41 / 119
第1章 レアスキルは偉大
40話 組織に依存しても損をするみたいだね
しおりを挟む
それから数日後、ショウは冒険者ギルドにきていた。ゴブリン集落が無くなり、森の野生動物が舞い戻りそれを食す魔物も元に戻って来て、森の生態系が以前の形なってきたらしいのだ。
「シャーロットさん。この依頼をやってきたよ」
「いつもありがとうございます。今回はフォレストディアとゴブリン10匹の討伐ですね。確かに」
ショウは2週間に一度、冒険者ギルドの依頼を受ける。そうしないと、ギルドから冒険者の意思なしとされ冒険者資格を剥奪されるからだ。これはランクが上がっても同じ事で、Aランクの人間でも依頼をこなさなければ、同様に剥奪されてしまう。ただし、Aランクともなれば1年依頼を受けなくとも剥奪される事はない。仮にそこまで依頼を受けなければ引退の道をとっている。1年も何もせず冒険者をやらなければ筋肉も落ち、依頼を受けても失敗する確率が大きく失敗するだけならいいが死亡する確率の方が高いであろう。
なので、冒険者の大半は休日でも昼間はギルドの訓練場で身体を鍛えている人間ばかりである。
「それと、ダンジョンの新レコードを取ったパーティーはその後どうしてる?」
「詳しくは言えませんよ。ただ、6階層からは魔物の強さが格段と上がるらしく先に進めないそうです。ギルドとしてはフォースダークマンティスの素材だけでもありがたい事なんですけどね」
ダークマンティスの魔石だけでも相当の儲けになるらしく
ギルド職員は終始笑顔である。それに加えダークマンティスの鎌は武器の素材に適していい武器が作れるそうで飛ぶように発注が入るそうだ。
「なるほどな・・・しかし、ギルドはもう少しそのパーティーを気遣ってやった方がいいと思うぜ」
「どういう事ですか?私達が気遣ってないとでも?」
「そう怒るなって」
「だけどそんな風に言われたら・・・」
「いいか?そのパーティーはどのくらいの頻度でダンジョンに潜っているんだ?新しい領域だぜ?精神力があるとは言え最低でも一ヶ月は休ませないとどうなっても知らんぞ」
「うっ・・・」
シャーロットが言葉に詰まったのは、ショウの言う通り2週間でダンジョンに向かっていたのである。報酬額も半年くらいはなにもせずとも生活ができるにもかかわらずである。
つまり、新しい領域に魅了されているからだ。新しい領域は宝の宝庫であり、ベテラン冒険者でも自分を見失うぐらいワクワクするのである。
「そんなしょげるな。だと思ったからさ。新しいポーションを持ってきたんだよ」
「「「「「「えっ!」」」」」」
ショウとシャーロットの話に聞き耳を立てていたギルド職員と冒険者達が声を漏らす。
「なんだ。お前等!聞き耳立ててるんじゃねぇよ」
「「「「「「しょうがないだろ(でしょ)!」」」」」」
みごとに声がハモる。
「それで新しいポーションは?」
「まぁいいか・・・これとこれだ」
「これは!」
「ハイヒールポーションとプロテクションポーションだ」
「ハイヒールポーションとプロテクションポーションですって!」
「まぁ少し高いがそれは勘弁してほしい。材料費もあるからな」
「それでおいくらで譲っていただけるのですか?」
「ハイヒールポーションは6500ゴルド。プロテクションポーションは7500ゴルドでどうだ?」
「全然安いじゃないですか!商人ギルドのハイヒールポーションは低品質で1万ゴルド以上もするんですよ。このポーションはノーマル品質でその値段なら全部買い取りします」
「ただ」
「ただなんですか?」
シャーロットは、ショウの条件に冷や汗を流し息を呑んだ。
「そんな身構えるなよ」
「魔道士様がそんな事言えば身構えますよ」
「そうじゃなくてだな。このポーションは安くない。買える冒険者は数は少ないだろ?」
「そんな事はないですよ」
「嘘だろ?」
「「「「「俺達にも売ってくれ!」」」」」
ショウが疑問に思っていたがそうではなさそうだ。周りにいた冒険者は、ベテラン冒険者の一歩手前の冒険者達だ。
ハイヒールポーションを買う事で、ダンジョンの四階層や五階層を攻略出来る腕前のある冒険者達だ。特にプロテクションポーションを手に入れれば、防御力があがりヒールポーションの節約になるからだ。その分先に進めるのは当たり前になり、依頼報酬が上がりハイヒールポーションを買ったところで元は取れるのである。
「な、なるほど・・・そういう事か!」
「それでさっき言いかけた事はなんですか?」
「いや、数の買い取りは少なめでいいかと聞きたかっただけなんだ」
「「「「「「「それは困ります!」」」」」」」
またしてもギルド職員のハモりが決まってしまう。
「いや、そういう事なら構わないよ。ヒールポーションと同じぐらいの数を買い取りをお願いします」
それを聞いた上級冒険者は沸き上がる。また、ベテラン冒険者も手を握り合っていた。この事はすぐに商人ギルドにまで噂が広まったのだった。
「くそぉ!あの忌々しい魔道士めが!商人ギルドを潰すつもりか・・・」
「しかし・・・このままではこの支部の売り上げは前年比の70%にまで落ち込む事に・・・」
「ば、馬鹿な!魔道士一人で我がギルドの売り上げがそこまで・・・」
「生産ギルドでも、個人的に冒険者ギルドにポーションを持ち込む錬成師が増えているようで・・・」
生産ギルドでも、依頼はそこそこにして自分で営業をする錬成師が増えてきているようだった。ショウが現れた事でギルド組織は問題があったら匿ってくれるが、こと依頼報酬に関しては事務通りの対応しかしてくれないと、生産者はわかってきたのだ。それにより、自分でも営業をすればもっと稼げるとわかり自分を売り込み始めた。
当然だが、個人事業主になったからにはポーションの出来は丁寧に製作し、薬草の繊維をなるべくなくし飲みやすいものとなっていた。中には、柑橘の風味のするポーションまで作り出す錬成師まで現れたのである。このポーションは少し価格が高いが人気になったのはいうまでもない。
「ぐぬぬ・・・じゃあ、うちが仕入れたポーションはなぜ売れない!」
「それが・・・今までと同じポーションだともう飲めないと噂になって回復量も少ないと苦情が出ており、このポーションは粗悪品並みで価格を下げろと・・・100ゴルドでも高いと言われてしまってはどうにもならないかと・・・」
「100ゴルドだと・・・そんな馬鹿な事があるかぁ!」
商人ギルドのギルドマスターはテーブルを激しく叩いた。商人としてはあまりにも愚かな行為だった。今までと同じように仕入れて、情報を疎かにした結果売れない商品を買い取ったのだ。
「ごめんください。ショウが来たと伝えてくれないか?」
「あ、貴方は魔道士様。いったい何用で商人ギルドにきたのですか?」
「受付嬢がそんな対応するとはまだ商人ギルドはわかってないようだな」
「ううっ・・・申し訳ありません。今日は何用で?」
「商人ギルドに使い道の無いポーションの在庫があることを聞いてな。そのポーションを買い取らせてもらおうと思ってきたんだ」
「ショウ!?何を言ってのよ?使い道の無いポーションなんか買い取って損をするだろ?」
「アユミ!」
「うっ!」
ショウはアユミを睨みつけ黙らせる。
「聞いたところ100ゴルドでも、冒険者ギルドは要らないと言われたらしいな。それを俺が200ゴルドで買い取ってやるよ」
「はぁあ!ショウ何を考えているのよ」
「アユミ!お前は黙ってろと言っているだろ。これは俺と商人ギルドの商談だ!」
「ご、ごめんなさい・・・」
「少々お待ちください。担当者を呼んできます」
少しすると、ポーションを買い取った担当者が顔を青くして、受付嬢と共にやってきたのだった。
「奥の部屋にどうぞ・・・今日はお越しいただきご足労をおかけしました。私はライネと申します」
「ご丁寧にありがとうございます。私は魔道士のショウと申します」
担当者はショウの顔を見るが真っ青な顔をしていた。そして、奥の応接室に案内すると受付嬢と共に座ったのだった。
「それで、200ゴルドで買い取ってくれるとは本当の事でしょうか?」
「本当だ。嘘は言わないよ」
「ですが、それだと私共のほうでは赤字が出てしまうようなんです」
「赤字が出てしまうようなんです?貴方が担当者なんですよね?」
「いえ・・・私もいつの間にか担当者となっていて何が何だかよく・・・」
「ごほん!貴女は何を喋っているのかしら?ギルドの内情まで漏らして何をしているのですか?」
ライネと言う担当者がそう言うと、隣に座る受付嬢が咳払いをして担当者のライネを黙らせてしまう。
「なるほどな。あんたらは又性懲りもなく下の人間に責任を押しつけたみたいだな」
「そ、そんな事は!ほら、あんたも魔道士様になんとか言ったらどうなの?」
受付嬢はどうやら組織の偉い立場の人間のようだ。
「あんたは少し席を外してもらおうか?」
「なんであたしが!」
「俺はそこのライネさんと商談がしたいんだ。だが、あんたがいたら横から口出しされたら邪魔なんでな」
「そんな事は!」
「あんたらがライネさんに担当者に任命したんだろ?だったらライネさんに任せなよ。大切な事だから2度同じ事を言う。ちゃんと聞け!横から口出しされたら邪魔なんでな。席を外してもらおう」
「・・・」
「はいはい。あんたは邪魔だよ!」
ショウの迫力のある声に、受付嬢は腰を抜かしソファからずり落ちてしまった。そして、受付嬢はアユミに担がれて応接室から出されてしまった。
「さて、話を続けていいか?」
「はい・・・」
「それでライネさんは、ポーションの買い取り担当を押しつけられたで間違いないかな?」
「このような事を言えば私はどうなるかわかりませんが、もう閑職に追いやられて先はありませんし・・・」
「本当にどうしようもないギルドだな・・・」
「私も最初はもっとやりたい事はありました!しかし、なぜか違う事ばかりやらされて、今回はいつの間にかポーションの買い取り担当に任されてしまって、売れないポーションの後始末の責任を取らされてしまい、もう何が何だか・・・」
「じゃあ、そのポーションいくらで購入すれば原価ギリギリなんだ?」
「はい・・・300ゴルドならば利益が出ますが、今の状況ですと全然買ってもらえません」
「じゃあ、俺が300ゴルドで全部買い取りさせてもらおうか?そうなれば、ライネさんは責任を果たしギルドで返り咲けるか?」
「本当ですか!?」
「ただし、買い取りの条件をつけさせてもらうがいいか?なに!ライネさんには損はさせないよ」
「話を聞かせていただいても?」
ショウはその条件をライネに聞かせると、ライネは満面の笑顔になり、ショウと固い握手を交わすのだった。
「シャーロットさん。この依頼をやってきたよ」
「いつもありがとうございます。今回はフォレストディアとゴブリン10匹の討伐ですね。確かに」
ショウは2週間に一度、冒険者ギルドの依頼を受ける。そうしないと、ギルドから冒険者の意思なしとされ冒険者資格を剥奪されるからだ。これはランクが上がっても同じ事で、Aランクの人間でも依頼をこなさなければ、同様に剥奪されてしまう。ただし、Aランクともなれば1年依頼を受けなくとも剥奪される事はない。仮にそこまで依頼を受けなければ引退の道をとっている。1年も何もせず冒険者をやらなければ筋肉も落ち、依頼を受けても失敗する確率が大きく失敗するだけならいいが死亡する確率の方が高いであろう。
なので、冒険者の大半は休日でも昼間はギルドの訓練場で身体を鍛えている人間ばかりである。
「それと、ダンジョンの新レコードを取ったパーティーはその後どうしてる?」
「詳しくは言えませんよ。ただ、6階層からは魔物の強さが格段と上がるらしく先に進めないそうです。ギルドとしてはフォースダークマンティスの素材だけでもありがたい事なんですけどね」
ダークマンティスの魔石だけでも相当の儲けになるらしく
ギルド職員は終始笑顔である。それに加えダークマンティスの鎌は武器の素材に適していい武器が作れるそうで飛ぶように発注が入るそうだ。
「なるほどな・・・しかし、ギルドはもう少しそのパーティーを気遣ってやった方がいいと思うぜ」
「どういう事ですか?私達が気遣ってないとでも?」
「そう怒るなって」
「だけどそんな風に言われたら・・・」
「いいか?そのパーティーはどのくらいの頻度でダンジョンに潜っているんだ?新しい領域だぜ?精神力があるとは言え最低でも一ヶ月は休ませないとどうなっても知らんぞ」
「うっ・・・」
シャーロットが言葉に詰まったのは、ショウの言う通り2週間でダンジョンに向かっていたのである。報酬額も半年くらいはなにもせずとも生活ができるにもかかわらずである。
つまり、新しい領域に魅了されているからだ。新しい領域は宝の宝庫であり、ベテラン冒険者でも自分を見失うぐらいワクワクするのである。
「そんなしょげるな。だと思ったからさ。新しいポーションを持ってきたんだよ」
「「「「「「えっ!」」」」」」
ショウとシャーロットの話に聞き耳を立てていたギルド職員と冒険者達が声を漏らす。
「なんだ。お前等!聞き耳立ててるんじゃねぇよ」
「「「「「「しょうがないだろ(でしょ)!」」」」」」
みごとに声がハモる。
「それで新しいポーションは?」
「まぁいいか・・・これとこれだ」
「これは!」
「ハイヒールポーションとプロテクションポーションだ」
「ハイヒールポーションとプロテクションポーションですって!」
「まぁ少し高いがそれは勘弁してほしい。材料費もあるからな」
「それでおいくらで譲っていただけるのですか?」
「ハイヒールポーションは6500ゴルド。プロテクションポーションは7500ゴルドでどうだ?」
「全然安いじゃないですか!商人ギルドのハイヒールポーションは低品質で1万ゴルド以上もするんですよ。このポーションはノーマル品質でその値段なら全部買い取りします」
「ただ」
「ただなんですか?」
シャーロットは、ショウの条件に冷や汗を流し息を呑んだ。
「そんな身構えるなよ」
「魔道士様がそんな事言えば身構えますよ」
「そうじゃなくてだな。このポーションは安くない。買える冒険者は数は少ないだろ?」
「そんな事はないですよ」
「嘘だろ?」
「「「「「俺達にも売ってくれ!」」」」」
ショウが疑問に思っていたがそうではなさそうだ。周りにいた冒険者は、ベテラン冒険者の一歩手前の冒険者達だ。
ハイヒールポーションを買う事で、ダンジョンの四階層や五階層を攻略出来る腕前のある冒険者達だ。特にプロテクションポーションを手に入れれば、防御力があがりヒールポーションの節約になるからだ。その分先に進めるのは当たり前になり、依頼報酬が上がりハイヒールポーションを買ったところで元は取れるのである。
「な、なるほど・・・そういう事か!」
「それでさっき言いかけた事はなんですか?」
「いや、数の買い取りは少なめでいいかと聞きたかっただけなんだ」
「「「「「「「それは困ります!」」」」」」」
またしてもギルド職員のハモりが決まってしまう。
「いや、そういう事なら構わないよ。ヒールポーションと同じぐらいの数を買い取りをお願いします」
それを聞いた上級冒険者は沸き上がる。また、ベテラン冒険者も手を握り合っていた。この事はすぐに商人ギルドにまで噂が広まったのだった。
「くそぉ!あの忌々しい魔道士めが!商人ギルドを潰すつもりか・・・」
「しかし・・・このままではこの支部の売り上げは前年比の70%にまで落ち込む事に・・・」
「ば、馬鹿な!魔道士一人で我がギルドの売り上げがそこまで・・・」
「生産ギルドでも、個人的に冒険者ギルドにポーションを持ち込む錬成師が増えているようで・・・」
生産ギルドでも、依頼はそこそこにして自分で営業をする錬成師が増えてきているようだった。ショウが現れた事でギルド組織は問題があったら匿ってくれるが、こと依頼報酬に関しては事務通りの対応しかしてくれないと、生産者はわかってきたのだ。それにより、自分でも営業をすればもっと稼げるとわかり自分を売り込み始めた。
当然だが、個人事業主になったからにはポーションの出来は丁寧に製作し、薬草の繊維をなるべくなくし飲みやすいものとなっていた。中には、柑橘の風味のするポーションまで作り出す錬成師まで現れたのである。このポーションは少し価格が高いが人気になったのはいうまでもない。
「ぐぬぬ・・・じゃあ、うちが仕入れたポーションはなぜ売れない!」
「それが・・・今までと同じポーションだともう飲めないと噂になって回復量も少ないと苦情が出ており、このポーションは粗悪品並みで価格を下げろと・・・100ゴルドでも高いと言われてしまってはどうにもならないかと・・・」
「100ゴルドだと・・・そんな馬鹿な事があるかぁ!」
商人ギルドのギルドマスターはテーブルを激しく叩いた。商人としてはあまりにも愚かな行為だった。今までと同じように仕入れて、情報を疎かにした結果売れない商品を買い取ったのだ。
「ごめんください。ショウが来たと伝えてくれないか?」
「あ、貴方は魔道士様。いったい何用で商人ギルドにきたのですか?」
「受付嬢がそんな対応するとはまだ商人ギルドはわかってないようだな」
「ううっ・・・申し訳ありません。今日は何用で?」
「商人ギルドに使い道の無いポーションの在庫があることを聞いてな。そのポーションを買い取らせてもらおうと思ってきたんだ」
「ショウ!?何を言ってのよ?使い道の無いポーションなんか買い取って損をするだろ?」
「アユミ!」
「うっ!」
ショウはアユミを睨みつけ黙らせる。
「聞いたところ100ゴルドでも、冒険者ギルドは要らないと言われたらしいな。それを俺が200ゴルドで買い取ってやるよ」
「はぁあ!ショウ何を考えているのよ」
「アユミ!お前は黙ってろと言っているだろ。これは俺と商人ギルドの商談だ!」
「ご、ごめんなさい・・・」
「少々お待ちください。担当者を呼んできます」
少しすると、ポーションを買い取った担当者が顔を青くして、受付嬢と共にやってきたのだった。
「奥の部屋にどうぞ・・・今日はお越しいただきご足労をおかけしました。私はライネと申します」
「ご丁寧にありがとうございます。私は魔道士のショウと申します」
担当者はショウの顔を見るが真っ青な顔をしていた。そして、奥の応接室に案内すると受付嬢と共に座ったのだった。
「それで、200ゴルドで買い取ってくれるとは本当の事でしょうか?」
「本当だ。嘘は言わないよ」
「ですが、それだと私共のほうでは赤字が出てしまうようなんです」
「赤字が出てしまうようなんです?貴方が担当者なんですよね?」
「いえ・・・私もいつの間にか担当者となっていて何が何だかよく・・・」
「ごほん!貴女は何を喋っているのかしら?ギルドの内情まで漏らして何をしているのですか?」
ライネと言う担当者がそう言うと、隣に座る受付嬢が咳払いをして担当者のライネを黙らせてしまう。
「なるほどな。あんたらは又性懲りもなく下の人間に責任を押しつけたみたいだな」
「そ、そんな事は!ほら、あんたも魔道士様になんとか言ったらどうなの?」
受付嬢はどうやら組織の偉い立場の人間のようだ。
「あんたは少し席を外してもらおうか?」
「なんであたしが!」
「俺はそこのライネさんと商談がしたいんだ。だが、あんたがいたら横から口出しされたら邪魔なんでな」
「そんな事は!」
「あんたらがライネさんに担当者に任命したんだろ?だったらライネさんに任せなよ。大切な事だから2度同じ事を言う。ちゃんと聞け!横から口出しされたら邪魔なんでな。席を外してもらおう」
「・・・」
「はいはい。あんたは邪魔だよ!」
ショウの迫力のある声に、受付嬢は腰を抜かしソファからずり落ちてしまった。そして、受付嬢はアユミに担がれて応接室から出されてしまった。
「さて、話を続けていいか?」
「はい・・・」
「それでライネさんは、ポーションの買い取り担当を押しつけられたで間違いないかな?」
「このような事を言えば私はどうなるかわかりませんが、もう閑職に追いやられて先はありませんし・・・」
「本当にどうしようもないギルドだな・・・」
「私も最初はもっとやりたい事はありました!しかし、なぜか違う事ばかりやらされて、今回はいつの間にかポーションの買い取り担当に任されてしまって、売れないポーションの後始末の責任を取らされてしまい、もう何が何だか・・・」
「じゃあ、そのポーションいくらで購入すれば原価ギリギリなんだ?」
「はい・・・300ゴルドならば利益が出ますが、今の状況ですと全然買ってもらえません」
「じゃあ、俺が300ゴルドで全部買い取りさせてもらおうか?そうなれば、ライネさんは責任を果たしギルドで返り咲けるか?」
「本当ですか!?」
「ただし、買い取りの条件をつけさせてもらうがいいか?なに!ライネさんには損はさせないよ」
「話を聞かせていただいても?」
ショウはその条件をライネに聞かせると、ライネは満面の笑顔になり、ショウと固い握手を交わすのだった。
32
あなたにおすすめの小説
Gランク冒険者のレベル無双〜好き勝手に生きていたら各方面から敵認定されました〜
2nd kanta
ファンタジー
愛する可愛い奥様達の為、俺は理不尽と戦います。
人違いで刺された俺は死ぬ間際に、得体の知れない何者かに異世界に飛ばされた。
そこは、テンプレの勇者召喚の場だった。
しかし召喚された俺の腹にはドスが刺さったままだった。
美女エルフの異世界道具屋で宝石職人してます
網野ホウ
ファンタジー
小説家になろうで先行投稿してます。
異世界から飛ばされてきた美しいエルフのセレナ=ミッフィール。彼女がその先で出会った人物は、石の力を見分けることが出来る宝石職人。
宝石職人でありながら法具店の店主の役職に就いている彼の力を借りて、一緒に故郷へ帰還できた彼女は彼と一緒に自分の店を思いつく。
セレナや冒険者である客達に振り回されながらも、その力を大いに発揮して宝石職人として活躍していく物語。
世界一簡単にレベルアップ ~魔物を倒すだけでレベルが上がる能力を得た俺は、弱小の魔物を倒しまくって異世界でハーレム作る事にしました~
きよらかなこころ
ファンタジー
シンゴはある日、事故で死んだ。
どうやら、神の手違いで間違って死んでしまったシンゴは異世界に転生することになる。
転生する際にオマケに『魔物を倒すだけでレベルが上がる』能力を貰ったシンゴ。
弱小の魔物を倒してレベルを上げ、異世界でハーレムを作る事を企むのだった。
母を訪ねて十万里
サクラ近衛将監
ファンタジー
エルフ族の母と人族の父の第二子であるハーフとして生まれたマルコは、三歳の折に誘拐され、数奇な運命を辿りつつ遠く離れた異大陸にまで流れてきたが、6歳の折に自分が転生者であることと六つもの前世を思い出し、同時にその経験・知識・技量を全て引き継ぐことになる。
この物語は、故郷を遠く離れた主人公が故郷に帰還するために辿った道のりの冒険譚です。
概ね週一(木曜日22時予定)で投稿予定です。
異世界帰りのハーレム王
ぬんまる兄貴
ファンタジー
俺、飯田雷丸。どこにでもいる普通の高校生……だったはずが、気づいたら異世界に召喚されて魔王を倒してた。すごいだろ?いや、自分でもびっくりしてる。異世界で魔王討伐なんて人生のピークじゃねぇか?でも、そのピークのまま現実世界に帰ってきたわけだ。
で、戻ってきたら、日常生活が平和に戻ると思うだろ?甘かったねぇ。何か知らんけど、妖怪とか悪魔とか幽霊とか、そんなのが普通に見えるようになっちまったんだよ!なんだこれ、チート能力の延長線上か?それとも人生ハードモードのお知らせか?
異世界で魔王を倒した俺が、今度は地球で恋と戦いとボールを転がす!最高にアツいハーレムバトル、開幕!
異世界帰りのハーレム王
朝7:00/夜21:00に各サイトで毎日更新中!
スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~
榊与一
ファンタジー
幼い頃の鑑定によって、覚醒とユニークスキルが約束された少年——王道光(おうどうひかる)。
彼はその日から探索者――シーカーを目指した。
そして遂に訪れた覚醒の日。
「ユニークスキル【幸運】?聞いた事のないスキルだな?どんな効果だ?」
スキル効果を確認すると、それは幸運ステータスの効果を強化する物だと判明する。
「幸運の強化って……」
幸運ステータスは、シーカーにとって最も微妙と呼ばれているステータスである。
そのため、進んで幸運にステータスポイントを割く者はいなかった。
そんな効果を強化したからと、王道光はあからさまにがっかりする。
だが彼は知らない。
ユニークスキル【幸運】の効果が想像以上である事を。
しかもスキルレベルを上げる事で、更に効果が追加されることを。
これはハズレと思われたユニークスキル【幸運】で、王道光がシーカー界の頂点へと駆け上がる物語。
ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる