106 / 153
6話 甘い言葉にご用心
10
しおりを挟む
3時間ですよ、3時間…この炎天下。信じられない鉄オタの世界。
うどんやソフトクリームを食べながら、付近を散策しながら(暑い)、やり過ごす間、高広くんはほぼ撮影に費やしていた。
「すげーわ、マジで秘境だな」
ふ、本当の秘境を知らないな。
こんなものではありませぬぞ。
木次線といってですね…。
もっと悲惨な赤字路線があるのですよ。同じ県内に。私は乗ったことないけど。
「あっちは山奥だから悲壮感が違う。冬は運休になるし」ここはまだ一時間に一本は何か通るから。
「そうなんだ。今回はこっちでいいわ。このおきって列車がメインで海と山の写真が撮りたい」
「まだかなー」
一か所でただひたすら目当ての列車が通り過ぎるのを待つという苦行…。
鉄オタさんご苦労様です。
もっとも、たいていは車でやってきて合間合間で休憩入れるのだろうけど。
「よし、そろそろだぜ」
やっと空の色が変わり、絶好のシチュエーションの中、みんなの期待を背負って3時間ぶりに上りのおきがやってきた。ちなみに下りの便もあるわけで、決してずっと暇してたわけではない。雲一つなく確かに絶景だけど、列車の灯りかなり暗いのに撮れるの?
後ろに下がって、驚いた。
え、人がいっぱい。いつの間にか増えてる! 何だこのおじさん集団。夕暮れの海と鉄オタ。動画のタイトルみたい笑。
濃いオレンジの、空ってこんな風に暮れるんだ、と感動して、どっぷり日が暮れた19時ごろ、私はそのことに気づいた。
「今のに乗ってたら松江に帰れたんだ!」
まさか、松江方面最終特急?
「帰る? まだまだ西に行くんだぜ」
「はあ? えーと、在来線じゃ帰れないのか」
最後の特急が去った後は在来線乗り継ぎになるのですよ。ネット検索開始。
「マジで泊まるの?」
「最初からそのつもり」
「いや、帰れる。親に言って迎えに来てもらえば…」
東京と違って、松江駅は23時台にはもう閉店状態なのだ。
「あきらめろよ。明日行くところが本命なんだ」
「何なんだ、いきなり鉄オタになんかなりやがって!」
「いーじゃないの。こういう機会でもなきゃ地元のローカル線なんて乗らないだろ?」
「乗る意味なし!」
「まあまあ、そのまま車で新山口に出て、そこから新幹線で帰ればいいじゃん。」
「えーでも」
「今から松江まで3時間以上かけて戻って、明日3時間かけて岡山まで出てそこから新幹線で3時間かかるだろう? 遠回りじゃん」
「うう」
ああ、山陰の悲しい現実。
「それより宿に泊まってのんびりしようよ。明日の朝早くなくていいし。温泉に浸かろうぜ」
どうにでもなれ。結局こちらが折れた。
お言葉通り旅館で温泉に浸かり、浴衣に着替えて夕食を済ませた。
「ふーんなるほどねえ」高広くんはスマホで次に行くところをチェックしている。
「山陰山陰て言うけどさあ、ほら、見てみ、ひっくり返すとさ、全然見た目変わるじゃん」
私の目の前に画面を持ってきて南北がひっくり返った西日本の全体図を見せた。
「山陽山陰関係なくね?」
「う~ん」だから何だって感じだが。
「こうすると中国大陸と行き来の中心て感じするよな。やっぱ古代中国とのパイプラインはこっちだよ」
「んなわけがないでしょう。」
今日の絶景スポットはまだかわいいものだったが、この日本海の海岸沿いの断崖がどんだけ波が高いか知らないな。大昔なら命がけの航海に決まっている。空も今日たまたま晴れてるだけで、山陰と言うだけあって、年の半分くらいほぼ薄曇りですから。
「出雲神話ってあるじゃん? そういうのが太古のあちこちにあって、実はすげえ栄えてたかもしれねえじゃん。今残ってないだけで、ほったらかしの古墳が世界に無限にあるんだぜ」
「古墳ならいっぱいあるよ、松林で囲われていたり、御札べたべたになってたり。」
「あんた現実的だなー。自分の住んでる場所がもしかしたら昔はすごかったかもって言われて喜ばないの」彼はべたっと畳にうつぶせた。布団は一枚だけ敷いてあって、どちらかが隣の部屋へ移らないといけない。
「その時代に生きてるわけじゃないし。あちこちに古墳があったってことは部族がいっぱいいてまとまりがなかったわけでしょ? それを制圧して何とか国になってくわけじゃん。大化の改新ご存じない?」
「それ以前のこと言ってんだろ」
「出雲が大昔強国だったとして、関係ないし。松江と出雲は違う」一緒にするな。
「あ、そ。地図固定せずにたまには動かしてみればいいのになー」高広くんは横向きになってスマホをくるくる回す。
「混乱するだけ」
「地図の見方変えてみなって」
変なことを言うだけでなく、強く主張する。
会話が飛びまくり。
こりゃ会長付き合ってあげるの大変だったろうな。
適当に聞き流すに限るわ。
「へ~、こんなことがあったんだ」
私は適度に話を合わせながら、部屋に置いてあったローカル新聞の見出しをまじまじと見た。
鳥取県知事選の当選ニュースだった。
少し前、大きな企業誘致の関連で官民含めた汚職が発覚し、その建物由来の危険物質も指摘され、前の知事が辞職したのだ。
私はそれを、実家に帰った時くらいしか読まない新聞で知り、今またその続報を見た。
当選したのは何期も知事を務めた前々知事で年季の入ったおじいちゃんだ。
しゅっとしてひげを蓄え、大昔の元帥みたい。
知事のスローガンは『県民ファースト』、県政を見直し、不透明な企業誘致や重すぎた観光業の撤廃を即刻行うと宣言している。
そんなことがあったんだ、鳥取。
「鳥取の乱(笑)」
高広くんが新聞紙面に気づいた。
「じーさん頑張ってるじゃん。男気勝利って一部盛り上がってたよな。」
ふうん、知らなかったな。実家に帰省中に知ったので、いかに普段狭い情報の中で暮らしているかよくわかるわー。
「鳥取の海もきれいだけどね。」私は話題をすり替えた。
「内陸走ってるところも撮りたいわけ。今回はパス。」
「あんたがそんなにこだわる理由って何なの。」
突然やってきて、同じ列車ばっか追っかけて、よく考えたらとんでもなくおかしなことやってるよね? 何でそれに付き合っちゃったんだろう。私も私だ。
「鉄オタに絶対見えないよね」
「わざわざ変装する必要ねーだろ。これでもかなりランク落としてるんだけど」
さっきの場所でも列車の中でも、何ならイオンでもかなり目立っちゃってましたけどね? この上なくきれいな鉄オタ。
「…服買ってもらってありがと」
一応礼を言っておく。撮影終了後さらに西進、益田というまあまあ大きな町まで行き、しまむらで下着その他一式ご購入いただいたのだった。
「明日は~陸だな。里山へ行こうぜ。」
またスマホをチェック。二人で覗き込む。
「どこよ」
「ここ、ここ」
「えーと…ここ?」
すでに鳥取ははるか遠く、親には友達と泊まりに行くから直接上京すると伝え、明日は山陰本線に別れを告げ、内地を行く。
うどんやソフトクリームを食べながら、付近を散策しながら(暑い)、やり過ごす間、高広くんはほぼ撮影に費やしていた。
「すげーわ、マジで秘境だな」
ふ、本当の秘境を知らないな。
こんなものではありませぬぞ。
木次線といってですね…。
もっと悲惨な赤字路線があるのですよ。同じ県内に。私は乗ったことないけど。
「あっちは山奥だから悲壮感が違う。冬は運休になるし」ここはまだ一時間に一本は何か通るから。
「そうなんだ。今回はこっちでいいわ。このおきって列車がメインで海と山の写真が撮りたい」
「まだかなー」
一か所でただひたすら目当ての列車が通り過ぎるのを待つという苦行…。
鉄オタさんご苦労様です。
もっとも、たいていは車でやってきて合間合間で休憩入れるのだろうけど。
「よし、そろそろだぜ」
やっと空の色が変わり、絶好のシチュエーションの中、みんなの期待を背負って3時間ぶりに上りのおきがやってきた。ちなみに下りの便もあるわけで、決してずっと暇してたわけではない。雲一つなく確かに絶景だけど、列車の灯りかなり暗いのに撮れるの?
後ろに下がって、驚いた。
え、人がいっぱい。いつの間にか増えてる! 何だこのおじさん集団。夕暮れの海と鉄オタ。動画のタイトルみたい笑。
濃いオレンジの、空ってこんな風に暮れるんだ、と感動して、どっぷり日が暮れた19時ごろ、私はそのことに気づいた。
「今のに乗ってたら松江に帰れたんだ!」
まさか、松江方面最終特急?
「帰る? まだまだ西に行くんだぜ」
「はあ? えーと、在来線じゃ帰れないのか」
最後の特急が去った後は在来線乗り継ぎになるのですよ。ネット検索開始。
「マジで泊まるの?」
「最初からそのつもり」
「いや、帰れる。親に言って迎えに来てもらえば…」
東京と違って、松江駅は23時台にはもう閉店状態なのだ。
「あきらめろよ。明日行くところが本命なんだ」
「何なんだ、いきなり鉄オタになんかなりやがって!」
「いーじゃないの。こういう機会でもなきゃ地元のローカル線なんて乗らないだろ?」
「乗る意味なし!」
「まあまあ、そのまま車で新山口に出て、そこから新幹線で帰ればいいじゃん。」
「えーでも」
「今から松江まで3時間以上かけて戻って、明日3時間かけて岡山まで出てそこから新幹線で3時間かかるだろう? 遠回りじゃん」
「うう」
ああ、山陰の悲しい現実。
「それより宿に泊まってのんびりしようよ。明日の朝早くなくていいし。温泉に浸かろうぜ」
どうにでもなれ。結局こちらが折れた。
お言葉通り旅館で温泉に浸かり、浴衣に着替えて夕食を済ませた。
「ふーんなるほどねえ」高広くんはスマホで次に行くところをチェックしている。
「山陰山陰て言うけどさあ、ほら、見てみ、ひっくり返すとさ、全然見た目変わるじゃん」
私の目の前に画面を持ってきて南北がひっくり返った西日本の全体図を見せた。
「山陽山陰関係なくね?」
「う~ん」だから何だって感じだが。
「こうすると中国大陸と行き来の中心て感じするよな。やっぱ古代中国とのパイプラインはこっちだよ」
「んなわけがないでしょう。」
今日の絶景スポットはまだかわいいものだったが、この日本海の海岸沿いの断崖がどんだけ波が高いか知らないな。大昔なら命がけの航海に決まっている。空も今日たまたま晴れてるだけで、山陰と言うだけあって、年の半分くらいほぼ薄曇りですから。
「出雲神話ってあるじゃん? そういうのが太古のあちこちにあって、実はすげえ栄えてたかもしれねえじゃん。今残ってないだけで、ほったらかしの古墳が世界に無限にあるんだぜ」
「古墳ならいっぱいあるよ、松林で囲われていたり、御札べたべたになってたり。」
「あんた現実的だなー。自分の住んでる場所がもしかしたら昔はすごかったかもって言われて喜ばないの」彼はべたっと畳にうつぶせた。布団は一枚だけ敷いてあって、どちらかが隣の部屋へ移らないといけない。
「その時代に生きてるわけじゃないし。あちこちに古墳があったってことは部族がいっぱいいてまとまりがなかったわけでしょ? それを制圧して何とか国になってくわけじゃん。大化の改新ご存じない?」
「それ以前のこと言ってんだろ」
「出雲が大昔強国だったとして、関係ないし。松江と出雲は違う」一緒にするな。
「あ、そ。地図固定せずにたまには動かしてみればいいのになー」高広くんは横向きになってスマホをくるくる回す。
「混乱するだけ」
「地図の見方変えてみなって」
変なことを言うだけでなく、強く主張する。
会話が飛びまくり。
こりゃ会長付き合ってあげるの大変だったろうな。
適当に聞き流すに限るわ。
「へ~、こんなことがあったんだ」
私は適度に話を合わせながら、部屋に置いてあったローカル新聞の見出しをまじまじと見た。
鳥取県知事選の当選ニュースだった。
少し前、大きな企業誘致の関連で官民含めた汚職が発覚し、その建物由来の危険物質も指摘され、前の知事が辞職したのだ。
私はそれを、実家に帰った時くらいしか読まない新聞で知り、今またその続報を見た。
当選したのは何期も知事を務めた前々知事で年季の入ったおじいちゃんだ。
しゅっとしてひげを蓄え、大昔の元帥みたい。
知事のスローガンは『県民ファースト』、県政を見直し、不透明な企業誘致や重すぎた観光業の撤廃を即刻行うと宣言している。
そんなことがあったんだ、鳥取。
「鳥取の乱(笑)」
高広くんが新聞紙面に気づいた。
「じーさん頑張ってるじゃん。男気勝利って一部盛り上がってたよな。」
ふうん、知らなかったな。実家に帰省中に知ったので、いかに普段狭い情報の中で暮らしているかよくわかるわー。
「鳥取の海もきれいだけどね。」私は話題をすり替えた。
「内陸走ってるところも撮りたいわけ。今回はパス。」
「あんたがそんなにこだわる理由って何なの。」
突然やってきて、同じ列車ばっか追っかけて、よく考えたらとんでもなくおかしなことやってるよね? 何でそれに付き合っちゃったんだろう。私も私だ。
「鉄オタに絶対見えないよね」
「わざわざ変装する必要ねーだろ。これでもかなりランク落としてるんだけど」
さっきの場所でも列車の中でも、何ならイオンでもかなり目立っちゃってましたけどね? この上なくきれいな鉄オタ。
「…服買ってもらってありがと」
一応礼を言っておく。撮影終了後さらに西進、益田というまあまあ大きな町まで行き、しまむらで下着その他一式ご購入いただいたのだった。
「明日は~陸だな。里山へ行こうぜ。」
またスマホをチェック。二人で覗き込む。
「どこよ」
「ここ、ここ」
「えーと…ここ?」
すでに鳥取ははるか遠く、親には友達と泊まりに行くから直接上京すると伝え、明日は山陰本線に別れを告げ、内地を行く。
35
あなたにおすすめの小説
今さらやり直しは出来ません
mock
恋愛
3年付き合った斉藤翔平からプロポーズを受けれるかもと心弾ませた小泉彩だったが、当日仕事でどうしても行けないと断りのメールが入り意気消沈してしまう。
落胆しつつ帰る道中、送り主である彼が見知らぬ女性と歩く姿を目撃し、いてもたってもいられず後を追うと二人はさっきまで自身が待っていたホテルへと入っていく。
そんなある日、夢に出てきた高木健人との再会を果たした彩の運命は少しずつ変わっていき……
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
妖狐の嫁入り
山田あとり
恋愛
「――おまえを祓うなどできない。あきらめて、俺と生きてくれ」
稲荷神社の娘・遥香(はるか)は、妖狐の血をひくために狐憑きとさげすまれ、ひっそり生きてきた。
ある日、村八分となっている遥香を探して来たのは怨霊や魔物を祓う軍人・彰良(あきら)。
彼は陰陽師の名門・芳川家の男だった。
帝国陸軍で共に任務にあたることになった二人だったが、実は彰良にもある秘密が――。
自己評価は低いが芯に強さを秘める女が、理解者を得て才能を開花させる!
&
苦しみを抱え屈折した男が、真っ直ぐな優しさに触れ愛を知る!
明治中期風の横浜と帝都を駆ける、あやかし異能ロマンス譚です。
可愛い妖怪・豆腐小僧も戦うよ!
※この作品は、カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…
ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。
一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。
そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。
読んでいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる