目が覚めたら異世界でした!~病弱だけど、心優しい人達に出会えました。なので現代の知識で恩返ししながら元気に頑張って生きていきます!〜

楠ノ木雫

文字の大きさ
60 / 115
第七章 フェリアス王立学院

◇60 フェリアス王立学院

しおりを挟む
 【フェリアス王立学院】

 カーネリアン王国で一番歴史のある学院だ。

 当時の国王が、学問は重要な財産だと説きこの王立学院を設立させた。その後も学びの場を数多く作ったそうだ。それは貴族のみではなく、お金のない平民、そして孤児も学べる場を設けた。

 身分に囚われず、一人一人が学ぶことによってこの国を豊かにしていく。そう考えたそうだ。

 当時の王様は偉大な人だ。

 私のいた国、日本でも子供達は学校に行くことが義務だった。


「アドマンス公爵様から直接話を頂いた時には驚いてしまいました。ご令嬢の話は聞いています。別の星からいらっしゃり、今は素晴らしい事業を立ち上げていらっしゃると。そんな偉大な方がこの王立学院に興味を示していただいた事、とても嬉しく思います」

「いえ、そんな……」


 王立学院の見学の日、ここの学長先生が快くお出迎えをしてくれた。学長室で色々と説明を聞いたのだけれど、いや~褒める褒める。私、異世界人であってもただの16歳の小娘なんですけど。

 はい、ありがとうございます、いえいえそんなことは、なんて繰り返し繰り返し返していって、やっと話が終わった。では院内を案内しましょうか、と。なんか、もうエネルギー使い果たしたような気がする。

 この建物って、この国にある建物、あと王宮とはまた違った造りなのよね。地球にあるような、どこかの国のお城みたいな感じがする。

 もちろん、私の知ってる学校とはまるっきし違う。


「ここは高等の学生のクラスです。丁度今、授業中ですね」


 部屋の廊下側の窓を覗いてみた。私と同じような年頃の生徒達が、机に広げたノートと教科書を見つつ目の前にいる先生の話を聞いている。あ、ちゃんと黒板もあるんだ。

 でも、一つずつの机ではなくて、部屋いっぱいに横に繋がっている。弧を描いたような感じで曲がっていて、それが階段のように並んでいる。


「ここは、医療の授業を専攻した生徒達のクラスです。この学院では、高等の学年になると授業を選ぶことが出来るのです。武術、魔術、経済、医療、学問、美術ですね」

「自分の進みたい職業を考えて選ぶという事ですね」

「えぇ。毎年そうなのですが、男性は武術、女性は美術が人気ですね。武術は、王宮の騎士団に入団する事を志す者達が多いからです。そして美術は、嫁ぐための花嫁修業の一環、という訳です」

「なるほど……」


 花嫁修業の一環、かぁ。じゃあ、嫁ぐための準備期間でもあるって事か。だって、卒業したらデビュタントになるんだから。卒業は16歳、成人の歳だ。となると、デビュタントをする歳でもある。もう結婚できますよ~! って事だ。

 花嫁修業って、礼儀作法や社交界での決まり、貴族夫人としての在り方、あと裁縫に音楽にと色々盛りだくさんだとラル夫人から聞いた。じゃあ、ここには他の家に嫁ぐために勉強をしに来たって事にもなるわけだ。うわぁ、女の子って大変だね。


「授業を一緒に受けたいとの事でしたが、今留学されている王太子殿下がいらっしゃるクラスで如何ですか?」

「はい、大丈夫です」

「分かりました、ではご案内します」


 そういえば、第一王女様の婚約者なんだっけ。オリコット王国の王太子でしょ? どんな人なんだろう。

 そんな事を考えつつ、学長先生に付いていった。結構ドキドキである。授業に参加していいだなんて嬉しい!

 とは言っても緊張するものはする。だから一体どうしたらいいのかと聞こうとしていた時、声が聞こえてきた。ここです、と言われ、到着したのはとある教室。

 中の生徒達は起立をしていて、授業の終わりの挨拶をしているところだった。では行きましょう、とその教室のドアをノックした学長先生。え、今入るの!? という私の心の声は学長先生には届かず。教室に入って行った学長先生に大人しく付いていくしか出来なかった。

 当然教室内の人達全員が私達に注目するわけで。まぁデビュタントでもこんな事はあったけれど、向けられる視線が違うというか。


「こちら、アドマンス公爵家の令嬢でいらっしゃいます、アヤメ・アドマンスさんです。本日、学院見学という事で来て頂き、これから2科目授業をここで受けて頂く事になりました」


 ざわざわする生徒達。まぁそうなるよね。

 さ、アヤメ嬢、と振られてしまって。さて、何と言ったらいいのやら。


「2時間という短い間ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします」


 もっと何か言ったほうが良かっただろうか、とも思ったけれど学長先生が話を終わらせてしまい、ではまた後程と戻っていってしまった。私を残して。

 一体どうしたらいいのだろうか。少し遠くに待機しているマリアに助けを求めようとしたけれど……


「初めまして、アドマンス嬢」


 ご令嬢達が集まってきてしまった。挨拶しなきゃ、と制服のスカートを抓もうとしたら……


「失礼」


 その男性の言葉で、集まっているご令嬢達が避け道を作っていた。そこを通ってきたのは、とある男性達。ごめんね、と周りに謝りながら私のところに。


「初めまして、アドマンス嬢。僕はエドガルド・シス・オリコット。隣国オリコット王国から留学してきた者です」


 あっ!! もしかして!!


「もっ申し訳ありません! お初にお目にかかります、王太子殿下……!」

「いえ、お気になさらず、ご令嬢」


 本来なら私の方から挨拶に行くべきなのに、悪い事をしてしまった。


「ミレイアさんからお話を聞いています。今はご気分如何でしょう?」

「あ、いえ、大丈夫です。お気遣い感謝します」

「それはよかった」


 彼は、私が今日見学に来る事を聞いていたらしい。ではまた後程、と戻っていった。きっとあの二人の男性も一緒に留学してきたお付きの人達ね。

 背の高い、王子様系の人だった。15歳でしょ? 大人だ。王太子だから? いや、それは関係ないか。22歳の王女殿下と並ぶと、全然歳の差を感じなさそう。


「あの、ご令嬢」

「は、はい」


 王太子殿下が去ったところでまたご令嬢達が話しかけてきた。


「セリア・ホリトンと申します。もしよければ、この後の授業のご説明をさせて頂けないでしょうか」


 あ、そっか。私今日が初めてだからいきなり聞いても分からないもんね。それより、ホリトンって言った? もしかしてこの人……殿下の想い人の妹さん!? だって、プリシラ・ホリトンさんは今17歳だもん、ここは卒業してるわけだし、そういう事よね!


「あら、何を言ってらっしゃるの? セリアさん」


 そう声をかけてきたのは、また違ったご令嬢。あれ、なんかどこかで見た事のあるような顔だけど……誰だろう。


「お初にお目にかかります。クリスティア・ルセロと申します、アドマンス嬢」


 あ、ルセロ! ルセロ侯爵家の方! って事は、ルイシーナ・ルセロ侯爵令嬢の妹さん!? うんうん、似てる!! 髪の色とか、顔とか!!


「アドマンス嬢はこの国唯一の公爵家のご令嬢でいらっしゃいます。下位貴族である子爵家の者より、高位貴族である侯爵家の令嬢である私が適任だと思いますの。それに貴方、この前の期末テスト、何位でしたか? アドマンス嬢にご説明をするのであれば5位以内の者でなければいけません」

「……」


 あらまぁ、だいぶグサグサストレートに言う方なのね。何かそういうところ、お姉さんとそっくりかもしれない。でも、これだとホリトン嬢可哀想だよね。


「ルセロ嬢のお心遣い、感謝いたします。ですが、ホリトン嬢のお気遣いもとても嬉しかったです。ですので、この後の授業ではホリトン嬢にお願いしてもいいでしょうか」

「えっ」

「なっ!!」

「その次の授業で、ルセロ嬢に教えていただきたいのですが、如何でしょう」


 どうせ授業は2回受けるんだから、そうすればいいじゃないかな。でも、今更だけど欲張りすぎたかな?

 その提案にホリトン嬢は嬉しそうに了承してくれて。ルセロ嬢は不満げな顔で、仕方ありませんね、と受け入れて下さった。上手く収まったかな? 分からないけれど。

 遠くにいたマリアが、私の筆記用具とノートを渡してくれた。ホリトン嬢と一緒に隣同士で席に座った。


「以前から、アドマンス嬢にお会いしたかったんです。こんなに若くていらっしゃるのに、素晴らしい事業を立ち上げられているなんて、とても尊敬しています」


 フラワーメールの切手、私もやっと手に入れて今は宝物になっています。と言ってくれた。いやいや、使ってほしいんだけどな。とは言えなかった。地球に切手収集家という人達がいたから。まぁ、喜んでくださっているのであれば私はいいかな。でも、宝物だなんておこがましいな。


「私には姉がいるのですが、姉もご令嬢に会いたいと常日頃から言っていました。もし、卒業後にお茶会を開いたらご招待させていただいてもいいでしょうか……?」

「えぇ、楽しみに待っていますね」

「ありがとうございます!」


 ここは全寮制、何か用事がない限りずっとこの学院にいる事になっている。だから学院内ではお茶会を開いても構わないのだがそれには外部の者達は参加する事は出来ない。だからホリトン嬢の開いたお茶会に私が参加するには、彼女が卒業しなければならないのだ。

 でも、卒業はもう目の前。地球とは違って、秋に卒業式が行われるのだ。もう夏も終わりを迎える頃。だからもう少しの辛抱という訳だ。

 楽しみだなぁ、殿下の想い人に会える機会があるって事よね。一体殿下が惚れ込んだ方はどんな方なのだろうか。


 授業が始まると、ホリトン嬢はとても丁寧に説明してくれた。一応教科書は貰っているからそれを使って授業を聞く。幸い、ラル夫人に教えてもらった内容だったから、それもあって何とか授業についていけた。

 周りの環境は違うけれど、学生時代に戻ったような、そんな気がして嬉しかった。


「アドマンス嬢は本当に優秀でいらっしゃいますね」

「いえ、一度習ったところでしたから」

「そんな事ありません。私、お恥ずかしながらあまり勉強は得意ではないのです。一度で覚えられるほどの器用さもありませんから……」


 でも、説明の仕方はとても丁寧だったし分かりやすかった。それだけ理解出来ているって事ではある。それに、一度で覚えられるなんて人あまりいないと思うし。私もその一人だ。

 そんな会話をしていたらすぐにルセロ嬢が来た。次の授業はルセロ嬢が教えてくれる事になっているから、またあとで、とホリトン嬢と別れて別の席に移った。


「先程の授業は大丈夫でしたでしょうか」

「はい、知っていた内容でしたし、ホリトン嬢が分かりやすく教えてくださいましたから」

「そうでしたか。でしたら、この後の授業は私が丁寧にご説明させていただきますね」

「よろしくお願いします」


 さっき、彼女は期末テスト5位以内に入ってるような口ぶりだった。その通り、彼女も色々な事を授業中に教えてくれた。この人は知識が豊富なんだと思う。

 授業後も、字が綺麗だとか、とても優秀だとか、そういった誉め言葉を沢山貰った。それはもう学長先生に負けないくらい。フラワーメールも姉とのやり取りで何度も利用させてくれてるみたい。

 そうだよね、ここは全寮制で実家とは手紙のやり取りしか出来ない。手紙はこの学院の先生が出してくれているみたいだけど、でも手紙を出す人は多いみたい。やり取りがこれだけなんだもん、当たり前だよね。

 となると……王宮みたいにここも直接手紙を取りに行ったほうがいいのかしら。最近配達員を増やしたから、一度検討してみよう。


 お嬢様、とマリアが声をかけてきて、お話をしていた令嬢達と別れた。またどこかでお会いしましょう、と一言残して。彼女達は秋で卒業、その後社交界で会えるだろう。


「楽しそうでしたね」

「うん、皆さん優しくて楽しかったよ」

「それは良かったです」


 学長先生の所に行き、ありがとうございましたと学院を後にした。



「おかえりアヤメちゃ~ん!」

「ただいまかえりました、お母様」


 屋敷に帰ると、お母様が出迎えてくれた。あ、お父様とお兄様も。だいぶ早いお帰りでは? と思ったら、執事のセバスが何かを持っていた。四角い板?


「これは魔道具でな、特定の景色を絵に残せるんだ」

「え!?」


 じゃあ、カメラみたいな!? へぇ~! やっぱり魔道具って凄い!


「アヤメちゃんの可愛い制服姿を絵に残そうと思って! どうせだったら家族で絵を残しましょうって事にしたの!」

「わぁ! 嬉しいです!」


 玄関ホールで撮りましょう、という事になり用意されていたらしい椅子に私とお母様が座った。その後ろにお父様とお兄様が立つ。


「さぁ、撮りますよ! 笑って下さい!」


 果たしてお兄様は笑えるでしょうか、とも思ったけれどその言葉は口には出さず笑顔でカメラ(?)に顔を向けた。

 3、2、1! とカウントダウンをしてくれる。そして撮れたのはとても素敵な絵だった。うんうん、お兄様笑ってない! でもお母様もお父様もいい笑顔です!

 後でこれを複写してくれるみたいで、私にも一枚くれるらしい。さて、どこに飾ろうかな。私室? それとも作業部屋? ん~迷うな。

 そんな時、マリアがお母様に何かを渡しているところが目に入った。あれ、なんか小さな水晶みたい。


「あぁ、これは映像を残す魔道具なんです。こうして……」


 何かのスイッチを押したマリア。それから何か映像みたいなものが大きくその場に映し出された。え、あ、あれ……!?


「授業中!?」

「はい! お嬢様の授業風景をこれで撮影してきてほしいとの事でしたので」

「うふふ、これからバートと一緒に見るの♡」


 はっ恥ずかしいぃ~! ま、まぁ授業受けてるだけだけれど、何となく恥ずかしいじゃない!

 それを聞いていたお兄様も、俺にも見せてくださいと言い出す始末。これじゃあ授業参観じゃない! やめて下さい、お願いですから!

しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

異世界で温泉はじめました 〜聖女召喚に巻き込まれたので作ってみたら魔物に大人気です!〜

冬野月子
恋愛
アルバイトの帰り道。ヒナノは魔王を倒す聖女だという後輩リンの召喚に巻き込まれた。 帰る術がないため仕方なく異世界で暮らし始めたヒナノは食事係として魔物討伐に同行することになる。そこで魔物の襲撃に遭い崖から落ち大怪我を負うが、自分が魔法を使えることを知った。 山の中を彷徨ううちに源泉を見つけたヒナノは魔法を駆使して大好きな温泉を作る。その温泉は魔法の効果か、魔物の傷も治せるのだ。 助けたことがきっかけで出会った半魔の青年エーリックと暮らしながら、魔物たちを癒す平穏な日々を過ごしていたある日、温泉に勇者たちが現れた。 ※小説家になろう、カクヨムでも連載しています

せっかく傾国級の美人に生まれたのですから、ホントにやらなきゃ損ですよ?

志波 連
恋愛
病弱な父親とまだ学生の弟を抱えた没落寸前のオースティン伯爵家令嬢であるルシアに縁談が来た。相手は学生時代、一方的に憧れていた上級生であるエルランド伯爵家の嫡男ルイス。 父の看病と伯爵家業務で忙しく、結婚は諦めていたルシアだったが、結婚すれば多額の資金援助を受けられるという条件に、嫁ぐ決意を固める。 多忙を理由に顔合わせにも婚約式にも出てこないルイス。不信感を抱くが、弟のためには絶対に援助が必要だと考えるルシアは、黙って全てを受け入れた。 オースティン伯爵の健康状態を考慮して半年後に結婚式をあげることになり、ルイスが住んでいるエルランド伯爵家のタウンハウスに同居するためにやってきたルシア。 それでも帰ってこない夫に泣くことも怒ることも縋ることもせず、非道な夫を庇い続けるルシアの姿に深く同情した使用人たちは遂に立ち上がる。 この作品は小説家になろう及びpixivでも掲載しています ホットランキング1位!ありがとうございます!皆様のおかげです!感謝します!

騎士団寮のシングルマザー

古森きり
恋愛
夫と離婚し、実家へ帰る駅への道。 突然突っ込んできた車に死を覚悟した歩美。 しかし、目を覚ますとそこは森の中。 異世界に聖女として召喚された幼い娘、真美の為に、歩美の奮闘が今、始まる! ……と、意気込んだものの全く家事が出来ない歩美の明日はどっちだ!? ※ノベルアップ+様(読み直し改稿ナッシング先行公開)にも掲載しましたが、カクヨムさん(は改稿・完結済みです)、小説家になろうさん、アルファポリスさんは改稿したものを掲載しています。 ※割と鬱展開多いのでご注意ください。作者はあんまり鬱展開だと思ってませんけども。

召喚先は、誰も居ない森でした

みん
恋愛
事故に巻き込まれて行方不明になった母を探す茉白。そんな茉白を側で支えてくれていた留学生のフィンもまた、居なくなってしまい、寂しいながらも毎日を過ごしていた。そんなある日、バイト帰りに名前を呼ばれたかと思った次の瞬間、眩しい程の光に包まれて── 次に目を開けた時、茉白は森の中に居た。そして、そこには誰も居らず── その先で、茉白が見たモノは── 最初はシリアス展開が続きます。 ❋他視点のお話もあります ❋独自設定有り ❋気を付けてはいますが、誤字脱字があると思います。気付いた時に訂正していきます。

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました

iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

異世界に落ちて、溺愛されました。

恋愛
満月の月明かりの中、自宅への帰り道に、穴に落ちた私。 落ちた先は異世界。そこで、私を番と話す人に溺愛されました。

虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました

たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。

処理中です...