わんこな旦那様の胃袋を掴んだら、溺愛が止まらなくなりました。

楠ノ木雫

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◇10 旦那様、お間違いですよ。

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 ようやくご夫人達と離れられたと思い安心しつつも、仕立て屋を通した部屋に急いだ。


「ご機嫌麗しゅう、ダルナード夫人」


 旦那様はこの国一のブティックを呼んでくれたらしい。しかも、代表であるミセラ侯爵夫人が自ら来てくれた。侯爵夫人でブティック代表だなんて、すごくかっこいい人なのかと思っていたけれど、見たところ金髪のおっとり系お姉さん?


「またご夫人にお会い出来て光栄ですわ。確か、ご夫人はこちらにいらしたのはこれが初めてだとお聞きしました。この国は暁明シァミン王国と変わった文化などがありますから、戸惑ってしまう事がおありかと思います。もし何かお困りのことがございましたらどうぞおっしゃってくださいね」

「ご厚意感謝します」


 ついさっきも侯爵夫人と話をしていたけれど……天と地だな、本当に。おっとり系お姉さん見てると癒されそう。

 と、思っている時だった。


「グロンダン夫人っ!」


 なんて騒がしい声が部屋の外から聞こえてきて、いきなりドアが開かれた。


「あら、ミセラ侯爵夫人ではありませんか。こんなところでお会い出来るとは思いませんでしたわ」


 ……いや、何勝手に来てるんですかグロンダン夫人。あとご令嬢までいるし。ノックはどうした、ノックは。それが普通だろ。しかも、さも当然のごとく空いているソファーに勝手に座ってくる。ミセラ夫人は私のお客人なんだけど、分かっていないのかしら。


「ほらやっぱり。スイランには、お客様にはちゃんと紅茶を出しなさいと言っていたのに。もしかして忘れたのかしら。これじゃあ恥ずかしいわ。ごめんなさいね、ミセラ夫人」

「……とんでもない。暁明王国が産地であるお茶を出していただけて、こちらは光栄ですわ。とても美味しくいただいていますよ」


 ミセラ夫人のその言葉に、グロンダン夫人は笑顔ではあっても面白くなさそうに見える。


「ミセラ夫人が優しくて良かったわね、スイラン。でももうこんな失態はダメよ。それで、スイランの服を仕立てるのかしら」

「えぇ、閣下からそのようにお聞きしておりますわ」

「そうねぇ……スイランはまだシャレニア王国の服には慣れないでしょうから、申し訳ないけれどスイランの服を仕立てるのはまた今度にしましょう」


 ……は? 何仕切ってるのこの義叔母様は? しかも、スイランですって? 私は何も許可していないし、侯爵夫人とでは地位が違う。そう呼んでいいのは、それは直系のご家族だけ。


「ですが、これは閣下直々にご依頼いただいたものとなります。ですから、例え叔母であってもキャンセルすることは出来ませんわ」

「……そう、じゃあスイランはどう? 今の服で十分でしょ?」


 ほぉ、今度は私に言わせようとするか。叔母ではダメでも、奥方である私ならキャンセルできるだろうと。でもその目、やめた方がいいですよ。人を見下すような目。


「シャレニア王国に来たばかりで服も慣れていないし、ファッションにも疎いわ。他の事でいっぱいなのだから、難しいわよね? だから、無理はせず持ってきている今までの服の方がいいと思うわ。そうよね?」


 まるで私を気遣うような言葉ではあるけれど、この人がそれを言うと全然違う意味に聞こえるのはどうしてだろうか。


「……いえ、もう私はシャレニア人ですから早く慣れるに越したことはありません。見せていただいてもいいですか?」

「分かりました、大公妃殿下」

「……」


 グロンダン夫人は笑顔ではあるけれど、何か言いたげではある。ミセラ夫人の前だから言えずにいるのだろうけれど、終わったら何か言われそうだな。

 けれど、今ミセラ夫人は私の事を『ダルナード夫人』ではなく『大公妃殿下』と変えた。グロンダン夫人達が部屋に入ってくるまでずっとダルナード夫人だったのに。一体どんな意図があってそうしたのだろうか。

 そんな時、勝手にマネキンを見ていたご令嬢は楽しそうに声をかけてきた。


「お母さま! 私この服気に入りました!」

「あら、アドリーヌにぴったりね。せっかく来てもらったのだから、私達の服を仕立てるのはどうかしら」

「ふふっ、オリバーに喜んでもらえるかしら」

「えぇ、きっと喜んでくれるわ。デートに着る服も仕立てましょうか」

「やった!」


 さて、ご令嬢は今私の旦那様を「オリバー」と言ってしまった。側室にすると言っていたけれど、今の現状ではまだ他人だ。そんな立場でオリバーと旦那様の名前を他人の前で言ってしまった。

 まぁ、愛し合っていたと言っていたからもしかしたら社交界では皆知っている事なのだろうけれど……ミセラ夫人は一体どう思っているのだろうか。

 ちらり、と彼女を盗み見た。一見困ったような態度を取っているけれど、あの二人を観察しているようにも見える。


「そうねぇ……では、私はこれにするわ。アドリーヌはさっきの服の他に、何か気に入ったものはあった?」

「そうですね……これと、これと……」


 と、指を差し始めた。

 うわ、めっちゃ買うじゃん。全部で何枚よ。しかも人気ブティックなんだから金額が張るわよね。


「お支払いは、スイランがしてくれるわ」

「えっ?」


 いきなりの言葉に、つい呆然としてしまった。今、何て言った? 支払いは私が?


「あら? この一族に仲間入りさせてもらったから、仲を深めるために何かプレゼントをしたいと言っていたじゃない? でも、嫁いだばかりで忙しいのだから、簡単に用意出来るものの方がいいでしょ?」

「スイランさんが買ってくれるんですか! 嬉しいです!」


 一体誰がそんな事を言ったのだろうか。私には全く記憶がないぞ。まさかの記憶喪失か?

 なるほど、ごり押しで何とかいけるとでも思ってるのか。

 とはいえ、私が今持っているお金は暁明王国の通貨のみ。まだシャレニア通貨に交換していない。となると……


「リーファ、プラチナホワイトをシャレニアの通貨と交換しておいて」

「えっ……よろしいのですか?」

「えぇ。プレゼントなんですもの、私のお金で支払うのが筋よね」

「かしこまりました……」


 『プラチナホワイト』という言葉が出てきた事により、この部屋にいる全員が顔を見張った。『プラチナホワイト』は、簡単に言えば地球で言う『きん』だ。とても希少性が高く価値が高いものとなっている。そして、そのプラチナホワイトは暁明王国の本島とは少し離れた島に鉱山があるため私が持っている。

 けれど、周りは私がプラチナホワイトを持っている事に信じられないような様子だ。そりゃ、小さな国の王女様がそんなものを持って嫁いでくるなんてと思う人もいるだろうし。

 私としても、こんな高価なものなんて要らないと何度も言ったのに、お母様が頑なに持っていきなさいと言ってくるから仕方なく持ってきたわけで。


「……では、お支払いは後日という事でよろしいでしょうか?」

「はい、そうしてください」


 まぁ、手放すのは忍びないけれど仕方ないか。ムカつくけれど。


「ありがとうございます、スイランさん! 私プラチナホワイトなんて見た事ありません! この後見せてもらってもいいですか?」


 ソファーに座る私の隣に座って腕に抱き着いてきたご令嬢。プラチナホワイトに食いついたか。

 とりあえず、金は私の頑丈な金庫に仕舞ってあるから大丈夫だろう。からくり箱であるため簡単に開けることも難しいし、下手に開けようとしたら音が鳴るように仕掛けてあるらしいし。お父様が特注でウチの技術者達に作らせたやつだから、きっと性能はいいと思う。


「では、お二人のお洋服は4ヶ月後となります。それまでお待ちください」

「えっ……」


 今度は、ミセラ夫人が笑顔でお二人にそう言ってきた。4ヶ月後ですか。だいぶ先だな。まぁ、人気ブティックだから仕方ないか。私のも4ヶ月後になるだろうから、領地に送ってもらうよう手配した方がいい?


「私は大公家当主であるオリバーの叔母なのよ! それなら他より優先して作るべきでしょう!」

「ですが、すでにご予約されている方がいらっしゃるので、優先することは出来ませんわ。大公妃殿下の場合、大公殿下が妃殿下がこちらにいらっしゃる前からご予約なさっておりましたので、もうすでに準備が整っております。すぐにお作り出来ますわ」

「っ……」


 えっ……私が来る前から予約していた? ウェディングドレスは何ヶ月も前から制作してもらっていたから、それと一緒に予約してた……?

 でも、それより前からご令嬢と関係を持たれてたってことよね。ご令嬢達の話を聞くに。


「そんな意地悪言わないでください、ミセラ夫人……素敵な服を着てオリバーと一緒にデートに行きたかったのに……」

「アドリーヌ……!」


 ……また泣くのか。泣いてばかりだな、このご令嬢は。


「困りましたわねぇ……でしたら、タリス夫人とトメラス夫人にお断りを入れないといけませんわね。グロンダン夫人とご令嬢達の服を優先して制作しないといけないので、これから行われる王妃殿下が主催されるパーティーには間に合わないと」

「っ!?」


 そのお二人って、公爵夫人だったかな。この国には公爵家はその二家だけなんだっけ。

 けれど、その名前を出されて夫人とご令嬢は顔が真っ青になってしまっていた。そこまで二人が怖いの?


「よ、4ヶ月待ちね……出来上がりが楽しみですわ……!」

「お母さまっ!?」


 グロンダン夫人は、そんな言葉を残しにご令嬢を連れてそそくさと部屋を出ていってしまった。ご令嬢はこの状況が全くよく分からず困惑していた様子だけど。

 一体、公爵夫人達とグロンダン夫人はどういう関係なのかしら?


「さてと」


 手を軽く叩きこの場の空気を変えたミセラ夫人。先ほどのような冷たい空気が一気にほぐれた。


「大公閣下から、お揃いのものもご用意するよう承っておりますから、さっそくお洋服を選びましょうか」


 何事もなかったような笑顔で私にそう言ってくるミセラ夫人もすごいけれど、あれ? お揃いのお洋服?


「……お揃いのお洋服、ですか」

「えぇ、二着作りたいとお聞きしていますわ」


 ん? 二着も……? お揃いか……もしかしてそれ、アドリーヌ嬢の間違いでは? だってこれから、すぐに領地に行ってくれと旦那様にお願いされるのよね? まぁ、これからどうなるか分からないから、それは保留の方がいいのでは?


「あの、お揃いの服はキャンセルでお願いします」

「キャンセル、ですか……よろしいのですか?」

「はい」


 さすがに、お揃いの服をお願いした後必要なくなってしまったら旦那様が処理しないといけなくなる。忙しい人みたいだから、そんな事はさせられないし、そもそも勿体ないし。

 そうして、並べられているマネキンにようやくちゃんと目を向けることが出来た。

 見せてくれた洋服は、どれも素敵なものばかり。今私が着ているもののような、ヨーロッパ風のものばかりだ。当たり前のことながら、自国にあるような服は一着もない。

 そして夫人には、この国の流行やブティックでの新商品、人気商品などを教えてもらった。

 マネキンをまじまじと見てみると、とてもいい生地を使ってるんじゃないかって思う。そりゃ、大公家の夫人が着る洋服だから当たり前か。

 とてもおしゃれだな。いいかも。

 でも、あれがない。えぇと、名前何て言うんだっけ……


「あの、袖を広げたものはありますか?」

「袖を広げたものですか。それでしたら……」


 こちらに来てからずっと気になってはいた。19年間漢服だったから、ヨーロッパ風の洋服はまだちょっと慣れないところがある。また漢服を着る、なんてことは出来ないから、それならせめて袖を広げた服がいい。


「それですと、こちらなんていかがでしょう」


 ミセラ夫人は、私に大きな本のページを向けてきた。デザイン画だ。デザイン集、なのかな。ベルスリーブって言うんだ。袖口がベルのように広がっているからなのかな。うん、良さそう。

 それから何枚か試着し選び、全部をベルスリーブにしてもらう事になった。


「ふふ、これだとベルスリーブが流行しそうですね」

「えっ」

「夫人は社交界の注目の的となる方です。シャレニア王国の流行は夫人とこの国の王妃殿下で決まるのですよ」

「え……」


 私と王妃殿下で。確かに、女性社会で高い位にいるのは王妃殿下、そしてその次は大公妃である私となる。

 注目の的、だなんて自信がなくなってしまう。ただでさえ他国の人間だから、大公妃という地位に慣れるよう頑張っているというのに。

 そんな事を思いつつもお洋服を選び、ミセラ夫人を見送った。

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