社畜のおじさん過労で死に、異世界でダンジョンマスターと なり自由に行動し、それを脅かす人間には容赦しません。

本条蒼依

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21話 ダンジョンの強化

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 モーレンの村から、ローディスの町に帰ってきた冒険者はすぐに出来たばかりのダンジョンの事を報告した。

「おい!すぐにギルドマスターと面会させてくれ!」

「どうしたのですか?」

「とにかくすぐに報告したいことがある」

 今回依頼を受けていた【緑の風】のパーティーリーダーのマックスが、ギルドマスターの面会を求めたのだった。

「何があったのですか?とにかく訳を」

「そんな悠長な事を言っている場合じゃないんだ。俺達は今回、モーレンの村のダンジョンに調査に行ったのは知っているよな?」

「はい。そのように聞いています。ですが、出来たばかりのダンジョンの事で、ギルドも離れた場所の管轄になったのですが、そんなに慌てるような事とは……」

「ギルドはそういう考えだから、3か月たってようやく初めての調査として、俺達を派遣したんだろ?」

「出来たばかりのダンジョンだと、そういう扱いになるのはしょうがないではありませんか?」

「今までは今までだ!あのダンジョンはこの3ヶ月であり得ない成長をとげているぞ。すぐにでも討伐隊を組まないと大変な事になる!」

「はぁあ?何を言っているのですか?出来たばかりのダンジョンに討伐隊ってどういう事ですか?」

「俺達はあのダンジョンの一階層までしか潜れなかったんだよ。潜らなかったんじゃない潜れなかったんだ!」

「あなた達、緑の風はAランク冒険者じゃないですか?」

「そうだ!その俺達では、あのダンジョンは攻略できない程成長していたんだよ!だから、早くギルドマスターに取り次いでくれ!」

「わ、わかりました」

 そこまで言ってようやく、受付嬢は事の重大さが分かったのだ。




 その頃、マサルは相変わらずダンジョンの強化を進めていて、ダンジョンランクがCになった事で魔物ガチャを引いたのだった。

「マスター、今回も強力な魔物が引けるといいですね」

「ああ。まさか1階層のブラッディーオーガが討伐されるとは思わなかったからね」

 本来なら、生み出せる魔物はCランクまでのはずだったが、Aランクのブラッディーオーガがこのダンジョンに徘徊していた訳は、魔物ガチャだった。
 これは、Cランクになって初めて使えるシステムであり、なんの魔物が出るかわからないが低確率で強力な魔物が生み出す事が出来るのだ。
 一日一回だけだが、10連魔物ガチャが引ける。ダンジョンオーブとしては、ガチャを引く事を止めるのが普通なのだが、マサルのレベルが高い事でDPが大量に入るので止める事はしなかった。

「今度はもっと強力な魔物が出るといいですね?」

「昨日はAランクが5体だけだったからね……」

「それでもすごい事なんですよ。本来はCランクが一匹で、後はウルフとかばかりになるような博打なシステムですからね」

 マサルは、オーブの言う事を苦笑いしながらガチャを引いた。すると、初めて虹色の卵が出て、金色が5個銀が4個出たのだった。

「マスター虹色が出ましたよ!」

「すごい!なんの魔物だ?」

「レッドドラゴンです!」

「ド、ドラゴン⁉」

 マサルはオーブの回答に目を見開いたのだった。そして、最終の部屋であるこの部屋を守るガーディアンにしたのだった。
 7階層までしかないが、マサルの部屋の前に大きな空間でボス部屋を作り、そこにレッドドラコンを配置したのだった。

 そして、金色の卵からはAランクの魔物、ブラッディーオーガ3匹ワイバーン2匹が出た。ブラッディーオーガは一階層に配置し、侵入者を始末してもらう為に徘徊させた。ワイバーンは、6階層のボス部屋に2匹そろえて配置したのだった。

「なあ、オーブ?」

「マスター何でしょうか?」

「後はどういう事をしたらいい?」

「後は、このままランクをあげて、階層をとりあえず10階層にしたいですね」

「なるほど……やることはまだまだあるんだね?」

「マスターは、他にやりたい事でもあるのですか?」

「うん……まだ、オーブに言っていない事があるんだ?」

「まだ何かあるのですか?」

「ここに逃げてくるまでに、僕には二人の仲間がいたんだけど、村の人間に殺されてしまったんだよ」

「……それがどうかしたのですか?」

「その二人を蘇生したいんだよ」

「それはいくらなんでも今は無理と言うものですよ。DPで聖属性5レベルを貰おうと思えば、10億ポイントという大量のポイントがいります。いくらなんでも無理というものですよ」

「いや、そうじゃないんだ……聖属性の5レベルはもう持っている」

「はっ?マスターはレザレクションが使えるのですか?」

「使えるよ。ただ、使った場合、僕は今ダンジョンマスターだろ?その仲間達から、どのように感じられるのかが心配でどうしたものかと……」

「それなら心配はいりませんよ。生き返った時、生前と同じように接してくれるはずです。ダンジョンマスターは、一般的にはダンジョンで魔物を生み出す存在として、人間達から敵とみなされているだけですよ」

「そうなのか?」

「最初に私言いましたよね?交流したいのなら人間を殺さず話しかけてみたらと?」

「そういえばそんな事言っていたような?」

「ったくもう……それにしても、マスターが聖属性魔法を使えるとは思いもしませんでした……」

「そうか、なら安心して使えるな?」

「でも、マスターは錬金術師なんですよね?だったら、魔法じゃなくてポーションで生き返らせた方がよろしいのでは?」

「どういうこと?」

「レザレクションは失敗確率があります。もし失敗した場合、その者のレベルは半分になりますよ?そして、最後は1レベルになって、その状態で失敗した場合遺体は消え去ります」

「そうなのか?」

「知らなかったのですか?」

「うん……」

「これは術者の運ではなく蘇生される人間の運になりますので、失敗確率が大幅に上がると思うのでお勧めはしませんよ。ですから、マスターは神の涙をお作りになって蘇生した方がよろしいかと思います」

「なるほど!」

「陽光草は表に一杯生えていたので、後は月光草をDPで生み出せば製作できると思いますよ。あのポーションなら失敗確率はありませんので、安心してお使いになるとよろしいかと」

「オーブありがとう!」

「いいえ。マスターのおかげで、このダンジョンは安全になっていくのです。このくらいの情報はあたりまえですよ」

 マサルはさっそく月光草をDPで生み出した。陽光草と月光草の成分を抽出し、パーフェクトヒールポーションと結合させると神の涙が出来上がる。普通のポーションは魔法で生み出した水、魔水を使うのだが神の涙はパーフェクトヒールポーションを使う事になる。
 一度完成したポーションに、もう一度手を加える事で出来上がる神の涙は、製作するのに難しいのはいうまでもない。

 しかし、マサルは難なく神の涙を作り上げたのだった。そして、やっとソフィアとルナを蘇生することが出来るのだった。


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