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第1章 レアスキルは偉大
26話 生活が少し楽になる冒険者達
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ショウは、生産ギルドに対して不安を煽るとまた、ガンツが余計な事をいう。
「ふん!結局お前も俺と同じじゃねぇか!ギルドの仕事に口出ししてよ」
ガンツはもうヤケクソになっているようだ。自分のランクがFになれば、信用は無くなり弟子の斡旋もしてもらえないのは当然で、依頼も低ランクの仕事しか出来なくなったからどうでもよくなっていたのだ。
「本当にお前は愚か者だな・・・」
「な、なんだと!」
「まぁそう思うなら思っていたらいいさ。俺とお前ではそもそも立場が違うんだよ」
「はぁあ!?」
「いいか?よく頭を使え。お前は後先考えず思った事をすぐ口に出すのをやめろ。だから、低ランク職人になるんだ」
「き、貴様ぁ!」
「まぁ落ち着け。反対に俺はお前と違って生産ギルドから勧誘されるほど俺の作るポーションは、ギルドにとって喉から手が出るほど求められているんだ」
「うぐっ・・・」
「どうだ?全然立場が違うだろ?しかも、俺は生産ギルドの誘いを断わっても何ら問題がないほどの力を有している。お前も好きにしたいなら生産ギルドを離れろよ。なら、今まで通り狭い知識をひけらかせるぜ」
「ううっ・・・」
「なっ?お前と俺では立場が違うとわかったか?お前はもうシャシャリ出るな。もう帰っていいよ」
ショウはガンツを敷地内から追い出したのだった。その様子を見て、アードン達は更に謝罪を繰り返した。
「本当に申し訳ありません」
「本当なんとお詫びすればいいか・・・」
「アードンさんランさんも頭を上げて下さい。俺は気にしてませんよ。あいつは良くも悪くも真っすぐ過ぎる頑固な職人気質なドワーフなだけだ」
「なんでそんなにわかるのですか?」
「俺もあいつのような職人だからですよ。ただ、色んな時代を過ごし色んな性格の人間を見てきて考え方を変えてきた人間です」
「なんか難しいですね・・・」
「それより、魔導士様どうしても生産ギルドへの所属を考えてくれないでしょうか?」
「無理だな。俺は組織の言いなりにはなりたくないからな。それに冒険者ギルドの依頼で手一杯だ。それ以上は働きたくない」
「「「「そんな・・・」」」」
「それにさっき言った事が気になります」
「ああ。ヒールポーションは高すぎるって事か?」
「なんで高すぎるんですか?生産ギルドだって一生懸命製作してるんですよ」
「レジーナさん。一生懸命製作してるんですよと言われてもね、それは当たり前の事で消費者には関係ないんだよ」
「そんな言い方しなくても・・・」
「じゃあ聞くが、生産ギルドは薬草をいくらで冒険者に依頼している?」
「10本3セットで50ゴルドです」
「そうだな。ギルドが手数料を取るから45になるがそれはいいか」
「何が言いたいんですか?」
「普通はヒールポーションを作るのに薬草3本で出来るんだよ。つまり、4.5~5ゴルドもあれば出来るんだよ。それが冒険者が購入する段階では500ゴルドはぼったくり価格だとおもわないか?」
「そ、それは・・・」
「俺は冒険者として納得がいってないからポーションを安く提供して、生産ギルドの錬成師達が食えなくなる事に罪悪感はまったくない。それよりも丁寧に手を抜かず制作し、素材の無駄を見直せといっているんだ」
「錬成師の皆さんは努力してますよ!」
ショウはレジーナの言葉に目を瞑る。そして、自分の制作したポーションを見せる。そのポーションを見た生産ギルドの面々は言葉を失った。
「ここまでしろとは俺も言わないが、生産ギルドのポーションは下処理が雑すぎるから、薬草の繊維が残りすぎて苦味刳味があって飲めたものじゃないんだよ。これを抑えるだけでも、安けりゃ駆け出し冒険者は購入するぞ」
「「「「「・・・・・・・・・」」」」」
「それに!」
「まだあるのですか?」
「あるな。仮に鍛冶とか細工物で今の生産者より良いのもが出てきたら生産ギルドは潰れるぞ」
「「「「「えっ!」」」」」
「ま、まさか魔導士様は鍛冶とかも・・・」
「いやいやなんでそうなる。ポーションで思い知ったんじゃないのか?」
「脅かさないでくださいよ・・・」
「ギルドマスター、あんた全然わかってないな・・・俺みたいに力を持った生産者がいつ現れるかわからないだろ?」
「いやいや、そんな何人も魔導士様みたいな人が現れるわけがないじゃないですか!」
「そう思うならそう思ってればいいさ。今の内に生産者の考え方を教育指導しないと、そうなった時に慌ててもしらんぞ?まぁ俺には関係無いけどな」
「まさか・・・そんな事が・・・」
「まぁいいさ。話はそれだけだよな?」
「は、はい・・・」
「俺は冒険者ギルドで手一杯だから、生産ギルドには所属しない。だか、今回の件の謝罪は受け取ります。どうぞ後はそちらで処分するならやってください」
ショウは生産ギルドの謝罪を受け取り帰ってもらった。生産ギルドの面々はショウに謝罪を受け取ってもらい安堵して町に帰って行ったのだった。
しかし、数日経ったある日事態は急変する。
「なんでだよ!薬草がないとミドルヒールポーションが作れないんだぞ。冒険者はそれでもいいのか?」
「それは困ります。なんとか納品していただかないと」
「だったらなんで薬草採取の依頼が出せないと言うんだ」
「出せないとは言っておりません。その依頼料では誰も受けないと言っているのです」
「今までは、薬草10本3セットで45ゴルドだったじゃねぇか!」
「どうしたんだ?受け付けで何を騒いでる」
「あ、ギルドマスター」
冒険者ギルドのカウンターで生産ギルドの錬成師達が薬草採取の依頼を出そうとしていたが、依頼料がとんでもない値になっていたのだ。それに対して錬成師達が騒いでいてギルドマスターが話をきいていた。
「ギルドマスター聞いてくれよ。薬草採取の依頼料が300ゴルドに上がってるんだ。今まで45ゴルドだったろ?」
「あ~・・・悪いな。その依頼料は冒険者ギルドが決めた訳じゃないんだよ」
「「「「「「「はっ?」」」」」」」
「あんた達も知っているはずだろ?依頼料は依頼者が払う値で決まる事を」
「じゃあなにか?依頼者が薬草採取の依頼に300ゴルドを払うと言ったのか?」
「そうだ。その依頼者は薬草採取に300ゴルド払うから優先的に自分に回してほしいとおっしゃってな。ギルドとしてはありがたい事だよ。うはははははは!」
「そんな馬鹿な!一体誰が!」
「依頼者の個人情報は言えんよ。そういう決まりになっているからな。当然、あんた達の個人情報も言った事はないからな」
依頼書にはギルドの登録番号が記載されているだけだ。受け取る時にその番号と一致させて、商品を受け取る事が出来るのである。
「あいつだろ?」
「だから言えんと言ってるだろうが!」
「くそぉ!どこまで俺達の邪魔をするつもりだ!」
「その依頼者は邪魔をするつもりなんかないぞ。今まで、あんた達が勝手に依頼料を45ゴルドに合わせていただけなんだからな」
「くそぉ!薬草に300ゴルドなんか払えるわけないじゃないか」
「それはあんまりな言い草だな。あんた達は森の中に薬草を採取しにいけるのか?」
「「「「「うっ・・・」」」」」
「その依頼者さんは薬草採取は300ゴルドでも安いぐらいだとおっしゃってたんだぞ」
「しかし、今まで45ゴルドで・・・」
「じゃあ、45ゴルドの依頼を受けてやるよ。シャーロット45ゴルドで受けてやってくれ」
「しかし、ギルドマスター・・・45ゴルドでは冒険者の皆さんは受けないかと・・・」
「かまわん!」
生産ギルドの錬成師達は今まで通りの依頼料で依頼をしたが、当然だが冒険者達は45ゴルドの依頼は掲示板から剥がさず300ゴルドの依頼をこなし、45ゴルドの依頼書は埃をかぶる事になるのだった。
当然だが、依頼主は明かされないがこれはショウが冒険者に出された依頼だ。数日前に冒険者ギルドにやってきたショウは薬草採取の依頼を出す。
「はっ?申し訳ありませんがもう一度お聞きしてもよろしいでしょうか?」
「だから、薬草採取の依頼を出したい。薬草30本で300ゴルドだ」
「いえいえ、魔導士様薬草採取の依頼はもっと安くて大丈夫ですよ」
「あの依頼は俺も受けた事があるが安すぎだ」
「安すぎと言われても本当によろしいのですか?」
「ああ。その薬草でポーションを買い取ってもらうから採算は十分に取れるからな」
「では、ギルドのマージンも加算されますので330ゴルドとなりますが・・・」
「いやいや・・・」
「やっぱり高いですよね?」
「違うよ。それを100セットだ」
「えぇ~!100セット!?」
「だから33000ゴルドだ。ただし、依頼条件に一日一回限りにして数多くの駆け出し冒険者に回してほしい」
「わ、わかりました・・・」
次の日、駆け出し冒険者は目を見張り、掲示板の前は大騒ぎになる。
「な、なんだこの依頼は?」
「とんでもない依頼だぞ!」
「「「「「「「俺がやる!」」」」」」」
「馬鹿野郎!独り占めすんな!」
「やめないかぁ!お前達依頼書をよく読め!」
「「「「「「「ギ、ギルドマスター・・・」」」」」」」
「その依頼は一人一回限りだ。やりたければ次の日にならないと受けられん」
「「「「「「「じゃあ、一人30本までか?」」」」」」」
「そうだ。それでも30本で300ゴルドの報酬だ。晩飯代になるだろ!」
「「「「「「た、たしかに・・・」」」」」」
「その依頼とゴブリン討伐の依頼を合わせれば貯金もできるし、豪華とは言えないが腹いっぱい飯も食えるはずだ。みんなでわけあえ。わかったな」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
駆け出し冒険者はとにかく稼げないのが辛い。宿屋暮らしなんて以ての外だ。その日の夜は硬いパンか干し肉がほとんどで、冒険者の広場でテント暮らしが普通なのだ。
そんな状況がスタンスの冒険者なので、ショウの依頼はドンドンこなされた。
ショウは薬草30本で330ゴルドを払い、作れるポーションは10本。ヒールポーション1本400ゴルドで買い取ってもらい売り上げは4000ゴルドとなる。
これはぼったくりとおもうがそうではない。ショウのヒールポーションには純水が使用されているので、普通に用意するとなると大変なのでその値段で妥当なのだ。それに、ショウのヒールポーションを購入するのは駆け出し冒険者ではなく、ダンジョンに潜るような駆け出しを卒業した冒険者なので400ゴルドぐらいは普通に払えるのだ。
駆け出し冒険者は薬草採取とウルフやゴブリンの討伐依頼をこなせば生活にも余裕がでてくるので、この依頼をぼったくりと言う冒険者はおらず感謝するのは当然だった。
「この依頼を受けるやつはいねぇよな?」
「だよな」
「もう1週間貼り出されているが誰も受けないな」
当然だか、生産ギルドの錬成師達の依頼はずっと貼り続けられ誰も受ける冒険者はいなかった。
「ふん!結局お前も俺と同じじゃねぇか!ギルドの仕事に口出ししてよ」
ガンツはもうヤケクソになっているようだ。自分のランクがFになれば、信用は無くなり弟子の斡旋もしてもらえないのは当然で、依頼も低ランクの仕事しか出来なくなったからどうでもよくなっていたのだ。
「本当にお前は愚か者だな・・・」
「な、なんだと!」
「まぁそう思うなら思っていたらいいさ。俺とお前ではそもそも立場が違うんだよ」
「はぁあ!?」
「いいか?よく頭を使え。お前は後先考えず思った事をすぐ口に出すのをやめろ。だから、低ランク職人になるんだ」
「き、貴様ぁ!」
「まぁ落ち着け。反対に俺はお前と違って生産ギルドから勧誘されるほど俺の作るポーションは、ギルドにとって喉から手が出るほど求められているんだ」
「うぐっ・・・」
「どうだ?全然立場が違うだろ?しかも、俺は生産ギルドの誘いを断わっても何ら問題がないほどの力を有している。お前も好きにしたいなら生産ギルドを離れろよ。なら、今まで通り狭い知識をひけらかせるぜ」
「ううっ・・・」
「なっ?お前と俺では立場が違うとわかったか?お前はもうシャシャリ出るな。もう帰っていいよ」
ショウはガンツを敷地内から追い出したのだった。その様子を見て、アードン達は更に謝罪を繰り返した。
「本当に申し訳ありません」
「本当なんとお詫びすればいいか・・・」
「アードンさんランさんも頭を上げて下さい。俺は気にしてませんよ。あいつは良くも悪くも真っすぐ過ぎる頑固な職人気質なドワーフなだけだ」
「なんでそんなにわかるのですか?」
「俺もあいつのような職人だからですよ。ただ、色んな時代を過ごし色んな性格の人間を見てきて考え方を変えてきた人間です」
「なんか難しいですね・・・」
「それより、魔導士様どうしても生産ギルドへの所属を考えてくれないでしょうか?」
「無理だな。俺は組織の言いなりにはなりたくないからな。それに冒険者ギルドの依頼で手一杯だ。それ以上は働きたくない」
「「「「そんな・・・」」」」
「それにさっき言った事が気になります」
「ああ。ヒールポーションは高すぎるって事か?」
「なんで高すぎるんですか?生産ギルドだって一生懸命製作してるんですよ」
「レジーナさん。一生懸命製作してるんですよと言われてもね、それは当たり前の事で消費者には関係ないんだよ」
「そんな言い方しなくても・・・」
「じゃあ聞くが、生産ギルドは薬草をいくらで冒険者に依頼している?」
「10本3セットで50ゴルドです」
「そうだな。ギルドが手数料を取るから45になるがそれはいいか」
「何が言いたいんですか?」
「普通はヒールポーションを作るのに薬草3本で出来るんだよ。つまり、4.5~5ゴルドもあれば出来るんだよ。それが冒険者が購入する段階では500ゴルドはぼったくり価格だとおもわないか?」
「そ、それは・・・」
「俺は冒険者として納得がいってないからポーションを安く提供して、生産ギルドの錬成師達が食えなくなる事に罪悪感はまったくない。それよりも丁寧に手を抜かず制作し、素材の無駄を見直せといっているんだ」
「錬成師の皆さんは努力してますよ!」
ショウはレジーナの言葉に目を瞑る。そして、自分の制作したポーションを見せる。そのポーションを見た生産ギルドの面々は言葉を失った。
「ここまでしろとは俺も言わないが、生産ギルドのポーションは下処理が雑すぎるから、薬草の繊維が残りすぎて苦味刳味があって飲めたものじゃないんだよ。これを抑えるだけでも、安けりゃ駆け出し冒険者は購入するぞ」
「「「「「・・・・・・・・・」」」」」
「それに!」
「まだあるのですか?」
「あるな。仮に鍛冶とか細工物で今の生産者より良いのもが出てきたら生産ギルドは潰れるぞ」
「「「「「えっ!」」」」」
「ま、まさか魔導士様は鍛冶とかも・・・」
「いやいやなんでそうなる。ポーションで思い知ったんじゃないのか?」
「脅かさないでくださいよ・・・」
「ギルドマスター、あんた全然わかってないな・・・俺みたいに力を持った生産者がいつ現れるかわからないだろ?」
「いやいや、そんな何人も魔導士様みたいな人が現れるわけがないじゃないですか!」
「そう思うならそう思ってればいいさ。今の内に生産者の考え方を教育指導しないと、そうなった時に慌ててもしらんぞ?まぁ俺には関係無いけどな」
「まさか・・・そんな事が・・・」
「まぁいいさ。話はそれだけだよな?」
「は、はい・・・」
「俺は冒険者ギルドで手一杯だから、生産ギルドには所属しない。だか、今回の件の謝罪は受け取ります。どうぞ後はそちらで処分するならやってください」
ショウは生産ギルドの謝罪を受け取り帰ってもらった。生産ギルドの面々はショウに謝罪を受け取ってもらい安堵して町に帰って行ったのだった。
しかし、数日経ったある日事態は急変する。
「なんでだよ!薬草がないとミドルヒールポーションが作れないんだぞ。冒険者はそれでもいいのか?」
「それは困ります。なんとか納品していただかないと」
「だったらなんで薬草採取の依頼が出せないと言うんだ」
「出せないとは言っておりません。その依頼料では誰も受けないと言っているのです」
「今までは、薬草10本3セットで45ゴルドだったじゃねぇか!」
「どうしたんだ?受け付けで何を騒いでる」
「あ、ギルドマスター」
冒険者ギルドのカウンターで生産ギルドの錬成師達が薬草採取の依頼を出そうとしていたが、依頼料がとんでもない値になっていたのだ。それに対して錬成師達が騒いでいてギルドマスターが話をきいていた。
「ギルドマスター聞いてくれよ。薬草採取の依頼料が300ゴルドに上がってるんだ。今まで45ゴルドだったろ?」
「あ~・・・悪いな。その依頼料は冒険者ギルドが決めた訳じゃないんだよ」
「「「「「「「はっ?」」」」」」」
「あんた達も知っているはずだろ?依頼料は依頼者が払う値で決まる事を」
「じゃあなにか?依頼者が薬草採取の依頼に300ゴルドを払うと言ったのか?」
「そうだ。その依頼者は薬草採取に300ゴルド払うから優先的に自分に回してほしいとおっしゃってな。ギルドとしてはありがたい事だよ。うはははははは!」
「そんな馬鹿な!一体誰が!」
「依頼者の個人情報は言えんよ。そういう決まりになっているからな。当然、あんた達の個人情報も言った事はないからな」
依頼書にはギルドの登録番号が記載されているだけだ。受け取る時にその番号と一致させて、商品を受け取る事が出来るのである。
「あいつだろ?」
「だから言えんと言ってるだろうが!」
「くそぉ!どこまで俺達の邪魔をするつもりだ!」
「その依頼者は邪魔をするつもりなんかないぞ。今まで、あんた達が勝手に依頼料を45ゴルドに合わせていただけなんだからな」
「くそぉ!薬草に300ゴルドなんか払えるわけないじゃないか」
「それはあんまりな言い草だな。あんた達は森の中に薬草を採取しにいけるのか?」
「「「「「うっ・・・」」」」」
「その依頼者さんは薬草採取は300ゴルドでも安いぐらいだとおっしゃってたんだぞ」
「しかし、今まで45ゴルドで・・・」
「じゃあ、45ゴルドの依頼を受けてやるよ。シャーロット45ゴルドで受けてやってくれ」
「しかし、ギルドマスター・・・45ゴルドでは冒険者の皆さんは受けないかと・・・」
「かまわん!」
生産ギルドの錬成師達は今まで通りの依頼料で依頼をしたが、当然だが冒険者達は45ゴルドの依頼は掲示板から剥がさず300ゴルドの依頼をこなし、45ゴルドの依頼書は埃をかぶる事になるのだった。
当然だが、依頼主は明かされないがこれはショウが冒険者に出された依頼だ。数日前に冒険者ギルドにやってきたショウは薬草採取の依頼を出す。
「はっ?申し訳ありませんがもう一度お聞きしてもよろしいでしょうか?」
「だから、薬草採取の依頼を出したい。薬草30本で300ゴルドだ」
「いえいえ、魔導士様薬草採取の依頼はもっと安くて大丈夫ですよ」
「あの依頼は俺も受けた事があるが安すぎだ」
「安すぎと言われても本当によろしいのですか?」
「ああ。その薬草でポーションを買い取ってもらうから採算は十分に取れるからな」
「では、ギルドのマージンも加算されますので330ゴルドとなりますが・・・」
「いやいや・・・」
「やっぱり高いですよね?」
「違うよ。それを100セットだ」
「えぇ~!100セット!?」
「だから33000ゴルドだ。ただし、依頼条件に一日一回限りにして数多くの駆け出し冒険者に回してほしい」
「わ、わかりました・・・」
次の日、駆け出し冒険者は目を見張り、掲示板の前は大騒ぎになる。
「な、なんだこの依頼は?」
「とんでもない依頼だぞ!」
「「「「「「「俺がやる!」」」」」」」
「馬鹿野郎!独り占めすんな!」
「やめないかぁ!お前達依頼書をよく読め!」
「「「「「「「ギ、ギルドマスター・・・」」」」」」」
「その依頼は一人一回限りだ。やりたければ次の日にならないと受けられん」
「「「「「「「じゃあ、一人30本までか?」」」」」」」
「そうだ。それでも30本で300ゴルドの報酬だ。晩飯代になるだろ!」
「「「「「「た、たしかに・・・」」」」」」
「その依頼とゴブリン討伐の依頼を合わせれば貯金もできるし、豪華とは言えないが腹いっぱい飯も食えるはずだ。みんなでわけあえ。わかったな」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
駆け出し冒険者はとにかく稼げないのが辛い。宿屋暮らしなんて以ての外だ。その日の夜は硬いパンか干し肉がほとんどで、冒険者の広場でテント暮らしが普通なのだ。
そんな状況がスタンスの冒険者なので、ショウの依頼はドンドンこなされた。
ショウは薬草30本で330ゴルドを払い、作れるポーションは10本。ヒールポーション1本400ゴルドで買い取ってもらい売り上げは4000ゴルドとなる。
これはぼったくりとおもうがそうではない。ショウのヒールポーションには純水が使用されているので、普通に用意するとなると大変なのでその値段で妥当なのだ。それに、ショウのヒールポーションを購入するのは駆け出し冒険者ではなく、ダンジョンに潜るような駆け出しを卒業した冒険者なので400ゴルドぐらいは普通に払えるのだ。
駆け出し冒険者は薬草採取とウルフやゴブリンの討伐依頼をこなせば生活にも余裕がでてくるので、この依頼をぼったくりと言う冒険者はおらず感謝するのは当然だった。
「この依頼を受けるやつはいねぇよな?」
「だよな」
「もう1週間貼り出されているが誰も受けないな」
当然だか、生産ギルドの錬成師達の依頼はずっと貼り続けられ誰も受ける冒険者はいなかった。
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