黒の瞳の覚醒者

一条光

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六章~目指す場所~

帰省

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「なに? このボロ小屋」
 ひでぇな、これが俺の住んでた場所だよ! にしても久々に見ると、一段とボロく見えるな……姫なティナにはここに住んでるなんて信じられない事だろうな。
「俺の住処だ」
「え!? ワタルこんな場所に住んでるの? …………うぅっ、可哀想に、苦労してたのね。でも大丈夫よ! 私と結婚すれば王宮暮らしだから、沢山贅沢させてあげるわ」
 嘘泣きでも泣くとかやめてくれよ、凄く惨めな気持ちになる。そんなに酷いだろうか…………? 酷いかもしれない、トイレはポットンだし、地震で歪んで傾いてるし、ゴキブリは出るし、狭いし、浴槽には罅が入っててお湯を溜めすぎると漏れるし、良いとこないなぁ…………死んだ様に生きてた俺はそんな事にも殆ど関心が無かったんだろうな。
「鍵は…………」
 当然持ってない、というか玄関の引き戸は内側と外側の鍵が違うんだよな。外側から閉める場合は普通のギザギザした鍵を差し込んで回すタイプだけど、内側から閉める場合は戸の枠にぶら下がってる先端がネジみたいになってる棒を差し込んで閉めるってのだから、俺は家の中に居て戸締りをしていた状態で消えたわけだから戸は内側から閉められている。
「となると、あれだな」
『あれ?』
 窓も同じ鍵になってるけど、戸のネジの溝が無くなっているのか、衝撃を与えたら簡単に鍵が抜けて開く窓が一つある。その窓の鍵のある部分を軽くトントンと叩けば――。
「ほら開いた」
「この小屋はこんな所から入るのね」
 変な感心をされてる…………てか小屋って言うな、ティナの住まいに比べたらどんな家も小屋になるわ!
「外も酷かったけれど、中も酷いわね。本当にこんな場所に住んでたの?」
 よく考えりゃ俺が引きこもって何もしてこなかった証拠そのものと言ってもいいこの散らかった部屋を見せる事になろうとは…………外で待っててもらえば――いや、真夏の炎天下にそれは酷いだろう。
「軽蔑した?」
 これで嫌われればスキンシップも減るだろ。
「し、してないわ!」
「ふ~ん?」
 明らかにドン引きしてるだろ、顔が引き攣ってるぞ。
「私は平気」
 平気って言われるのもなんか嫌なんだけど。
「わ、私だって平気よ! このくらいなんともないわ…………変な臭いがするんだけど?」
 そういえばそうだな、なんだこれ? …………う゛っ!? 出しっぱなしにしてた惣菜がフードパックの中で凄い事になっている。カビが生えまくって原形が分からない、全体が黒とも緑とも言えない奇妙な色に――っ! まさか!?
「うわ~、冷蔵庫の中も酷いなこりゃ、まるで魔窟だ」
 まぁいいや、ここは引き払うつもりで清掃業者を手配してあるし、その人たちにやってもらおう。とりあえず臭いの元はビニール袋三重で隔離してエアコンの空清機能で何とかなるだろ。
「嫌だろうけど少し待ってて、大家さんに滞納した家賃払って謝ってくるから」
「一緒」
「駄目だ。すぐに戻るから待ってろ」
 一緒に行ったら説明とかややこしい……ニュース見てれば大体は知ってるだろうけど、それでもやっぱり面倒だから避けたい。すっげぇ不満そうな顔してる。
「待ってろ、危ない所に行くわけじゃないから」
「…………ん」

 大家さんには謝罪して滞納してたものを支払って、出て行く旨を伝えた。怒られるかと思ったけど、そんな事もなく、あっさりしたものだった。
 それから清掃業者が来て大掃除、テレビに出てた奴の家が酷い状態なわけだからこれまたドン引きされた。どうせもう会う事はないはずなんだから、気にしない、気にしない。

「終わった~…………」
 疲れた、今まで散らかし放題にしてた物の片付けはかなり面倒だった。
「中の物全部無くなっちゃったけど、これからどうするの? ここに住んでたんでしょ?」
「あぁ、ばあちゃんの家に行く。今誰も住んでないし、あっちの方が広くてまともだから」
「それならなんでこんな所に住んでたの?」
「諸事情です」
 今住んでる市内だと医療費が免除されて無料で病院に行けてたけど、ばあちゃんの家があるのは別の市だから医療費を考えると引っ越すわけにはいかなかったんだよな。薬も結構な金額がするし、ボロ屋でも我慢するしかなかった。
「腹減ったし回転寿司でも行くか」
「かいてんずしって何?」
「美味い物だ」
 説明するより見た方が早いだろ、皿が流れてるの見たらびっくりするだろうな。荷物は車に積んだし、食い終わったらそのままばあちゃんの家に行けばいいよな? 家電は向こうにあるから殆どの物は処分で、持って行くものはパソコンとゲームなんかの娯楽品だけだから引っ越し業者は頼んでないし。

「なにここ!? お皿が勝手に動いてるわよ!?」
「ティナ、声がデカい」
 ティナのおかげで店中から注目を浴びてしまった。早速こっちを見ながらヒソヒソやってる客が何人か居る。顔を青くして引き攣らせている人も居る……魔物処理の映像が流れたから俺たちも恐怖の対象になってるって事か?
「だってこんなの見た事ないもの、この世界ではこれが普通なの? それよりなんでお皿が動いてるの? 何か意味があるの?」
「いや、寿司屋だけだけど、意味は……娯楽? 見てて面白いってだけかな? 特に深い意味は無かったと思うけど、自分の好きな物が流れてくるのを待つ楽しさとかがある」
「ふ~ん、変な事考えるのねぇ」
 フィオも不思議そうにしてるな、日本人としては見慣れた物だけど、二人には理解し難いものなのかもしれない。
「三名様でよろしいでしょうか?」
「は――」
「きゅぅ~」
『…………』
 何故このタイミングで鳴いた!?
「お客様、ペットの連れ込みは――」
「あ~、はい、ごめんなさい」
 もさは車へ強制送還……旅館では特別に許可してもらってたし、ホテルでは大人しくしてたからぬいぐるみで通ってたから気にしてなかった。普通に動物の連れ込みはアウトだよな。

 店員が気を遣ってくれたのか、席は店の奥の他の客からは見えにくい場所になった。それでも近くの席の客はこちらをチラチラ見てるけど。俺とティナが対面で座ってコンベア側、フィオが俺の隣に相変わらず服を掴んだまま座っている。
「ワタル、これは勝手に取っていいの?」
「ああ、気になったのがあれば取っていいよ。ただし一回取ったやつは戻すなよ」
「フィオも何か気になったのがあれば言えよ、取るから」
「どれがいいか分からない」
 それもそうか、なら子供が好きそうなネタを適当に取る方が良いか。子供が好きそうな物……イクラとかタマゴ? サーモンにマグロ、ウニはどうだろう? 他にネギトロ、炙りサーモン、生ハム、アナゴなんかもありか?
「ワタル……どれだけ取るのよ?」
「へ? ……げっ!?」
 どれがいいだろうとか考えてたら、流れて来てたのを次々と取ってたらしい。テーブルの半分以上が埋まってしまった。
「ま、まぁどれも美味くておすすめだから食べてみてくれ。三人で食べればこれくらいはすぐに無くなるって」
「これって生魚よね? おさしみ? っていうので食べたけど、未だに生魚を食べるのは慣れないわ。美味しくないわけじゃないんだけど、なんていうか……複雑だわ」
 今まで食べた事のない物を食べるってのは抵抗があるよな。
「ならイクラとかウニは? 俺の好物なんだけ――」
「食べるわ」
 即答…………。
「このつぶつぶがいくら? って言うの? これって何なの?」
「鮭って魚の卵だけど」
「これも魚なのね…………」
 寿司ってのはマズかったかなぁ、物珍しくって楽しめるかと思ったんだけど、旅館で戸惑いながらも刺身を食べてたから平気だと思ってた。取っちゃったのはテイクアウトにして別の店に行く方が良いか?
「美味しい」
「フィオの口には合うのか」
「ぷちぷちして面白い」
 そりゃよかった。ティナは――おぉ、食べた。そんなおっかなびっくり食べるくらいなら店を変えてくれって言ってくれればいいのに。
「あらほんと、美味しいわね、これ」
 ティナも食える物が有ったようでなにより。

「すいません、イクラ六皿」
「はい、イクラ六皿ー!」
 気に入ってくれたのは良いけど、さっきから二人は殆どイクラばっかりを食ってる。他のも食えよ。注文した時の店員の顔が呆れ顔なんですけど。
「ワタルが食べてるそれは何?」
「納豆だけど、二人には難易度が高いかもな」
「それくらい食べれるわ」
 俺の皿に残ってた軍艦巻きをひょいと摘んで口に運んだ。
「うっ、何この臭い。それになんだかねばねばするわ」
「納豆はそういう物だからな、無理に食べなくていいから返してくれ」
 そう言って皿を差し出したのに戻さない。
「なっとう、ねばねばは嫌だけど美味しい」
「お前は躊躇無く食べるのな、日本人でも納豆は苦手って人は居るのに」
「ワタルが美味しそうに食べてた」
 そりゃ俺は好きだから美味しそうにしてただろうけど、お前が食ってみてる基準って俺が食べてるかどうかなのか?
「わ、私だってこのくらい! 凄くねばねばするわ…………」
「まぁ、人それぞれ好みが有るんだし、無理に食わなくてもいいって」
「ワタルが好きな物は私も好きになりたいのよ」
 う~ん、こんな風に言われて俺はどうすればいいんだろう? …………分からない、どうすればいいのかも、どうしたいのかも。

「フィオは寝ちゃったわね。ねぇワタル、私もそれを動かしてみたいん――」
「駄目」
 免許持ってないやつに運転させるとか怖いし、それ以前に警察に捕まる。
「ケチ~、少しくらいならいいじゃない。添い寝してあげるから――」
「駄目、ていうか最近はずっとしてるだろ」
 寝る前は自分の布団に居るくせに、気付いたらフィオと一緒に俺の布団に入り込んでいるから夜中に暑くて目が覚めるという……そのせいで微妙に寝不足だ。
「なら――」
「ティナ、公道で車を走らせるには免許が要るんだ。だから何をしようと駄目なものはダメ、ばあちゃんの家に着けば庭でなら少しは動かしていいから、それまで我慢してくれ」
「むぅ~、面倒ねぇ。私は姫なんだから少しは融通を利かせてくれてもいいのに」
「事故でも起こしたら即警察が来るぞ?」
「…………我慢するわ」
 よしよし、やっぱり長期間の拘束のせいで警察嫌いになってる。

「はぁ~、やっと着いた。こっちに来るのは久々だな」
 ばあちゃんの葬式の時に来たのが最後で一年半前くらい? 正直ぼんやりしてたからよく覚えていない、いきなり知らない相手から電話が掛かってきてばあちゃんが亡くなったからすぐに来てくれと言われて喪主をやる事になって、喪主は二度目だったけど何をしてたかは覚えてない。殆ど周りの人にやってもらって俺はぼんやり突っ立ってただけ、親族なのに情けない事だ。
「ん~、ここは家に見えるわね」
 悪かったなボロ小屋に住んでて……あそこが一番家賃が安かったんだよ。
「フィオ起きろ~着いたぞ~」
 起きんな……先に家の中を見てくるか、ほったらかしにしてたから埃とか溜まってるだろうか? 布団とか大丈夫か? …………不安だ。

「ん~、埃はそこまででもないか、布団は――ちょっと変な臭いがするか?」
 軽く外で叩いた後に掃除機かけて、消臭スプレーだな。そして明日天日干し。
 一応畳の上も掃除機かけて、三人分の寝床を作ってはい終了! 無駄かもしれないが一応部屋を別けてみた。俺は仏間でフィオとティナは客間、いつまでもべたべた引っ付かれる状態を放置するのも良くないしな。
「ワタル~、フィオが起きたわ――これは何? これだけ金色でなんだか豪華じゃない?」
「それは仏壇……お祈りする為の祭壇みたいなもの?」
 ばあちゃん達は檀家をしてたが、俺は宗教なんて興味無かったし、母さんが死んだ後しつこく勧誘に来るのまで居たから良いイメージを持ってなかったせいで知ろうとしなかったからよく分かってない。
「ふ~ん、上に飾ってある絵……えっと、しゃしん? は誰?」
「あぁ、右からじいちゃん、ばあちゃん、母さんだな」
「ワタルのお母様たち……お亡くなりになっているのよね?」
「うん」
 そういえばせっかくこっちに来たんだから墓掃除と墓参りもしておかないとな。ヴァーンシアに戻ったらもうこっちに帰って来れないかもしれないし。
「ここでお祈りするのよね? どうすればいいの?」
「へ? するの?」
「当然でしょ」
 当然……当然か、どういう理由で当然なんだろう? まぁいいか、線香あげてくれるって言ってるんだし。
「正座して、線香に火を付けて線香立に線香を立てて手を合わせる。これだけ」
 本当はなにか足りてなかったり間違ってるかもしれないが、昔からばあちゃんの家に来た時にやってたのはこれだ。
「このせんこう? っていうのは変わった香りがするのね」
 見様見真似で仏壇の前で手を合わせる金髪エルフ……凄い絵だな。母さんたちもまさかエルフが参りに来るとは思いもしなかっただろう。
「居た……何してるの?」
「お祈りよ、ワタルの家族にご挨拶しないとね」
「家族…………」
「あの写真が俺の母さんとじいちゃん、ばあちゃんだ」
「そう……こうすればいいの?」
「ああ……」
 更に凄い絵になった。訳分からんな、明らかに日本人じゃない、金髪と銀髪の二人が仏壇に向かって手を合わせている。わざわざ参ってくれるのはありがたいし嬉しいけど、不思議な光景だ。

「随分長かったな」
「ええ、ちゃんと伝えておかないとって思ったから」
「なにを?」
「ワタルは立派に生きていますって、それと何かあっても私たちが付いているから大丈夫ですってね」
 女の子に何度も助けられた挙句に泣かしてる奴は立派じゃないと思う。
 引きこもり、ではなくなったけど、相変わらずちゃんと生きているとは言い難いような…………? 考えると情けなくなってくるな。とりあえずここでの用事を済ませたら、目先の目的の魔物討伐をきっちりしないとな。まだまだ目的を一気に果たせる様な強さはない、それでも、少しずつでも進まないといけない。
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