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さぁ、はじめようか
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「何?リディアが‥‥」
ぺルグラン男爵が眉を寄せる。
隣で妻も苛立たしい表情を見せた。
娘達がリディアに会い、リオと魔物とオズワルドに酷い目に遭ったこと。
リディアが聖女だと嘘をついていること等矢継ぎ早に話す。
(やはり、リディアが聖女だったか…しかし魔物や騎士がついていては手が出せん)
リディアとリオが居なくなってから程なくして王宮より使者がやって来た。
そしてリディアとリオの離縁を言い渡された。
そこでリディアとリオが王宮に召されたことを知る。
どういった経緯で城にあのみすぼらしい二人が召されたのかは解らない。
だがこれはいいチャンスだ。
城と関われるチャンスだ。
しかもリディアを使い権力を得、大金を引き出す事ができるかもしれない。
そう思っていると、聖女が誕生したと、名はリディアだと言う。
もしやと思った。
もしもリディアに徴が出ていたなら、王宮に召されてもおかしくはない。
それを確かめるために、あの手この手を使って、このパーティの招待状を手に入れたのだ。
「リディアばっかりずるい!」
「リディアのくせに、凄く高価な宝石をしていたのよ!それに高級ドレスを着て気取ってさ、私達を馬鹿にしていたわ!ああ!ムカつくっ」
「なんであの子が選ばれるのよ、おかしいわ」
「そうね、あの女だけ、いい思いなんてさせない、させるものですかっ」
(高価な宝石に高級ドレスか…、これはかなりの大金を狙えるぞ、しかも伝説の聖女の親だ、男爵から伯爵にのし上がれるかもしれん!これは何という幸運よ!このチャンスを絶対にものにしなければっ)
怒りに震える娘達、そして階級に拘る妻が野望に燃えているのを横目に見る。
(しかし、近づけないとなると、どうやって落とそうか…)
「ムカつく!こうなったら洗いざらいリディアが偽の聖女だと言いふらしてやる!」
「でもお姉様、私達が始末されてしまうのでは…」
「言いふらす…」
ふーむとペルグラン男爵が顎に手を当てる。
そんな隣で妻がきっぱりと言う。
「いいえ、始末はされませんわ」
「?」
「お母様?」
「皆を味方に付ければ、私達に手を出せなくなる」
「まぁ!じゃ、味方になるように言いふらせばいいのね!」
「ええ、嘘はつき続ければ真実になるのよ」
「私やるわ!思いっきりリディアが偽の聖女だと言いふらしてやる」
「!‥‥」
(そうか、この手があったか)
相手が嫌がる噂を流せば、口止めに来るはずだ。
その時に交渉が出来る。
(どういった嘘がいいか…)
娘のリディアを「伝説の聖女」と知った城側が奪った設定だと、ジークヴァルト陛下に楯突く事になる。
陛下はクーデターを起こし父である王までも殺して、この城を奪い取ったような人物だ。
そんな怖い相手を敵にはできない。
(となるとリディアを使うか…)
聖女という名を汚されるのは、国としても聖女と親交にある王の立場としてもよろしくはないだろう。
ただし、これも問題がある。ただ汚されるだけならば殺されかねない‥‥。
(どうしたものか…妻の言うように味方に…皆の同情を引ければ…そうだ!)
自分は仮にもリディアの親の立場だ。
城相手ではない、親の立場を利用して可哀そうな話をでっち上げれば皆から同情を引ける。
皆が我が家族に同情の目を向ければ、下手な扱いもできまい。
「…『偽』ではダメよ、私達がリディアに酷い事されたと言いなさい」
妻の言葉に振り返る。
流石こういう事には頭が回ると妻を見、見合った互いの目で笑い合った。
「ええ~本物だと思われるのも癪ですわ」
「どうして?お母さま、聖女のリディアを見るだけでも辛いわっ、暴露しちゃえばいいのよっ」
「ダメよ、使い時があるの、いい?今は本物どうこうよりもリディアに酷い目にあった可哀そうな家族を演じるの」
「使い時?」
「嫌よっ絶対!リディアが聖女だなんて絶対許せないっっ」
「返事は?」
有無を言わせない母親の瞳に二人が押し黙る。
「はあ~い」
「…解りました、お母様」
姉妹どちらも不服そうに返事をする。
「それでいいのよ」
そんな母親にむくれる二人にニッコリと笑う。
「安心なさい、あの女を幸せになんて絶対させないのだから」
「?!」
「本当に?お母さま」
「当たり前の事、あれは醜い淫婦の娘、兄を貶めた恨み忘れるものか、償いの代償に一生私達の奴隷となるのよ!傷つけられた私の恨みを思い知らせてやる」
リディアを通り越してリディアの母親を想像し怨恨の瞳を向けた。
「一生奴隷って‥ふふっっおかしっっ」
「素敵な案だわ!何だかわくわくしてきた」
「そういうことなら私も喜んで協力するわ!」
「でもどういう風に言えば…?」
「私達がやっていた事をそのままリディアに置き換えればいいの」
「それなら簡単だわ」
「全てを逆に言うのよ」
「逆に?!面白そう!」
(我妻ながら、おお怖い怖い)
ペルグラン男爵が心の中で呟く。
実際にやっていた事を逆に置き換えるのは簡単な上、臨場感もあり感情も盛り込みやすい。
この世は良い人になりたい奴らばかりだ。
その心を利用すれば同情を引け味方に付けられる。
「いいか、お前達」
そこでペルグラン男爵も口を開く。
「まずはここの一部でいい、信じ込ませるまでいかなくても疑心暗鬼にさせるだけでいい、だがそこで止めてはならん、あちこちで言いふらすのだ、出所は同じでも、あちこちから話を聞けばそれはやがて真実となっていく、そして世間を味方に付けるのだ、そうすれば殺されず、金が、いや上手くいけば、地位も名誉も手に入る、解ったか?」
(世間を味方に付けば、私は大金持ちだ!)
「お父様!任せてください!」
「リディアめ、見ていなさい!」
「ふふ、これで伯爵の地位を手に入れてみせますわ!」
ペルグラン男爵夫妻は野望の瞳を揺らした。
「リオ様?どうされましたの?」
「あ…」
ムッとした表情を見せ、リオの姿が女性陣の中から消えた。
「一体どこに…?」
呆然とする女性達が見渡す会場の中で、人だかりが出来ていた。
「そうなのです!リディアの両親、我妻の兄夫婦は賊に襲われ命を落としました」
「まぁ、聖女様はお辛かったでしょうに…」
「それだけではありません、リディアはどの親戚家族にも見放され誰も引き取ろうとはしませんでした」「どうしてですの?」
「それはあの頃は戦乱の世、というのもありますが、我ら一族は底辺貴族に過ぎません、ですのでお金もなく皆自分の事で精いっぱい、当然一人でも食い扶持が増えるのはとてもとても大変な事でした…でもそれだけじゃない事は後で知りましたが…」
「?」
「私達も当時は本当にとてもとても苦しくてその日を暮らすのがやっとの状態でした、だけどリディアを一人にするのはあまりに可哀そうで…それで私達は可哀そうなリディアを我が家に引き取ったのです」
「まぁ、お優しい…」
「奥様も大変だったでしょうに」
「いいえ、私は兄っ子で兄を失くし傷心の中、兄の忘れ形見のリディアを一人にはさせまいと大変だと思うよりも忘れ形見のリディアに辛い思いをさせまいと必死でした、その日食べるのもやっとでしたが、苦しくてもそれはもう大切に大切に育てました…、なのに…」
「なのに?」
「どうなさいましたの?」
「そういえば、先ほどもそれだけじゃないとか言っていたな、他にも何か誰も引き取らない理由があったのか?」
「! 奥様、どうされましたの?」
「大丈夫ですか?!」
不意に、うううっと聖女リディアの議母が涙を見せ、話を聞いていた周りが心配そうに見る。
「何があったのです?仰ってください」
「私達に手を貸せることがあればお貸しします、だから泣かないで」
「ありがとうございます」
義母が悲しみに暮れたようにハンカチで涙を拭う。
皆何があったのかと食い入るように義母に注目する。
「実は…その…引き取ったまでは良かったのですが…」
「?」
「大事に大事に…‥‥兄の忘れ形見のリディアを大事に大事に育てたというのに…」
「どうしたのです?」
「何があったの?」
義母の話に皆がのめり込む。
「その‥‥あろうことか、リディアは……リディアは…私達の娘を…‥‥ううっ」
「泣かないで、奥様」
「どうしたのです?何があったのです??」
皆が固唾を飲み義母の言葉を待つ。
シーンと静まり返った所で義母がハッキリと口にした。
「リディアは私達の娘を散々苛め抜いていたのです」
「!?」
「そんな、聖女様が?」
「嘘…」
「信じられないわ…伝説の聖女様が?」
「それは本当か?!」
問い詰める男に義母が涙を拭いながらこくりと頷く。
「私も最初は疑いました、最愛の兄の娘であるリディアがそんな事する筈ないと…」
そこでわざとらしく姉妹が顔を俯かせる。
「私が可哀そうと思うあまりに優しくし過ぎてしまったのでしょう‥、どんどんと我侭になり…途中、可哀そうな少年をを家にに迎い入れてからは特に…」
「少年を?」
「ええ、戦争で家族を亡くした可哀そうな少年を引き取ったのです…」
「まぁ、聖女リディア様だけでなく戦争孤児まで引き取るなんて…なんとお優しい」
「なかなかできない事だわ」
「でもその子を使って我が娘達を苛め抜いていたなんて…知った時は心臓が止まりそうでした…」
「なんと!?戦争孤児の少年を手下にしたのか?!」
「何てことだ…」
「お可哀そうに」
「本当に?聖女様が…信じられない」
「なんて酷い子なんだ!」
「本当なんですか?その話は…?」
まさか聖女様がと戸惑う者達の中、何人かが憤る。
そんな中、義理姉妹が辛そうな表情を浮かべて母の胸に縋る。
「本当です、私達はリディアに毎日殴られたり、階段から蹴り落とされたり…」
「階段から…って、嘘だろ」
「鉄の棒で殴られた事もありましたわ」
「まぁ?!怖いわ…」
「父が誕生日に買ってくれた宝石も強引に奪い取られましたわ‥」
「おやつも床にばらまかれ、それを食べろと‥‥」
「何て酷い…」
「酷いってもんじゃない、酷すぎる」
それを見て更に幾人かが怒りに声を上げる。
「ああ、可哀そうに」
「恩を仇で返すだなんて!なんて奴だ!」
「さぞかし辛かったろう…自分の家族だけでやっとなのを引き取り、分け前をやった上にいじめられるなんて」
「しかし聖女様が…信じられん」
「いや、それはあり得る話だ」
そこに一人の伯爵が加わる。
傍で見守っていたペルグラン男爵の目元がニヤッと笑う。
(食いついた、いいぞ)
「彼女が聖女候補生の時、色々問題を起こしていたと聞いている」
「! 本当に!?」
「当時、聖女様と仲良くしていた同じ候補の方をこっ酷く苛めたという話を聞いたことがある」
「なんと!」
(しめた!これは使えるわ)
義母が心の中でほくそ笑む。
そして大袈裟に嘆いてみせた。
「あああ、あの子は召された先でも‥‥」
「あなたのせいではありません、ご婦人」
「お母様泣かないで…っ」
義姉妹が義母に縋りつく。
(ふふ、これで信ぴょう性も増したわ)
わざとらしく娘達をぎゅっと抱きしめる。
「お母様をこんなに傷つけて許せない!聞いてくださいっ、リディアは自分だけいい思いをするために私達を捨て王に取り入ったんですよ!」
「それは一体どういう事だ?」
食いつく観衆に義理家族が心の中でニヤリと笑う。
(よしよし、皆が信じ始めてきたぞ)
(みんなリディアを疑い始めたわ、ふふっ楽しいっっ)
「聖女として王宮に召された後、私達は離縁を言い渡されたのです!」
「まぁ!でも何故…?」
「男爵家と言う身分が恥ずかしく嫌だったのでしょう…」
「! なんと…、世話になった者をそんな理由で切り捨てるなんて酷い」
「それで…殿下に取り入って‥‥自分だけ幸せになろうとしたんです」
「殿下?」
「今のジークヴァルト陛下にございます」
「陛下に?…そうか当時は殿下か、ジークヴァルト殿下が聖女リディアを連れて来たと話題になっていたな」
「そう言えばこんな噂を聞いたことがある」
(いい感じ、そうそう話しなさい)
周りを見渡すと幾人か何か話したくてうずうずしている者達が居るのを確認する。
(自分の知っている噂を言いたくてうずうずし始めた、そうそう、それでいい、これで勝手に噂を流してくれるわ、ふふ)
(いいぞいいぞ、話が勝手に独り歩きし出した、これならいける)
ペルグラン男爵夫妻はちらりと目を合わせる。
皆が興味津々に噂話に食いつく。
「どんな噂だ?」
「何だそれ?聞きたい」
「えっと…確か…謁見の時、王の前で裸になったとか…」
「ええ?!」
「まぁ!なんと…」
皆がギョッとする。
するとまた別の貴族が聞いた噂を口にする。
「他にも夜に夜這いに行った話も聞いたことあるぞ」
「なんと!」
「そう言えば、殿下の部屋でずっと過ごされていた事もあったな」
「!!」
「まぁ…」
「陛下を篭絡していたのか!」
「もしや、それで聖女の座を?」
「なんて強欲で卑しいこと!」
皆が嘘話を信じ始め、憤る中、義理姉妹が体をわなわなと震わした。
(リディアがジークヴァルト陛下と?!許せないっっ!!)
その事を知らなかった義理姉妹が嫉妬で怒り心頭になる。
(見てなさい!絶対リディアを聖女の座から引き釣り降ろしてやるっ、幸せになんかさせないんだから!)
「それで…、ジークヴァルト殿下は聖女リディアと仲が良くいらっしゃるのか」
「どこぞで出会って陛下を誑かし、施設にまんまと入り陛下を虜にして聖女になったのか」
「そうとしか考えられませんわ!」
「しかし、伝説の聖女がこんなだったとは…」
「正直ショックですわ」
「未だにまだ信じられん…」
「あの我らを救って下さった伝説の聖女様が…?」
「私、おかしいと思っていたのよ、あんな天をも覆う魔法を一人の女が使える筈ないもの」
「言われて見れば…」
「確かにそうだな、あれは教会か、陛下が用意した集団魔法だったのかもしれん」
「じゃ、この話は本当なのか?」
「だが天を覆う魔力なんて、普通に考えたら在り得ない話だ」
「聖女の正体がこうとは…幻滅しました」
皆がショックと怒りと困惑の形相を浮かべるのを見、ぺルグラン男爵がほくそ笑む。
(よしよし、これならば噂を広めてくれるだろう、種は撒いた)
その隣で妻も目が笑う。
(さぁ、広めなさい!ふふふ、これで交渉に持ち込めれば私は男爵の地位とはおさらばよ!私は伯爵夫人となる!)
「オズワルド」
パーティを終え、部屋に戻ったリディアを追うオズワルドをジークヴァルト達が止める。
「?」
足を止め、ジークヴァルトに振り返る。
「当然の様にリディアを追っているが、認めたわけではないぞ?ただ、リディアの身も危険な分、大目に見てやっている事を忘れるな」
釘を刺すジークヴァルトを見る。
「何だ?」
「もうお前に従う理由がない、いい加減、任も解け」
「理由って?」
サディアスが首を傾げる。
その隣でジークヴァルトがはぁっと大きなため息を付く。
「姫探しだ、言ってたろ、物語の騎士になるためにこいつは城に来たと」
「ああ、あれですか…」
呆気に取られるサディアスの隣でやれやれと肩を上げる。
「オズワルド、あなたももういい大人です、分別を弁えなさい」
「‥‥」
「あなたは常識をまるで解っていない、あなたでは聖女リディアの騎士は務まりません」
「関係ない、お前達に指図される謂れもない」
「関係ない筈がないでしょう、いいですか、あなたは常識がない自覚を持ちなさい、その常識外れの発言や行動が聖女リディアを窮地に追いやる、しいては姫を守るどころか姫を傷つける事になりかねない」
「俺が常識を?では聞くが、常識とは何だ?」
「は?」
「常識も解らないのですか?」
「そこからか…」
ジークヴァルトとサディアスが深いため息を付く。
「ダメですね‥、これは」
「~~ったく、あのじじい、俺にはあれだけ厳しかったくせに、こいつには全くじゃないか、後で文句をいってやる」
「ハーゼルゼット様が何も教えてないというのは考えにくいですね、どちらかと言うとこの男が全く聞いてなかったというのが真相では?」
「あり得るな…はぁ‥‥、いいか、常識とは一般的な考えという事だ、お前にそれが欠けていると言っている」
「一般的?どうしてそんなものが必要なんだ?」
「~~‥‥」
オズワルドの前で二人が頭を抱える。
「‥‥これでは、埒が明きませんね」
サディアスがオズワルドをまっすぐ見る。
「ハッキリと言います、あなたの価値は戦場のみ、その他では邪魔なだけな存在です、オズワルド王宮騎士団長、大人しく我々の言う通りにしていなさい、言う通りにしていれば、あなたの使い方は私達が良く知っています、私達があなたを邪魔ではなく価値ある存在に変える事は可能です」
「ふん、価値、ね」
「常識がないあなたは黙って大人しく我々に従っていればいいのです、そうすれば、あなたを王宮騎士団長として相応しい価値ある存在に仕立てて差し上げましょう」
オズワルドとサディアスがバチバチと火花を散らし見つめ合う。
「あ~、こういう話をするために呼び止めたんじゃなかったんだが」
ジークヴァルトがやれやれと頭を掻く。
「パーティの雰囲気が少しおかしかった、リディアの身が心配だ、だから注意しろと言いたかっただけだ」
「ああ、知っている」
「やはり、お前も気づいていたか」
「いいですか、姫の騎士とか馬鹿みたいな事を言ってないで、すべきことをなさい、いいですね」
念を押すとサディアスが背を向ける。
「ではな」
そう言うと、オズワルドの前から去っていった。
ぺルグラン男爵が眉を寄せる。
隣で妻も苛立たしい表情を見せた。
娘達がリディアに会い、リオと魔物とオズワルドに酷い目に遭ったこと。
リディアが聖女だと嘘をついていること等矢継ぎ早に話す。
(やはり、リディアが聖女だったか…しかし魔物や騎士がついていては手が出せん)
リディアとリオが居なくなってから程なくして王宮より使者がやって来た。
そしてリディアとリオの離縁を言い渡された。
そこでリディアとリオが王宮に召されたことを知る。
どういった経緯で城にあのみすぼらしい二人が召されたのかは解らない。
だがこれはいいチャンスだ。
城と関われるチャンスだ。
しかもリディアを使い権力を得、大金を引き出す事ができるかもしれない。
そう思っていると、聖女が誕生したと、名はリディアだと言う。
もしやと思った。
もしもリディアに徴が出ていたなら、王宮に召されてもおかしくはない。
それを確かめるために、あの手この手を使って、このパーティの招待状を手に入れたのだ。
「リディアばっかりずるい!」
「リディアのくせに、凄く高価な宝石をしていたのよ!それに高級ドレスを着て気取ってさ、私達を馬鹿にしていたわ!ああ!ムカつくっ」
「なんであの子が選ばれるのよ、おかしいわ」
「そうね、あの女だけ、いい思いなんてさせない、させるものですかっ」
(高価な宝石に高級ドレスか…、これはかなりの大金を狙えるぞ、しかも伝説の聖女の親だ、男爵から伯爵にのし上がれるかもしれん!これは何という幸運よ!このチャンスを絶対にものにしなければっ)
怒りに震える娘達、そして階級に拘る妻が野望に燃えているのを横目に見る。
(しかし、近づけないとなると、どうやって落とそうか…)
「ムカつく!こうなったら洗いざらいリディアが偽の聖女だと言いふらしてやる!」
「でもお姉様、私達が始末されてしまうのでは…」
「言いふらす…」
ふーむとペルグラン男爵が顎に手を当てる。
そんな隣で妻がきっぱりと言う。
「いいえ、始末はされませんわ」
「?」
「お母様?」
「皆を味方に付ければ、私達に手を出せなくなる」
「まぁ!じゃ、味方になるように言いふらせばいいのね!」
「ええ、嘘はつき続ければ真実になるのよ」
「私やるわ!思いっきりリディアが偽の聖女だと言いふらしてやる」
「!‥‥」
(そうか、この手があったか)
相手が嫌がる噂を流せば、口止めに来るはずだ。
その時に交渉が出来る。
(どういった嘘がいいか…)
娘のリディアを「伝説の聖女」と知った城側が奪った設定だと、ジークヴァルト陛下に楯突く事になる。
陛下はクーデターを起こし父である王までも殺して、この城を奪い取ったような人物だ。
そんな怖い相手を敵にはできない。
(となるとリディアを使うか…)
聖女という名を汚されるのは、国としても聖女と親交にある王の立場としてもよろしくはないだろう。
ただし、これも問題がある。ただ汚されるだけならば殺されかねない‥‥。
(どうしたものか…妻の言うように味方に…皆の同情を引ければ…そうだ!)
自分は仮にもリディアの親の立場だ。
城相手ではない、親の立場を利用して可哀そうな話をでっち上げれば皆から同情を引ける。
皆が我が家族に同情の目を向ければ、下手な扱いもできまい。
「…『偽』ではダメよ、私達がリディアに酷い事されたと言いなさい」
妻の言葉に振り返る。
流石こういう事には頭が回ると妻を見、見合った互いの目で笑い合った。
「ええ~本物だと思われるのも癪ですわ」
「どうして?お母さま、聖女のリディアを見るだけでも辛いわっ、暴露しちゃえばいいのよっ」
「ダメよ、使い時があるの、いい?今は本物どうこうよりもリディアに酷い目にあった可哀そうな家族を演じるの」
「使い時?」
「嫌よっ絶対!リディアが聖女だなんて絶対許せないっっ」
「返事は?」
有無を言わせない母親の瞳に二人が押し黙る。
「はあ~い」
「…解りました、お母様」
姉妹どちらも不服そうに返事をする。
「それでいいのよ」
そんな母親にむくれる二人にニッコリと笑う。
「安心なさい、あの女を幸せになんて絶対させないのだから」
「?!」
「本当に?お母さま」
「当たり前の事、あれは醜い淫婦の娘、兄を貶めた恨み忘れるものか、償いの代償に一生私達の奴隷となるのよ!傷つけられた私の恨みを思い知らせてやる」
リディアを通り越してリディアの母親を想像し怨恨の瞳を向けた。
「一生奴隷って‥ふふっっおかしっっ」
「素敵な案だわ!何だかわくわくしてきた」
「そういうことなら私も喜んで協力するわ!」
「でもどういう風に言えば…?」
「私達がやっていた事をそのままリディアに置き換えればいいの」
「それなら簡単だわ」
「全てを逆に言うのよ」
「逆に?!面白そう!」
(我妻ながら、おお怖い怖い)
ペルグラン男爵が心の中で呟く。
実際にやっていた事を逆に置き換えるのは簡単な上、臨場感もあり感情も盛り込みやすい。
この世は良い人になりたい奴らばかりだ。
その心を利用すれば同情を引け味方に付けられる。
「いいか、お前達」
そこでペルグラン男爵も口を開く。
「まずはここの一部でいい、信じ込ませるまでいかなくても疑心暗鬼にさせるだけでいい、だがそこで止めてはならん、あちこちで言いふらすのだ、出所は同じでも、あちこちから話を聞けばそれはやがて真実となっていく、そして世間を味方に付けるのだ、そうすれば殺されず、金が、いや上手くいけば、地位も名誉も手に入る、解ったか?」
(世間を味方に付けば、私は大金持ちだ!)
「お父様!任せてください!」
「リディアめ、見ていなさい!」
「ふふ、これで伯爵の地位を手に入れてみせますわ!」
ペルグラン男爵夫妻は野望の瞳を揺らした。
「リオ様?どうされましたの?」
「あ…」
ムッとした表情を見せ、リオの姿が女性陣の中から消えた。
「一体どこに…?」
呆然とする女性達が見渡す会場の中で、人だかりが出来ていた。
「そうなのです!リディアの両親、我妻の兄夫婦は賊に襲われ命を落としました」
「まぁ、聖女様はお辛かったでしょうに…」
「それだけではありません、リディアはどの親戚家族にも見放され誰も引き取ろうとはしませんでした」「どうしてですの?」
「それはあの頃は戦乱の世、というのもありますが、我ら一族は底辺貴族に過ぎません、ですのでお金もなく皆自分の事で精いっぱい、当然一人でも食い扶持が増えるのはとてもとても大変な事でした…でもそれだけじゃない事は後で知りましたが…」
「?」
「私達も当時は本当にとてもとても苦しくてその日を暮らすのがやっとの状態でした、だけどリディアを一人にするのはあまりに可哀そうで…それで私達は可哀そうなリディアを我が家に引き取ったのです」
「まぁ、お優しい…」
「奥様も大変だったでしょうに」
「いいえ、私は兄っ子で兄を失くし傷心の中、兄の忘れ形見のリディアを一人にはさせまいと大変だと思うよりも忘れ形見のリディアに辛い思いをさせまいと必死でした、その日食べるのもやっとでしたが、苦しくてもそれはもう大切に大切に育てました…、なのに…」
「なのに?」
「どうなさいましたの?」
「そういえば、先ほどもそれだけじゃないとか言っていたな、他にも何か誰も引き取らない理由があったのか?」
「! 奥様、どうされましたの?」
「大丈夫ですか?!」
不意に、うううっと聖女リディアの議母が涙を見せ、話を聞いていた周りが心配そうに見る。
「何があったのです?仰ってください」
「私達に手を貸せることがあればお貸しします、だから泣かないで」
「ありがとうございます」
義母が悲しみに暮れたようにハンカチで涙を拭う。
皆何があったのかと食い入るように義母に注目する。
「実は…その…引き取ったまでは良かったのですが…」
「?」
「大事に大事に…‥‥兄の忘れ形見のリディアを大事に大事に育てたというのに…」
「どうしたのです?」
「何があったの?」
義母の話に皆がのめり込む。
「その‥‥あろうことか、リディアは……リディアは…私達の娘を…‥‥ううっ」
「泣かないで、奥様」
「どうしたのです?何があったのです??」
皆が固唾を飲み義母の言葉を待つ。
シーンと静まり返った所で義母がハッキリと口にした。
「リディアは私達の娘を散々苛め抜いていたのです」
「!?」
「そんな、聖女様が?」
「嘘…」
「信じられないわ…伝説の聖女様が?」
「それは本当か?!」
問い詰める男に義母が涙を拭いながらこくりと頷く。
「私も最初は疑いました、最愛の兄の娘であるリディアがそんな事する筈ないと…」
そこでわざとらしく姉妹が顔を俯かせる。
「私が可哀そうと思うあまりに優しくし過ぎてしまったのでしょう‥、どんどんと我侭になり…途中、可哀そうな少年をを家にに迎い入れてからは特に…」
「少年を?」
「ええ、戦争で家族を亡くした可哀そうな少年を引き取ったのです…」
「まぁ、聖女リディア様だけでなく戦争孤児まで引き取るなんて…なんとお優しい」
「なかなかできない事だわ」
「でもその子を使って我が娘達を苛め抜いていたなんて…知った時は心臓が止まりそうでした…」
「なんと!?戦争孤児の少年を手下にしたのか?!」
「何てことだ…」
「お可哀そうに」
「本当に?聖女様が…信じられない」
「なんて酷い子なんだ!」
「本当なんですか?その話は…?」
まさか聖女様がと戸惑う者達の中、何人かが憤る。
そんな中、義理姉妹が辛そうな表情を浮かべて母の胸に縋る。
「本当です、私達はリディアに毎日殴られたり、階段から蹴り落とされたり…」
「階段から…って、嘘だろ」
「鉄の棒で殴られた事もありましたわ」
「まぁ?!怖いわ…」
「父が誕生日に買ってくれた宝石も強引に奪い取られましたわ‥」
「おやつも床にばらまかれ、それを食べろと‥‥」
「何て酷い…」
「酷いってもんじゃない、酷すぎる」
それを見て更に幾人かが怒りに声を上げる。
「ああ、可哀そうに」
「恩を仇で返すだなんて!なんて奴だ!」
「さぞかし辛かったろう…自分の家族だけでやっとなのを引き取り、分け前をやった上にいじめられるなんて」
「しかし聖女様が…信じられん」
「いや、それはあり得る話だ」
そこに一人の伯爵が加わる。
傍で見守っていたペルグラン男爵の目元がニヤッと笑う。
(食いついた、いいぞ)
「彼女が聖女候補生の時、色々問題を起こしていたと聞いている」
「! 本当に!?」
「当時、聖女様と仲良くしていた同じ候補の方をこっ酷く苛めたという話を聞いたことがある」
「なんと!」
(しめた!これは使えるわ)
義母が心の中でほくそ笑む。
そして大袈裟に嘆いてみせた。
「あああ、あの子は召された先でも‥‥」
「あなたのせいではありません、ご婦人」
「お母様泣かないで…っ」
義姉妹が義母に縋りつく。
(ふふ、これで信ぴょう性も増したわ)
わざとらしく娘達をぎゅっと抱きしめる。
「お母様をこんなに傷つけて許せない!聞いてくださいっ、リディアは自分だけいい思いをするために私達を捨て王に取り入ったんですよ!」
「それは一体どういう事だ?」
食いつく観衆に義理家族が心の中でニヤリと笑う。
(よしよし、皆が信じ始めてきたぞ)
(みんなリディアを疑い始めたわ、ふふっ楽しいっっ)
「聖女として王宮に召された後、私達は離縁を言い渡されたのです!」
「まぁ!でも何故…?」
「男爵家と言う身分が恥ずかしく嫌だったのでしょう…」
「! なんと…、世話になった者をそんな理由で切り捨てるなんて酷い」
「それで…殿下に取り入って‥‥自分だけ幸せになろうとしたんです」
「殿下?」
「今のジークヴァルト陛下にございます」
「陛下に?…そうか当時は殿下か、ジークヴァルト殿下が聖女リディアを連れて来たと話題になっていたな」
「そう言えばこんな噂を聞いたことがある」
(いい感じ、そうそう話しなさい)
周りを見渡すと幾人か何か話したくてうずうずしている者達が居るのを確認する。
(自分の知っている噂を言いたくてうずうずし始めた、そうそう、それでいい、これで勝手に噂を流してくれるわ、ふふ)
(いいぞいいぞ、話が勝手に独り歩きし出した、これならいける)
ペルグラン男爵夫妻はちらりと目を合わせる。
皆が興味津々に噂話に食いつく。
「どんな噂だ?」
「何だそれ?聞きたい」
「えっと…確か…謁見の時、王の前で裸になったとか…」
「ええ?!」
「まぁ!なんと…」
皆がギョッとする。
するとまた別の貴族が聞いた噂を口にする。
「他にも夜に夜這いに行った話も聞いたことあるぞ」
「なんと!」
「そう言えば、殿下の部屋でずっと過ごされていた事もあったな」
「!!」
「まぁ…」
「陛下を篭絡していたのか!」
「もしや、それで聖女の座を?」
「なんて強欲で卑しいこと!」
皆が嘘話を信じ始め、憤る中、義理姉妹が体をわなわなと震わした。
(リディアがジークヴァルト陛下と?!許せないっっ!!)
その事を知らなかった義理姉妹が嫉妬で怒り心頭になる。
(見てなさい!絶対リディアを聖女の座から引き釣り降ろしてやるっ、幸せになんかさせないんだから!)
「それで…、ジークヴァルト殿下は聖女リディアと仲が良くいらっしゃるのか」
「どこぞで出会って陛下を誑かし、施設にまんまと入り陛下を虜にして聖女になったのか」
「そうとしか考えられませんわ!」
「しかし、伝説の聖女がこんなだったとは…」
「正直ショックですわ」
「未だにまだ信じられん…」
「あの我らを救って下さった伝説の聖女様が…?」
「私、おかしいと思っていたのよ、あんな天をも覆う魔法を一人の女が使える筈ないもの」
「言われて見れば…」
「確かにそうだな、あれは教会か、陛下が用意した集団魔法だったのかもしれん」
「じゃ、この話は本当なのか?」
「だが天を覆う魔力なんて、普通に考えたら在り得ない話だ」
「聖女の正体がこうとは…幻滅しました」
皆がショックと怒りと困惑の形相を浮かべるのを見、ぺルグラン男爵がほくそ笑む。
(よしよし、これならば噂を広めてくれるだろう、種は撒いた)
その隣で妻も目が笑う。
(さぁ、広めなさい!ふふふ、これで交渉に持ち込めれば私は男爵の地位とはおさらばよ!私は伯爵夫人となる!)
「オズワルド」
パーティを終え、部屋に戻ったリディアを追うオズワルドをジークヴァルト達が止める。
「?」
足を止め、ジークヴァルトに振り返る。
「当然の様にリディアを追っているが、認めたわけではないぞ?ただ、リディアの身も危険な分、大目に見てやっている事を忘れるな」
釘を刺すジークヴァルトを見る。
「何だ?」
「もうお前に従う理由がない、いい加減、任も解け」
「理由って?」
サディアスが首を傾げる。
その隣でジークヴァルトがはぁっと大きなため息を付く。
「姫探しだ、言ってたろ、物語の騎士になるためにこいつは城に来たと」
「ああ、あれですか…」
呆気に取られるサディアスの隣でやれやれと肩を上げる。
「オズワルド、あなたももういい大人です、分別を弁えなさい」
「‥‥」
「あなたは常識をまるで解っていない、あなたでは聖女リディアの騎士は務まりません」
「関係ない、お前達に指図される謂れもない」
「関係ない筈がないでしょう、いいですか、あなたは常識がない自覚を持ちなさい、その常識外れの発言や行動が聖女リディアを窮地に追いやる、しいては姫を守るどころか姫を傷つける事になりかねない」
「俺が常識を?では聞くが、常識とは何だ?」
「は?」
「常識も解らないのですか?」
「そこからか…」
ジークヴァルトとサディアスが深いため息を付く。
「ダメですね‥、これは」
「~~ったく、あのじじい、俺にはあれだけ厳しかったくせに、こいつには全くじゃないか、後で文句をいってやる」
「ハーゼルゼット様が何も教えてないというのは考えにくいですね、どちらかと言うとこの男が全く聞いてなかったというのが真相では?」
「あり得るな…はぁ‥‥、いいか、常識とは一般的な考えという事だ、お前にそれが欠けていると言っている」
「一般的?どうしてそんなものが必要なんだ?」
「~~‥‥」
オズワルドの前で二人が頭を抱える。
「‥‥これでは、埒が明きませんね」
サディアスがオズワルドをまっすぐ見る。
「ハッキリと言います、あなたの価値は戦場のみ、その他では邪魔なだけな存在です、オズワルド王宮騎士団長、大人しく我々の言う通りにしていなさい、言う通りにしていれば、あなたの使い方は私達が良く知っています、私達があなたを邪魔ではなく価値ある存在に変える事は可能です」
「ふん、価値、ね」
「常識がないあなたは黙って大人しく我々に従っていればいいのです、そうすれば、あなたを王宮騎士団長として相応しい価値ある存在に仕立てて差し上げましょう」
オズワルドとサディアスがバチバチと火花を散らし見つめ合う。
「あ~、こういう話をするために呼び止めたんじゃなかったんだが」
ジークヴァルトがやれやれと頭を掻く。
「パーティの雰囲気が少しおかしかった、リディアの身が心配だ、だから注意しろと言いたかっただけだ」
「ああ、知っている」
「やはり、お前も気づいていたか」
「いいですか、姫の騎士とか馬鹿みたいな事を言ってないで、すべきことをなさい、いいですね」
念を押すとサディアスが背を向ける。
「ではな」
そう言うと、オズワルドの前から去っていった。
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