氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依

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第1章 レアスキルは偉大

37話 冒険者ギルドが大反発

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 ガイルがようやく帰りショウ達は戦闘の疲れを癒し家でくつろいでいた。

「くぅ~~~!やっぱり風呂が一番だなぁ」

 ショウはハウスの風呂に入りくつろいでいた。そこにガラッと扉が開く音がして振り向いたショウは目を見開き驚く。

「ア、アリサ!なんで入ってくるんだ」
「ご褒美を貰いにきました」
「はぁあ!?」
「ご主人様は全然あたしを抱いてくださらないからこうしてご褒美として、ご主人様をいただきにまいりました」
「ば、馬鹿な事を!こういう行為は好きな人とやるもんだ」
「だから、あたしはご主人様が大好きなんですよ。何も問題はないですよね?」
「はぁあ?お前は俺が嫌いだったろ?」
「いつの話をしているのですか?ご主人様に奴隷として買われ、平民の時より豪華な生活をさせてもらっているんですよ。惚れるなと言う方が無理と言う話です」
「わかったよ」



 それから1時間後・・・


 アリサは、ショウに抱かれ気絶してしまった。ショウは、久しぶりに女性を抱き制御がきかなかった。

「おい・・・アリサ?」

 ショウはアリサのほっぺたをペチペチ叩いたが、起きる事はなくそのまま気を失ってしまう。ショウは、アリサを抱きかかえ風呂から上がり布団に寝かせたのだった。

「ああ!ご主人様・・・なんでアリサと一緒にお風呂に入っているんですか」
「又面倒なのに見つかった・・・」
「面倒ってなんですか?まさか、アリサに寵愛を・・・」
「寵愛って言うな!」
「なんで先にアリサに寵愛を・・・まずは普通は私からですよね?」
「だから、システィナは無理だと言っただろうが!子供すぎて犯罪臭がするだろうが!」
「きぃ~~~!子供すぎてってなんですか!私だって最初に比べれば肉付きが良くなってきたじゃないですか?」
「肉付きが良くなってきた?どこがだよ!」
「くやし~~~!触ってくださいよ!」

 システィナはショウの手を握り自分の胸に触らせた。

「ささやかだな・・・」
「な、な、なにをぉおおお!」
「とにかくだ!これはアリサが望んだご褒美だ」
「そんな事言って、ご主人様も楽しんだくせに!」
「うぐっ・・・そ、そ、そんな事はないぞ!」
「だったらアリサがなんで気絶してしまっているんですか」
「それはだな・・・俺も久しぶりだったからで・・・」
「わ、私も!私もご主人様にご褒美を!」
「駄目に決まっているだろ」
「なんでですか!私が最初にご主人様の奴隷になったのに」

 システィナは納得がいかないようで頬を膨らませながらショウを睨む。

「睨んだって駄目なもんは駄目だ」

 頑なにシスティナを拒むショウの態度にシスティナの瞳に光るものが溜まる。

「うっ・・・泣くのは狡いぞ」
「だって・・・ご主人様が私を拒むから・・・そんなに私を抱くのは嫌なんですか?ぐすっ・・・やっぱり私がエルフで亜人だからですか?」
「ま、待て!勘違いするな!俺はシスティナを種族差別で抱かないとは言ってないだろ?」
「だって・・・」
「俺にはシスティナがまだ子供にしか見えないんだ」
「私はもう大人です・・・」
「そうか?日頃の態度からしても子供にしか見えないが。だってそうだろ?違うか?」
「それは・・・」
「仮に150歳の経験を積んだ人間ならもうちょい落ち着きがあってもよさそうなもんだか、俺にはシスティナの態度は中学生にしか見えないんだよ」
「中学生ってなんですか?」
「ああ・・・俺の元いた世界では14歳ぐらいの子供が義務教育を受けている時期の事だ」
「14歳ぐらいの子供・・・」
「そうだ。そんな子供にしか見えないシスティナに寵愛だなんて無理なんだよ。だが、それは大事にしてないわけではないぞ。お前に俺は過酷な労働を強いたか?」
「してません・・・」
「食事は一日一食だったか?」
「いえ・・・三食です」
「住む家も提供していたはずだ。それに衣服もだ」
「わ、わかりましたよ!」
「だろ?俺はシスティナを我が子のようなに愛していたはずだ」
「うぐぐ・・・」
「何も言えなくなったようだな。まぁ、俺も堅物じゃないから、システィナがもっと大人になり素敵な女性になればどうなるか未来はわからんがな」
「その言葉忘れないでくださいよ!」
「システィナ、大事な事を言っておくが早く良い女にならんと、俺はお前を別の意味で抱かなくなるからな」
「はぁあ?いったい何を・・・」
「そのままの意味だよ。俺はお前を我が子のような愛で育てているんだ。何年もその関係が続いてみろ!どうなるか考えなくとも明白じゃないか」

 その言葉を聞いたシスティナは顔面蒼白になり、その場に固まってしまった。また、途中で目が覚めていたアリサは、布団の中で空気の重さに寝たふりをして固まっていたのだった。

「いったい何が・・・起きられない・・・それにしてもご主人様激しすぎて身体がもたないわ・・・」

 ショウは、なんとかシスティナを説得出来たとホッとしてそそくさと部屋から出ていくのだった。



 そして、次の日ショウは仮面をかけたアユミを連れて、マートンの町に出向く。

「魔道士様!やっとおいでになられましたね!」
「なんだ?シャーロットどうしたんだ?」
「どうしたんじゃありませんよ!なんですぐにギルドに来ないんですか?」
「ゴブリンの事ならギルドに関係ないからだよ」
「はぁあ?何を言っているんですか?こちらはゴブリン討伐の準備までして冒険者達に待機指示を出してたんですよ」
「それだってギルド諜報員に報告されて待機指示は解除されたんじゃないのか?」
「それはそうですけど・・・だとしても報告の義務というものが!」
「それだってギルドにはガイルを通じて昨日報告したはずだろ?」
「うっ・・・」
「その後はどうせ諜報員がゴブリンの集落を確認したんだろう?」
「それは当然です」
「それでどうなった?ダンジョンへの森の中の通行解除になって万々歳になったんだろ」
「そ、そうです・・・」
「だったらそんな怒る事ないだろ?」
「ですが・・・うーんっとそうですね。ゴブリンの素材とかランクの昇格とか色々あるじゃないですか?」

 シャーロットは何かあるだろうと素材の問題やギルドランクの提示してきた。

「こじつけに必死だな・・・」
「こじつけってなんなんですか?大事な事ですよね」

 ショウはふぅっとため息まじりで言葉を続ける。

「俺はゴブリン討伐は冒険者ギルドとは関係ないと言ったはずだか?」
「何を言っているんですか?関係ないはずがないでしょ!」
「俺はゴブリンの素材は冒険者ギルドに買い取ってもらうつもりはないぞ」
「「「「「「はぁあ!」」」」」」

 ショウの言葉にギルド職員全員が大声を出して驚いた。そして、奥にいたギルドマスターが勢いよく飛び出してきたのだった。

「魔道士様ちょっと待ってください!情報によれば、ゴブリンエンペラーにマザーまでいたはずです。それらを冒険者ギルドに卸してくれないと言うのですか?」
「ああ。そうだよ!」
「なんでそうなるんですか?その素材があれば・・・」
「そんな事決まっているだろ。ゴブリン達の素材は俺が使用するからだ」
「「「「「「「えぇ~!」」」」」」」
「それに俺は冒険者ランクを上げるつもりもないしな。今日はジャイアントボアの依頼の報酬を貰いに来ただけだ」
「ば、馬鹿な・・・ジャイアントボアの報酬と比べ、今回のゴブリン討伐の報酬の方が額が全然違うのだぞ?」
「価値観の違いだな。俺は冒険者として名声や金が欲しいわけじゃない。冒険者ギルドに所属しているがあくまで生産者としてのんびり暮らす事に価値を見出している」

 その言葉にシャーロットが横から口出しする。

「そんなぁ!のんびり暮らすなら討伐なんかしなくともいいじゃないですか」
「だが、あのままだとマートン町は滅んでいたかもしれないんだぜ?当然そうなれば生産者として生活が出来なくなるのは、俺としても看過できない事案だ」
「だけど!」
「それとも、俺達は冒険者ギルドや領主様の騎士達に任せて生産者だから傍観してたらよかったのか?多分、そうしたらここにいる冒険者は全員死亡してもおかしくないけど」
「ぐぬぬ・・・」
「俺はギルド組織に所属はしているが、言いなりになるつもりはないよ。しかし、マートンの町の為に役立っているはずだよな?」
「「「「「「「そうだ!魔道士様は何も間違ってはないぞ」」」」」」」
「お、お前等・・・」

 ショウの考え方は冒険者達には響いたようだ。ショウのおかげで自分達の命は助かったのは紛れもない事実だからだ。ここで不満不平を言う冒険者は、まだ若い冒険者か無鉄砲な自分の実力がわからない冒険者だけであるが、今回の魔物はゴブリンエンペラーとマザー率いる数千体のゴブリン集団であり、この情報は冒険者の間だけでなく町全体に拡散されており、ショウはマートンの町を救ったと感謝する人間ばかりだった。
 そして、魔物の素材は討伐した人間の権利であり、いくらギルドと言えど拾得権利者が売らないと言えば没収する事はできないのだ。

「ギルドマスター。俺は今日の用事は、先日受けた依頼のジャイアントボアの肉と魔石と牙の買い取りを願いたい」
「うぐぐ・・・シャーロット!魔道士様の依頼完了の手続きをしてやってくれ!」
「・・・はい、承知いたしました」
「シャーロットさん悪いな。よろしく頼む」
「本当に貴方と言う人は・・・どうなっても知りませんからね!」
「まぁそう言うな。俺がギルドの為にならない事はしないんだから勘弁してくれ」
「何を言っているんですか!ギルドマスターの心情がわからない貴方ではないでしょうに」
「まぁ確かにこれらの素材が冒険者ギルドに卸せばギルドは潤うよな」
「そうですよ!それにマートン支部で魔道士様のランクが上がり、マートン支部の格があがり予算の配分も!」
「それは俺には関係ないだろうが!」
「そんな事はありませんよ。魔道士様の優遇処置が考えられるはずです」
「なら、余計にそんな事は関係ないだろうが」
「なんでですか?」

 ショウはシャーロットにそんな事に金を使うなら、他の冒険者達を優遇した方がいいとキッパリと言い放つ。ショウは自分は英雄や勇者じゃないから、俺一人に優遇したところでギルドの為にはならないと言う。それに長い目で見れば、自分のようなオッサンが後何年生きられるか、それならば今若い冒険者を育てる為に金を使った方がギルドの為に何倍も有意義だと言い切ったのだ。それを聞いた周りの冒険者は、ショウの事を尊敬の目で見ていたのだった。

「それに冒険者ギルドには損はさせないと言っただろ?ギルドマスターもそれがわかれば曲げたヘソも元にもどすだろうよ!」
「何を言って・・・」
「まぁ耳をかせよ」

 ショウはシャーロットに近づき今後の事をヒソヒソと話した。するとシャーロットは目を見開き、ショウの顔を見つめ満面の笑顔となるのだった。
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