18 / 153
1話 会長にコーヒーを
18
しおりを挟む
『市川様 はじめまして 弊社の商品をご利用頂きありがとうございます 賜りましたご意見は今後の商品開発の参考にさせて頂きます』
わ、新米社長さん。どんな人か想像しちゃうじゃなーーい? プフ。
……て、ワクワクしたのもつかの間、半分から下、文面が変化する。
『……ところで市川さんはどういう経緯であのカタブツ会長のお膝元にいらしたのですか? 聞くところによると うら若き独身のお嬢さん だとか。前は定年間近のおばちゃんだったのに、、俺驚いちゃいました。できましたらそこんところのいきさつをおしえてほしいなーー……なんて。いやいや、ぶっちゃけトークで結構ですよ。俺はお宅の会長とは長い付き合いなんで。このアドレスは俺専用だし。秘密厳守です』
「――へ?」
なぬ? いきなりため口? てゆうかお膝元て。おばちゃん? いや、それより何よりうら若きお嬢さんて誰のことよ――――!? 会長が言ったの??
胸がドキドキしちゃって。
「ちょっとこれなーに? 返信しなきゃいけないの??」
真面目に迷うよお。初対面(メールだけど)の人、しかも社長とゆー肩書き持ってる人にどーゆーぶっちゃけしろっての!
―――会長にも聞けないし。
「うーーーーぅ」
マジで気取らない人らしい、緑川氏。私は、頭抱えて、キーボードをつっつく。さすがにため口は返せない。
はぁ? 社長専用アドレスぅ?
『ご返信ありがとうございます。私は別の部署に所属しておりましたが(てハケンだけどさ)、ひょんなことから会長のお食事を手配(じゃないんだけど…)させて頂いております まだまだ不慣れな身でございます 今後ともよろしくお願いします』
うあわー。すごく緊張する。もう仕事に戻らなきゃ。
なんていってる間に、着信……。はやっ。
『どうも~~~☆メールありがとう!そかそか、市川さん、大抜擢ってわけやねえ~~。そりゃめでたい!!イヤイヤ、九条クンとははるか昔の飲み仲間から始まって今はビジネスパートナーでありますが、まるでわが身! 俺は本当にうれしい!! 是非あのおっさんを見守ってやってください。あいつは根はいい奴なんです。今はちょっとひねくれてるだけで。チョイワル、じゃなくチョット複雑なAB型なんですよ。おっと、時間だ。また改めてご挨拶に伺います』
カァーーー。
真っ赤になる。
何よ、どこまで飲み込めたのだろうか、この人。
……勝手に思い込んじゃってるような。
誤解招くような想像するんじゃない!!
なんだろーなーー、ギャル文字でも出てきそうなこのテンションは。
たかがお茶くみですよ、私はっ。何をお願いしようっての。
まあしかし、大抜擢には違いないけどね。
あのままハケン終わって、下手するとクリスマスには無職だったかもしれない私。
それを救ってくれたのは……。
会長?
……じゃないでしょーよ。正確には室長よ。なあんの接点もない私を拾ってくれた。奇跡的ねえ。
めでたいって……それは私の方ですよ。
変な胸騒ぎが続く。「市川くん」て会長の声がして、はっとした。
「わ、は、はい」
慌てて画面閉じて、見ると会長が遠くから視線を合わせて。
――――メシ、まだ?
みたいな表情。に見えた。一瞬。
「あ、す、すみません。すぐにご用意します」
「ん。そうして。ちょっと午後空けるから」
「はいっ」
相変わらずの端正なお顔。素っ気無さ。『カタブツ』よね。確かに。
こんなだから、
『本日のメニューはサーモン、キャビア、ビーフ、トマトのブルスケッタ風でございます。マスカルポーネ、タルタル、わさび、お好きなソースを絡めて召し上がれ♪』
……なぁんておふざけも出来ない。
「ん……」
でも、すっと手を出して食べてくれる。
パソ見ながらなのに……こんな品よく食事する男を私は見たことがない。
まったく男って奴は、パクついて終わり、そんなのばっかだったから。
やっぱ育ちってこういう端々に出てくるのね。何てきれいに食べるのだろう。
それをじっと見つめる私(会長がこっち見ないから)。
この空気がなんとも言えず好き。
これって、見守ってるって言うのかしらん??
食べ終えると会長はもう外出モード。その帰社予定時刻を聞くなり私は、
「あ、じゃ、じゃあ、今日はお茶請けはいらないんですね」
なんて妙なことを口走ってしまった。
一瞬、『へ?』という顔をされる。
「……あ、すみません、いってらっしゃいませ」
と私は照れくさくて頭下げて、後片付けに取り掛かって、会長は出て行った。
どうも浮ついちゃうな。さっきのメールのせいだ。
気を取り直して、ブログに画像をアップ。
デザートを載せられないのは残念だなあ……。今日はちょっと頑張ってみたんだけどな。抹茶のロールケーキ。クリームは甘さ控えめのほんのりクリームチーズ風味。
どうしよっか。ここで1人で食べちゃうのはちょっと勿体無い(てコラ)。
ダメだぁー。仕事しなくては!
明日、は休みだからあさってのメニュー考えよう!
と、私はレシピを探る。
こんなことが仕事になっちゃうなんて……なんて楽なの。ネットには私なんかよりよほどプロ級の素人シェフがいっぱいいるっていうのに。
心の片隅で後ろめたさを感じながら。
いつしか没頭しててメールのこと忘れていた。
そんな夕刻、
「会長にお届けものです」
え?
「ちょっと重いので運ばせますね」
秘書の人の声の後にダンボールを持った男の人が数名。
「あのー、何ですか? これ」
「何かしら? 調理関係? 即日配達なのよね」
―――調理関係?
無造作に置かれた箱たち。よくよく見ると送り主は……あの緑川さん!?
「えーー? 何よ、コレ。もしかしてごはん丸2号?」
ご丁寧に包装してあるからほどくわけにいかない。
大き目のものもある。
別の意味でドキドキしながら、もしや緑川氏からメール来てるかも? と思ってPCに近づくがそれはなかった。
成すすべもなくそのまま時間が過ぎて、会長が戻ってきた。私はすぐに言った。
「あ、あの。HISの社長さんからのお届けものです……」
「ああ。開けてみて」
「はい」
会長は席についてしまって、私1人で箱を開ける。
出てくる、出てくる。
それはまさに、調理関係……。
えええ?
フードプロセッサーにミキサーに、スチームオーブン、ミニ冷蔵庫、圧力鍋……。
ちょっと何これ。モニター当選て奴ですか? こんなにたくさん?
「こ、これってどうすればいいんですか?」
「好きに使いなさい」
至極当然のように彼は言う。
「で、でも、こんなに置けませんよ」
と、貧乏くさい私。いや、キッチンは立派なんだけどもね。広さもあるけど、何ていうの、こういうのズラズラ並べておけるほどのカウンターはない。フードプロセッサーくらいなら余裕だけどなあ……。
しかしさすが、というか会長はちらっと見て、
「ああ。そうか。それじゃ業者にやらせるからそのままにしておいて」
―――業者?
「は、はあ」
何も返せなくなってしまう私。
会長はそんなことお構いなしに、
「ふぅー。のど渇いた。一杯入れて」
珍しいセリフだ。
「は、はい」
「さっき言ってた、お茶請け……? それ出して」
「え?」
耳を疑う私。
お、覚えてたの?
「お、お召し上がりに?」
「うん。食べるよ」
さらっと言われて。私は慌ててキッチンへ。
保冷ジャー(自前)へ入れていた抹茶ロールくんを出した。
『わーー、食べちゃわなくてよかったあぁぁぁーーー』
て、そういう問題か。
もうドキドキ。
今日はドキドキだらけだ。
「ど、どうぞ」
AB型だって? 会長。
わ、新米社長さん。どんな人か想像しちゃうじゃなーーい? プフ。
……て、ワクワクしたのもつかの間、半分から下、文面が変化する。
『……ところで市川さんはどういう経緯であのカタブツ会長のお膝元にいらしたのですか? 聞くところによると うら若き独身のお嬢さん だとか。前は定年間近のおばちゃんだったのに、、俺驚いちゃいました。できましたらそこんところのいきさつをおしえてほしいなーー……なんて。いやいや、ぶっちゃけトークで結構ですよ。俺はお宅の会長とは長い付き合いなんで。このアドレスは俺専用だし。秘密厳守です』
「――へ?」
なぬ? いきなりため口? てゆうかお膝元て。おばちゃん? いや、それより何よりうら若きお嬢さんて誰のことよ――――!? 会長が言ったの??
胸がドキドキしちゃって。
「ちょっとこれなーに? 返信しなきゃいけないの??」
真面目に迷うよお。初対面(メールだけど)の人、しかも社長とゆー肩書き持ってる人にどーゆーぶっちゃけしろっての!
―――会長にも聞けないし。
「うーーーーぅ」
マジで気取らない人らしい、緑川氏。私は、頭抱えて、キーボードをつっつく。さすがにため口は返せない。
はぁ? 社長専用アドレスぅ?
『ご返信ありがとうございます。私は別の部署に所属しておりましたが(てハケンだけどさ)、ひょんなことから会長のお食事を手配(じゃないんだけど…)させて頂いております まだまだ不慣れな身でございます 今後ともよろしくお願いします』
うあわー。すごく緊張する。もう仕事に戻らなきゃ。
なんていってる間に、着信……。はやっ。
『どうも~~~☆メールありがとう!そかそか、市川さん、大抜擢ってわけやねえ~~。そりゃめでたい!!イヤイヤ、九条クンとははるか昔の飲み仲間から始まって今はビジネスパートナーでありますが、まるでわが身! 俺は本当にうれしい!! 是非あのおっさんを見守ってやってください。あいつは根はいい奴なんです。今はちょっとひねくれてるだけで。チョイワル、じゃなくチョット複雑なAB型なんですよ。おっと、時間だ。また改めてご挨拶に伺います』
カァーーー。
真っ赤になる。
何よ、どこまで飲み込めたのだろうか、この人。
……勝手に思い込んじゃってるような。
誤解招くような想像するんじゃない!!
なんだろーなーー、ギャル文字でも出てきそうなこのテンションは。
たかがお茶くみですよ、私はっ。何をお願いしようっての。
まあしかし、大抜擢には違いないけどね。
あのままハケン終わって、下手するとクリスマスには無職だったかもしれない私。
それを救ってくれたのは……。
会長?
……じゃないでしょーよ。正確には室長よ。なあんの接点もない私を拾ってくれた。奇跡的ねえ。
めでたいって……それは私の方ですよ。
変な胸騒ぎが続く。「市川くん」て会長の声がして、はっとした。
「わ、は、はい」
慌てて画面閉じて、見ると会長が遠くから視線を合わせて。
――――メシ、まだ?
みたいな表情。に見えた。一瞬。
「あ、す、すみません。すぐにご用意します」
「ん。そうして。ちょっと午後空けるから」
「はいっ」
相変わらずの端正なお顔。素っ気無さ。『カタブツ』よね。確かに。
こんなだから、
『本日のメニューはサーモン、キャビア、ビーフ、トマトのブルスケッタ風でございます。マスカルポーネ、タルタル、わさび、お好きなソースを絡めて召し上がれ♪』
……なぁんておふざけも出来ない。
「ん……」
でも、すっと手を出して食べてくれる。
パソ見ながらなのに……こんな品よく食事する男を私は見たことがない。
まったく男って奴は、パクついて終わり、そんなのばっかだったから。
やっぱ育ちってこういう端々に出てくるのね。何てきれいに食べるのだろう。
それをじっと見つめる私(会長がこっち見ないから)。
この空気がなんとも言えず好き。
これって、見守ってるって言うのかしらん??
食べ終えると会長はもう外出モード。その帰社予定時刻を聞くなり私は、
「あ、じゃ、じゃあ、今日はお茶請けはいらないんですね」
なんて妙なことを口走ってしまった。
一瞬、『へ?』という顔をされる。
「……あ、すみません、いってらっしゃいませ」
と私は照れくさくて頭下げて、後片付けに取り掛かって、会長は出て行った。
どうも浮ついちゃうな。さっきのメールのせいだ。
気を取り直して、ブログに画像をアップ。
デザートを載せられないのは残念だなあ……。今日はちょっと頑張ってみたんだけどな。抹茶のロールケーキ。クリームは甘さ控えめのほんのりクリームチーズ風味。
どうしよっか。ここで1人で食べちゃうのはちょっと勿体無い(てコラ)。
ダメだぁー。仕事しなくては!
明日、は休みだからあさってのメニュー考えよう!
と、私はレシピを探る。
こんなことが仕事になっちゃうなんて……なんて楽なの。ネットには私なんかよりよほどプロ級の素人シェフがいっぱいいるっていうのに。
心の片隅で後ろめたさを感じながら。
いつしか没頭しててメールのこと忘れていた。
そんな夕刻、
「会長にお届けものです」
え?
「ちょっと重いので運ばせますね」
秘書の人の声の後にダンボールを持った男の人が数名。
「あのー、何ですか? これ」
「何かしら? 調理関係? 即日配達なのよね」
―――調理関係?
無造作に置かれた箱たち。よくよく見ると送り主は……あの緑川さん!?
「えーー? 何よ、コレ。もしかしてごはん丸2号?」
ご丁寧に包装してあるからほどくわけにいかない。
大き目のものもある。
別の意味でドキドキしながら、もしや緑川氏からメール来てるかも? と思ってPCに近づくがそれはなかった。
成すすべもなくそのまま時間が過ぎて、会長が戻ってきた。私はすぐに言った。
「あ、あの。HISの社長さんからのお届けものです……」
「ああ。開けてみて」
「はい」
会長は席についてしまって、私1人で箱を開ける。
出てくる、出てくる。
それはまさに、調理関係……。
えええ?
フードプロセッサーにミキサーに、スチームオーブン、ミニ冷蔵庫、圧力鍋……。
ちょっと何これ。モニター当選て奴ですか? こんなにたくさん?
「こ、これってどうすればいいんですか?」
「好きに使いなさい」
至極当然のように彼は言う。
「で、でも、こんなに置けませんよ」
と、貧乏くさい私。いや、キッチンは立派なんだけどもね。広さもあるけど、何ていうの、こういうのズラズラ並べておけるほどのカウンターはない。フードプロセッサーくらいなら余裕だけどなあ……。
しかしさすが、というか会長はちらっと見て、
「ああ。そうか。それじゃ業者にやらせるからそのままにしておいて」
―――業者?
「は、はあ」
何も返せなくなってしまう私。
会長はそんなことお構いなしに、
「ふぅー。のど渇いた。一杯入れて」
珍しいセリフだ。
「は、はい」
「さっき言ってた、お茶請け……? それ出して」
「え?」
耳を疑う私。
お、覚えてたの?
「お、お召し上がりに?」
「うん。食べるよ」
さらっと言われて。私は慌ててキッチンへ。
保冷ジャー(自前)へ入れていた抹茶ロールくんを出した。
『わーー、食べちゃわなくてよかったあぁぁぁーーー』
て、そういう問題か。
もうドキドキ。
今日はドキドキだらけだ。
「ど、どうぞ」
AB型だって? 会長。
13
あなたにおすすめの小説
今さらやり直しは出来ません
mock
恋愛
3年付き合った斉藤翔平からプロポーズを受けれるかもと心弾ませた小泉彩だったが、当日仕事でどうしても行けないと断りのメールが入り意気消沈してしまう。
落胆しつつ帰る道中、送り主である彼が見知らぬ女性と歩く姿を目撃し、いてもたってもいられず後を追うと二人はさっきまで自身が待っていたホテルへと入っていく。
そんなある日、夢に出てきた高木健人との再会を果たした彩の運命は少しずつ変わっていき……
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
妖狐の嫁入り
山田あとり
恋愛
「――おまえを祓うなどできない。あきらめて、俺と生きてくれ」
稲荷神社の娘・遥香(はるか)は、妖狐の血をひくために狐憑きとさげすまれ、ひっそり生きてきた。
ある日、村八分となっている遥香を探して来たのは怨霊や魔物を祓う軍人・彰良(あきら)。
彼は陰陽師の名門・芳川家の男だった。
帝国陸軍で共に任務にあたることになった二人だったが、実は彰良にもある秘密が――。
自己評価は低いが芯に強さを秘める女が、理解者を得て才能を開花させる!
&
苦しみを抱え屈折した男が、真っ直ぐな優しさに触れ愛を知る!
明治中期風の横浜と帝都を駆ける、あやかし異能ロマンス譚です。
可愛い妖怪・豆腐小僧も戦うよ!
※この作品は、カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…
ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。
一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。
そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。
読んでいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる