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50 Sideカルステン 修正しています。
しおりを挟む終わり?
一応ハッピーエンド?
完結ってそりゃあないだろうが!!
確かにヤスミーン、君が望んだ結果となったのかもしれない。
実の両親に愛される事もなく豪奢で広大な公爵邸で何時も寂しそうにたった一人だった。
贅を凝らしたアンティーク調の建物に如何にもと言った具合大人が好む絵画や調度品に包まれた大きな公爵邸でだ。
双方の親へほぼほぼ見向きもされず、とは言え完全なる育児放棄をしていないが故に彼女の一族でもある俺達は表立って介入する事は出来なかった。
そう俺達は王族。
幾ら血の繋がりはあるとは言えヤスミーンは王女であった伯母上が降嫁した先に誕生した孫娘。
一介の貴族家へそう簡単に王権を振るう事は断じて許されない。
しかし伯母上……先々代の公爵夫妻がそれを見兼ね何度もヤスミーンを自分達の許へと引き取ろうとしたのだ。
その度に糞従兄夫婦は声を揃え娘を愛しているとまあなんだ。
こういう場合だけは本当に気の合う夫婦だったな。
それ以外は完全に仮面だったけれど!!
そうして先代公爵夫妻の行動を見張りつつまた下手に刺激をしない程度に俺達はヤスミーンへ会っていた。
その度に虐待の形跡や栄養状態等も友人と言う体で医師を同行させればだ。
使用人にわからない様に彼女のボディーチェックを行っていた。
俺は同席をしてはいないぞ。
だが俺達の終わ木とは反対に半育児放棄気味の両親に雇われたにしては使用人達は皆優秀で、危惧していた事もなく肉親からの愛情はほぼほぼ与えられなくともだ。
それなりにヤスミーンは皆から愛されていた。
ただヤスミーン自身がその愛情に気づいていないのが何とも辛く悲しい。
生まれた時より両親の溢れんばかりの愛情を受け取り損ねた可哀想で可愛く愛しい俺の従妹姪。
使用人達に大切にはされてはいるものの、そこは主従関係がしっかりと成立している故に彼女は全く気付かない。
いや抑々愛情とはなんぞや……と思っている節が多々見えていたな。
それは間違いなく今も現在進行形でだ。
俺達がヤスミーンを愛していると告げてもだ。
愛情を知らずに育った娘にそれを理解出来るかと言えば答えはノーだろう。
生まれた瞬間より受け取りそこなった大切なる想い。
そして俺達が帰る時間となり別れの瞬間、そうほんの刹那な時間に小さな椛の様な手でドレスの裾をぎゅっと力一杯で握り締めればだ。
愛らしい顔をこれでもかと……多分本人は全く気づいてはいない。
そう歪ませればこちらをじーっと凝視しつつ今にも泣き出しそうなのにそれを必死に我慢をすれば、細く小さな両肩を震わせつつ幼いながらにも優雅にカーテシーをして見せ……。
『貴重なお時間を割き、当家へお越し下さりあ、有り難う御座いました』
笑顔になっていない笑顔でそう毎回挨拶してくれたのさ。
俺達はずっと君を王宮へ連れて帰りたいと思っていた。
だから何時帰ってきてもいい様に王女宮はヤスミーンの年齢に合わせ常に整えられていた。
これからは何時も一緒だよヤスミーン。
幼い頃に受け取りそこなった愛情を今こそ受け取って欲しい。
俺達家族が今までヤスミーンにしてあげられなかった事をと言うかだな。
出来れば俺はヤスミーンを正妃へと迎えたい。
俺の唯一の正妃として。
溢れんばかりの愛情を終生君へ注いで見せよう――――って待ってくれ。
これではまたもエンドを迎えてしまうではないか。
今俺はエンドを迎える……ああこのままではそれもある意味エンドなのかもしれない。
でも俺が望むのはハッピーエンドであってバッドエンドではないと言うかだ。
何故に俺が断罪を受けねばいけない!!
「何度も申し上げたでしょ。貴方のアプローチがしつこかったからでしょ」
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