1 / 53
1話 過労死
しおりを挟む
山本 優(やまもと まさる)今年45歳になる中年男性である。毎日会社と家を往復するだけの社畜であり、家族もいない当然恋人もいない人間だ。
優は、本当に気が優しい人間で困っている人がいれば助けようとする人間だったが、社会に出たらそれを当たり前のように利用してくる人間ばかりだった。
会社の同僚は、優の優しさを利用し、手伝うのが当たり前だといい、自分の仕事を押し付け先に帰ってしまう。上司はそれを見て見ぬふりをして、間に合わないのなら休日出勤を命じて、休みなど3週間無いなど当たり前で、ただいま連続出勤行進中だった。
「おい!山本」
「なんでしょうか?」
「今日の仕事だ。明日までに仕上げとけよ」
優は今日も又、残業が決定し終電になる事を覚悟した。
「わ、分かりました……」
「なんだ?不服なのか?」
「い、いえ……そんな事は……」
「不服なら何時でも言えよ?相談ぐらい乗ってやるからな」
そのように言い、優の上司は笑いながら、帰り支度をしていたのだった。その様子を見て、助けてくれるような人間はいなくて、余計な事をして自分に被害が出ないようにしている人間ばかりだった。
「今日で丸一ヶ月休みなしか……」
優は、パソコンの前でつぶやき、一息入れる為席を立った。その瞬間、優は立ちくらみを起こし目の前が真っ暗になりそのまま倒れてしまった。
その時、後頭部をフロアの床に強く打ち付けてしまい意識を失ってしまった。フロアには優しか残っていなくて救急車を呼ばれる事もなかった。
次の日、朝一番に出勤してきた人間は、電気がつけっぱなしになっていて戸締りもしてない事で、泥棒でも入ったのかと思い、急いで会社内に入った、するとそこには、すでに冷たくなっていた優が倒れたままになっていたのだ。
優は、真っ白な空間の中にいた。
「こ、ここはどこだ?」
優は、どこまでも続く真っ白な空間を歩き回っていた。当然、景色が変わる事もなくほとほと困っていた。
「おーい。誰かぁ!誰もいないのかぁーーー!」
するとようやく、女性の声が聞こえてきたのだった。
「こんなとこにいた……勝手に動き回らないでくださいよ」
優の目の前にスーッと、金髪で青色の目を持った絶世の美女が現れたのだった。
「あ、あなたは?」
「私は、地球とは違う異世界の神、エステと申します」
「それはそれは、ご丁寧にありがとうございます。私は山本優といいます。それで自分は、やはり死んでしまったという事でしょうか?」
「えっ?わたしの存在に驚ないのですか?それに自分の死を受け止めて……」
「まあ、あんな生活をしてれば長生きは出来ませんよ。それでも、45年も生きれたのでもう十分です。自分でも早く人生をリタイヤしたいと思っていましたが、自殺する勇気もなかったですし……」
「そ、そうですか……」
「それで、俺は天国に行けるのですか?」
「申し訳ありません……天国という場所はありません」
「じゃあ、このまま魂は消滅するのですか?」
「いいえ、消滅する魂は現世で犯罪を犯した者が、地獄と言う場所に堕ちて、数万年と言う罰を受ける事で消滅します。優さんのような人間は、普通は輪廻の輪に戻り、記憶を消去され新たな生命体に生まれかわります」
「ま、又、現世に?地獄はあるのに天国はないのですか?」
「ありませんね。天界に行くというのなら現世で偉業を積み、徳を積んだ人間が神となる感じだと思いますが……まあ、地球の事はよく分かりませんね」
「そ、そうですか……ですが、又地球に生まれてもなんかいやですね」
「優さんは、そう言うと思い、私がここに召還した次第です」
「なるほど、異世界なら天国があるという訳ですね」
「だから、天国はないと言ったじゃないですか」
「えっ?だったら何で私をここに?」
「優さん。私の作った世界で人生をやり直しませんか?あなたの事は昔から見ていました。人がいいと言うかお人よしと言うか、人生で損な役割ばかりして、結局は過労死してしまい45歳と言う若さで死んでしまったんですよ?」
「まあ、自分にはああいう生き方しかできませんでしたからね。いまさらどうでもいいですよ。確かに彼女の一人も出来なかったのは心残りだったかもしれませんが……」
優は力なく笑って見せた。
「本来なら、記憶は消去されますが、今回は特別に記憶を持ったまま転生して見てはいかがですか?」
「そんな事が可能なのですか?」
「私の世界です。十分可能ですよ。優さんには人生を楽しんでほしいのです」
「だけど、何で私にそんな事を?死んだ人間全員にしているのですか?」
「いいえ……貴方は覚えていないかもしれませんが、優さんが10歳の時子猫を救ってくれた事はありませんでしたか?」
「あっ!近所の子供達に虐められていた猫がいたけど、それがどうかしたのか?」
「あれは、地球を視察していた私の部下です。その後も、あの子猫に給食の残りのパンを上げていたではありませんか。だから、これはそのお礼の意味もあるのです」
「だが、貴方の世界ってどんな世界なんだ?地球と変わりないのか?」
「いいえ……私の作った世界は、科学文明ではなく魔法文明です。スキルがあって、剣と魔法の世界と言ったら分かりますか?」
「なるほど、ゲームみたいな世界なんだな……そんな世界で俺が生き抜いていけるとは思えないんだが……」
「当然、これはお礼と言う意味もありますので、生き抜いていけるだけのサービスをしますよ。どんなスキルも常人以上の力を授けますし、今までなら弱い立場で言いなりになっていたのが無くなります。なので、優さんには自由に生きてくれたらいいです」
「それなら、大丈夫なのかな?」
「しかし、盗賊や魔物がいる世界なので、犯罪者には厳しいので自ら犯罪には手を染めないでくださいよ。正当防衛なら人を殺しても罪には問われませんが……」
「なんだ?そのカオスな世界は……」
「驚かせてしまってすいません。ですが、普通に生活する分には、自由がある世界と思ってくれていいですよ」
「まあ、それなら地球と変わりないか……」
優は、安易に考えてしまったのだった。女神にとって普通の事だが、優にとったら異世界は本当に命が軽い場所だった。
つまり、地球とは全然違い、日本育ちの優にとってカルチャーショックを受けることになる。
優は、本当に気が優しい人間で困っている人がいれば助けようとする人間だったが、社会に出たらそれを当たり前のように利用してくる人間ばかりだった。
会社の同僚は、優の優しさを利用し、手伝うのが当たり前だといい、自分の仕事を押し付け先に帰ってしまう。上司はそれを見て見ぬふりをして、間に合わないのなら休日出勤を命じて、休みなど3週間無いなど当たり前で、ただいま連続出勤行進中だった。
「おい!山本」
「なんでしょうか?」
「今日の仕事だ。明日までに仕上げとけよ」
優は今日も又、残業が決定し終電になる事を覚悟した。
「わ、分かりました……」
「なんだ?不服なのか?」
「い、いえ……そんな事は……」
「不服なら何時でも言えよ?相談ぐらい乗ってやるからな」
そのように言い、優の上司は笑いながら、帰り支度をしていたのだった。その様子を見て、助けてくれるような人間はいなくて、余計な事をして自分に被害が出ないようにしている人間ばかりだった。
「今日で丸一ヶ月休みなしか……」
優は、パソコンの前でつぶやき、一息入れる為席を立った。その瞬間、優は立ちくらみを起こし目の前が真っ暗になりそのまま倒れてしまった。
その時、後頭部をフロアの床に強く打ち付けてしまい意識を失ってしまった。フロアには優しか残っていなくて救急車を呼ばれる事もなかった。
次の日、朝一番に出勤してきた人間は、電気がつけっぱなしになっていて戸締りもしてない事で、泥棒でも入ったのかと思い、急いで会社内に入った、するとそこには、すでに冷たくなっていた優が倒れたままになっていたのだ。
優は、真っ白な空間の中にいた。
「こ、ここはどこだ?」
優は、どこまでも続く真っ白な空間を歩き回っていた。当然、景色が変わる事もなくほとほと困っていた。
「おーい。誰かぁ!誰もいないのかぁーーー!」
するとようやく、女性の声が聞こえてきたのだった。
「こんなとこにいた……勝手に動き回らないでくださいよ」
優の目の前にスーッと、金髪で青色の目を持った絶世の美女が現れたのだった。
「あ、あなたは?」
「私は、地球とは違う異世界の神、エステと申します」
「それはそれは、ご丁寧にありがとうございます。私は山本優といいます。それで自分は、やはり死んでしまったという事でしょうか?」
「えっ?わたしの存在に驚ないのですか?それに自分の死を受け止めて……」
「まあ、あんな生活をしてれば長生きは出来ませんよ。それでも、45年も生きれたのでもう十分です。自分でも早く人生をリタイヤしたいと思っていましたが、自殺する勇気もなかったですし……」
「そ、そうですか……」
「それで、俺は天国に行けるのですか?」
「申し訳ありません……天国という場所はありません」
「じゃあ、このまま魂は消滅するのですか?」
「いいえ、消滅する魂は現世で犯罪を犯した者が、地獄と言う場所に堕ちて、数万年と言う罰を受ける事で消滅します。優さんのような人間は、普通は輪廻の輪に戻り、記憶を消去され新たな生命体に生まれかわります」
「ま、又、現世に?地獄はあるのに天国はないのですか?」
「ありませんね。天界に行くというのなら現世で偉業を積み、徳を積んだ人間が神となる感じだと思いますが……まあ、地球の事はよく分かりませんね」
「そ、そうですか……ですが、又地球に生まれてもなんかいやですね」
「優さんは、そう言うと思い、私がここに召還した次第です」
「なるほど、異世界なら天国があるという訳ですね」
「だから、天国はないと言ったじゃないですか」
「えっ?だったら何で私をここに?」
「優さん。私の作った世界で人生をやり直しませんか?あなたの事は昔から見ていました。人がいいと言うかお人よしと言うか、人生で損な役割ばかりして、結局は過労死してしまい45歳と言う若さで死んでしまったんですよ?」
「まあ、自分にはああいう生き方しかできませんでしたからね。いまさらどうでもいいですよ。確かに彼女の一人も出来なかったのは心残りだったかもしれませんが……」
優は力なく笑って見せた。
「本来なら、記憶は消去されますが、今回は特別に記憶を持ったまま転生して見てはいかがですか?」
「そんな事が可能なのですか?」
「私の世界です。十分可能ですよ。優さんには人生を楽しんでほしいのです」
「だけど、何で私にそんな事を?死んだ人間全員にしているのですか?」
「いいえ……貴方は覚えていないかもしれませんが、優さんが10歳の時子猫を救ってくれた事はありませんでしたか?」
「あっ!近所の子供達に虐められていた猫がいたけど、それがどうかしたのか?」
「あれは、地球を視察していた私の部下です。その後も、あの子猫に給食の残りのパンを上げていたではありませんか。だから、これはそのお礼の意味もあるのです」
「だが、貴方の世界ってどんな世界なんだ?地球と変わりないのか?」
「いいえ……私の作った世界は、科学文明ではなく魔法文明です。スキルがあって、剣と魔法の世界と言ったら分かりますか?」
「なるほど、ゲームみたいな世界なんだな……そんな世界で俺が生き抜いていけるとは思えないんだが……」
「当然、これはお礼と言う意味もありますので、生き抜いていけるだけのサービスをしますよ。どんなスキルも常人以上の力を授けますし、今までなら弱い立場で言いなりになっていたのが無くなります。なので、優さんには自由に生きてくれたらいいです」
「それなら、大丈夫なのかな?」
「しかし、盗賊や魔物がいる世界なので、犯罪者には厳しいので自ら犯罪には手を染めないでくださいよ。正当防衛なら人を殺しても罪には問われませんが……」
「なんだ?そのカオスな世界は……」
「驚かせてしまってすいません。ですが、普通に生活する分には、自由がある世界と思ってくれていいですよ」
「まあ、それなら地球と変わりないか……」
優は、安易に考えてしまったのだった。女神にとって普通の事だが、優にとったら異世界は本当に命が軽い場所だった。
つまり、地球とは全然違い、日本育ちの優にとってカルチャーショックを受けることになる。
32
あなたにおすすめの小説
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる