異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

本条蒼依

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第10章 Freedom国、経済の中心へ!

136話 事件性

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 マリは、自分のやったことに後悔しても、もう遅かったのだった。この世界は弱い物はとことん食い物にされ、そこから逃げ出すことが出来ないのだ。

「おい!マリ。お前、明日もシフトに入れよ」

「えっ?明日はちょっと……」

「なに、口答えしているんだ?」

「ですが、週一回でいいと言ったではありませんか?」

「はぁ?契約書のどこにそんなこと書いてあるんだ?」

「ですが、ここで働くとき子供がいるから週一回でもいいって!」

「証拠はどこにあるんだ?俺はそんな事言った覚えはねえよ」

「そ、そんな……」

「いいな?明日も出勤し客を取れ。わかったな!」

「うううう……」

「返事は!」

「はい……」

 ここで働く女性達は、弱みを握られていた為言う事を聞くしかなかったのだ。 ここは、違法娼館であり犯罪奴隷ではない女が抱けるという事もあり色んな男達が集まって来る。
 男達も、女が弱みを握られていることが分かっているので色んなことをしてくるのである。女達にとって、その2時間は本当に苦痛なものであり、逃げ出したい気持ちではあるが逃げだす事のない無間地獄だった。






 ケンジ達は、保育園の設立を増やす事にしていた。国に要望書として上がってきていたからだ。

「ケンジ様、他の町からも保育園の要望書がきております」

「まあ、待て!そんないっぺんに建てられる訳ないだろう!学校の時もそうだったが、予算がそんなにある訳じゃないんだ」

「そうかもしれませんが、この要望の数は急がないと暴動が起こってもおかしくはありません」

「だからこそ、ちゃんと説明をしないといけないんだろ?国民は国の事をちゃんと見ているもんなんだぞ?」

「えっ……どういう事でしょうか?」

「国は説明責任と言うものがあるんだよ。要は、国は国民から税金を頂いている。それの税金で国を運用しているのを忘れてはいけないんだよ」

「国民から税金を頂いている?どういう事でしょうか?」

「君はまだ、この国の内政に携わるのはまだ最近だったな?」

「はい!私は去年入ったばかりのセイスと申します」

「君達の中では、今までの王族や貴族達の印象で税金は徴収される物と思っているんだろ?」

「はい!」

「だから税金は、貴族達が何に使っているか全然わからなかったし、平民がそれに口出しも出来なかっただろ?」

「それは当然です。口なんか出したら不敬罪でその場で斬られていますよ」

「だが、Freedom国が出来て、その結果平民達はどうした?」

「平民達の殆どは、Freedom国に移住し始めました」

「つまり国対して意見を言いたいが言えなかっただけで、国は見限られて滅んだという事だよ。税金は、湯水のように湧いてくるもんでもないし自分達の金じゃないんだ」

「なるほど……」

「だけど、国民達は税金がいくら集まっていて。どこにどれだけ使っているのか理解が出来ると思うか?」

「それは無理というものです」

「だから、こういう要望があった時は。丁寧に説明する義務があるんだよ。少しでも税金の透明化をはかるという訳だ」

「ですが、その説明で分かってくれるものですか?」

「理解できなければ、理解できるように説明をするんだ。その為の君達なんだよ」

「で、ですが……」

「もし君達が、上司から言われた事だけをやるというなら、君達の仕事は誰でも出来るという事になり、君達は不要と言う事になるよ?」

「そ、そんな!」

「いいかい?君達はもっと自信を持つべきだ。内政に携わる者として、あの倍率を突破して、ここに就職したことをな」

「わ、わかりました」

「うん!それでいい」

 Freedomの内政をやる新人達も又、Freedom国の内情に困惑しながら成長していた。


 そんな中、女性と子供達の自殺者が増えていた。ケンジとしては、こちらの報告書の方が最重要だと思っていた。

「ランスロットはいるか?」

「ただいま呼んできます」

「急ぎでよろしく」

 兵士は、急いでその場から出て行き、ランスロットを呼びに行ったのである。

「主君!何でしょうか?」

「あっ、ランスロット忙しいとこ悪いな。この報告書なんだがいったいどうなっている?」

「そ、それは……私達にもどういう事なのかさっぱりで……生活苦による身投げと……」

「馬鹿な事を!お前はこういう報告書に全部目を通していないのか?」

「どういう事でしょうか?」

「この町で、ここ一ヵ月何組の自殺者が出ていると思うんだ?それも、全員が母と子供だけだぞ?これがタダの身投げと言うのか?」

「それは……ですが、刺されたり首を絞められた跡もないのですよ?事件性など何も……」

「お前は、それだけで事件性が無いと判断して、報告書を上げてきたのか?」

「ですが、それ以上何を調べろと言うのですか?実際、亡骸を鑑定し【親子無理心中】と出ているのですよ」

「お前は今までこの国をいや、王国から守ってきてそんな見解しか持てていないのか?」

「今は王国の事は……」

「いいや、お前の騎士としての経験は王国の時からあるはずだ!もう一度聞くぞ?それらの経験を通して本当に事件性はないのか?」

 ケンジは、ランスロットを睨みつけながらこの身投げ事件を問うた。すると、ランスロットは重い口を開いた。

「確かに、身投げと鑑定では出ましたが、この一か月の事件の量としては裏があると思います……」

「だったら、お前は何故身投げとして、報告書を上げた?」

「そ、それは……」

「いいか、よく覚えておけ。事件の表面だけを見るな!」

「も、申し訳ございません!」

「分かったら、すぐこの事件にを調べ直せ!」

 ランスロットは、ケンジに大声で怒鳴られた。こんな事は滅多にない事で、ケンジの側にいた内政を頑張る新人達は震えあがったのだった。

「ケンジ様が、あんなに怒鳴るなんて珍しいですね」

「ムシュダルクさん……」

「なんで?いきなりあんなに怒鳴ったのですか?何かあるのですか?」

「あいつら、鳳凰騎士団や衛兵達は最近気が抜けているみたいだからな?気合を入れ直したんだよ」

「どういうことでしょうか?」

「あいつ等は今、何から国民を守っている?」

「あっ……」

「この国は大きくなり過ぎた。ヒューマン国は滅亡し、Freedom統一国家となり、他国からの戦争の心配はまずなくなっただろ?」

「た、たしかに……」

「魔物のスタンピードも、去年一回起こったが攻城兵器のおかげであっさりくい止めてしまったからな。あいつ等としては、今ダンジョンへ行き、魔物の間引きが主要戦力となっている」

「その仕事も、重要な仕事だと思いますが?」

「いいや、これからは国内の為にも動いてもらわないといけないんだよ」

「ですが、国内の事件は衛兵達がいるではありませんか?」

「今、この国は大きくなったと言っただろ?」

「はい」

「ってことは、人口が多くなっているという事だ。衛兵だけでは目が届かない所も出てくるだろ?」

「た、確かに……外からの脅威は少なくなってきましたものね」

「まあ、何が起こるかは分からないが、最近の鳳凰騎士団は余裕が見えていたからな少し気合を入れ直したわけだ」

 ケンジは、今回の事で鳳凰騎士団にも、町の中の事にも注意させることにしたのであった。


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