ」
「この数見てそれ言えんのは貴方位じゃ無いでしょうか、いや出来そうっていうか確実にやりそうだけども」
まぁ今回も最初に出会った時のようにまさにワンパン…もといそう、リアルア〇パンチで一気にカタがつきそうな勢いだし
それじゃあ後はこの人に任せて私達はさっさと退散…
「…グギャアアアアーーーーッッ!!!!」
と思ったその時、小人怪人が雄たけびをあげ始めた
「ッ…うるっさい!!一体何なのよも…う…?」
振り返って見えたのは、恐れていたものだった
前回私が重傷を負わされた怪人の様な禍々しく歪なオーラを放つ強大な怪人…即ち前に正さんが瞬殺した奴、正しくそれとほぼ全く同じと言って良い程に似た凶悪なオーラがあの小さな怪人から雄たけびと共に溢れ出てきているのだ
「ッ…!!」
「何ですか、あの酷く黒いエネルギーは!?」
『アレは…この前かないさんがやられたのと同じ!!」
「あ、アレが…!!」
常人でも分かる程に濃密なエネルギー、純粋かつ重苦しいそれにのぞみちゃんの顔色も険しいものになり私も流石にふざける気にもならない
「キィイアァアアッ!!」
「「「「ォォオオォオオ…!!!!」」」」
「ふぁっ!?」
すると小人怪人はそのオーラによって背後から超巨大な魔方陣を作り出す、その大きさたるや私達視界を覆う程ですらあった
そしてそこからズルズルとまるでゾンビみたく、それも魔方陣そのものを埋め尽くす程の恐るべき量の怪人が一気に這い出てきた
ここまでくると災害というべき他無いレベルだろう
「こ、こんなにたくさん…さっきのとは比べ物にもなりませんよ⁉」
「こんな数相手じゃいくら何でもちょっと…それにすぐ近くにはかさみちゃんも居る、守りながらじゃとても…!!」
実は隠れていたかさみちゃんはさりげなく私を支援しながらも傍にいて守っていたのぞみちゃんによって守られていたのだ
しかしこの数、私ものぞみちゃんもそんな余裕などある訳が無い
『これは流石に正さんでも無理なんじゃ…』
「…………
…ギィィァアアーーッ!!」
「「「「ド、ルゥォオオォオオーーーーッッ!!!!」」」」
なんて言っている間にも怪人達が長考する暇すらも無く、雨嵐の如き数と勢いで一斉にこちらへ向かって襲い掛かろうと突っ込んで来る
肝心の小人は高みの見物と言わんばかりにまた高い建物の屋上へと壁伝いに跳んでいき、私達を仁王立ちで嘲笑うかの様見下ろしていた
「「一気にキタぁああああ!!!?」」
「うわすっげぇ、災害時の津波みてぇ」
『何それちょっとだけ見ていたいッス』
「悠長に言ってる場合か!!」
早々な諦めか、それともこの期に及んでまだ余裕なのか…何故かは分からないが正さんは随分とリラックスした様子
…というか今さっきまでずっと正さん来た勝つるって思ってたけど、よくよく考えたらアイリスに話を聞いただけで実際の戦闘は見てないんだよなぁ…気絶してましたし
アイリスの事だから嘘じゃないし看病された時点で疑いようは無いんだけど、これはチートでもちと不味いのでは…?
「かないさん、この数では戦うのも無理です…早く逃げないと…!!」
のぞみちゃんが私に逃亡を必死に促す
まぁ、もどの道うこの時点で怪人側の勢いを見るからに背を向けた時点ですぐ追いつかれるし、逃げるなんてもう無理なんだけどね
結局この人の力に、賭けるしかないか
「「「「オオオオッッ!!!!」」」」
ドロドローンの大群が私達に迫り、遂にすぐ近くにまで来ている
せめて勝てなくても、抵抗位は…!!
ーーーーーー
『…さて、此処で少し説明させて貰うよ
あぁっと挨拶を忘れてた…こんにちは読者の皆様がた、私はアレ…プロローグに出てきた神様、コイツ転生させた張本人デス
っと本題に入ろうか、いや何少しだけ簡単な説明というか前フリだ
先ず先にこの男、プロローグといい一話といい敵を圧倒的な強さで撃破
それも殴るだの走るだのと身体能力が転生により軒並み高くなっている、読者もそうおもっているものだろうが…
正しく本当である!!…正だけに!!
…まぁくっだらない洒落は置いておいて、確かにコイツは1億回位の転生によって身体能力が軒並みカンスト以上になってんのさ
言ってみればスー〇ーマン…いやそれよりも遥かにもな
どうだ、ここまでくれば清々しいほどに俺のTUEEだろう
でもでも…幾ら身体能力が高くとも魔法少女が助かるかどうか
誰よりも早く動かなければ怪人達を全て倒し黒幕を撃破するのは不可能、かと言って早く動き過ぎたら守るべき魔法少女が吹っ飛ぶ
これだけの量を倒す速さだ、下手したら風圧だけでとんでもない事になるわな
では一体どうするのか
…ところで、一つだけそんな読者に言いたい事がある
一体いつから…チートが身体能力だけだと錯覚していた?』
――――
「…さて、やるか」
「……?」
やっと怪人達が襲おうとした時、正さんが徐ろに手を軽く前にだす
パンチの初動…にしてはだらしなさ過ぎるというか本当に前に出すだけ、それには攻撃なんて気配は一ミリも無かった
「さぁてぇとぉっ…」
「「「「オオオオオ!!!!」」」」
悠長にしている場合では無い、もうすぐそこまで来ている
仕方ない、何をするのかは知らんけどもう自分の力だけで敵を倒すしか…!!
「…ッそぉい!!」
すると正さんは急に前に出した手を、思いっ切り真上に上げる
簡単に言ってしまえば片腕だけバンザイしている様な戦闘中では異様な姿、一体この男はもう何をしているのだろうか
そう思った直後だった
「…ギ?ギ、ギィ…ギィイイ!?」
「「「「オ、オォオオ…!?」」」」
「えっ?」
「……ワッツ?」
少しづつではある、が段々と速度…いや力が上がっていく
怪人が、視界を埋め尽くす程の怪人の群れそのものが全て…
「真上に上がっていく…!?」
正さんの手に合わせた様に敵全てが、超能力みたいに上がっていく
怪人達はその場で必死にジタバタもがいているが、全て空を切っていて、効果がある様には到底見る事が出来ない
「独りでに…というか勝手に飛んでいってますよ!?」
「え 、コレマジで正さんの仕業?超能力者なの?」
「へっへっへ…ほいっと」
正さんが上げた掌をそのまま、一気に握り締めた
すると怪人達は一箇所を中心に空に飛んでいき、ボールの様に一纏めにされた
私は夢でも見てんのか、そんな位には現実味など到底無かった
「ギギ…ギィ…!!」
それぞれの怪人が他の怪人に埋もれ文字通り手も足も出せていない
それはあの超強そうだった小人の怪人ですらも同じ事だった
「悪ぃが此処は俺TUEE小説の中なんでな、さっさと終わらさして貰うぜ…」
絶賛チート中の正、今度は棒立ちになってひと塊になった怪人達を睨む
もう驚きはしない、何も驚く事は無いだろう
そうタカを括っていたその時
「はぁあああっ!!」
ゆめみちゃんがあの怪人玉の所へと全速力で向かっていく
「ゆめみちゃん!?」
おそらくだが正さんの超能力じみたアレが人を襲いに行った怪人達にもあの怪人玉に巻き込まれ、ゆめみちゃんもそれを追ったってところだろう
何にせよ、その時点で私は嫌な予感しかもうしなくなっていた
「何で怪人達があんな所に集まったのかは知らないけど…今がチャンス!!
私の全力魔法にゼロ距離射撃で一撃で全部仕留めてやるわ!!」
大声で言うのは良いんだけど引いて、そこマジで危険なニオイしかしないの
「あ、射程範囲に…まぁ躱すか何かするだろ」
『えっ』
ほら来た最悪の予想
「ゆめみちゃん今すぐそこから逃げてェーーーーッッ!!!!」
「ヱっ」
大声で危険を知らせようとする私、思わず急停止するゆめみちゃん
「ギィイ…ギィァアアッ!!」
何とか怪人玉から顔だけ出せ、口から何かを撃とうとする小人怪人
そしてそれら全部無視して何かをする直前の正さん
「危ないですっ!!」
「必殺、目からッビィイイイーーーームゥッッ!!!!」
男の目から発射される謎の超巨大な眩い超威力怪光線
その勢い、正に漫画界でも名だたる某宇宙戦艦のナントカ動砲の如し
「えっ」
「「「「ドロ…!?」」」」
その凄まじさは一瞬見ただけでも、何コレ出る作品間違えてないと思わざるを得ない程には凄惨かつ何故か美しい光景であった
だって完全に戦闘民族ばりなんだもん、主に威力が
「ちょ、まっtあああああああああああ!!!?」
突如として目の前を一瞬で覆い尽くす理不尽な光の暴力がゆめみちゃんに当然の様に迫り、服や肌に掠りながらもなんとかギリで全力回避をしていた
そして衝撃から何とか抜け出し、羽虫の様にフラフラとそのまま覇気も無くゆっくりと落ちていくのが見える…どうやら無事な様子だ
…チッ
「あの、かないさん今舌打ちを」
「気のせいじゃない?」
うん、気のせいですね
まぁそんなのは一先ず置いておいて
となると、勿論そのすぐ後ろにいた怪人球にも被害は迫ってくるワケだ
「「「「ド……ッロォオオオオーーーーッッ!!!!」」」」
「グ、グギャアアァァァァ……ッ!!」
当然放たれた何か凄いビームは球となった怪人達を全て飲み込み、そして敵ながら非道な程に悲鳴が飛び交う阿鼻叫喚に仕立て上げた
ゴメン、敵ながら本当にまともに戦う事すら無くてゴメン
「はァァアアアアーーーー!!!!」
「ストップ!!もうオーバーキルだから、やりすぎだから!!」
これ以上やると、というかほぼ丸焦げっつーか消し炭になってるから
「ほーい」
正さん気の抜けた返事こそするが一応言う通りに攻撃を止めてくれた
シュウウン…という小さくなっていく音と放たれたビームからの光の余韻を若干の時間を残し、やがて怪人をヤっていた光線が完全に消えていく
光線だけ見ると物凄くカッコイイんだけど、人の目から出てるだけ超シュールだ
「ふぅ…」
「おっ賢者タイムかな?」
「そういうのせめて今はやめてください、頭の中が余計こんがらがります」
…声色が割と真面目に精神的に来るから、そっちも止めて?
「かァなぁいィイーーーーッッ!!!!」
あ、物凄く面倒臭い奴がコッチに向かって走ってきた
「何だ生きてたのか…チッ」
「舌打ち聞こえてんのよ、生きらいでかこの野郎!!」
「何にせよゆめみさんも無事で良かったです…」
ゆめみちゃんは私に対して怒りながらも安心し、のぞみちゃんもまたそんないつものやり取りを見て戦いが終わったと安堵した様子だった
「大体何なのよアレ!!完全に私を殺しにかかってたわよね!?
幾らアンタでもあんな事するとは思わなかったわよ、あんな新技…」
「待った、私は新技なんか持ってない、てかあの光線私じゃない」
「そうよね、それで一体どんな魔法を…えっ?
…………」
ゆめみちゃんは一度私を執拗に睨んだ後にのぞみちゃんの方に顔を向ける、ええいどんだけ親友に信頼が無いんだよ私はァ
そしてそれに気づいたのぞみちゃんは無言で首を振った…まぁ恐らくだけど多分私が嘘なんかついてないって教えてくれたんだろうね、多分
「じゃ一体誰がやったってのよ」
「アレ」
問うゆめみちゃんに私は素直に元凶を指さした
「…あのね、もうこの期に及んでもう嘘なんてつかないでね?いつもキツく言い過ぎたかな…ゴメンね」
一見馬鹿にしてる様だけど違う、コレガチで頭を心配されてるわ
「そんなかわいそうな目で見んのやめろ、私は事実を言ってるだけだ」
「ハイハイいつの間にあんな技身に着けたのよアンタ、もしかしてこの前言ってた「漫画の山籠もり修行いいよね!!」ってのを鵜呑みにしたの?」
「だから違…!!」
その時、ピシュンという音と共に私の真横ギリギリで光る何かが通った、と思ったらその先の空き地で運良く着弾し爆発を起こした
「あっ悪い、残ビーム漏れした」
「そんな残尿漏れっぽい感じで私を命の危機に晒さないで」
当然ではあるが幾らギャグ展開で軽いノリで冗談みたく言われてもそれで殺されそうになった側である私は堪らないのだが
「大丈夫グレイズだから、当たってないから」
「紙一重の時点で大分問題なんだけど…っとそうだ
そして命の危機に瀕したお友達がもう一人
「全く、これでやっと信じたでしょゆめみちゃん…」
「…………」
「…ゆめみちゃん?」
相方の返事が来ない、と不審に思った私が当人の顔をチラリと除くと
「」
「し、死んでる…」
「誰かは知らんけど勝手に殺さないであげて」
それは一応冗談として、でも完全に失神はしてた
…いやそりゃあいきなり顔面ギリギリに爆発するビームでも撃たれたら誰だって気絶するけども、その…【乙女の尊厳】が下から出てんだよね
「…どうすりゃ良いの、コレ」
「え、えーっと…取り合えず、着替えるとか?」
いや、何処で?このまま垂れ流したまんま背負うの?公開処刑?
「それなら、良い案が」
『ッス』
そう言いながら建物の陰から出てきたのはかさみちゃん、後ついでにまた脳内交信始めたアイリスとかいう謎の妖精的な何か
「おっとかさみちゃん、無事で何より」
『…今なんかさり気なく居ない人にされた気がするッス』
気のせい気のせいだって、私はそう心の中で何度も繰り返し唱えたままアイリスをガン無視してかさみちゃんに話しかけ続けた
「で、その方法って何?」
「何処かに休憩する場所でもあるんでしょうか…?」
…あぁ、大体かさみちゃんの言いたい事は分かったよ
「お前らも大変だな、それじゃ俺は帰るから」
「待った」
この話には正さん自体必要不可欠、つーか逃がさんお前だけは…
まぁ元々怪人と戦う前から私がかさみちゃんと行きたいと思っていた場所と多分一緒だし、どの道アポ無しの予定だったし別に良いよね!!
「で、何処に連れていけば良いんですか?」
のぞみちゃんが気絶したゆめみちゃんをそのまま背負って歩こうとする、小べ…聖水ついたまんまなんだけど本人は大丈夫なんだろうか、色々と
と、かさみちゃんが改めて口を開く
「…それじゃあ、行こうか」
「いやあの、だから一体何処に…?」
いやにもったいぶるかさみちゃん、のぞみちゃん結構混乱して涙目寸前にまでイっちゃってるから早く言ったげてマジで
「もうとっくに晩飯の時間だからいい加減帰らせろ、失禁したのはあのJCの膀胱が元から緩かったからであって絶対に俺のせいでは無い」
「流石に可哀そうだからやめたげて、後絶対にただでは帰さんぞ元凶」
犠牲が出たもの当然だよね
もう言い逃れは出来んぞ、さっさと言っちゃってかさみちゃん!!
「ゆめみを、連れていく場所は…
…正さんのウチが、良いと思う」
「えっ」
うん、そりゃあ一番こっから近い場所って其処位しかないし、というかそれ以前に私が元々(事前連絡無しで)連れて行こうとしていた場所ですし
「…えっ」
《第三話に続く!!》
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