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クリスマス会2
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中井家に戻る前に、僕と横山はお互いの背中の砂を手荒くはたいた。2人は砂を払っていたから、みんなより遅れて中井家に戻ったが、テーブルに着席した他のメンバーは、料理に手をつけず、待っていてくれた。おばさんとお姉さんが再び、七面鳥をあぶり直している。
「よし、これで全員揃ったな。乾杯だ。」
おじさんの掛け声で、僕たちは和気あいあいと飲み、食べ、話し始めた。食事中に、景気のいい話はないかと皆で探っていたが、泉が微笑んでいた。
「泉ちゃん、ボーイフレンド出来たみたい。」
ミサコが切り出した。横山と同じチームの野球少年のようだった。今度、狭山のスキー場へ行くとの事。「2人だけで?」皆がワクワクして尋ねたが、「いや、お互いの家族一緒で行く」泉はペロリと舌を出したが、彼女は嬉しそうだった。横山も、「石田だろ、いいやつだよ。」あの横山がほめるのだから、本当にいいやつなのだろう。
お腹いっぱい食べてから、じゃんけんで勝った人が、ボードゲームをやり始めた。結構白熱しているようだった。じゃんけんで余った僕と矢部は、まみのお父さんに、まとわりついていた。ミサコも負けたが、まみのお姉さんと女の子同士で熱心にしゃべっていた。まみのお父さんは将棋が強く、僕と矢部は簡単に負けてしまった。さらに、矢部のために、おじさんは自分のカメラを持ってきて、いろいろと教えていた。矢部のカメラの調整をもしているようだった。僕はそんな状態のおじさんと将棋をしていたのだが、それでも勝てない。本当にかっこいいおじさんだった。
ボードゲームの後は、カラオケをやったりしていたが、ミサコはお姉さんとピアノを弾いて伴奏していた。まみはピアノは苦手のようだった。カラオケセットの部屋にあったピアノは、もっぱらまみのお姉さんが普段使っているようだった。
そんなこんなで、楽しい時間は過ぎていった。クリスマスプレゼントの交換会では、第三小学校での組替えの時にやる、校歌を歌いながらプレゼントを交換して、歌の終わったところで持っているものが自分のプレゼントになると言うルールだった。しかし、僕のところには女の子向けと思われたマフラーが入っていた。その後、めいめい必要と思われる人と交換する「交換会」が行われた。
「また、遊びにおいで、…そうね、津山くんの送別会もやりましょう。」帰り際に、まみのお母さんは皆の前で言った。
「…あ、すいません。ありがとうございます。」僕はもういろいろお腹いっぱいだった。でも、まみがたたみかけた。「必ず送別会はやるから。日にちが決まったら、伝えるからね。」…ありがとう。
たった会費千円で、盛りだくさんすぎた。僕はこのメンバーの中で、唯一稼いでいる児童だった。妙に金銭感覚が身についてしまっていることが、少しだけみんなより大人びてしまっていた。他の皆が無邪気に「次も」と喜んでいる中、恐縮しかりだった。(当時、恐縮なんて言葉は知らなかったが)でも、まみのお父さんには、もう一度会ってみたかった。僕の父親は引越しの準備やらで広島へ行ったり、休日も不在にしたりしている。たまに家にいるときは、引っ越し準備をしている。あまり会話がない状態だった。たまに会話があったとしても話題は引っ越しや転勤の事しかないからだ。この時期、僕は妙に父との距離を感じていた…。
「よし、これで全員揃ったな。乾杯だ。」
おじさんの掛け声で、僕たちは和気あいあいと飲み、食べ、話し始めた。食事中に、景気のいい話はないかと皆で探っていたが、泉が微笑んでいた。
「泉ちゃん、ボーイフレンド出来たみたい。」
ミサコが切り出した。横山と同じチームの野球少年のようだった。今度、狭山のスキー場へ行くとの事。「2人だけで?」皆がワクワクして尋ねたが、「いや、お互いの家族一緒で行く」泉はペロリと舌を出したが、彼女は嬉しそうだった。横山も、「石田だろ、いいやつだよ。」あの横山がほめるのだから、本当にいいやつなのだろう。
お腹いっぱい食べてから、じゃんけんで勝った人が、ボードゲームをやり始めた。結構白熱しているようだった。じゃんけんで余った僕と矢部は、まみのお父さんに、まとわりついていた。ミサコも負けたが、まみのお姉さんと女の子同士で熱心にしゃべっていた。まみのお父さんは将棋が強く、僕と矢部は簡単に負けてしまった。さらに、矢部のために、おじさんは自分のカメラを持ってきて、いろいろと教えていた。矢部のカメラの調整をもしているようだった。僕はそんな状態のおじさんと将棋をしていたのだが、それでも勝てない。本当にかっこいいおじさんだった。
ボードゲームの後は、カラオケをやったりしていたが、ミサコはお姉さんとピアノを弾いて伴奏していた。まみはピアノは苦手のようだった。カラオケセットの部屋にあったピアノは、もっぱらまみのお姉さんが普段使っているようだった。
そんなこんなで、楽しい時間は過ぎていった。クリスマスプレゼントの交換会では、第三小学校での組替えの時にやる、校歌を歌いながらプレゼントを交換して、歌の終わったところで持っているものが自分のプレゼントになると言うルールだった。しかし、僕のところには女の子向けと思われたマフラーが入っていた。その後、めいめい必要と思われる人と交換する「交換会」が行われた。
「また、遊びにおいで、…そうね、津山くんの送別会もやりましょう。」帰り際に、まみのお母さんは皆の前で言った。
「…あ、すいません。ありがとうございます。」僕はもういろいろお腹いっぱいだった。でも、まみがたたみかけた。「必ず送別会はやるから。日にちが決まったら、伝えるからね。」…ありがとう。
たった会費千円で、盛りだくさんすぎた。僕はこのメンバーの中で、唯一稼いでいる児童だった。妙に金銭感覚が身についてしまっていることが、少しだけみんなより大人びてしまっていた。他の皆が無邪気に「次も」と喜んでいる中、恐縮しかりだった。(当時、恐縮なんて言葉は知らなかったが)でも、まみのお父さんには、もう一度会ってみたかった。僕の父親は引越しの準備やらで広島へ行ったり、休日も不在にしたりしている。たまに家にいるときは、引っ越し準備をしている。あまり会話がない状態だった。たまに会話があったとしても話題は引っ越しや転勤の事しかないからだ。この時期、僕は妙に父との距離を感じていた…。
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