30 / 35
30 最も幸福な時間 ※
しおりを挟む
アレックスにくちづけられ、肌を吸われ、胸の突起をいじられながら、後孔をほぐされた。
アレックスが使っているのはなんの効果も込められていない香油なのに、強い催淫効果が付与されているのかと思うほど、リュカは乱れ続けた。それとも、共鳴反応が出ているからなのか、好きな相手に触れられているからなのか。きっと、すべてなのだろう。
「あ……っ、あ……ん、あっ、ああ……ッ!」
「男の身体でも、精を吐かずに気をやると魔力を発散するらしい」
笑いながら言って、失われた魔力を供給するためにアレックスがくちづけてくる。
もう、何度達したのかわからない。ときどきリュカの性器からは少量の精液が漏れたが、精液が出なくてもリュカの身体は登り詰めていた。深い絶頂に嬌声を上げ、悶え、リュカの身体は浅ましくアレックスを求め続ける。
「……っ、ん……は、あ……っ、あ」
アレックスの指で散々掻き回され、香油をたっぷりと塗りつけられた内壁は、すっかりとやわらかくなっていた。二本、三本と、順調にアレックスの指を飲み込んでいくたび、彼の性器を受け入れる準備が整っていくのだと思うと、リュカの身体はますますよろこびに打ち震える。
同時に、終わりが近づいているのだと思うと、さみしくてたまらなくなった。
「考えごとか? ずいぶんと余裕だな。それとも、いまごろ怖気づいたか?」
「いえ、もうすぐあなたを受け入れられると思うと、うれしいんです」
リュカの返事を聞いたアレックスは、無言で三本の指を引き抜いた。喪失感に襲われたが、大きく広げられた脚のあいだに今度は熱いものが押し当てられる。
「……あ」
「おまえを抱いているのがだれか、よく見ておけ」
リュカと視線を合わせながら、アレックスが性器の先端をぬかるんだ場所へ押し込んでくる。
「……っ、う……」
じわじわと先端がなかに入ってくるにつれて、入り口をめいっぱい拡げられる感覚に思わず身体がこわばった。あれほどしっかりほぐされたのに、内壁はぎちぎちとアレックスの性器を締めつける。力を抜かなければと思うのに、身動きが取れない。圧迫感の苦しみに、歯を食いしばることしかできない。
「おい、深くゆっくりと呼吸してみろ」
アレックスに言われるまま深い呼吸を繰り返すと、こわばりが少しずつほどけていった。リュカの呼吸に合わせて、アレックスが徐々に腰を進めていき、腹のなかが張り詰めた性器で満たされていく。「上手だ」と甘い声でささやかれ、うれしくてため息が漏れた。
「は、あ……っ」
奥まで性器を収めたところでアレックスが腰の動きを止め、長く息を吐き出した。白い肌は熱に染まり、大量に汗が噴き出している。フーッ、フーッと荒い息を繰り返し、苦しそうに顔を顰めた。リュカが締めつけているから性器が痛むのかと思ったが、どうやら違うらしい。
こちらを見る瞳は欲望に染まりきっていて、まるで獲物を前にした獣のようだった。このうつくしい水色の瞳を、いまだけは自分がひとりじめしている。そう思ったら、どうしようもなく興奮してしまった。
「あ……っ、あ……」
「……っく……おまえ……」
びくんと腰を跳ねさせて絶頂したリュカを見て、アレックスが低く呻く。アレックスの性器に馴染みはじめていた粘膜は、甘えるようにねっとりと性器へ絡みついた。
「あ……っ、ごめ、なさ――……ん、う!」
謝罪のことばを告げようとしたリュカの唇に、アレックスが噛みつくようにして唇を重ねてくる。舌を擦り合わせる気持ちよさに、身体がたちまちとろけていく。
「んあ……っ、ふぁ……ん、んっ」
舌の根が痺れるほどに濃厚なくちづけを交わしたあと、アレックスの唇はリュカの耳に移動していった。耳の中を舐め、耳朶に歯を立ててから、首を吸い、鎖骨に歯を立てる。
つんと尖った乳首の根本を甘噛みされて、リュカがいっそう甘い声を上げるとアレックスが腰を揺らしはじめた。
「ああッ! ん、は……っ、あっ、あ、ああ……ッ!」
小刻みな律動が徐々に大きな腰の動きに変わっていって、たくましい性器が内壁を擦る。たまらずリュカが果てると、弱いところを何度も立て続けに擦られた。先ほどまで身体のなかにあるそのしこりを指で強く擦られ、何度も絶頂したばかりだ。
アレックスには、リュカの身体の弱点をすべて知られてしまっている。自分でさえ知らなかった弱点を次々と暴かれ、アレックスに身体を作り変えられた。アレックスに触れられることで、リュカはたくさんのはじめてを体験していく。
この先、男娼として何人もの客に抱かれるとしても、リュカは今日のことを忘れない。はじめて好きなひとに抱かれたときのことを、アレックスに抱かれたときのことを、忘れない。絶対に、忘れたくない。
「は……っ、んっ、あっ、ああッ、あ、また……ッ!」
「すごいな、おまえ……」
「アレックス隊長は、きもち、い……っ、ですか?」
問いに答える代わりにアレックスの抽挿が速く、激しくなって、リュカはまた登り詰めた。香油に濡れた粘膜と性器の擦れ合う水音が淫らに響き、アレックスの息遣いも次第に荒くなっていく。
終わりが近いのだとわかって、目頭が熱くなった。
もっと、こうしていたい。もっと、繋がっていたい。もっと、触れられたい。もっと、アレックスを感じたい。
乱暴に腰を打ちつけられ、揺さぶられ、やがて大きな熱に飲み込まれる。身が焦げるほどに熱いのに、もうこのまま死んでもかまわないと思えるほどにしあわせだった。きっと、いまがリュカの人生で最も幸福な時間だ。
腹のなかで性器が一瞬膨らみ、アレックスがリュカの肩に顔を伏せる。身体の深い場所に熱い粘液が注がれるのを感じながら、リュカは声もなく絶頂していた。
アレックスが使っているのはなんの効果も込められていない香油なのに、強い催淫効果が付与されているのかと思うほど、リュカは乱れ続けた。それとも、共鳴反応が出ているからなのか、好きな相手に触れられているからなのか。きっと、すべてなのだろう。
「あ……っ、あ……ん、あっ、ああ……ッ!」
「男の身体でも、精を吐かずに気をやると魔力を発散するらしい」
笑いながら言って、失われた魔力を供給するためにアレックスがくちづけてくる。
もう、何度達したのかわからない。ときどきリュカの性器からは少量の精液が漏れたが、精液が出なくてもリュカの身体は登り詰めていた。深い絶頂に嬌声を上げ、悶え、リュカの身体は浅ましくアレックスを求め続ける。
「……っ、ん……は、あ……っ、あ」
アレックスの指で散々掻き回され、香油をたっぷりと塗りつけられた内壁は、すっかりとやわらかくなっていた。二本、三本と、順調にアレックスの指を飲み込んでいくたび、彼の性器を受け入れる準備が整っていくのだと思うと、リュカの身体はますますよろこびに打ち震える。
同時に、終わりが近づいているのだと思うと、さみしくてたまらなくなった。
「考えごとか? ずいぶんと余裕だな。それとも、いまごろ怖気づいたか?」
「いえ、もうすぐあなたを受け入れられると思うと、うれしいんです」
リュカの返事を聞いたアレックスは、無言で三本の指を引き抜いた。喪失感に襲われたが、大きく広げられた脚のあいだに今度は熱いものが押し当てられる。
「……あ」
「おまえを抱いているのがだれか、よく見ておけ」
リュカと視線を合わせながら、アレックスが性器の先端をぬかるんだ場所へ押し込んでくる。
「……っ、う……」
じわじわと先端がなかに入ってくるにつれて、入り口をめいっぱい拡げられる感覚に思わず身体がこわばった。あれほどしっかりほぐされたのに、内壁はぎちぎちとアレックスの性器を締めつける。力を抜かなければと思うのに、身動きが取れない。圧迫感の苦しみに、歯を食いしばることしかできない。
「おい、深くゆっくりと呼吸してみろ」
アレックスに言われるまま深い呼吸を繰り返すと、こわばりが少しずつほどけていった。リュカの呼吸に合わせて、アレックスが徐々に腰を進めていき、腹のなかが張り詰めた性器で満たされていく。「上手だ」と甘い声でささやかれ、うれしくてため息が漏れた。
「は、あ……っ」
奥まで性器を収めたところでアレックスが腰の動きを止め、長く息を吐き出した。白い肌は熱に染まり、大量に汗が噴き出している。フーッ、フーッと荒い息を繰り返し、苦しそうに顔を顰めた。リュカが締めつけているから性器が痛むのかと思ったが、どうやら違うらしい。
こちらを見る瞳は欲望に染まりきっていて、まるで獲物を前にした獣のようだった。このうつくしい水色の瞳を、いまだけは自分がひとりじめしている。そう思ったら、どうしようもなく興奮してしまった。
「あ……っ、あ……」
「……っく……おまえ……」
びくんと腰を跳ねさせて絶頂したリュカを見て、アレックスが低く呻く。アレックスの性器に馴染みはじめていた粘膜は、甘えるようにねっとりと性器へ絡みついた。
「あ……っ、ごめ、なさ――……ん、う!」
謝罪のことばを告げようとしたリュカの唇に、アレックスが噛みつくようにして唇を重ねてくる。舌を擦り合わせる気持ちよさに、身体がたちまちとろけていく。
「んあ……っ、ふぁ……ん、んっ」
舌の根が痺れるほどに濃厚なくちづけを交わしたあと、アレックスの唇はリュカの耳に移動していった。耳の中を舐め、耳朶に歯を立ててから、首を吸い、鎖骨に歯を立てる。
つんと尖った乳首の根本を甘噛みされて、リュカがいっそう甘い声を上げるとアレックスが腰を揺らしはじめた。
「ああッ! ん、は……っ、あっ、あ、ああ……ッ!」
小刻みな律動が徐々に大きな腰の動きに変わっていって、たくましい性器が内壁を擦る。たまらずリュカが果てると、弱いところを何度も立て続けに擦られた。先ほどまで身体のなかにあるそのしこりを指で強く擦られ、何度も絶頂したばかりだ。
アレックスには、リュカの身体の弱点をすべて知られてしまっている。自分でさえ知らなかった弱点を次々と暴かれ、アレックスに身体を作り変えられた。アレックスに触れられることで、リュカはたくさんのはじめてを体験していく。
この先、男娼として何人もの客に抱かれるとしても、リュカは今日のことを忘れない。はじめて好きなひとに抱かれたときのことを、アレックスに抱かれたときのことを、忘れない。絶対に、忘れたくない。
「は……っ、んっ、あっ、ああッ、あ、また……ッ!」
「すごいな、おまえ……」
「アレックス隊長は、きもち、い……っ、ですか?」
問いに答える代わりにアレックスの抽挿が速く、激しくなって、リュカはまた登り詰めた。香油に濡れた粘膜と性器の擦れ合う水音が淫らに響き、アレックスの息遣いも次第に荒くなっていく。
終わりが近いのだとわかって、目頭が熱くなった。
もっと、こうしていたい。もっと、繋がっていたい。もっと、触れられたい。もっと、アレックスを感じたい。
乱暴に腰を打ちつけられ、揺さぶられ、やがて大きな熱に飲み込まれる。身が焦げるほどに熱いのに、もうこのまま死んでもかまわないと思えるほどにしあわせだった。きっと、いまがリュカの人生で最も幸福な時間だ。
腹のなかで性器が一瞬膨らみ、アレックスがリュカの肩に顔を伏せる。身体の深い場所に熱い粘液が注がれるのを感じながら、リュカは声もなく絶頂していた。
53
あなたにおすすめの小説
のほほんオメガは、同期アルファの執着に気付いていませんでした
こたま
BL
オメガの品川拓海(しながわ たくみ)は、現在祖母宅で祖母と飼い猫とのほほんと暮らしている社会人のオメガだ。雇用機会均等法以来門戸の開かれたオメガ枠で某企業に就職している。同期のアルファで営業の高輪響矢(たかなわ きょうや)とは彼の営業サポートとして共に働いている。同期社会人同士のオメガバース、ハッピーエンドです。両片想い、後両想い。攻の愛が重めです。
追放された『呪物鑑定』持ちの公爵令息、魔王の呪いを解いたら執着溺愛ルートに入りました
水凪しおん
BL
「お前のそのスキルは不吉だ」
身に覚えのない罪を着せられ、聖女リリアンナによって国を追放された公爵令息カイル。
死を覚悟して彷徨い込んだ魔の森で、彼は呪いに蝕まれ孤独に生きる魔王レイルと出会う。
カイルの持つ『呪物鑑定』スキル――それは、魔王を救う唯一の鍵だった。
「カイル、お前は我の光だ。もう二度と離さない」
献身的に尽くすカイルに、冷徹だった魔王の心は溶かされ、やがて執着にも似た溺愛へと変わっていく。
これは、全てを奪われた青年が魔王を救い、世界一幸せになる逆転と愛の物語。
【本編完結】転生先で断罪された僕は冷酷な騎士団長に囚われる
ゆうきぼし/優輝星
BL
断罪された直後に前世の記憶がよみがえった主人公が、世界を無双するお話。
・冤罪で断罪された元侯爵子息のルーン・ヴァルトゼーレは、処刑直前に、前世が日本のゲームプログラマーだった相沢唯人(あいざわゆいと)だったことを思い出す。ルーンは魔力を持たない「ノンコード」として家族や貴族社会から虐げられてきた。実は彼の魔力は覚醒前の「コードゼロ」で、世界を書き換えるほどの潜在能力を持つが、転生前の記憶が封印されていたため発現してなかったのだ。
・間一髪のところで魔力を発動させ騎士団長に救い出される。実は騎士団長は呪われた第三王子だった。ルーンは冤罪を晴らし、騎士団長の呪いを解くために奮闘することを決める。
・惹かれあう二人。互いの魔力の相性が良いことがわかり、抱き合う事で魔力が循環し活性化されることがわかるが……。
【完結】ツンデレ妖精王が、獅子だけど大型ワンコな獣人王にとろとろに愛される話
古井重箱
BL
【あらすじ】妖精王レクシェールは、獣人王ガルトゥスが苦手である。ある時、レクシェールはガルトゥスに熱いキスをされてしまう。「このキスは宿題だ。その答えが分かったら、返事をくれ」 ガルトゥスの言葉に思い悩むレクシェール。果たして彼が出した答えは——。【注記】妖精王も獣人王も平常時は人間の青年の姿です。獅子に変身するけど大型ワンコな攻×ツンデレ美人受です。この作品はアルファポリスとムーンライトノベルズ、エブリスタ、pixivに掲載しています。ラブシーンありの回には*をつけております。
ぼくが風になるまえに――
まめ
BL
「フロル、君との婚約を解消したいっ! 俺が真に愛する人は、たったひとりなんだっ!」
学園祭の夜、愛する婚約者ダレンに、突然別れを告げられた少年フロル。
――ああ、来るべき時が来た。講堂での婚約解消宣言!異世界テンプレ来ちゃったよ。
精霊の血をひく一族に生まれ、やがては故郷の風と消える宿命を抱えたフロルの前世は、ラノベ好きのおとなしい青年だった。
「ダレンが急に変わったのは、魅了魔法ってやつのせいじゃないかな?」
異世界チートはできないけど、好きだった人の目を覚ますくらいはできたらいいな。
切なさと希望が交錯する、ただフロルがかわいそかわいいだけのお話。ハピエンです。
ダレン×フロル
どうぞよろしくお願いいたします。
魔力ゼロの無能オメガのはずが嫁ぎ先の氷狼騎士団長に執着溺愛されて逃げられません!
松原硝子
BL
これは魔法とバース性のある異世界でのおはなし――。
15歳の魔力&バース判定で、神官から「魔力のほとんどないオメガ」と言い渡されたエリス・ラムズデール。
その途端、それまで可愛がってくれた両親や兄弟から「無能」「家の恥」と罵られて使用人のように扱われ、虐げられる生活を送ることに。
そんな中、エリスが21歳を迎える年に隣国の軍事大国ベリンガム帝国のヴァンダービルト公爵家の令息とアイルズベリー王国のラムズデール家の婚姻の話が持ち上がる。
だがヴァンダービルト公爵家の令息レヴィはベリンガム帝国の軍事のトップにしてその冷酷さと恐ろしいほどの頭脳から常勝の氷の狼と恐れられる騎士団長。しかもレヴィは戦場や公的な場でも常に顔をマスクで覆っているため、「傷で顔が崩れている」「二目と見ることができないほど醜い」という恐ろしい噂の持ち主だった。
そんな恐ろしい相手に子どもを嫁がせるわけにはいかない。ラムズデール公爵夫妻は無能のオメガであるエリスを差し出すことに決める。
「自分の使い道があるなら嬉しい」と考え、婚姻を大人しく受け入れたエリスだが、ベリンガム帝国へ嫁ぐ1週間前に階段から転げ落ち、前世――23年前に大陸の大戦で命を落とした帝国の第五王子、アラン・ベリンガムとしての記憶――を取り戻す。
前世では戦いに明け暮れ、今世では虐げられて生きてきたエリスは前世の祖国で平和でのんびりした幸せな人生を手に入れることを目標にする。
だが結婚相手のレヴィには驚きの秘密があった――!?
「きみとの結婚は数年で解消する。俺には心に決めた人がいるから」
初めて顔を合わせた日にレヴィにそう言い渡されたエリスは彼の「心に決めた人」を知り、自分の正体を知られてはいけないと誓うのだが……!?
銀髪×碧眼(33歳)の超絶美形の執着騎士団長に気が強いけど鈍感なピンク髪×蜂蜜色の目(20歳)が執着されて溺愛されるお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる