氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依

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第1章 レアスキルは偉大

39話 商人ギルドのマートン支部の上層部

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 それから数日ショウのポーションは、上級冒険者達に好評で売れまくりダンジョン攻略が一階層分増え、新レコードが更新されたのだった。

 ダンジョンの最深層は10階層と伝えられていて、6人パーティーで平均レベル10レベルで1階層を攻略出来るといわれている。つまり人間の平均レベルは30になり6人パーティーで挑んだ場合3階層を攻略出来ると思ってもらうといい。そして、今はベテラン冒険者が更新した事で6階層に到達した事で、冒険者ギルドは歓喜に溢れていたのである。

「やっぱり魔道士様のポーションがあったから、5階層のボスに挑めたんだぜ!」
「それで6階層はどんな所だったんだ?」
「フィールドエリアだったんだよ。しかも、2階層と同じなんだが魔物は段違いに強い魔物が出てきて、魔道士様のポーションが一気になくなったんだ」
「それで帰還したのか?」
「ああ・・・出てきたのは4つの鎌を持ったフォレストマンティスだった・・・」
「フォレストマンティスがそんなに強いのか?」
「しかも、身体は漆黒だったんだ・・・あの一匹だけでも強くてギリギリの戦いだったんだぜ」
「「「「「「「すげぇ~~~!」」」」」」」

 冒険者ギルドは盛り上がりギルド職員もベテラン冒険者が持ち込んだマンティスに笑顔が溢れ、後にマンティスの鑑定でフォースダークマンティスと分かる。持ち込んだマンティスの素材は大きな鎌2本と魔石だけだったが、素材報酬だけでも6人が半年生活出来るだけの報酬額が支払われたのだった。
 しかし、反対に盛り下がりを見せていたのが商人ギルドである。ヒールポーションに続き状態異常解除ポーション3種が売れなくなったからだ。これに対して商人ギルドは又、ショウの家に訪問をする。

「貴方はいったいどういうつもりなんだ!」
「ポーションの事を言っているなら、商人ギルドが生産ギルドに交渉して安く仕入れさせてもらい、中間マージンをもっと低くして冒険者ギルドに売ればいいじゃないか」
「ポーションは今まであの値段でまわっていたんだ!」
「あんたは自由競争と言う言葉をしらないのか?俺の作ったポーションはあの値段で十分利益が出るんだぜ」
「ぐぬぬ・・・」
「それにな。一つ言っておくがポーションは消費物だ。それをちゃんと理解しているのか?」
「お主に言われなくともポーションは消費物に決まっているだろうが!」
「だったら消費物が何であんなに高いんだよ!あんなに高い消費物気軽に使えんだろうが!」
「それは・・・ポーションを作る人間が少ないからだ!」
「だったら、今の値段で文句を言わず売り続けろよ。まぁ誰も買わんがな」
「なんてやつだ!」
「いいか?あんたらはそれでも商人の端くれなんだろ?」
「端くれとは何だ!我々は商人の中でもエリートだ!」
「はっ!エリートが聞いて呆れるわ!あんたらは商人として今まではこうだったから値段を下げるのは変だと文句を言うのが商人の道なのか?」
「ぐぬぬ・・・」
「俺の扱う商品はポーションだが、これが肉でも同じ事を言うのか?町に肉が余りまくってても今まではこの値段だったから安くするのはおかしいと!」
「ぐっ・・・」
「いいか?あんたらは商人なんだろ?だったら違う方法を考え利益が出るように交渉するのが当たり前だろうが!」
「「「「「「・・・」」」」」」
「俺は商人ギルドの上層部。つまり、お前等全員に思うところがある。この俺が外から引きずり降ろしてやるから楽しみにしてろ」
「「「「「なんだと!」」」」」
「それが嫌ならギルドとして表明しろ!組織として間違った判断をして奴隷落とした人間が複数人いるとな。どちらにしてもお前等全員辞職になるだろうがな」
「馬鹿な!そんな事が出来る訳がない!」
「構わないよ。俺は一歩も引くつもりはないからな。せいぜい商人ギルドが潰れるまで足掻くがいい!」
「話にならん!」
「話にならんのはこっちだ!いきなり押しかけ交渉もせず、ポーションの値段を上げろだと?今、冒険者ギルドはダンジョンの攻略が進んだんだぜ!それがちゃんと理解しているのか?まだ自分達だけで甘い汁を吸う事しか考えていないんだろ!」
「「「「「我々はそんな事考えてはおらぬ!」」」」」
「いいか?よく聞け!お前達のように無駄に歳を取り、自分の保身に走り状況がわからない権力者は【老害】老人となった害悪と言うんだよ」
「「「「「我々が老害だと!」」」」」
「もう許せん!」

 商人ギルドマートン支部ギルドマスターが、ショウに向かってその拳を振り上げる。しかし、その瞬間ショウとギルドマスターの間に割って入るのはアユミだった。

「おいおい!爺さん。ショウに何するつもりなんだ?」
「うぐっ!」

 アユミはギルドマスターの喉元に剣先を突きつける。その速さに商人ギルドギルドマスターの護衛の戦士は一歩も動けず息を呑んだ。

 な、なんだあの速さは・・・影しか見えなかったぞ・・・

「お、おい!何をしている。お前は私の護衛だろうが!」
「お、俺には無理です・・・それに今のは貴方が先に手を出した。貴方は何をしてた・・・俺が商人なら絶対魔道士様に手を出したりしない」
「何を言っておる」
「そこのおじさんの方が賢いじゃない。たかが商人がゴブリンエンペラーを討伐したショウに喧嘩を売るなんてねぇ。あたしは信じられないよ」
「あっ・・・」

 商人ギルドのギルドマスターはアユミの言葉に血の気が引く。そして、アユミはギルドマスターの喉元を剣でチクチク触るのだった。

「ショウが許してもあたしの腹の虫が治まらないなぁ。この腹ただしい気持ちをどうしてくれるんだ?」
「うぐっ・・・わ、私が悪かった・・・」
「はぁあ!それが商人の謝罪の仕方か?舐めてんの?」
「お、お前達何をしている!お前達も頭を下げぬか!」

 ギルドマスターは、部下の方を見るとそこには顔を真っ青にして両手をあげ、アスカ達に首すじに刃物を当てられて未動きが出来なくなっていた。

「さぁどうする?俺達は正当防衛をしただけだからな?」
「わ、私が悪かった!許してくれ!」
「悪かった?許してくれ?お前自分の立場がわかっているのか?」
「うぐっ・・・も、申し訳ありませんでした。私が悪うございました」
「じゃあ、今回は許してやろう。次はないからな」

 ショウがそういうとアユミ達は不満そうに武器を収めるのだった。

「じゃ、帰ってくれ!」
「「「「「「えっ?」」」」」」
「えっ?じゃない。立場もわきまえないお前達は俺に喧嘩を売ってまだ交渉が出来ると思っているのか?だったら、お前達の頭の中は相当お花畑だぞ?」
「「「「「なんだと!」」」」」

 ショウはギルドマスター達が今まで相当権力を笠に着せてふんぞり返っていた事がよくわかった。他人からここまで言われ慣れていないからすぐに、頭に血が上り大声を張り上げると思った。
 ギルドマスター達が大声を張り上げ立ち上がると、アユミ達が腰の武器に手を置き睨みつけた。その眼光にギルドマスター達は固まってしまう。

「あんたらホントに懲りないみたいだね。一回死んどく?」
「「「「「「す、すいませんでした!」」」」」」

 アユミの言葉にビビり、ギルドマスターと部下の上層部の人間は一目散にショウの私有地から逃げて行った。そして、商人ギルドの護衛の戦士達は、ショウ達に深々と頭を下げ帰って行ったのだった。

「なんだ?アイツ等は・・・結局ショウを怒らせただけじゃない」
「アユミ、アイツ等はもう商人じゃないからだよ。それじゃ早急にアイツ等には退陣してもらうしかないな」
「ショウ、ホントにそんな事できるのか?」
「まぁ見てなって!」

 ショウは、そう言って早速ポーションの製作に取り掛かるのだった。

「ショウ、今度は何を作るんだ?」
「アユミ、今冒険者ギルドでは何で盛り上がってたかわかるか?」
「そんな事今更だ。6階層に行けたベテラン冒険者の話題で持ちきりじゃない」
「そうだ」 
「そんなの誰でも知っている事だからね」
「という事は、今度はこれが必要になってくるんだよ」
「なによ!早く教えてくれよ」

 ショウは、薬草2本癒し草一本純水を用意して今まで通り抽出した成分と純水を錬成した。そして、出来上がったポーションはハイヒールポーションだった。

●ハイヒールポーション(ノーマル品質)
 回復量 2D10+10(10~20+10)回復する。買い取り価格 6500ゴルド

「なんかボヤっと光ってるぞ」
「これがハイヒールポーションだ!今の俺はこのポーションがやっとだな」
「これ以上のポーションはまだつくれないのか?」
「多分失敗するだろうな。レベルが足りないんだよ」
「なるほど・・・それでハイヒールポーションはいくらになるの?」
「6500ゴルドで買い取ってもらうつもりだ」
「高っ!」
「高くはないぞ」
「いや、高いでしょ!」
「値段だけみればな。しかし、商人ギルドではこれを1万以上で売買する」
「た、高っ!」
「しかも、低品質のポーションをだ」
「た、高っ!」
「高っしか言えんのか!」
「それしか感想がないでしょ・・・」
「まぁいいか・・・だが、これで更に商人ギルドは焦るはずだ」
「にしても、商人ギルドはアホだなぁ。ショウを本気で怒らせて何がしたいんだか・・・ショウ、そっちの素材はなんだ?」
「こいつはまだ内緒だ」

 アユミは呆れて両手をひろげてポーズを取るのだった。しかし、ショウはアリサの落とし前は必ず取ると約束したので、今回の事が無かったてもこのハイヒールポーションは実行していた。
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