氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依

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第1章 レアスキルは偉大

58話 精霊と契約し、レジェンド級のアイテム

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 システィナがオアネドと契約を済ませると、ダンジョンの中でオアネドが道案をしだす。

『システィナこっちじゃ・・・』
「オアネドどこに行くの?」
『こっちにいい鉱石があるんじゃよ』
「わ、わかった・・・ご主人様、こっちに珍しい鉱石があるみたいです」
「そうか!じゃついて行こう」

 ショウ達は、オアネドの後についていくとそこは生産者達がまったくいない場所だった。

「へぇ!こんな場所がまだあったなんてな・・・」
『ここじゃ・・・ここを掘ればいい物がでるぞい!』
「ご主人様、オアネドがここを掘ればいい物が出るって言ってます」
「ここからは俺の出番だな」

 ショウはオアネドの言った場所を時空間倉庫に収納する。その画期的な採掘方法にオアネドは両手を上げて喜んでいるようだ。

『どうじゃ?いい物があったじゃろ?』
「こ、これは凄い!」
「ご主人様、どうしたのですか?」
「ダイヤモンド鉱石じゃないか!」

 ショウは時空間倉庫に収納された岩石を確認すると、鉄鉱石や魔鉱石に混じっているダイヤモンド鉱石があるのにびっくりした。

「オアネド!あんた凄いな」
『ワシにかかれば朝飯前じゃよ!』

 当然、ショウにはオアネドの言葉は聞こえなかったので、システィナが通訳をしてくれた。しかも、このダイヤモンド鉱石は魔力を帯びていた魔宝石の原石とわかる。
 魔宝石とはなかなか見つからない物であり、宝石の原石が永く見つからず地中で魔力を蓄えた宝石である。宝石は貴重品のアクセサリーとして貴族から人気があるが、この魔宝石はマジックアイテムの素材としての価値があるのだ。

「この魔宝石の原石は帰ったら、生産ギルドに持ち込んで研磨をしてもらわないといけないな・・・」
「ご主人様・・・オアネドがダイヤモンド鉱石の原石を貸してくれと言ってます」

 ショウは理由も分からないが、鉱石のエキスパートであるオアネドにダイヤモンド鉱石を渡すと、オアネドの手のひらでダイヤモンド鉱石が加工されていく。実は、ショウにとってシスティナとオアネドの存在はありがたいものだった。魔宝石の加工をしてもらおうとしてもマートンの町にはいないからだ。
 魔宝石の加工技術を持つ人間やドワーフのほとんどは王宮生産者だからである。それほど高い技術が要求されるものだからだ。
 ちなみに、オアネドのように辺りを付けて魔宝石の原石を採掘ができるようになるのは、少なくとも60レベルは必要と思ってもらった方がいいのだ。

「「凄い!」」
「「「「「「「「!?」」」」」」」」

 ショウとシスティナにはオアネドの姿が確認できているがアリサやアユミ達ホムンクルスにはオアネドの姿が見えないのでダイヤモンド鉱石が宙に浮き加工されていくのが確認できていた。
 そして、その加工は10分間程度で完了し、あの硬いダイヤモンド鉱石が綺麗な宝石となっていた。しかし、この宝石研磨はブリリアントカットのようなものではなく、つるつるに丸くした物である。

「こいつは本当に凄い」
「ホント綺麗・・・」

 ただ、オアネドはダイヤモンド鉱石を加工した途端疲れて腰を下ろしていた。

「オアネド大丈夫?」
『ちょっと疲れただけじゃ。すぐに魔力は回復するから大丈夫じゃよ』
「そうなの?あんまり無理しちゃ駄目だよ」
『ありがとな』

 オアネドの言った通り、ここは採掘場の為土がいっぱいある場所だ。その為、オアネドの魔力はすぐに回復してしまった。その回復スピードは驚異的でショウの回復スピードより早い感じだった。

「オアネドって凄いですね。もう元気になりましたよ」
「精霊はその土地の環境で随分変わるみたいだな」
「そうですね。ドライアドも森では精霊魔法を使いたい放題ですものね」

 システィナ達が、暗器のタイラントであるロバートに襲われた時、その場所は森の中だったので木属性魔法を際限なく使えた事で被害が最小限に抑えられたと言っても過言ではなかった。
 つまり、ここはフィールドエリアだがダンジョンの中で洞窟の中である。その為、オアネドにとって最高に居心地の良い場所というわけだ。

『もっとダイヤモンド鉱石を貸すのじゃ。全部宝石としての価値を上げてやろう』

 システィナはショウにオアネドの言葉を伝えて、ショウからオアネドにダイヤモンド鉱石を渡すと加工してくれるのだった。

「この魔宝石のダイヤモンドを使えばとんでもないアクセサリーができそうだな」
「ねぇ。ショウ!」
「アユミどうした?」
「そのアクセサリーはいくらで売るの?」
「ああ・・・このダイヤモンドを使ったアクセサリーは販売はしないよ」
「「「「「「「えっ!?」」」」」」」
「当然だが、このダイヤモンドは魔宝石だからアユミ達に使って貰うつもりだ」
「「「「「「「「本当に!?」」」」」」」」」
「それに魔宝石のアクセサリーに使う金属はミスリル装備じゃないと効果が最大限に引き出せないしな。そうなれば価格も跳ね上がり購入するのは貴族ぐらいだろうしな」
「な、なるほど・・・」
「だったらその装備はアユミ達が有効活用した方がダンジョンの最深層に近づける!」
「「本当に最深層が目標なんですね」」
「システィナはレベルが上がってオアネドと契約できたばかりだろ。嬉しくなかったのか?アリサだってこのまま行けば31レベルになれるんだぞ?」
「「ただダンジョンの最深層は怖いです」」
「いいか?このダイヤモンドで使って製作されたアクセサリーの効果は絶大だ。当然、システィナとアリサの分も作るつもりだ」
「「本当ですか?」」
「当たり前だ。戦闘スキルがないのに装備がなかったら自殺行為そのものじゃないか」
「「た、たしかに・・・」」
「だから、心配するな。カホとイチョウが護衛をするし、俺はお前達の装備品で護るから安心してろ」
「は、はい!」

 ショウはそう言って、システィナとアリサを安心させた。そして、今回も大量の魔物の素材や薬草と鉱石をダンジョンから持ち帰ったのだった。



 家に帰って早々ショウは、魔宝石を使ってアクセサリーを製作した。ショウは合成を使い魔鉄をミスリルまで昇華させてミスリルリングを製作。そして、魔宝石のダイヤモンドをミスリルリングと錬成する。出来たプロテクションリングの形状は、ミスリルリングに丸くカットされたダイヤモンドが埋め込まれてるシンプルなデザインだ。
 何故ショウがこういったデザインにしたかというと、戦いの最中にダイヤモンドが外れないようにしない為である。

●プロテクションリング(最高品質)ミスリル製
 防御力+150 売値2000万ゴルド

「ま、まじか・・・こんな物ができるなんて!?」
「こ、これは凄い!」

 アリサも鑑定スキルで確認していて冷や汗が止まらないようだった。

「ご主人様・・・これは国宝級のアイテムですよ」
「だろうな・・・それでもこのリングはエピッククラスだからな」
「いえ、これはアーティファクトに限りなく近い物ですよ」
「「「「「「「凄いアイテム・・・」」」」」」」

 その効果を聞いたアユミ達は目が点になるのだった。それも当然で、このクラスのマジックアイテムは多分だがブリガンダイン城の宝物庫に眠っているようなお宝なのである。

「こいつはアユミが装備しな」
「本当にいいの?」
「「「「「「いいなぁ・・・」」」」」」
「みんなの分はまた改めて作るから安心しろ」
「「「「「「はい!」」」」」」

 そして、プロテクションリング(最高品質)は全員の分ができる。そして、ショウはみんなにミスリルリングを渡していく。最後はシスティナにミスリルリングを渡そうとする。

「おい・・・何をしている」
「何ってご主人様からミスリルリングを着けてもらおうと思って・・・」
「「「「「「「システィナばっか狡い!」」」」」」」
「みんなはもうもらったじゃない」
「「「「「「「うっ・・・」」」」」」」
「システィナ、なんで左手の薬指を出す?」
「だって、愛するご主人様から指輪を貰うとなれば薬指に決まっているじゃないですか」
「システィナ・・・お前は死にたいのか?」
「そんなぁ!どうせ着けてもらえるなら」
「なんで左手の薬指に着けさせようする・・・」
「そんな拒否しなくてもいいじゃないですか?」
「違う!こういった場合、右左はどちらでもいいが薬指じゃなく中指じゃないと、プロテクションリングの効果の恩恵は貰えないと言っているんだ」
「嘘!?」
「本当だ!薬指に嵌めてたら防御力+150の恩恵は貰えないと言っている」

 ショウの言葉に、アリサ以外は顔を真っ赤にして中指に着け直している。

「まったくお前達はしょうがないな・・・」

 この世界の指輪の装備個数は最大2個となり、装備する箇所は中指と決まっていた。これは、中指が脳と直結しているとされ脳が活性化するとされていたからだ。つまり、システィナが薬指に着けさせようとしたが、それでは単なるアクセサリーとなり意味がまったくない事になるのだ。
 ちなみに、マジックアクセサリーの装備、個数は中指に2個・イヤリング2個・ブローチやアミュレットが1個・髪飾りが1個がスタンダードとされていた。例外はいくつかあるが普通は計6個とされている。

「そ、そんな馬鹿な・・・」
「馬鹿はお前だ・・・薬指に着けていたらシスティナなんかじゃ3階層で魔物に殺されてしまうんだぞ」
「それは嫌です!」
「じゃあプロテクションリングは中指に装備しな」
「わ、わかりました・・・じゃあ、か・・・」 
「言って置くが代わりになる指輪は製作しないからな」
「ご主人様のケチ!」
 
 システィナは薬指に嵌める指輪をもらおうとしたが、ショウは被せ気味に作らないと言うと、システィナは拗ねてしまったのだった。
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