俺の兄貴、俺の弟...

日向 ずい

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恋との放課後...。(尊目線です。)

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 今、俺と恋は、いろんなお店で賑わう街中を歩いていた。
 なぜ、こんな状態になったかというと...。

 俺は、今朝から兄貴や恋にされたことを、思い出してしまい、結局授業にも集中出来なかった...。
 まぁ、普段の俺も授業は、ほとんど聞いてないんだけどな...(笑)
 そんなこんなで、いつの間にか気がついたら放課後になっていた。
 俺が、帰り支度を始めると同時に恋が走って俺の方に来て
「...たける!!この後さ~、一緒に遊びに行かない??...と言うより付き合え!!!...お前に拒否権は、今ないから。」
 なんて言っておもむろに俺の腕を掴むと教室のドアに向かって歩き出した。
 俺は、咄嗟のことだったため言葉が出てこなかったが、恋の目的が分からなくて、思わず言葉を絞り出していた...。
「...ちょっ...恋!?...おい!急にどうしたんだよ!!...なぁ!恋ってば!!!」
 こう言った俺に対して恋は、歩みを止めずに
「...いいから...今は黙って俺に腕ひかれといて...。」
 なんて言うだけで、その他は何も答えてくれなかった。
 この時の俺は...恋をぶっとばしてやりたいと思ってた...お前に拒否権ないからって...いやいやいやいや、恋お前は、いつからそんなに身分が高くなったんだ!って腕をひかれながら心の中で盛大にツッコミを入れていた。

 暫く歩いた後に、ふと歩みを止めた恋にずっと俯いていた俺は、恋が止まったことに気づかずに、そのまま前を歩いていた恋の背中にぶつかった。
 「...っ!?」
 俺は、ぶつかった瞬間びっくりしてぶつかった背中の持ち主の恋を見上げていた。
 恋は、身長が179cmで中学ではバスケ部に所属していたみたいで約10センチほど小さい俺は、恋を見上げないと表情をうまく把握出来ない...。
 と次の瞬間後ろを振り向いた恋と至近距離で目が合った。
 恋は、目が合った瞬間咄嗟に前を向き
「...ばっ...そんな目で見るなよな...不意打ちは、ダメだろ...俺を殺す気かっての...。」
 なんて言ってなんだか独りで怒っているようだ。
 こいつ...俺がぶつかっただけで、怒るとかどんだけ気が短いんだよ!!
 なんて心の中で思っている尊とは、裏腹に恋は、尊から顔を背けた直後、見る見るうちに顔を真っ赤にして尊の手を掴んでいない方の手で口元を隠していた。

 俺は、暫く進行方向を向いたまま、固まっている恋を見上げていたが、ひとつため息をつくと
「...ハァ...あのさぁ、恋??...いい加減...手...離してくれないかな??...すれ違う人みんな俺達のこと見ていくんだけど...。」
 と言うと、恋は、一瞬肩を震わせて俺を振り返ると明らかに動揺した面持ちで
「...ん!?...あっ...あぁ!!...ご...わり~わり~!!!(笑)」
 なんて言って俺を掴んでいた手をパッと離した。
 そんな恋をよそに俺は
「...で??...なんで俺を遊びに...しかも強引に連れてきたの???...なにか悩み事なら俺が聞いてやるし、こんな強引なやり方しなくても...ちゃんと言ってくれれば...『...言える訳ないだろ...お前は、いつもそうやって俺を傷つける...お前に言えてたら今頃こんなに苦労してないし...辛い思いもしてない...!』。」
 その瞬間俺と恋の周りの空気が固まった。
 俺は、咄嗟に恋に
「...えっ...それってどういう...!」
 って聞いたら、バツが悪そうに恋は
「...あー、すまん...ちょっと切羽詰(せっぱつ)まってて尊に八つ当たりしちまった...。」
 なんて言って俺の頭に手を置いてクシャッと撫でた。
 俺は、咄嗟に恋を睨みつけ
「...だ~か~ら!!...俺の頭を気安く撫でるなよ!!...言っとくけど、公共の場じゃなかったらお前の命は既に無くなってるからな...。(怒)」
と言った。
 その途端、恋は、俺をからかうように
「じゃあ、これからは公共の場でこういう事は、しよーな!!(笑)」
なんて言ってくるから、俺は恋の背中を平手打ちした。
 恋は、「...いたっ...。」と言って俺に今度は、抱きついてきた。
 「...全く...本当にお前は、悪いやつだな...そんなやつは、自由を封じてしまうぞ!!(笑)」
 それに俺はまた、真っ赤になりながら恋を怒鳴りつけるのであった。

 その後は、カフェ行ったり買い物したりゲームセンター入ったり、恋が言ってた何だったかな?...確か...モデルのように写真が撮れる...ぷ...プリント...あー!そうだ!!ぷりぷりクラッシャーだったはず!!
 (※実際、プリクラは、プリント倶楽部というものの略称であり、決してぷりぷりクラッシャーではないので、あしからず。)
 で、そのぷりぷりクラッシャーってすごいな!!まるで俺が女の子になったみたいに、顔が化けたぞ!(笑)
 あんまりにも、面白かったから今度はにーちゃんと来ようと思う!

 そして今は、カラオケと言われるところにいる...。
 皆、疑問に思っているかもしれないが、俺は、一年前こそグレていたが、お金もろくにもらえていなかったため、俺が兄貴の方に移ってから最初に連れてきてもらった思い出の公園にいつも通ってたんだ。
 だから、カラオケもゲームセンターも俺には、全てが物珍しく見えてキラキラして見えた。
 だから、年齢詐称してるとかはないからな...。

カラオケでも、一年前から兄貴の好きな歌手の曲とかよく一緒に聴いていたから、俺は割と歌えた。
 恋と一通り遊んで携帯で時間を確認すると夜の10時を回ろうとしていた。
 俺と恋は、途中の道で別れて別れ際に俺は
「...恋...ありがとな!!今日...俺が元気ないことに気づいてわざと遊びに連れてきてくれたんだろ??...ほんとに楽しかった!!...また、誘ってくれよな...。」
と言うと恋は、照れくさかったのか咄嗟に顔を逸らし
「...俺が...遊びに来たかったからきただけだから...気にするな。...と言うよりも付き合ってくれてありがとな!!俺もめちゃくちゃ楽しかった!!(笑)お前みたいな奴と付き合える彼女羨ましいな!!(笑)」
 なんて言って恋は、帰り道を歩いていった。
 残された俺は、彼女か...彼女よりは、彼氏かな...??...俺の好きな人は今も昔も変わらず...あにき...だから。

その頃、家に帰宅していた都和は、尊の帰りが遅いことに心配して何度も尊の携帯に電話をかけていたが、その事には、全く気づいていない尊なのであった。
「...あいつ...一体どこにいるんだ...。」
と言った都和は、とても焦っていた。
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