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家族
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「それにしても、相見って背ぇ伸びたよねー」
「は……? なんだ、いきなり」
視線を上げてくる唐木に首を捻る。
「中学の頃はそんなに僕と変わらなかったのに、高校に入ったら急に追い抜かれちゃったもんなー」
「あ……成長痛、結構あったな」
「何それ、自慢? ――今一八〇あったらシメてやるっ」
「夏休み前に測ったらジャストだったな」
「シメる!!」
言いながら飛びかかって来た唐木にギュッと首を持ってかれた。
俺は唐木の胸に頭を埋める形になり、ギブギブと背中を叩く。
そして少し緩んだ腕からチラリと視線を上げてみた。
「――気は済んだか?」
と様子を窺う。
ぱっちりと目が合い、先に逸らしたのは唐木の方だった。
「……まあ、相見が悪いわけじゃないからね。でも、これ以上伸びたらシメる」
「またシメられるのか、俺」
「それ伸びるって宣言してるも同然だよ」
俺を解放した唐木は、わざと拗ねたような口調で言い、後に小さく笑った。
唐木に対しては冗談に聞こえるように言ったセリフだったが、俺の中ではまだまだ伸びる予定だ。
(絶対、あの人を越さないとな)
相見家次男。
魁里は一八〇ある俺よりも、数センチ高い。
李煌とは歳が一番近いせいか、二人は良く楽しそうに喋っているのを見かける。
それが一番気に入らないのだが……。
(兄弟だからって理由は、俺には関係ないんだよな。だから余計モヤモヤするんだろうけど……)
「はぁ……」
「どうしたの? 溜息なんかついて」
「いや、……眠い」
視線は前に向けたまま、強引に誤魔化す。
「あはは。何それー。まだまだ今日はこれからだよ?」
隣で可笑しそうに笑う唐木の声を聞きながら、二年五組と書かれたプレートの下を潜った。
――そして、放課後。
テスト三日前からテスト終了までは、全部活が休みになる。
「さーがみ! 一緒に帰ろう?」
「おー」
唐木が俺の背中を軽く叩きながら、脇の方からひょっこりと顔を覗かせてきた。
たまに可愛い行動をする奴だ。
「結局授業中寝てたでしょ」
「先生の声ってやたら眠くなるんだよ」
「確かにね。でも寝てても成績落とさないって、凄くない? 家で勉強した方が捗る派?」
朝と同じ、スクールカバンと部活用のカバンを持って、唐木と教室を出た。
「そうでもないな。ただ、勉強ってやる気のある時じゃないと頭に入ってこないから、無気力の時はやっても無駄なんだ」
「でもノートとか取ったりしないと、分からなくなるでしょ?」
「それは教える側による。自分に合ったやり方じゃないと余計に混乱するし、今は参考書も充実してるから、然程困ることもないしな」
「もう自慢にしか聞こえないよ~」
項垂れる唐木に小さく息を吐く。
「……なら聞くなよ」
「えー……。あ! そっか。相見って大学生のお兄さんが二人いたよね。いいなー」
「言っとくけど、勉強は一切見てもらったことはないぞ」
「え!?」
驚きに目を丸くして俺を見つめて来る唐木。
(やっぱするよな、そういう思い込み)
俺は肩を上下に一度揺らした。
「は……? なんだ、いきなり」
視線を上げてくる唐木に首を捻る。
「中学の頃はそんなに僕と変わらなかったのに、高校に入ったら急に追い抜かれちゃったもんなー」
「あ……成長痛、結構あったな」
「何それ、自慢? ――今一八〇あったらシメてやるっ」
「夏休み前に測ったらジャストだったな」
「シメる!!」
言いながら飛びかかって来た唐木にギュッと首を持ってかれた。
俺は唐木の胸に頭を埋める形になり、ギブギブと背中を叩く。
そして少し緩んだ腕からチラリと視線を上げてみた。
「――気は済んだか?」
と様子を窺う。
ぱっちりと目が合い、先に逸らしたのは唐木の方だった。
「……まあ、相見が悪いわけじゃないからね。でも、これ以上伸びたらシメる」
「またシメられるのか、俺」
「それ伸びるって宣言してるも同然だよ」
俺を解放した唐木は、わざと拗ねたような口調で言い、後に小さく笑った。
唐木に対しては冗談に聞こえるように言ったセリフだったが、俺の中ではまだまだ伸びる予定だ。
(絶対、あの人を越さないとな)
相見家次男。
魁里は一八〇ある俺よりも、数センチ高い。
李煌とは歳が一番近いせいか、二人は良く楽しそうに喋っているのを見かける。
それが一番気に入らないのだが……。
(兄弟だからって理由は、俺には関係ないんだよな。だから余計モヤモヤするんだろうけど……)
「はぁ……」
「どうしたの? 溜息なんかついて」
「いや、……眠い」
視線は前に向けたまま、強引に誤魔化す。
「あはは。何それー。まだまだ今日はこれからだよ?」
隣で可笑しそうに笑う唐木の声を聞きながら、二年五組と書かれたプレートの下を潜った。
――そして、放課後。
テスト三日前からテスト終了までは、全部活が休みになる。
「さーがみ! 一緒に帰ろう?」
「おー」
唐木が俺の背中を軽く叩きながら、脇の方からひょっこりと顔を覗かせてきた。
たまに可愛い行動をする奴だ。
「結局授業中寝てたでしょ」
「先生の声ってやたら眠くなるんだよ」
「確かにね。でも寝てても成績落とさないって、凄くない? 家で勉強した方が捗る派?」
朝と同じ、スクールカバンと部活用のカバンを持って、唐木と教室を出た。
「そうでもないな。ただ、勉強ってやる気のある時じゃないと頭に入ってこないから、無気力の時はやっても無駄なんだ」
「でもノートとか取ったりしないと、分からなくなるでしょ?」
「それは教える側による。自分に合ったやり方じゃないと余計に混乱するし、今は参考書も充実してるから、然程困ることもないしな」
「もう自慢にしか聞こえないよ~」
項垂れる唐木に小さく息を吐く。
「……なら聞くなよ」
「えー……。あ! そっか。相見って大学生のお兄さんが二人いたよね。いいなー」
「言っとくけど、勉強は一切見てもらったことはないぞ」
「え!?」
驚きに目を丸くして俺を見つめて来る唐木。
(やっぱするよな、そういう思い込み)
俺は肩を上下に一度揺らした。
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