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ハワイ最終決戦
第58話 オアフ島航空戦
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攻撃発起点に到達すると同時、第一機動艦隊に配備された一九隻の空母から合わせて三九六機の紫電改が誘導任務それに前路警戒にあたる四機の彩雲とともに出撃した。
目標はもちろん、オアフ島基地航空隊の撃滅だった。
わずかに遅れて「信濃」から一八機の彩雲が広大な飛行甲板を蹴って発艦、末広がりの索敵線を形成していく。
さらにその三〇分後には「赤城」から六機、「加賀」から一二機の彗星が飛び立ち彩雲の後を追った。
これら三六機は太平洋艦隊を捜索するための機体だった。
一方、オアフ島にはそれぞれ二〇〇機前後のP47とP51、それに一五〇機ほどのF4Uコルセアが各飛行場に展開していた。
P47とP51は陸軍、F4Uは海兵隊の所属機だった。
これら機体は上空警戒と即応待機、それに整備補給の三直態勢で日本機の来襲に備えていた。
オアフ島にある複数のレーダーが機影を捉えると同時、一八〇機ほどの上空警戒組が機首を北北西に向けて加速を開始する。
さらに、即応待機組も緊急発進、急速に高度を上げつつ戦闘空域へと急いだ。
P47やP51、それにF4Uの搭乗員に油断は無かった。
敵編隊の巡航速度からみて、そのすべての機体が戦闘機で固められている可能性が高い。
レーダーオペレーターがそう判断していることを空戦指揮官が航空無線で連絡してきたからだ。
四〇〇機にものぼる大編隊であれば、ふつうは戦爆連合だと考える。
おそらく日本側は、その思い込みを逆手に取るつもりだったのだろう。
ただ、それでも相手をしないわけにもいかなかった。
現代の戦闘機は爆装能力が高い。
スルーした敵が爆弾を抱えていた日には目も当てられない。
「全機突撃せよ。ただし無理はするな。相手の数は二倍以上だ。危険だと思ったら速度性能を活かして振り切れ。それに、即応待機組もすぐに駆けつけてくるはずだ。そうなれば、機体性能に優る我々のほうが有利だ」
戦闘機隊長の命令一下、P47とP51それにF4Uが速度を上げ、敵編隊に正面から突っかかっていく。
長射程のブローニング機銃を装備することで、米戦闘機は常に先制の一撃を放つことができる。
まずは一〇〇〇丁を超える一二・七ミリ機銃による火網によって、日本の戦闘機隊を混乱に陥れるのだ。
そう考えている戦闘機隊長の目に、日本の戦闘機の両翼から白煙がわき上がる姿が映り込んでくる。
その直後、こちらに向かって無数の礫が迫ってくるのを認めた戦闘機隊長はとっさに回避命令を出す。
しかし、部下たちが戦闘機隊長の命令を理解するより速く、日本の戦闘機から放たれた無数の火矢が、上空警戒組が遷移する空域を貫いていった。
その正体は、ドイツから日欧交通線を経由して日本にもたらされたR4Mだった。
R4Mは重量三・八五キロの空対空ロケット弾で、ドイツでも昨年から配備が始まったばかりの最新兵器だった。
有効射程も一〇〇〇メートルと、ブローニングのそれを大きく上回る。
紫電改はこのR4Mを両翼にそれぞれ一二発搭載し、そしてそれを一斉に米戦闘機に対して撃ちかけたのだ。
一方、この空対空ロケット弾の洗礼を浴びた米戦闘機のほうはそれこそたまったものではなかった。
三九六機の紫電改からそれぞれ二四発、合わせて九五〇四発ものR4Mが一八〇機あまりの米戦闘機に殺到したのだ。
一機あたり五〇発を超えるR4Mは上空警戒組のP47やP51、それにF4Uに壊滅的ダメージを与え、生き残ったのは咄嗟の急降下で難を逃れたわずかな機体のみだった。
R4Mによる初見殺し効果もあって、上空警戒組の米戦闘機を文字通り蹴散らした三九六機の紫電改はそのまま直進、こちらに迫ってくる即応待機組の米戦闘機にその機首を向ける。
先手を取ったのは米戦闘機の側だった。
低伸するブローニング機銃の優位性を生かし、一二・七ミリ弾をしたたかに浴びせにかかる。
しかし、それに絡め取られる紫電改はほとんど無かった。
中には被弾する機体もあったが、しかし紫電改は零戦とは段違いの防御力を持つ。
零戦であれば致命傷となったはずのダメージも、しかし紫電改であればどうにか持ちこたえることができた。
わずかに数を減じた紫電改が米戦闘機と交差する。
この時点で米戦闘機の搭乗員らは自分たちが対峙する相手が零戦ではなく新型戦闘機だと気づく。
しかし、もう遅い。
紫電改は自動空戦フラップを十全に生かし、最小の旋回半径でP47やP51、それにF4Uの背後を取る。
あとは、二〇ミリ弾の威力に任せ、それら機体を次々に討ち取っていった。
上空警戒組それに即応待機組の米戦闘機を立て続けに撃破した紫電改はそのまま直進、オアフ島の飛行場へと殺到する。
ここでもまた、紫電改は整備補給組の米戦闘機と干戈を交えた。
戦いは一方的なものだった。
整備補給組の機速それに高度が十分に上がりきらないうちに、紫電改のほうは上から覆いかぶさるようにして二〇ミリ弾を撃ちかける。
整備補給組の機体も機首を上に向けてブローニング機銃で反撃を試みるが、しかし撃ち下ろしの二〇ミリ弾と撃ち上げの一二・七ミリ弾ではその威力は段違いだ。
一五〇〇条を超える太い火箭がP47やP51、それにF4Uを刺し貫いていく。
いかに防御力に定評のある米戦闘機も、しかし二〇ミリ弾をしたたかに浴びてはさすがにもたない。
上空警戒組それに即応待機組に続いて整備補給組もあっさりと退けた紫電改は、今度は地上銃撃へと移行する。
もちろん、目標はオアフ島に散在する飛行場だ。
それら飛行場の滑走路や駐機場には多数の爆撃機がわだかまっていた。
迎撃戦闘機の発進を優先したために爆撃機のほうは後回しとされ、いまだ地上に留め置かれていたのだ。
それら機体に向けて紫電改が二〇ミリ弾を叩き込んでいく。
哀れなのは爆撃機だった。
決戦に備え、それら機体には燃料や爆弾、それに銃弾が満載されていた。
そのような状態の中で、しかも高威力の二〇ミリ弾を撃ち込まれたのだから、爆発炎上しないほうがどうかしている。
実際、爆撃機群は誘爆の連鎖によって壊滅する。
オアフ島基地の航空戦力はこの時点をもって無力化されたと言ってよかった。
目標はもちろん、オアフ島基地航空隊の撃滅だった。
わずかに遅れて「信濃」から一八機の彩雲が広大な飛行甲板を蹴って発艦、末広がりの索敵線を形成していく。
さらにその三〇分後には「赤城」から六機、「加賀」から一二機の彗星が飛び立ち彩雲の後を追った。
これら三六機は太平洋艦隊を捜索するための機体だった。
一方、オアフ島にはそれぞれ二〇〇機前後のP47とP51、それに一五〇機ほどのF4Uコルセアが各飛行場に展開していた。
P47とP51は陸軍、F4Uは海兵隊の所属機だった。
これら機体は上空警戒と即応待機、それに整備補給の三直態勢で日本機の来襲に備えていた。
オアフ島にある複数のレーダーが機影を捉えると同時、一八〇機ほどの上空警戒組が機首を北北西に向けて加速を開始する。
さらに、即応待機組も緊急発進、急速に高度を上げつつ戦闘空域へと急いだ。
P47やP51、それにF4Uの搭乗員に油断は無かった。
敵編隊の巡航速度からみて、そのすべての機体が戦闘機で固められている可能性が高い。
レーダーオペレーターがそう判断していることを空戦指揮官が航空無線で連絡してきたからだ。
四〇〇機にものぼる大編隊であれば、ふつうは戦爆連合だと考える。
おそらく日本側は、その思い込みを逆手に取るつもりだったのだろう。
ただ、それでも相手をしないわけにもいかなかった。
現代の戦闘機は爆装能力が高い。
スルーした敵が爆弾を抱えていた日には目も当てられない。
「全機突撃せよ。ただし無理はするな。相手の数は二倍以上だ。危険だと思ったら速度性能を活かして振り切れ。それに、即応待機組もすぐに駆けつけてくるはずだ。そうなれば、機体性能に優る我々のほうが有利だ」
戦闘機隊長の命令一下、P47とP51それにF4Uが速度を上げ、敵編隊に正面から突っかかっていく。
長射程のブローニング機銃を装備することで、米戦闘機は常に先制の一撃を放つことができる。
まずは一〇〇〇丁を超える一二・七ミリ機銃による火網によって、日本の戦闘機隊を混乱に陥れるのだ。
そう考えている戦闘機隊長の目に、日本の戦闘機の両翼から白煙がわき上がる姿が映り込んでくる。
その直後、こちらに向かって無数の礫が迫ってくるのを認めた戦闘機隊長はとっさに回避命令を出す。
しかし、部下たちが戦闘機隊長の命令を理解するより速く、日本の戦闘機から放たれた無数の火矢が、上空警戒組が遷移する空域を貫いていった。
その正体は、ドイツから日欧交通線を経由して日本にもたらされたR4Mだった。
R4Mは重量三・八五キロの空対空ロケット弾で、ドイツでも昨年から配備が始まったばかりの最新兵器だった。
有効射程も一〇〇〇メートルと、ブローニングのそれを大きく上回る。
紫電改はこのR4Mを両翼にそれぞれ一二発搭載し、そしてそれを一斉に米戦闘機に対して撃ちかけたのだ。
一方、この空対空ロケット弾の洗礼を浴びた米戦闘機のほうはそれこそたまったものではなかった。
三九六機の紫電改からそれぞれ二四発、合わせて九五〇四発ものR4Mが一八〇機あまりの米戦闘機に殺到したのだ。
一機あたり五〇発を超えるR4Mは上空警戒組のP47やP51、それにF4Uに壊滅的ダメージを与え、生き残ったのは咄嗟の急降下で難を逃れたわずかな機体のみだった。
R4Mによる初見殺し効果もあって、上空警戒組の米戦闘機を文字通り蹴散らした三九六機の紫電改はそのまま直進、こちらに迫ってくる即応待機組の米戦闘機にその機首を向ける。
先手を取ったのは米戦闘機の側だった。
低伸するブローニング機銃の優位性を生かし、一二・七ミリ弾をしたたかに浴びせにかかる。
しかし、それに絡め取られる紫電改はほとんど無かった。
中には被弾する機体もあったが、しかし紫電改は零戦とは段違いの防御力を持つ。
零戦であれば致命傷となったはずのダメージも、しかし紫電改であればどうにか持ちこたえることができた。
わずかに数を減じた紫電改が米戦闘機と交差する。
この時点で米戦闘機の搭乗員らは自分たちが対峙する相手が零戦ではなく新型戦闘機だと気づく。
しかし、もう遅い。
紫電改は自動空戦フラップを十全に生かし、最小の旋回半径でP47やP51、それにF4Uの背後を取る。
あとは、二〇ミリ弾の威力に任せ、それら機体を次々に討ち取っていった。
上空警戒組それに即応待機組の米戦闘機を立て続けに撃破した紫電改はそのまま直進、オアフ島の飛行場へと殺到する。
ここでもまた、紫電改は整備補給組の米戦闘機と干戈を交えた。
戦いは一方的なものだった。
整備補給組の機速それに高度が十分に上がりきらないうちに、紫電改のほうは上から覆いかぶさるようにして二〇ミリ弾を撃ちかける。
整備補給組の機体も機首を上に向けてブローニング機銃で反撃を試みるが、しかし撃ち下ろしの二〇ミリ弾と撃ち上げの一二・七ミリ弾ではその威力は段違いだ。
一五〇〇条を超える太い火箭がP47やP51、それにF4Uを刺し貫いていく。
いかに防御力に定評のある米戦闘機も、しかし二〇ミリ弾をしたたかに浴びてはさすがにもたない。
上空警戒組それに即応待機組に続いて整備補給組もあっさりと退けた紫電改は、今度は地上銃撃へと移行する。
もちろん、目標はオアフ島に散在する飛行場だ。
それら飛行場の滑走路や駐機場には多数の爆撃機がわだかまっていた。
迎撃戦闘機の発進を優先したために爆撃機のほうは後回しとされ、いまだ地上に留め置かれていたのだ。
それら機体に向けて紫電改が二〇ミリ弾を叩き込んでいく。
哀れなのは爆撃機だった。
決戦に備え、それら機体には燃料や爆弾、それに銃弾が満載されていた。
そのような状態の中で、しかも高威力の二〇ミリ弾を撃ち込まれたのだから、爆発炎上しないほうがどうかしている。
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