氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依

文字の大きさ
33 / 119
第1章 レアスキルは偉大

32話 将棋の親衛隊

しおりを挟む
 ショウはホムンクルスにアユミと名付けた事で、マリオネットのようなホムンクルスがまるで人間のようになるとは思いもしてなく驚いた。それにも増して、アユミのステータスの上昇と錬金術の汎用性に目を見張るのだった。

「こいつは驚いたな・・・」
「ショウ。何をそんなに驚いてるんだ?」
「アユミ・・・お前のステータスにだよ。確かに戦術が新しく派生しているがステータスの上昇が驚くぐらい上昇しているぞ」
「本当か!なら、ショウの役に立てるって事だな」
「ああ・・・ダンジョンにも難なく入れるレベルたぞ」
「ご主人様・・・そんなにですか?」
「ああ!元々ダンジョンには入れるレベルだが、俺の言うレベルはダンジョン攻略だからな」
「「嘘でしょ!?」」

 システィナとアリサが声を上げるのも無理はない。この世界のダンジョンは攻略されていないからだ。この世界のダンジョンは基本最深が10階層とされている。それは1階層ごとにボス部屋が設置されていて1階層の攻略ですら難しいからだ。ちなみにこれは人間の勝手な憶測で根拠は全くないことは言うまでもない。
 そして、ショウが驚いたのはアユミのアクティブスキルの欄に英霊進軍という聞いたことのないスキルがあった事だ。神眼で確認すると剣術と戦術から派生したスキルである事がわかった。しかし、このアクティブスキルは剣術と戦術を持つ人間全てに派生するスキルではないという事だ。

「あたしってそんなに強くなったのか?ダンジョンに行って早く試してみたいな」 
「アユミ誤解させて悪かったな」
「ショウどういう意味?」
「俺もダンジョンの事はよくわからないが、多分アユミ1人じゃ3階層が限界だと思うぞ」
「これだけのステータスなのに?」
「そうだな。だから、アユミのようにホムンクルスを眷属化にしたら大丈夫だ」
「「「あっ!」」」
「なるほど!あたしの仲間を増やすって事か!」
「仲間を増やすって言っても元から仲間だけどな」
【【【【【【ご主人様!】】】】】】
「みんなにも将棋の駒を錬成するからこれからもよろしくな」
【【【【【【はい!】】】】】】

 ショウは香車の駒を双剣術を持つホムンクルスと錬成をする。すると、アユミと同じように光り輝き、その輝きが収まるとホムンクルスには戦術のスキルが派生していた。

「君の名前は香車の一字を取って【かおり】と名付ける」

 カオリと名付けられたホムンクルスには顔ができ、17歳ぐらいの綺麗な女の子になる。髪型はポニーテールで瞳はつり目の美少女だ。

あるじ。私にカオリの名前をつけてくださりありがとうございます。今後もよろしくお願いします」
「ああ。こちらこそよろしくな」

 ショウは、アユミと違い礼儀正しいカオリに面を食らう。しかし、このカオリの真面目な言葉遣いも個性だと受け入れた。また、システィナもカオリがショウに対しての言葉遣いに満面の笑顔だった。
 そして、次は桂馬の駒を槍術のスキルを持つホムンクルスに錬成を開始する。

「君の名前は桂馬の一字を取り佳乃よしのと名付ける」
「ご主人様。ヨシノの名前とても気に入りましたわ。ありがとうございます。これからもよろしくお願いしますわね」
「あ、ああ。よろしくな」

 ヨシノは2人とは又違う美人となった。その笑顔にショウは戸惑うのだった。見た目は20歳ぐらいの癒し系のお姉さんタイプと言えばわかるだろう。髪型は後ろで纏めていて茶髪で瞳は垂れ目である。その笑顔は周りを穏やかにするほど癒し系の笑顔だ。
 次は銀の駒を短剣術を持つ二刀流のホムンクルスと錬成する。

「君の名前は銀の一字を取り銀杏いちょうと名付ける」

 すると今度は、10歳ぐらいの美少女の姿になる。

「おじちゃん!これからよろしく・・・」
「あ、ああ・・・よろしくな」

 いきなりおじちゃんと呼ばれるショウは少し傷つくが、10歳ぐらいの女の子からしたらおじちゃんには間違いないので受け入れた。そして、ショウは又イチョウの姿に面を食らう。

 ここまで姿が変わるものなんだなぁ・・・

 イチョウの姿は10歳ぐらいの美少女で、瞳はくりくりして大きくまつ毛も長くパッチリしていた。また、髪型はツインテールで銀髪銀色の瞳である。

「やっと半分済んだな。次は金の駒を君に授ける」

 ショウは格闘術と体術を持つホムンクルスに錬成をする。

「君の名前は金の文字を取り金穂かほと名付ける」
「おじちゃん!カホの名前可愛いねありがとう!これからもよろしく」

 カホの容姿はイチョウと双子のようにそっくりだった。しかし、イチョウとは違い元気一杯の少女だった。また、金髪で瞳の色も金色だった。
 そして、驚く事はまだありイチョウとカホのレベルは、前の3人とは違い70レベルと高くなっていた。これは前の駒と違い強い駒なのかとショウは推測したのだった。
 そして、次は角の駒を弓術のスキルを持つホムンクルスと錬成を開始する。

「君の名前は角の字を取り、角江すみえと名付ける」
主様あるじさまわたくしにスミエの名前を授けて下さり感謝します」
「ああ。もっとくだけた感じでもかまわないぞ」
「いえ。わたくしはこれが通常ですのでお構いなく」

 スミエは弓術を持つホムンクルスだ。弓道の心を持つのかというほど沈着冷静な雰囲気をもっていた。しかし、スミエの容姿も和風美人といった感じで落ち着いた美女だ。見た目は25歳ほどに見え、長髪ストレートで髪色は真っ白で太陽の光が反射してキラキラ輝いて見惚れるほどだった。また、瞳の色はブルーである。ちなみにスミエのレベルは更に高い85レベルとなっていた。

「これが最後だな」

 ショウは飛車の駒を大剣術を持つホムンクルスと錬成を開始する。

「君の名前は飛車の一字を取り飛鳥あすかと名付ける」
「旦那様。アスカの名前気に入りました。ありがとうございます」
「だ、旦那様?」
「はい。貴方様はあたしの旦那様です」

 ショウはアスカに旦那様と呼ばれ困惑し、旦那様はやめてほしいと言ったが、アスカから断固として拒否されたのだった。ショウがテレた理由はアスカの容姿にあり、アスカは20歳ぐらいの金髪でパッチリしたブルーの瞳を持ち、身長も175センチのモデル体型の見惚れるほどの美女だったからだ。そんな女性から旦那様と呼ばれたら、男は誰でも焦るのは無理もない事だった。

「どうしても無理か?」
「はい!あたしの旦那様はショウ様だけです」
「ブフォッ!」

 そう言って、アスカはショウの顔を覗き込む。その覗き込むアスカの綺麗な瞳にショウはむせ込むのだった。そんなアスカの肩を掴み、ショウはアスカから離れる。

「ち、近いから離れてくれ・・・」
「旦那様酷い・・・」
「ち、違う!いきなり近づくのはナシだ。俺が慣れてない」
「旦那様がテレた」
「なっ!」
「アスカさん!ご主人様を馬鹿にしないで!」

 そんな様子を見ていたシスティナが我慢ならず大声を出した。その行動にアスカはハッとしてショウから離れて頭を下げる。

「旦那様ごめんなさい・・・調子に乗りました」
「わかってくれたならいい。システィナもありがとな」
「いえ・・・私はご主人様の奴隷ですから」
「奴隷なんて思わなくていい。お前は俺の家族の1人なんだからな」
「ご主人様・・・」

 ショウはシスティナの頭を優しく撫でるのだった。そして、ショウはホムンクルス達に向き合いこれからの事を話し合い絆を深めるのだった。これによりショウの祖父がショウの名前の由来が確立するのだった。
 ショウの前世の名前は将臣まさおみだ。将臣の祖父は将棋が趣味で、名字の大野から王の将と関連付け、王将のように強くカリスマ性のある人物になるようにと願いを込めて名付けたのだった。そして、異世界に来たショウは将棋の駒の力を持つホムンクルスを眷属にする王将の位に就いた事になったのだ。

「ショウ」
「主」
「ご主人様」
「「おじちゃん」」 
「主様」
「旦那様」
「「「「「「我々ホムンクルスはショウ様を王将に絶対の忠誠にここに誓います!」」」」」」

 ショウの前にホムンクルス達はひざまづく。ここにショウの最強の親衛隊が誕生したのだった。
 そして、ショウ達はシスティナとアリサを連れて森に入り、冒険者ギルドの依頼ジャイアントボアの討伐をする事になる。

「ショウ!ここは任せて!」
「主はシスティナとアリサの側にいて下さい」

 アユミは森に沸き立つゴブリンの大群に立ちはだかり、ショウ達に近づけないでいた。盾術を持つアユミはタンカーとしての役割をこなしていた。また、双剣術を持つカオリはアタッカーとしてゴブリンの軍勢を斬りまくる。

「ソニックスラッシュ!」

 カオリはロングソードを振り抜き、前方のゴブリンに剣気を飛ばす。その剣気は双剣から飛ばされクロスの形に飛ばされ、ゴブリンはズタズタに斬り裂かれた。

『『『『『『『グギャアアアアアア!』』』』』』』

 クロスの形の剣気にゴブリンはなすすべもなく斬り裂かれ逃げ出すゴブリンもいた。しかし、逃げ出すゴブリンに逃げ帰る事は出来ない。逃げ出した先にはヨシノが待ち構える。

「薙ぎ払い!」

 ヨシノの槍術は横一線に薙ぎ払われ、複数のゴブリンを一掃する。

『『『『『『『ギャッギャッギャッギャッ!』』』』』』』

 ヨシノの槍は一振りでゴブリンの首をはねる。

「あの3人に任せておけば大丈夫そうだな」 

 ショウは、アユミ・カオリ・ヨシノの3人の連携攻撃に感心して笑顔になる。前はゴブリンの連携攻撃に苦戦した事が嘘のようだった。

「旦那様・・・それにしてもなんかおかしくないですか?」
「何がおかしいんだ?」
「ゴブリンってこんなにいるものなのですか?」
「た、たしかに・・・」
「おじちゃん!ひょっとしたらゴブリンの村ができているんじゃないの?」

 カホはショウにそう言った。これは重要案件の一つでありゴブリンが大量発生した場合、近くにゴブリンの集落が出来ている事があるのだ。それがわかれば、冒険者はギルドに報告する義務があるのだ。
 ゴブリンは繁殖能力が高く集落が出来ると、上位種が誕生するのだ。それを繰り返し最後にはゴブリンキングが誕生し取り返しがつかない状況になる。その為、ゴブリンの集落を見つけたらギルドに報告し冒険者達で集落を叩き潰す事になっていた。ゴブリンキングが誕生していた場合、討伐ランクはSランクに限りなく近いAランク依頼になるのだ。そうなれば、冒険者に犠牲が出ても強制依頼が発動しCランク以上の冒険者はゴブリンキング討伐に参加しなければならないのだ。

「もしそうなら、集落を見つけないといけないな。この大量のゴブリンだけでギルドに報告は出来ないからな」

 前線で戦う3人以外は、後方でゴブリン達の死骸を集めながら話し合う。ゴブリンの死骸は当然ショウの時空間倉庫に収納しており、家に帰ってイチョウが解体する事になっていた。ちなみにゴブリンの素材は胸の場所にある小さな魔石と額にある小さな角である。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

Gランク冒険者のレベル無双〜好き勝手に生きていたら各方面から敵認定されました〜

2nd kanta
ファンタジー
 愛する可愛い奥様達の為、俺は理不尽と戦います。  人違いで刺された俺は死ぬ間際に、得体の知れない何者かに異世界に飛ばされた。 そこは、テンプレの勇者召喚の場だった。 しかし召喚された俺の腹にはドスが刺さったままだった。

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

そう
ファンタジー
ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

美女エルフの異世界道具屋で宝石職人してます

網野ホウ
ファンタジー
小説家になろうで先行投稿してます。 異世界から飛ばされてきた美しいエルフのセレナ=ミッフィール。彼女がその先で出会った人物は、石の力を見分けることが出来る宝石職人。 宝石職人でありながら法具店の店主の役職に就いている彼の力を借りて、一緒に故郷へ帰還できた彼女は彼と一緒に自分の店を思いつく。 セレナや冒険者である客達に振り回されながらも、その力を大いに発揮して宝石職人として活躍していく物語。

世界一簡単にレベルアップ ~魔物を倒すだけでレベルが上がる能力を得た俺は、弱小の魔物を倒しまくって異世界でハーレム作る事にしました~

きよらかなこころ
ファンタジー
 シンゴはある日、事故で死んだ。  どうやら、神の手違いで間違って死んでしまったシンゴは異世界に転生することになる。  転生する際にオマケに『魔物を倒すだけでレベルが上がる』能力を貰ったシンゴ。  弱小の魔物を倒してレベルを上げ、異世界でハーレムを作る事を企むのだった。

母を訪ねて十万里

サクラ近衛将監
ファンタジー
 エルフ族の母と人族の父の第二子であるハーフとして生まれたマルコは、三歳の折に誘拐され、数奇な運命を辿りつつ遠く離れた異大陸にまで流れてきたが、6歳の折に自分が転生者であることと六つもの前世を思い出し、同時にその経験・知識・技量を全て引き継ぐことになる。  この物語は、故郷を遠く離れた主人公が故郷に帰還するために辿った道のりの冒険譚です。  概ね週一(木曜日22時予定)で投稿予定です。

異世界帰りのハーレム王

ぬんまる兄貴
ファンタジー
俺、飯田雷丸。どこにでもいる普通の高校生……だったはずが、気づいたら異世界に召喚されて魔王を倒してた。すごいだろ?いや、自分でもびっくりしてる。異世界で魔王討伐なんて人生のピークじゃねぇか?でも、そのピークのまま現実世界に帰ってきたわけだ。 で、戻ってきたら、日常生活が平和に戻ると思うだろ?甘かったねぇ。何か知らんけど、妖怪とか悪魔とか幽霊とか、そんなのが普通に見えるようになっちまったんだよ!なんだこれ、チート能力の延長線上か?それとも人生ハードモードのお知らせか? 異世界で魔王を倒した俺が、今度は地球で恋と戦いとボールを転がす!最高にアツいハーレムバトル、開幕! 異世界帰りのハーレム王 朝7:00/夜21:00に各サイトで毎日更新中!

スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~

榊与一
ファンタジー
幼い頃の鑑定によって、覚醒とユニークスキルが約束された少年——王道光(おうどうひかる)。 彼はその日から探索者――シーカーを目指した。 そして遂に訪れた覚醒の日。 「ユニークスキル【幸運】?聞いた事のないスキルだな?どんな効果だ?」 スキル効果を確認すると、それは幸運ステータスの効果を強化する物だと判明する。 「幸運の強化って……」 幸運ステータスは、シーカーにとって最も微妙と呼ばれているステータスである。 そのため、進んで幸運にステータスポイントを割く者はいなかった。 そんな効果を強化したからと、王道光はあからさまにがっかりする。 だが彼は知らない。 ユニークスキル【幸運】の効果が想像以上である事を。 しかもスキルレベルを上げる事で、更に効果が追加されることを。 これはハズレと思われたユニークスキル【幸運】で、王道光がシーカー界の頂点へと駆け上がる物語。

ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

処理中です...