【完結】失くし物屋の付喪神たち 京都に集う「物」の想い

ヲダツバサ

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第2章 手帳

2-61

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「カードは使えませんの?」
「すみません。対応しておりません」
「いいわ。現金で払います」
「まいど。ありがとうございます」

 こうして扇子は明子さんの物となりました。

 一瞬目が合った弦介さんがウィンクして来ました。代金が入ったから、さっきの事は気にするな、という意思を込めて。

 私は目を逸らしてしまいました。自分の浅い言動が無かった事になる訳ではないので。

「お客さん」

 弦介さんは低い声で、明子さんに呼びかけました。
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