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第9章 Freedom国の発展!
5話 結界の弊害
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ケンジが部屋の外に出て行き、部屋の中は重く沈んだ雰囲気でなんとも居心地が悪かった。そして、自然とみんなも部屋から次々出ていくのだった。マイは、ケンジの事が気になりケンジの部屋の扉をノックし部屋に入ったのだ。
「ケンちゃん。入るよ」
「開いてるよ。どうかしたか?」
「うん……ケンちゃんは大丈夫かなって……」
「ああ!俺はマイとギル達がいれば何の問題はないよ」
「でも、いきなりあんな風に出ていかれて、落ち込んでないのかなって思って……」
「マイ、俺は国を作ったんだ。そりゃ今までみたいにはいかないよ。ギル達みたいに俺を慕ってくれる人もいれば、ランスロットの様に前の主人がいいって言う人間も出てくるよ」
「でも、ケンちゃんはあんなに親身になって、ランスロット達の事を考えてたじゃない……」
「そりゃ考えるよ。あいつ等が得になるだけじゃなく、この国がうまくいくように、あいつ等には巡回の役目を与えたんだよ。ただ、それがうまくいかなかっただけなんだ。だから、俺はそんなにショックではないよ」
「でも、ケンちゃん……部屋を出ていく時、何であんなに悲しそうでショックをうけていたの?」
「そりゃ、俺だって全く悲しくないという訳じゃないよ。これで又、次の手を考えないといけないんだからな」
「じゃあ、ケンちゃんはランスロット達が裏切ったことに関しては、なんにもショックを受けてないって事なの?」
「反対に聞くけど、何でそんな小さい事にショックを受けないといけないんだ?もしこれが、マイやギル達が俺の側から離れていったらショックを受けるとは思うが、ランスロット達の付き合いはまだ2ヶ月程度なんだぞ?」
「あたしは、ケンちゃんから離れないよ!」
「だろ?だったら、俺はショックじゃないよ」
「ケンちゃんって結構ドライね……」
「失礼な!これが普通だと思うぞ……普通人付き合いって、大きく分けて3種類しかないだろ?」
「どういう事よ!」
「例えば、一つ目!俺にとって好きな奴。これはマイやギル達だろ。2つ目は嫌いな奴。これは貴族や権力者達だ!3つ目は好きでも嫌いでもない普通の人達だ!俺にとってランスロット達はまだここに属していただけなんだよ。これから付き合いが深くなれば変わってくるだろうが、2ヶ月程度ではその人がどんな人間なのかよくわからないよ」
「まあ、言っている意味は分からないではないけど……」
「だから、俺の考え方が普通だと思う。それより俺は、ランスロット達がいなくなった穴をどう埋める方が大変なんだよ」
「そんなの簡単よ!」
「え?マイにはなんか得策があるのか?」
「街道は出来たんでしょ?だったら後は別に放って置いたらいいのよ」
「はあ?この土地は危険なんだぞ?知らずに踏み込んだら……」
「ケンちゃんだけだよ!そんな旅人の心配しているのは。普通は街道を繋げたら、街道を巡回させる町を見たことある?」
「いや……ないな……」
「どこの町も、最初は開発村から始まって、流通が始まるけど行商人達が、自作の地図を作って旅をしている物なのよ。そして、新たな街道が出来ていたら、次の期会に万端の準備をして、町に到着し行商を成功させるものなのよ」
「そういうものなのか?」
「だから行商人の品物は高価なのよ。それでも、売れるって事は行商人の腕が良いって事よ。だから、心配ならケンちゃんは、街道を繋げた場所に立札を設置したらいいだけじゃない?」
「そ、そっか……」
「だから、中継地点の兵舎も回収してもいいと思うわよ。あたしから言わせれば、街道が繋がったから、この国の発展に力を注いだ方がいいと思うわ」
マイが、ランスロット達を裏切り者と興奮していたのは、ここに理由があったのである。ケンジが町の守衛はいらないのに、わざわざランスロット達に仕事を無理やり作った感じで任せたのに、呆気なく王国に戻ると結論を出したからである。
ランスロット達も、町への街道の巡回など聞いた事もない仕事をくれた事知っているはずなのに、ケンジより前の国王の方がいいと言った事が、許せなかったのである。
「マイ……ありがとな。いつも俺の事を想ってくれて……」
「なによ!いきなり、そんなの当然じゃない!この世界では本当に常識が常識で無い事がたくさんあるわ。ケンちゃんは自分で優しくないと言ったけど、常識知らずの優しさを持っているのよ」
「それって、褒めてるの?……」
「一応は褒めているよ」
ケンジの疑問に、マイは意地悪そうに笑うのだった。
次の日、ケンジはガーライの町のメイガン商会へと出向くのであった。
「あ、貴方はケンジ殿ではありませんか‼」
「お久しぶりです。ここガーライの町はスタンピードの影響はなかったですか?」
「ええ!王国騎士団が来てくれたおかげで、なんとか無事でした」
ここ、ガーライの町はテンペの町とそんなに離れてはいなくて、魔物達が流れてきたのだが、テンペの町の様に集団で来ることは無く、町の結界もメイガン商会のおかげで、なんとか維持が出来ていたのだった。
「それで、今日は何か用ですか?」
「うん、ガンスさんにうちの国へのメイガン商会の出店はどうかなと思いまして」
「はっ?どういう事ですか?」
「今回、テンペの町が滅亡したのは知っていますよね?」
「えぇ……まさかあんな大きく発展した街が無くなるなんて……」
「それで、テンペの人達の殆どが王都に移住したのですが、その一部の人達は俺の国への移住を決めましてですね」
「そ、それは本当でございますか?」
「うん!俺の国でも流通が始まる事になり、俺の国までの街道が繋がったので、ガンスさんにはお世話になってたしお知らせにきたんですよ。」
「しょ、少々お待ちください!今、ガンスに報告いたします‼」
メイガン商会ガーライ支部は、ケンジの申し出に騒めきだしたのである。商会は新しい町が出来たら、一番乗りでその町に店を構える事に命をかけているのである。
一番乗りで店を構える事が出来ると、その町での商売はいつもイニシアティブを取ることが出来て、売り上げも他とは比べ物にならない位上げることが出来るのである。
「坊主!久しぶりだな!今の話は本当か⁉」
「ガンスさん!お久しぶりです。ええ、つい2日前に街道が繋がったんですよ。それで、ガンスさんの所に報せに来た次第で……」
ガンスは、ケンジの説明を全部聞かず、いきなり抱きついてきたのだった。
「ガンスさん!ちょっといきなり抱きしめないでくださいよ!俺は、爺さんに抱きしめられる趣味はないです!」
「ば、馬鹿者!ワシだってそんな趣味はないわい!」
そんな事を言いあって二人は豪快に笑いあった。新しくメイガン商会に雇われた従業員は、若いケンジがガンスにそんな口の利き方をして、ハラハラしたが、ガンスが豪快に笑っているのを見て、ケンジとはどういった人物なのか興味津々で見ていたのだった。
「で、どうしますか?」
「そんなの聞くまでもないわい!坊主の申し出はありがたく受けるに決まっとるわい!」
「ただし、気を付けて万全の準備で旅をしてきてください!俺達も街道沿いの魔物達を間引いていますが、普通にBランク程度の魔物が出没する地域ですので、気を抜かないようにお願いします」
ガンスは、ケンジのセリフに息をのみ、若い頃の事を思い出し、不安と期待に胸を弾ませるのである。
ケンジは、ガンスに挨拶をしメイガン商会を後にするのである。若い従業員は、ケンジの事を先輩に聞き、顔を絶対に覚えるように指導されていたのは言うまでもなかった。
Freedom国に、帰って来たケンジは、ムシュダルクに相談を受けていたのである。
「ケンジ様少しよろしいですか?」
「なにかありましたか?」
「この国の事なのですが、この国はどのくらいの犯罪者が侵入不可能なのですか?」
「ど……どういう事だ?」
「いえ、これから行商人達が、この町に来る事になるんですよね?ケンジ様は、この町には絶対犯罪者は入れないと言われたものですから……」
「それのどこが気になるんだ?」
「つまりですね……行商人でも犯罪行為ギリギリな事している人間もたくさんいてですね、仮にそれは今までスルーされていた事でも、この国に入れないほど厳しい縛りですと、反対に流通の妨げの恐れになるって事です」
「ん?よくわからないが……」
「つまりですね、グレーゾーンを増やしたほうが良いのではと言っているのです」
ムシュダルクは、完全に犯罪者な人物は、当然町には入れないほうが良いというが、軽犯罪者も町に入れないのでは、町は発展することは無く、行商人達のネットワークで噂され寄りつかなくなり、流通が起きないと言っているのである。
この町の結界は、他の町と違い強力過ぎる為魔物や盗賊は当然どんな事をしても侵入されないが、スラムで子供が食うのに困り、リンゴ一つ引ったくりした事でさえ、犯罪者として認識されていたのである。
それでは、せっかく危険を冒してまで、この町に来ても入れないのでは意味がなくなり、行商人は2度とこの町に来てくれなくなるのである。そうならないように、ムシュダルクはケンジに結界のレベルを下げろとアドバイスをしたのである。
「な、なるほど……そんなこと全然気にもしていなかった……」
ケンジは、町の結界の事を見てみたのだが、龍宝玉を触媒にしている為、レベルを落とすとかそういった物ではないと諦めたのだった。
その為、ケンジは結界の範囲を狭めたのである。つまりFreedom国は3つの城壁に守られているので、中央に位置するケンジの屋敷と店舗、そして中間に位置するケンジの家族達、つまり奴隷達と最初に移住してきた平民達のエリアである。この第2城壁まで、結界の範囲を狭めたのである。
そして、第2第3城壁の間である、外側のエリアを他の町と同じ結界で守ろうと考えたのだった。
ヒイロカネの魔力を使い、聖属性の魔石を触媒にした、ケンジにとったら玩具のような結界だが、これなら他の町と同様に流通が起こるので、十分な結界だと思ったのだ。
この事は、レーラ達元ギルド職員に伝えられ、外側エリアの結界の担当の任を指示したのである。
「この、結界の仕事はレーラ達に任せるからよろしく頼むぞ!」
「あの……インゴットはどのようにして、手に入れたらよろしいのですか?」
「今まで通り、流通が起こり始めたら、魔道ギルドの構成員の人間がいるだろ?その錬金術師をギルドで育てるんだよ。そして、インゴットを手に入れ錬成して運用だ!」
「あの……それまでは?」
「それまでは、俺がヒイロカネを用意するから大丈夫だ」
「はぁあ⁉ヒイロカネですよ?どうやって用意するのですか!そんなの絶対無理ですよ」
ケンジは黙って、ヒイロカネのインゴットをカウンターに置くのだった。
「これなら大丈夫だろ?」
それを見たレーラ達、元ギルド職員は口を開けて、固まってしまったのだ。何故かというと、ケンジはレア鋼鉄であるヒイロカネインゴットを20本ほどテーブルに出したからであった。
それを見た、レーラ達は正気に戻り、ケンジに詰め寄ったのである。
「ケ、ケンジ様‼これを一体どのように手に入れたのですか⁉」
「まあ、驚くのはよくわかるが、商人の入手経路は内緒だよな?」
「うっ……それはそうですが……」
ケンジの採掘のスキルは、今更だが200.00であり、世の中は今だにスキルの最高値が120.00だと思っているのである。
ヒイロカネの採掘の値は、120.01からである。それも幸運値が90以上ないと掘れることは無いのだ。つまり、一般的に入手するにはオリハルコンとアダマンタイトを、錬金術士が錬成を成功させる事でしか手に入らない物なのだ。それを、ケンジは20本以上所持しているので、レーラ達が驚くのは無理もなかったのである。
「あの……ケンジ様一つお聞きしてもよろしいですか?」
「言いたい事は予想はつくがなんだ?」
「このヒイロカネって、テンペの町が滅亡する前から所持していたのですか?」
「……ああ……所持していたよ」
「それなら、な、なんで!町の為にインゴットを売ってくれなかったのですか?」
レーラが怒るのは無理もなかったのだ。これさえあれば結界は復活し、テンペの町は滅亡する事は無かったのだ。
「君達がそれを言うのか?俺はずっと前からギルドの態度を思い直すのであれば、協力はすると言っていたが変なプライドのせいで、歩み寄るって事はしなかったと思うが?」
「そ、それは……」
「それに俺は、ギルドを追放された身だぞ。つまり、どう考えても王国に対してやギルドの組織に対して、役に立つという行動なんかしないと思わないか?」
「それはそうですが!」
「俺が、今回動いたのはあくまでも、テンペの町の平民達の命の為だけで動いたにすぎないよ」
「でも……」
「テンペの町を、救ってくれても良かったと言いたいんだろ?だが、それだと又王国から呼び出しをくらうので面倒臭いからな」
「そ、そんな理由で⁉」
「だが、勘違いするんじゃないぞ!俺は、テンペの人達の命を弄んだつもりはないし、誰一人犠牲にはしてないからな!」
「ですが、最初から救ってくれるなら、インゴットを通常価格で売って頂けたらいいじゃありませんか!」
「なんで、そんなギルドまで助けるような事を、俺がしなくちゃいけない?」
「ギルドじゃなくて、町の人達を救うんでしょ?」
「いやいや……もし、あのスタンピードの時に、俺がギルドにこのインゴットを出したら、町の人達から、ギルドは万が一の時は頼りになると思われるよね?」
「それは……ですが、その結果町の人達の命は助かるのですよ」
「え?今回のスタンピードで犠牲者が出たのか?出てないよね?」
「あっ!」
「つまりそういう事だよ!今回スタンピードで王国領の町が一つ滅亡した事によって、ギルドの信用は失墜!そして町の人の命を救ったのは、ギルドが追放に追い込んだ構成員。それも冒険者じゃなくて生産者だという事だよ」
「それじゃ……ケンジ様は、最初からこのシナリオを考えていたのですか?」
「ギルドが、新しいルールを起用した時から、こうなる事は分かっていたよ。冒険者達は依頼を受けようと無理なスケジュールをして、犠牲者が増えていっただろ?」
「……」
「それ故に、ダンジョン内の魔物が間引きできなくなり、今回の中級上級同時スタンピードだ。俺から言わせればこれはもう人災だよ」
「そ、そんな!」
「だから、俺は早々にギルドから撤退し、この国の建築を急がせたんだ。それでも、10ヶ月という期間では100軒と宿屋が精一杯だったんだよ」
「……」
「俺が、君達元ギルド職員を受け入れたのは、最後まで町の人達を救おうと奮闘したからだ。もし、今までの様に事なかれ主義で、構成員達のせいにしていたら、問答無用で王都に送っていたよ」
それを聞いた、レーラ達一同は過去の自分達の行動を思いはじめ、何も言えなくなってしまったのだ。今回のスタンピードで町の人達を救ったのはギルドではなく、まぎれもなくケンジでなのだ。
「落ち込んでいる所悪いんだが、話を元に戻す!そう言う訳で、流通が
始まれば、君達が責任を持って、町の結界を守り維持をしてくれ」
「はい……承知しました」
レーラ達元ギルド職員は、ケンジに逆らったギルドは馬鹿だと思ったのだ。この人物に逆らうんじゃなく、変なプライドは邪魔なだけで、ケンジの言っていた言葉を実行すればよかったと後悔したのだった。
(構成員はギルドがあって生活できるんじゃない!構成員がいて初めてギルドが運営できるんだよ!)
今、こういう事になって初めて元ギルド職員達は、ケンジの言葉の意味が分かったような気がしたが、テンペの街が無くなった今では全てが遅かったのである。
「ケンちゃん。入るよ」
「開いてるよ。どうかしたか?」
「うん……ケンちゃんは大丈夫かなって……」
「ああ!俺はマイとギル達がいれば何の問題はないよ」
「でも、いきなりあんな風に出ていかれて、落ち込んでないのかなって思って……」
「マイ、俺は国を作ったんだ。そりゃ今までみたいにはいかないよ。ギル達みたいに俺を慕ってくれる人もいれば、ランスロットの様に前の主人がいいって言う人間も出てくるよ」
「でも、ケンちゃんはあんなに親身になって、ランスロット達の事を考えてたじゃない……」
「そりゃ考えるよ。あいつ等が得になるだけじゃなく、この国がうまくいくように、あいつ等には巡回の役目を与えたんだよ。ただ、それがうまくいかなかっただけなんだ。だから、俺はそんなにショックではないよ」
「でも、ケンちゃん……部屋を出ていく時、何であんなに悲しそうでショックをうけていたの?」
「そりゃ、俺だって全く悲しくないという訳じゃないよ。これで又、次の手を考えないといけないんだからな」
「じゃあ、ケンちゃんはランスロット達が裏切ったことに関しては、なんにもショックを受けてないって事なの?」
「反対に聞くけど、何でそんな小さい事にショックを受けないといけないんだ?もしこれが、マイやギル達が俺の側から離れていったらショックを受けるとは思うが、ランスロット達の付き合いはまだ2ヶ月程度なんだぞ?」
「あたしは、ケンちゃんから離れないよ!」
「だろ?だったら、俺はショックじゃないよ」
「ケンちゃんって結構ドライね……」
「失礼な!これが普通だと思うぞ……普通人付き合いって、大きく分けて3種類しかないだろ?」
「どういう事よ!」
「例えば、一つ目!俺にとって好きな奴。これはマイやギル達だろ。2つ目は嫌いな奴。これは貴族や権力者達だ!3つ目は好きでも嫌いでもない普通の人達だ!俺にとってランスロット達はまだここに属していただけなんだよ。これから付き合いが深くなれば変わってくるだろうが、2ヶ月程度ではその人がどんな人間なのかよくわからないよ」
「まあ、言っている意味は分からないではないけど……」
「だから、俺の考え方が普通だと思う。それより俺は、ランスロット達がいなくなった穴をどう埋める方が大変なんだよ」
「そんなの簡単よ!」
「え?マイにはなんか得策があるのか?」
「街道は出来たんでしょ?だったら後は別に放って置いたらいいのよ」
「はあ?この土地は危険なんだぞ?知らずに踏み込んだら……」
「ケンちゃんだけだよ!そんな旅人の心配しているのは。普通は街道を繋げたら、街道を巡回させる町を見たことある?」
「いや……ないな……」
「どこの町も、最初は開発村から始まって、流通が始まるけど行商人達が、自作の地図を作って旅をしている物なのよ。そして、新たな街道が出来ていたら、次の期会に万端の準備をして、町に到着し行商を成功させるものなのよ」
「そういうものなのか?」
「だから行商人の品物は高価なのよ。それでも、売れるって事は行商人の腕が良いって事よ。だから、心配ならケンちゃんは、街道を繋げた場所に立札を設置したらいいだけじゃない?」
「そ、そっか……」
「だから、中継地点の兵舎も回収してもいいと思うわよ。あたしから言わせれば、街道が繋がったから、この国の発展に力を注いだ方がいいと思うわ」
マイが、ランスロット達を裏切り者と興奮していたのは、ここに理由があったのである。ケンジが町の守衛はいらないのに、わざわざランスロット達に仕事を無理やり作った感じで任せたのに、呆気なく王国に戻ると結論を出したからである。
ランスロット達も、町への街道の巡回など聞いた事もない仕事をくれた事知っているはずなのに、ケンジより前の国王の方がいいと言った事が、許せなかったのである。
「マイ……ありがとな。いつも俺の事を想ってくれて……」
「なによ!いきなり、そんなの当然じゃない!この世界では本当に常識が常識で無い事がたくさんあるわ。ケンちゃんは自分で優しくないと言ったけど、常識知らずの優しさを持っているのよ」
「それって、褒めてるの?……」
「一応は褒めているよ」
ケンジの疑問に、マイは意地悪そうに笑うのだった。
次の日、ケンジはガーライの町のメイガン商会へと出向くのであった。
「あ、貴方はケンジ殿ではありませんか‼」
「お久しぶりです。ここガーライの町はスタンピードの影響はなかったですか?」
「ええ!王国騎士団が来てくれたおかげで、なんとか無事でした」
ここ、ガーライの町はテンペの町とそんなに離れてはいなくて、魔物達が流れてきたのだが、テンペの町の様に集団で来ることは無く、町の結界もメイガン商会のおかげで、なんとか維持が出来ていたのだった。
「それで、今日は何か用ですか?」
「うん、ガンスさんにうちの国へのメイガン商会の出店はどうかなと思いまして」
「はっ?どういう事ですか?」
「今回、テンペの町が滅亡したのは知っていますよね?」
「えぇ……まさかあんな大きく発展した街が無くなるなんて……」
「それで、テンペの人達の殆どが王都に移住したのですが、その一部の人達は俺の国への移住を決めましてですね」
「そ、それは本当でございますか?」
「うん!俺の国でも流通が始まる事になり、俺の国までの街道が繋がったので、ガンスさんにはお世話になってたしお知らせにきたんですよ。」
「しょ、少々お待ちください!今、ガンスに報告いたします‼」
メイガン商会ガーライ支部は、ケンジの申し出に騒めきだしたのである。商会は新しい町が出来たら、一番乗りでその町に店を構える事に命をかけているのである。
一番乗りで店を構える事が出来ると、その町での商売はいつもイニシアティブを取ることが出来て、売り上げも他とは比べ物にならない位上げることが出来るのである。
「坊主!久しぶりだな!今の話は本当か⁉」
「ガンスさん!お久しぶりです。ええ、つい2日前に街道が繋がったんですよ。それで、ガンスさんの所に報せに来た次第で……」
ガンスは、ケンジの説明を全部聞かず、いきなり抱きついてきたのだった。
「ガンスさん!ちょっといきなり抱きしめないでくださいよ!俺は、爺さんに抱きしめられる趣味はないです!」
「ば、馬鹿者!ワシだってそんな趣味はないわい!」
そんな事を言いあって二人は豪快に笑いあった。新しくメイガン商会に雇われた従業員は、若いケンジがガンスにそんな口の利き方をして、ハラハラしたが、ガンスが豪快に笑っているのを見て、ケンジとはどういった人物なのか興味津々で見ていたのだった。
「で、どうしますか?」
「そんなの聞くまでもないわい!坊主の申し出はありがたく受けるに決まっとるわい!」
「ただし、気を付けて万全の準備で旅をしてきてください!俺達も街道沿いの魔物達を間引いていますが、普通にBランク程度の魔物が出没する地域ですので、気を抜かないようにお願いします」
ガンスは、ケンジのセリフに息をのみ、若い頃の事を思い出し、不安と期待に胸を弾ませるのである。
ケンジは、ガンスに挨拶をしメイガン商会を後にするのである。若い従業員は、ケンジの事を先輩に聞き、顔を絶対に覚えるように指導されていたのは言うまでもなかった。
Freedom国に、帰って来たケンジは、ムシュダルクに相談を受けていたのである。
「ケンジ様少しよろしいですか?」
「なにかありましたか?」
「この国の事なのですが、この国はどのくらいの犯罪者が侵入不可能なのですか?」
「ど……どういう事だ?」
「いえ、これから行商人達が、この町に来る事になるんですよね?ケンジ様は、この町には絶対犯罪者は入れないと言われたものですから……」
「それのどこが気になるんだ?」
「つまりですね……行商人でも犯罪行為ギリギリな事している人間もたくさんいてですね、仮にそれは今までスルーされていた事でも、この国に入れないほど厳しい縛りですと、反対に流通の妨げの恐れになるって事です」
「ん?よくわからないが……」
「つまりですね、グレーゾーンを増やしたほうが良いのではと言っているのです」
ムシュダルクは、完全に犯罪者な人物は、当然町には入れないほうが良いというが、軽犯罪者も町に入れないのでは、町は発展することは無く、行商人達のネットワークで噂され寄りつかなくなり、流通が起きないと言っているのである。
この町の結界は、他の町と違い強力過ぎる為魔物や盗賊は当然どんな事をしても侵入されないが、スラムで子供が食うのに困り、リンゴ一つ引ったくりした事でさえ、犯罪者として認識されていたのである。
それでは、せっかく危険を冒してまで、この町に来ても入れないのでは意味がなくなり、行商人は2度とこの町に来てくれなくなるのである。そうならないように、ムシュダルクはケンジに結界のレベルを下げろとアドバイスをしたのである。
「な、なるほど……そんなこと全然気にもしていなかった……」
ケンジは、町の結界の事を見てみたのだが、龍宝玉を触媒にしている為、レベルを落とすとかそういった物ではないと諦めたのだった。
その為、ケンジは結界の範囲を狭めたのである。つまりFreedom国は3つの城壁に守られているので、中央に位置するケンジの屋敷と店舗、そして中間に位置するケンジの家族達、つまり奴隷達と最初に移住してきた平民達のエリアである。この第2城壁まで、結界の範囲を狭めたのである。
そして、第2第3城壁の間である、外側のエリアを他の町と同じ結界で守ろうと考えたのだった。
ヒイロカネの魔力を使い、聖属性の魔石を触媒にした、ケンジにとったら玩具のような結界だが、これなら他の町と同様に流通が起こるので、十分な結界だと思ったのだ。
この事は、レーラ達元ギルド職員に伝えられ、外側エリアの結界の担当の任を指示したのである。
「この、結界の仕事はレーラ達に任せるからよろしく頼むぞ!」
「あの……インゴットはどのようにして、手に入れたらよろしいのですか?」
「今まで通り、流通が起こり始めたら、魔道ギルドの構成員の人間がいるだろ?その錬金術師をギルドで育てるんだよ。そして、インゴットを手に入れ錬成して運用だ!」
「あの……それまでは?」
「それまでは、俺がヒイロカネを用意するから大丈夫だ」
「はぁあ⁉ヒイロカネですよ?どうやって用意するのですか!そんなの絶対無理ですよ」
ケンジは黙って、ヒイロカネのインゴットをカウンターに置くのだった。
「これなら大丈夫だろ?」
それを見たレーラ達、元ギルド職員は口を開けて、固まってしまったのだ。何故かというと、ケンジはレア鋼鉄であるヒイロカネインゴットを20本ほどテーブルに出したからであった。
それを見た、レーラ達は正気に戻り、ケンジに詰め寄ったのである。
「ケ、ケンジ様‼これを一体どのように手に入れたのですか⁉」
「まあ、驚くのはよくわかるが、商人の入手経路は内緒だよな?」
「うっ……それはそうですが……」
ケンジの採掘のスキルは、今更だが200.00であり、世の中は今だにスキルの最高値が120.00だと思っているのである。
ヒイロカネの採掘の値は、120.01からである。それも幸運値が90以上ないと掘れることは無いのだ。つまり、一般的に入手するにはオリハルコンとアダマンタイトを、錬金術士が錬成を成功させる事でしか手に入らない物なのだ。それを、ケンジは20本以上所持しているので、レーラ達が驚くのは無理もなかったのである。
「あの……ケンジ様一つお聞きしてもよろしいですか?」
「言いたい事は予想はつくがなんだ?」
「このヒイロカネって、テンペの町が滅亡する前から所持していたのですか?」
「……ああ……所持していたよ」
「それなら、な、なんで!町の為にインゴットを売ってくれなかったのですか?」
レーラが怒るのは無理もなかったのだ。これさえあれば結界は復活し、テンペの町は滅亡する事は無かったのだ。
「君達がそれを言うのか?俺はずっと前からギルドの態度を思い直すのであれば、協力はすると言っていたが変なプライドのせいで、歩み寄るって事はしなかったと思うが?」
「そ、それは……」
「それに俺は、ギルドを追放された身だぞ。つまり、どう考えても王国に対してやギルドの組織に対して、役に立つという行動なんかしないと思わないか?」
「それはそうですが!」
「俺が、今回動いたのはあくまでも、テンペの町の平民達の命の為だけで動いたにすぎないよ」
「でも……」
「テンペの町を、救ってくれても良かったと言いたいんだろ?だが、それだと又王国から呼び出しをくらうので面倒臭いからな」
「そ、そんな理由で⁉」
「だが、勘違いするんじゃないぞ!俺は、テンペの人達の命を弄んだつもりはないし、誰一人犠牲にはしてないからな!」
「ですが、最初から救ってくれるなら、インゴットを通常価格で売って頂けたらいいじゃありませんか!」
「なんで、そんなギルドまで助けるような事を、俺がしなくちゃいけない?」
「ギルドじゃなくて、町の人達を救うんでしょ?」
「いやいや……もし、あのスタンピードの時に、俺がギルドにこのインゴットを出したら、町の人達から、ギルドは万が一の時は頼りになると思われるよね?」
「それは……ですが、その結果町の人達の命は助かるのですよ」
「え?今回のスタンピードで犠牲者が出たのか?出てないよね?」
「あっ!」
「つまりそういう事だよ!今回スタンピードで王国領の町が一つ滅亡した事によって、ギルドの信用は失墜!そして町の人の命を救ったのは、ギルドが追放に追い込んだ構成員。それも冒険者じゃなくて生産者だという事だよ」
「それじゃ……ケンジ様は、最初からこのシナリオを考えていたのですか?」
「ギルドが、新しいルールを起用した時から、こうなる事は分かっていたよ。冒険者達は依頼を受けようと無理なスケジュールをして、犠牲者が増えていっただろ?」
「……」
「それ故に、ダンジョン内の魔物が間引きできなくなり、今回の中級上級同時スタンピードだ。俺から言わせればこれはもう人災だよ」
「そ、そんな!」
「だから、俺は早々にギルドから撤退し、この国の建築を急がせたんだ。それでも、10ヶ月という期間では100軒と宿屋が精一杯だったんだよ」
「……」
「俺が、君達元ギルド職員を受け入れたのは、最後まで町の人達を救おうと奮闘したからだ。もし、今までの様に事なかれ主義で、構成員達のせいにしていたら、問答無用で王都に送っていたよ」
それを聞いた、レーラ達一同は過去の自分達の行動を思いはじめ、何も言えなくなってしまったのだ。今回のスタンピードで町の人達を救ったのはギルドではなく、まぎれもなくケンジでなのだ。
「落ち込んでいる所悪いんだが、話を元に戻す!そう言う訳で、流通が
始まれば、君達が責任を持って、町の結界を守り維持をしてくれ」
「はい……承知しました」
レーラ達元ギルド職員は、ケンジに逆らったギルドは馬鹿だと思ったのだ。この人物に逆らうんじゃなく、変なプライドは邪魔なだけで、ケンジの言っていた言葉を実行すればよかったと後悔したのだった。
(構成員はギルドがあって生活できるんじゃない!構成員がいて初めてギルドが運営できるんだよ!)
今、こういう事になって初めて元ギルド職員達は、ケンジの言葉の意味が分かったような気がしたが、テンペの街が無くなった今では全てが遅かったのである。
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仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
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はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
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10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
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40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした
渡琉兎
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『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞!
2024/02/21(水)1巻発売!
2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!)
2024/12/16(月)3巻発売!
2025/04/14(月)4巻発売!
応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!!
刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました!
旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』
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車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。
そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。
女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。
それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。
※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
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神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
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導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
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◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
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アリュールという世界の中にある一国。
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いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
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*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
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