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脱却2
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でも、ずっと黙っているわけもいかない。
早いうちに話してしまった方が良いだろう。
このまま後ろめたい気持ちを抱えたままもキツイ。
「じゃあ僕そろそろ行くよ。多分その辺にいると思うからさ」
「分かった。じゃあまた学校でな」
「うん。――お兄さんもまた」
人混みに消えて行く唐木を見送り、俺と李煌さんはとりあえず境内を抜け出した。
「少しお腹空かない?」
「朝早かったからな……。軽く何か食べようか」
「じゃあ……、あ、あそこに入ろうよ」
李煌さんが指差す先には、古風な創りの喫茶店があった。
元旦にも拘らず、開店していて入ることができた。
「大河くんは何にする? 俺はこのパンケーキにしようかな」
窓際の席を取り、メニュー表に視線を落としながら李煌さんが声を弾ませた。
「じゃあ俺は……このサンドイッチで。李煌さん、飲み物は?」
「えっとー……ホットコーヒー」
「了解」
「でも、大河くんはそれだけで足りる?」
「まだ昼前だし、このくらいが丁度いい。それに……」
「……?」
「このあと直ぐ帰るつもりないから、また後でちゃんと食べる」
「! そ、そう……」
それ切り黙り込む李煌さんにそっと視線を向けると、綺麗な目を丸くして俺を凝視した後、慌ただしく視線を彷徨わせる可愛い姿があった。
(この反応、誘った事気付いてくれたみたいだな)
つい顔がニヤけてしまいそうになる。
俺も同じ飲み物に決め、気付かない振りをしてウエイターを呼び付けてオーダーした。
この時間ならまだ空いていて静かなものだ。
「ねぇ、大河くん」
少し落ち着いたのか、視線を僅かに下に向け、気持ち低い声音で李煌さんが俺を呼んだ。
「何?」
「唐木くんに話してないの?」
「え……」
何を? と訊かずとも分かった。
「俺達のこと、彼の反応からして知らないみたいだったけど」
「……うん、話してないよ」
「どうして? もし言い難いなら、俺から話そうか?」
どこか切羽詰まったような顔に、李煌さんが感じている事を悟った。
(不安にさせてるんだな。そりゃそうか……、自分の恋人のことを好きな奴がいつも傍にいたら、気にならないわけないよな)
もし逆の立場なら、俺から話をつけているはずだ。
李煌さんがそうしないのは、俺を想ってのこと。
唐木は俺の大事な友人だから、恋敵であっても気を遣ってくれているのだ。
俺は軽く吐息を零し、李煌さんを真っ直ぐ見つめる。
「大丈夫。俺から話さなきゃならないことだから、休み明けたら直ぐに話をつける。それまで不安だろうけど、あと数日だけ待ってて」
目の前の不安そうな顔が、少しずつ晴れて行く。
「ん、分かった。大河くんを信じるよ。唐木くんもイイ子だって分かってるから、きっと大丈夫だよね」
(アイツがイイ奴……。まぁ、否定はしないけど、安易に信じ過ぎるにはちょっとな……)
ニコニコ笑う唐木の顔の裏には、たまに何か隠れているような気がしてならない時がある。
(……て、俺がぐるぐる考えてても仕方ないんだけどな。それに、最近はあまり絡んでこなくなったし)
話す前から杞憂し過ぎていても仕方ない。
俺は李煌さんを安心させるため、ふっと微笑んだ。
早いうちに話してしまった方が良いだろう。
このまま後ろめたい気持ちを抱えたままもキツイ。
「じゃあ僕そろそろ行くよ。多分その辺にいると思うからさ」
「分かった。じゃあまた学校でな」
「うん。――お兄さんもまた」
人混みに消えて行く唐木を見送り、俺と李煌さんはとりあえず境内を抜け出した。
「少しお腹空かない?」
「朝早かったからな……。軽く何か食べようか」
「じゃあ……、あ、あそこに入ろうよ」
李煌さんが指差す先には、古風な創りの喫茶店があった。
元旦にも拘らず、開店していて入ることができた。
「大河くんは何にする? 俺はこのパンケーキにしようかな」
窓際の席を取り、メニュー表に視線を落としながら李煌さんが声を弾ませた。
「じゃあ俺は……このサンドイッチで。李煌さん、飲み物は?」
「えっとー……ホットコーヒー」
「了解」
「でも、大河くんはそれだけで足りる?」
「まだ昼前だし、このくらいが丁度いい。それに……」
「……?」
「このあと直ぐ帰るつもりないから、また後でちゃんと食べる」
「! そ、そう……」
それ切り黙り込む李煌さんにそっと視線を向けると、綺麗な目を丸くして俺を凝視した後、慌ただしく視線を彷徨わせる可愛い姿があった。
(この反応、誘った事気付いてくれたみたいだな)
つい顔がニヤけてしまいそうになる。
俺も同じ飲み物に決め、気付かない振りをしてウエイターを呼び付けてオーダーした。
この時間ならまだ空いていて静かなものだ。
「ねぇ、大河くん」
少し落ち着いたのか、視線を僅かに下に向け、気持ち低い声音で李煌さんが俺を呼んだ。
「何?」
「唐木くんに話してないの?」
「え……」
何を? と訊かずとも分かった。
「俺達のこと、彼の反応からして知らないみたいだったけど」
「……うん、話してないよ」
「どうして? もし言い難いなら、俺から話そうか?」
どこか切羽詰まったような顔に、李煌さんが感じている事を悟った。
(不安にさせてるんだな。そりゃそうか……、自分の恋人のことを好きな奴がいつも傍にいたら、気にならないわけないよな)
もし逆の立場なら、俺から話をつけているはずだ。
李煌さんがそうしないのは、俺を想ってのこと。
唐木は俺の大事な友人だから、恋敵であっても気を遣ってくれているのだ。
俺は軽く吐息を零し、李煌さんを真っ直ぐ見つめる。
「大丈夫。俺から話さなきゃならないことだから、休み明けたら直ぐに話をつける。それまで不安だろうけど、あと数日だけ待ってて」
目の前の不安そうな顔が、少しずつ晴れて行く。
「ん、分かった。大河くんを信じるよ。唐木くんもイイ子だって分かってるから、きっと大丈夫だよね」
(アイツがイイ奴……。まぁ、否定はしないけど、安易に信じ過ぎるにはちょっとな……)
ニコニコ笑う唐木の顔の裏には、たまに何か隠れているような気がしてならない時がある。
(……て、俺がぐるぐる考えてても仕方ないんだけどな。それに、最近はあまり絡んでこなくなったし)
話す前から杞憂し過ぎていても仕方ない。
俺は李煌さんを安心させるため、ふっと微笑んだ。
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