49 / 53
49 sideヤスミーン
しおりを挟むはっきり申し上げさせて貰えばもうエンドでいいのではと私は思います。
確かにハッピー……ある意味エグモンド様と結婚しなくて済んだので私にしてはハッピーエンドでいいと思います。
それに愛が成就するだけがハッピーでもないのです。
現実はそれ程単純ではないのですからね。
そしてこれより事後報告になりますわ。
陛下により断罪されたノイナー夫妻と後に裁判で同じ判決を言い渡された元侯爵の愛人は既に北の炭鉱へ昼間は汗水垂らして他の鉱夫同様に働けばです。
日が落ちれば二人の女性は男性鉱達の許へと強制的に送られます。
元侯爵はその日によって女鉱若しくは男を好む鉱夫の許へと送られるのです。
そうして彼らの溜まった慾の捌け口とされております。
次にエグモンド様は薬で眠らせられたまま医療塔へと送られ……た後の詳細は分かりません。
多分最初は身体に優しいお薬から試されるとは思うのですが、こればかりは研究医師のみぞ知る……ですものね。
そしてエグモンド様の異父兄弟のお二人は平民堕ちとは言えです。
腐る事なく日々邁進され長兄は奥方の実家である伯爵家の持つ男爵位を継ぎ、王都よりかなり離れはしますが小さな領地で家族共に頑張っておられるようです。
また次兄の方も流石宰相補佐として頑張っただけはあります。
もう少しすれば宰相閣下のお嬢さんと結婚し、最初の予定通り次期宰相となられる予定です。
同じ土壌で育ちはしても芽を出し真っ直ぐに逞しく育つものがあれば、芽を出しても育ちが悪く栄養の与え過ぎで逆に枯れるものもありますのね。
そして私はシュターミッツ女公爵として現在屋敷を建て替え中ですの。
暗く家族の情なんて欠片もなかった寂しいだけの特に思い入れすらない箱の庭。
エグモンド様とエリーゼ嬢の件もあり、爵位を継いだ事で心機一転し私らしい落ち着いた感じの屋敷を建築中ですわ。
その間は王都内のホテルで過ごそうと思っていましたらね。
何故か王都中の名のあるホテルは既に予約で一杯?と言う珍事が発生したのです。
まあ犯人は見当がついておりますわ。
そうして何だかんだとただ今王宮の、何故か王女宮で過ごしております。
使用人の多くは纏まった休暇を、当然有給休暇ですわよ。
何故なら私の都合で屋敷を立て替えているのですもの。
残って貰っているのは私に近しい者だけ。
それも交代制で休暇を取って貰っています。
女公爵として毎日執務で忙しいのですがどうしてなのでしょうね。
王女宮は何時も賑やかなのです。
「ミーン、そろそろ休憩になさいな。その様に根を詰めては身体を壊してしまいますよ」
「はい、お祖母様にアレクサお祖母様」
アレクサお祖母様は私の曾お祖母様。
曽お祖母様と呼べば『一気に老け込んでしまうからやめておくれ』と幼少時にはっきりと言い渡されましたの。
だからお名前呼びですわ。
「まあお義母様、いらっしゃらないと思えばこちらでしたか」
そうして次に入ってこられたのは王妃様と大叔母様。
女官達は慣れた様子でサッとテーブルセッティングをしていきます。
「ほら早くいらっしゃいミーン」
今日のお茶の時間もどうやら延長しそうですわね。
でも幸せなのでこれくらい許されるでしょう。
終わり
「――――待ったあああああああああ!! 俺の回を飛ばしてどうするよ。俺は初めて恐怖と言うものを味わったんだぞ!! それをほんわかムードでなかった事にするなあああああああああ」
あら忘れておりましたわ。
通りで最近静かだと思っておりましたのに……ね。
では次はカルステンの末路で「じゃないだろおおおおおお」はないらしいので、あの後の事。
エリーゼ嬢の件についてお話をしましょうか。
40
あなたにおすすめの小説
残念ながら、定員オーバーです!お望みなら、次期王妃の座を明け渡しますので、お好きにしてください
mios
恋愛
ここのところ、婚約者の第一王子に付き纏われている。
「ベアトリス、頼む!このとーりだ!」
大袈裟に頭を下げて、どうにか我儘を通そうとなさいますが、何度も言いますが、無理です!
男爵令嬢を側妃にすることはできません。愛妾もすでに埋まってますのよ。
どこに、捻じ込めると言うのですか!
※番外編少し長くなりそうなので、また別作品としてあげることにしました。読んでいただきありがとうございました。
謹んで、婚約破棄をお受けいたします。
パリパリかぷちーの
恋愛
きつい目つきと素直でない性格から『悪役令嬢』と噂される公爵令嬢マーブル。彼女は、王太子ジュリアンの婚約者であったが、王子の新たな恋人である男爵令嬢クララの策略により、夜会の場で大勢の貴族たちの前で婚約を破棄されてしまう。
王太子殿下から婚約破棄されたのは冷たい私のせいですか?
ねーさん
恋愛
公爵令嬢であるアリシアは王太子殿下と婚約してから十年、王太子妃教育に勤しんで来た。
なのに王太子殿下は男爵令嬢とイチャイチャ…諫めるアリシアを悪者扱い。「アリシア様は殿下に冷たい」なんて男爵令嬢に言われ、結果、婚約は破棄。
王太子妃になるため自由な時間もなく頑張って来たのに、私は駒じゃありません!
婚約破棄?私の婚約者はアナタでは無い リメイク版 【完結】
翔千
恋愛
「ジュディアンナ!!!今この時、この場をもって、貴女の婚約を破棄させてもらう!!」
エンミリオン王国王妃の誕生日パーティーの最中、王国第2王子にいきなり婚約破棄を言い渡された、マーシャル公爵の娘、ジュディアンナ・ルナ・マーシャル。
王子の横に控える男爵令嬢、とても可愛いらしいですね。
ところで、私は第2王子と婚約していませんけど?
諸事情で少しリメイクさせてもらいました。
皆様の御目に止まっていただけたら幸いです。
とある令嬢の優雅な別れ方 〜婚約破棄されたので、笑顔で地獄へお送りいたします〜
入多麗夜
恋愛
【完結まで執筆済!】
社交界を賑わせた婚約披露の茶会。
令嬢セリーヌ・リュミエールは、婚約者から突きつけられる。
「真実の愛を見つけたんだ」
それは、信じた誠実も、築いてきた未来も踏みにじる裏切りだった。だが、彼女は微笑んだ。
愛よりも冷たく、そして美しく。
笑顔で地獄へお送りいたします――
婚約破棄の翌日に謝罪されるも、再び婚約する気はありません
黒木 楓
恋愛
子爵令嬢パトリシアは、カルスに婚約破棄を言い渡されていた。
激務だった私は婚約破棄になったことに内心喜びながら、家に帰っていた。
婚約破棄はカルスとカルスの家族だけで決めたらしく、他の人は何も知らない。
婚約破棄したことを報告すると大騒ぎになり、私の協力によって領地が繁栄していたことをカルスは知る。
翌日――カルスは謝罪して再び婚約して欲しいと頼み込んでくるけど、婚約する気はありません。
そのご令嬢、婚約破棄されました。
玉響なつめ
恋愛
学校内で呼び出されたアルシャンティ・バーナード侯爵令嬢は婚約者の姿を見て「きたな」と思った。
婚約者であるレオナルド・ディルファはただ頭を下げ、「すまない」といった。
その傍らには見るも愛らしい男爵令嬢の姿がある。
よくある婚約破棄の、一幕。
※小説家になろう にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる