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彩 ―あや―
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「ねぇ。中に出してよ」
薄暗い部屋の中、ベッドの上から、淫靡な水音が響いてくる。音を立てていた男はそこから顔を放して、飲み切れななかったと言うように口元をぬぐう。完全に起き上がって、次の準備に進もうと、手を伸ばす――様を、見て、声をかけた。
「……お前、また売る気か?」
「いいじゃん。お金になるんだから」
「またしばらく、抱けないだろ……いいよなぁ女は、子どもさえ産めば安泰でっ!? おい!?」
「母体チェック厳しいし、薬もアルコールも煙草も禁止してなお、生活を制限されたり、ちゃんと産めって言うプレッシャーにさらされたりするんだけど」
「……すみません」
口ではそれらしく謝る、一樹。だけど納得できな部分があるのだろう。――知ってるけど。協力的では、ない。
「いいのよ。別に他の男に頼んでも、最悪人工授精の候補ならいくらでも――」
「おい」
声が低くなる。背中にゾクリとしたものが駆け巡る。これは期待できそう。
開封したコンドームをそのままゴミ箱に投げ込んで、彼は私に、覆いかぶさってきた。
「――彩」
パァンと、肉がぶつかるほどの激しい突き上げと同時に彼が呼ぶ私の名に、込められた欲情と、愛情。だけど――その愛には答えられない。
***
私は十八の誕生日、彼に犯された。そのまま孕んだ子を産み、政府に引き取ってもらった。自然妊娠だと買い取り値が上乗せになることをその時はじめて知った。
一昔前はレイプされたらあと望まぬ妊娠を避けるためには、アフターピルを婦人科で処方してもらうしかなく、ハードルが高かったのか、レイプされた事実を隠すためか(写真で脅されたりね)堕胎も多くあったらしい。宵越しの金も持たない男も多かったとか。
今ではいずれにせよ一人は産まないといけないのだから、と、被害にあった女性がそのまま子を産むケースが多く、レイプが容認されつつある。それもどうなのよ。
レイプ募集の闇サイトとか存在するし。時間とシチュエーション指定して襲ってもらうってマジで?
それでなくても、人工授精用に精子提供は男性の義務だが、確実に自分の子孫を残したい男が好きな女を襲うなんて話は、ままある。女はそのまま十月十日育てていく中で愛情が湧くのか、そのまま引き取って育てたり。産んで育てて行けるだけの手当ても、環境もあるし。
まぁ私は迷わず買い取ってもらったけど。
真面目に働くのと同じかそれ以上貰えたし。――もちろん、一樹には子どもの顔は見せていない。
ちなみに、友達はみんな私が人工授精をしたって思い混んでるけど。まぁそれも、否定はしていない。
ただ私は、幸いにして、気持ちいいこと(セックス)が好きだ。それで子ども産んでお金になるなら、それもいいじゃない。
***
「――んっああ! そこぉ……」
私の中を力強く突かれると気持ちいい。思考はバラバラになる。もう、気持ちいことしか考えられない。
もっと、してほしい。もっと、もっと。
「かずきぃ」
抱っこをねだるように手を伸ばすと、心得たように起き上がってくれる。私もひっぱりあげられて、彼の股間に座る……ずずずっと、音が聞こえてきそうな勢いで彼を飲み込む、私の中。足は一樹の腰に回して、放さない。
「あああーー!」
「ほんと、好きだよな」
のけぞったのどに噛みつきながら、一樹が笑う。
「んーー!」
首をふって、一樹に口づける。キスされながら奥を突かれて最高にいい。一樹が上下にがんがん突き上げても重力でちゃんと中に納まって抜けないし。
「あだめぇ……」
突き上げるのをふと止めた一樹が私の腰を持ってぐりぐりと前後、左右。果ては回すように刺激する。大きくなったお豆が彼の恥骨擦られてもう、イっちゃう。
「イくぅ……イっちゃう……ああ、あーーー!!」
「逝けよ。何度でも逝けヨ。ほら、ほら、ほら」
揺さぶられるように突かれて、快感に頭が真っ白になる。
「ああっ……あっ……んぁっ……い……イくうーー!! イちゃうーーー!!」
腰がビクンと跳ねて浮いて、のけぞるように体が動いた、その時。
「!? ―――! っああああ~~~~~!!!!」
のけぞったところで角度が変わった彼の一物が、一番いいところをこする。
「あっきゃぁぁああーーー!!! イってるのにーー!! だめぇーーー!」
快楽に落ちる私をあざ笑うように、一樹が私の胸の頂をこねくり回した。一瞬のことに、脳の処理は追いつかず、中で弾けた一樹の一物から放たれたそれの熱さを感じて。どこまで上り詰めるかわからなかった私のすさまじい快感が再び私の中で爆発した。
「やぁぁあぁーーーー!!!」
バツンと、強制的に電源が落ちるような音が、聞こえたような。
「――っ?」
はっと気が付いた時、私はまだぬかるみの中にいた。動い、てっ!?
「かずきぃ……入ってる……っ! もう、そこも弄らないで……」
喘ぎすぎてへとへとの私の中には、彼がまだいたまま。そして秘所に、容赦なく指を伸ばしていた。見なくても、わかる。顔を出したその、赤いザクロのように熟しきったそこを撫でつけている。ぬめぬめと愛液で濡れ切ったそこは、必死で彼の指から逃れようと滑っている。
「啼けよ」
彼は、戯れのようにそこを指で転がして、一寸の狂いも迷いもなくつまみ上げた。
「かずっあっあっあっ! ――!? ああああーーー!!」
「――なぁ、彩」
仰向けで頭の後ろで腕を組む男の胸に頭を預けて、その胸板を撫でる私に、声のトーンを変えて話しかけてくる一樹。
「それ以上言ったら、もう会わない」
「……」
子どもを作れば、既成事実(結婚)にでも持ち込めると思ったのだろうか。この男は?
おあいにく、私は、あんたとのセックスは大好きだけど、結婚はしたくない。それから、二人目の子どもは、一樹の子どもかどうか――実は私にもわかっていないのよね。
まぁ。それも政府に買い取ってもらったから。もういいんだけど。
若くて勢いのある一樹に抱かれたあとは、余裕のある紳士にゆっくり抱かれるのもいいし、女の扱いに長けたイケメンにねちっこく責められるのもいい。妊娠したら、確かにしばらくはお預けになるが、妊婦は、食事とり放題。外出先ではどこでもお姫様扱いだし、生活も保障される。
子どもを政府に売るとなると、健常児であることが望ましいから医者のチェックは厳しいものになるけど、三回目だし。
子どもが産めなくなったら、少子化対策優遇で適当な会社で下働きに収まってもいい。でもできたらあんまり働かなくていいようにお金はためてもおきたい。
学歴も高卒で、まともに社会に出たことのない女が、生きていくのには、ちょうどいいじゃない。
薄暗い部屋の中、ベッドの上から、淫靡な水音が響いてくる。音を立てていた男はそこから顔を放して、飲み切れななかったと言うように口元をぬぐう。完全に起き上がって、次の準備に進もうと、手を伸ばす――様を、見て、声をかけた。
「……お前、また売る気か?」
「いいじゃん。お金になるんだから」
「またしばらく、抱けないだろ……いいよなぁ女は、子どもさえ産めば安泰でっ!? おい!?」
「母体チェック厳しいし、薬もアルコールも煙草も禁止してなお、生活を制限されたり、ちゃんと産めって言うプレッシャーにさらされたりするんだけど」
「……すみません」
口ではそれらしく謝る、一樹。だけど納得できな部分があるのだろう。――知ってるけど。協力的では、ない。
「いいのよ。別に他の男に頼んでも、最悪人工授精の候補ならいくらでも――」
「おい」
声が低くなる。背中にゾクリとしたものが駆け巡る。これは期待できそう。
開封したコンドームをそのままゴミ箱に投げ込んで、彼は私に、覆いかぶさってきた。
「――彩」
パァンと、肉がぶつかるほどの激しい突き上げと同時に彼が呼ぶ私の名に、込められた欲情と、愛情。だけど――その愛には答えられない。
***
私は十八の誕生日、彼に犯された。そのまま孕んだ子を産み、政府に引き取ってもらった。自然妊娠だと買い取り値が上乗せになることをその時はじめて知った。
一昔前はレイプされたらあと望まぬ妊娠を避けるためには、アフターピルを婦人科で処方してもらうしかなく、ハードルが高かったのか、レイプされた事実を隠すためか(写真で脅されたりね)堕胎も多くあったらしい。宵越しの金も持たない男も多かったとか。
今ではいずれにせよ一人は産まないといけないのだから、と、被害にあった女性がそのまま子を産むケースが多く、レイプが容認されつつある。それもどうなのよ。
レイプ募集の闇サイトとか存在するし。時間とシチュエーション指定して襲ってもらうってマジで?
それでなくても、人工授精用に精子提供は男性の義務だが、確実に自分の子孫を残したい男が好きな女を襲うなんて話は、ままある。女はそのまま十月十日育てていく中で愛情が湧くのか、そのまま引き取って育てたり。産んで育てて行けるだけの手当ても、環境もあるし。
まぁ私は迷わず買い取ってもらったけど。
真面目に働くのと同じかそれ以上貰えたし。――もちろん、一樹には子どもの顔は見せていない。
ちなみに、友達はみんな私が人工授精をしたって思い混んでるけど。まぁそれも、否定はしていない。
ただ私は、幸いにして、気持ちいいこと(セックス)が好きだ。それで子ども産んでお金になるなら、それもいいじゃない。
***
「――んっああ! そこぉ……」
私の中を力強く突かれると気持ちいい。思考はバラバラになる。もう、気持ちいことしか考えられない。
もっと、してほしい。もっと、もっと。
「かずきぃ」
抱っこをねだるように手を伸ばすと、心得たように起き上がってくれる。私もひっぱりあげられて、彼の股間に座る……ずずずっと、音が聞こえてきそうな勢いで彼を飲み込む、私の中。足は一樹の腰に回して、放さない。
「あああーー!」
「ほんと、好きだよな」
のけぞったのどに噛みつきながら、一樹が笑う。
「んーー!」
首をふって、一樹に口づける。キスされながら奥を突かれて最高にいい。一樹が上下にがんがん突き上げても重力でちゃんと中に納まって抜けないし。
「あだめぇ……」
突き上げるのをふと止めた一樹が私の腰を持ってぐりぐりと前後、左右。果ては回すように刺激する。大きくなったお豆が彼の恥骨擦られてもう、イっちゃう。
「イくぅ……イっちゃう……ああ、あーーー!!」
「逝けよ。何度でも逝けヨ。ほら、ほら、ほら」
揺さぶられるように突かれて、快感に頭が真っ白になる。
「ああっ……あっ……んぁっ……い……イくうーー!! イちゃうーーー!!」
腰がビクンと跳ねて浮いて、のけぞるように体が動いた、その時。
「!? ―――! っああああ~~~~~!!!!」
のけぞったところで角度が変わった彼の一物が、一番いいところをこする。
「あっきゃぁぁああーーー!!! イってるのにーー!! だめぇーーー!」
快楽に落ちる私をあざ笑うように、一樹が私の胸の頂をこねくり回した。一瞬のことに、脳の処理は追いつかず、中で弾けた一樹の一物から放たれたそれの熱さを感じて。どこまで上り詰めるかわからなかった私のすさまじい快感が再び私の中で爆発した。
「やぁぁあぁーーーー!!!」
バツンと、強制的に電源が落ちるような音が、聞こえたような。
「――っ?」
はっと気が付いた時、私はまだぬかるみの中にいた。動い、てっ!?
「かずきぃ……入ってる……っ! もう、そこも弄らないで……」
喘ぎすぎてへとへとの私の中には、彼がまだいたまま。そして秘所に、容赦なく指を伸ばしていた。見なくても、わかる。顔を出したその、赤いザクロのように熟しきったそこを撫でつけている。ぬめぬめと愛液で濡れ切ったそこは、必死で彼の指から逃れようと滑っている。
「啼けよ」
彼は、戯れのようにそこを指で転がして、一寸の狂いも迷いもなくつまみ上げた。
「かずっあっあっあっ! ――!? ああああーーー!!」
「――なぁ、彩」
仰向けで頭の後ろで腕を組む男の胸に頭を預けて、その胸板を撫でる私に、声のトーンを変えて話しかけてくる一樹。
「それ以上言ったら、もう会わない」
「……」
子どもを作れば、既成事実(結婚)にでも持ち込めると思ったのだろうか。この男は?
おあいにく、私は、あんたとのセックスは大好きだけど、結婚はしたくない。それから、二人目の子どもは、一樹の子どもかどうか――実は私にもわかっていないのよね。
まぁ。それも政府に買い取ってもらったから。もういいんだけど。
若くて勢いのある一樹に抱かれたあとは、余裕のある紳士にゆっくり抱かれるのもいいし、女の扱いに長けたイケメンにねちっこく責められるのもいい。妊娠したら、確かにしばらくはお預けになるが、妊婦は、食事とり放題。外出先ではどこでもお姫様扱いだし、生活も保障される。
子どもを政府に売るとなると、健常児であることが望ましいから医者のチェックは厳しいものになるけど、三回目だし。
子どもが産めなくなったら、少子化対策優遇で適当な会社で下働きに収まってもいい。でもできたらあんまり働かなくていいようにお金はためてもおきたい。
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