20 / 30
第20話 偽りの涙と真実の誓い
しおりを挟む
夜会の余韻が過ぎても、王都の空気はざわついていた。
貴族たちはそれぞれの派閥へ戻り、今日の出来事を「転換点」と呼び始める。
だが、真実を語れる者は多くない。
リディアが膝を折らずに放った言葉は衝撃と敬意を招いた一方、王妃の沈黙は新たな疑念を生んでいた。
翌朝、ヴァルディール邸の執務室には重い静寂があった。
アレンは机の上に散らばる報告書を一枚ずつ目を通し、淡々と署名を続けている。
その横顔は、いつもより険しく見えた。
「王国は騒ぎ始めていますね」
私の言葉に、アレンは微かに視線を上げた。
「想定していたことです。何より怖いのは“沈黙”です。今の王妃は政にも人にも沈黙で答えようとしている」
「沈黙、ですか?」
「ええ。発言しない権力者ほど危険だ。いつ、誰を切り捨てるのか読めない」
私は彼の手元にある封書を見つめた。
王弟ジルベルトからの親書だ。
夜会の混乱を収めるため、再びレイベルへの帰還を勧める文面だった。
「逃げることが解決ではありませんよね?」
「もちろん。しかし今は次の準備も必要だ。真に立ち向かうために」
アレンは筆を置き、私を見る。
その眼差しには決意と、わずかな迷いが混じっていた。
「王妃に近い者が貴女を陥れようと動き始めています。
中央評議会の重鎮たちが“王族を侮辱した女”という名目で追及を進めている」
「それでは……私は再び断罪を受けることに?」
「表向きはそうなるでしょう。だが、その裏で何かが動いている」
そう言ってアレンは窓の外に目をやった。
春の風がカーテンを揺らし、淡い光を肌に散らす。
その静けさがかえって不穏を際立たせていた。
そのとき、扉が叩かれた。
クラリスが焦った様子で入ってくる。
「お嬢様、緊急の使者が……レイベルからです!」
「レイベル?」
「はい、国王陛下の印を持っています」
使者は泥に塗れた軍服姿の若者だった。
「ヴァルディール公爵、そしてリディア・エリン殿。レイベル国王より緊急の報せです」
震える声で差し出された書簡を、アレンが受け取る。
文面を開いた途端、彼の表情が凍った。
「……隣国の国境で王国軍が動いた。ヴァルディール連合への進軍準備だ」
「攻撃を……?」
「王家はレイベルとの同盟を破棄し、貴女を亡命の名を借りた“裏切り者”と宣言している」
驚愕と怒りが一瞬にして体の中を駆け抜けた。
アレンは深く息を吐き、私に静かに言う。
「王妃は本性を現した。夜会は表向きの舞台で、その裏では軍を動かしていたのです」
「私を、人質の口実にして……?」
「いいえ。彼らの目的は“象徴”。貴女を再び断罪し、王妃の権威を復活させること」
私はただ唇を噛み締めた。
戦争。
私の存在が火種になってしまった。
「私のせいで、また血が流れるなんて……!」
「違います。貴女が罪を負う必要はない。これは誰かが作った虚構だ」
アレンの声は低く、しかし確固たる力に満ちていた。
正午過ぎ、王都は急速に騒がしさを取り戻した。
街の広場では「国家の敵、リディア・エリン」の名が掲げられ、偽りの罪状書が読み上げられた。
“王妃への不敬”“王家への反逆”“民を惑わす妖女”。
私は屋敷の塔から遠くのざわめきを聞いていた。
「また、私が“罪人”になるのですね」
「違います」
アレンが静かに言う。
「あれはただの宣戦布告です。今度は、私たちが断罪する番だ」
その言葉のあまりの力強さに、私は息を飲んだ。
「……どうするつもりですか?」
「敵が使うのは“噂”と“恐怖”です。ならば、私たちも“真実”で戦う」
「真実?」
「王国の腐敗、王妃が進めていた秘密条約と買収の記録、それらをすべて暴く。証人はすでに動いている」
「証人?」
「レイベルの情報将校が王都に潜入している。近く、公に証言が始まる」
「そんな危険なことを……!」
「貴女を救うためじゃありません。未来を救うためです」
アレンの瞳が熱を帯びていた。
その姿に、私は初めて心から理解した。
この人はどこまでも、誇りによって生きる人だと。
夜になり、屋敷の広間に灯がともる。
アレンは黒いゆったりとしたコートを羽織り、剣を腰に差した。
私も深紅のドレスを身に纏った。
まるで儀式の前のように空気が張り詰めている。
「行くのですか?」
「ええ。今夜、王城で緊急評議会が開かれる。その場で王妃は私を“反逆者”に指名するでしょう」
「なら、私は――」
「貴女はここに」
「いいえ、行きます。私も当事者です!」
声を荒げた私に、アレンは一歩近づいた。
「危険すぎる。貴女を失う恐怖に、もう耐えられない」
「それは私も同じです。貴方を一人で危険に行かせるなんてできません」
「リディア……」
「貴方が戦う場所に、私の心はもう置いてきました。だから連れて行ってください」
しばらく、沈黙が落ちた。
やがてアレンは短く頷く。
「分かりました。ただし、もう後戻りはできません」
「覚悟しています」
馬車で王城へ向かう途中、雨が降り始めた。
街の明かりが水に滲み、道に無数の瞳のように光が反射している。
アレンが窓を見つめながら呟いた。
「この夜の雨は、浄化か、それとも裁きか……」
「雨は、止めるために降るのではなく、流すために降るのでしょう」
「その考え方、好きですよ」
「貴方に教えられたのです」
王城に到着したときには、雨音が壁を叩き、大扉の奥から燭台の炎がゆらゆらと揺れていた。
広間には重臣や貴族たちが並び、壇上には王妃が立っていた。
その顔に浮かんだ笑みは、氷の刃のように冷たい。
「ヴァルディール公爵、そして……その伴侶にして裏切りの女、リディア・エリン」
王妃の声が響く。
「あなたたちは他国と結び、王家の威光を貶めた。弁明があるなら、聞かせなさい」
濡れた床に足音が響く。アレンは笑みを浮かべた。
「弁明ではなく、報告を持って参りました」
机の上に一冊の記録帳が投げ置かれた。
「王国と商会との裏取引、そして貴族からの賄賂金の記録です。貴女の筆跡で署名がありますね?」
王妃の笑みが凍りついた。
「それが何だと?」
「それが“真実”です。王家の威光を貶めていたのは……貴女ご自身だ」
会場が騒然となる。
貴族たちの間にざわめきが走り、恐れと怒りの声が交錯した。
王妃は立ち上がり、凄絶な視線をアレンに向ける。
「わたくしを貶めて、何になるの!」
その瞬間、私は前に出た。
「陛下。貴女はこの国を支える人々を“使える駒”としか見なかった。
けれど、民は道具じゃない。――彼らは生き、愛し、守ろうとする。
私を氷と呼んだ貴女に、ようやく言えます。
貴女こそが、心を凍らせた王です」
会場の空気が静まる。
それは怒号でも歓声でもなく、誰もが一瞬で息を止めた静寂。
アレンが一歩進み、私の手を握った。
「もう十分です。これ以上、貴女の手を汚す必要はない」
「いいえ、これは私の選んだ言葉です」
王妃がその場に崩れたように座り込み、震える声で笑った。
「……泣かせる台詞を言うようになったわね、リディア嬢。だが、結末は変わらないわ」
「変えます。私たちの手で」
夜の鐘が鳴った。
それは裁きの音ではなく、新しい幕開けの音だった。
私は彼の手を強く握りしめ、薄く笑った。
「アレン、誓ってください。真実を、手放さぬと」
「誓います。貴女がいる限り、私はこの国の氷をすべて溶かしてみせる」
その誓いの言葉が、光の中に溶けていった。
続く
貴族たちはそれぞれの派閥へ戻り、今日の出来事を「転換点」と呼び始める。
だが、真実を語れる者は多くない。
リディアが膝を折らずに放った言葉は衝撃と敬意を招いた一方、王妃の沈黙は新たな疑念を生んでいた。
翌朝、ヴァルディール邸の執務室には重い静寂があった。
アレンは机の上に散らばる報告書を一枚ずつ目を通し、淡々と署名を続けている。
その横顔は、いつもより険しく見えた。
「王国は騒ぎ始めていますね」
私の言葉に、アレンは微かに視線を上げた。
「想定していたことです。何より怖いのは“沈黙”です。今の王妃は政にも人にも沈黙で答えようとしている」
「沈黙、ですか?」
「ええ。発言しない権力者ほど危険だ。いつ、誰を切り捨てるのか読めない」
私は彼の手元にある封書を見つめた。
王弟ジルベルトからの親書だ。
夜会の混乱を収めるため、再びレイベルへの帰還を勧める文面だった。
「逃げることが解決ではありませんよね?」
「もちろん。しかし今は次の準備も必要だ。真に立ち向かうために」
アレンは筆を置き、私を見る。
その眼差しには決意と、わずかな迷いが混じっていた。
「王妃に近い者が貴女を陥れようと動き始めています。
中央評議会の重鎮たちが“王族を侮辱した女”という名目で追及を進めている」
「それでは……私は再び断罪を受けることに?」
「表向きはそうなるでしょう。だが、その裏で何かが動いている」
そう言ってアレンは窓の外に目をやった。
春の風がカーテンを揺らし、淡い光を肌に散らす。
その静けさがかえって不穏を際立たせていた。
そのとき、扉が叩かれた。
クラリスが焦った様子で入ってくる。
「お嬢様、緊急の使者が……レイベルからです!」
「レイベル?」
「はい、国王陛下の印を持っています」
使者は泥に塗れた軍服姿の若者だった。
「ヴァルディール公爵、そしてリディア・エリン殿。レイベル国王より緊急の報せです」
震える声で差し出された書簡を、アレンが受け取る。
文面を開いた途端、彼の表情が凍った。
「……隣国の国境で王国軍が動いた。ヴァルディール連合への進軍準備だ」
「攻撃を……?」
「王家はレイベルとの同盟を破棄し、貴女を亡命の名を借りた“裏切り者”と宣言している」
驚愕と怒りが一瞬にして体の中を駆け抜けた。
アレンは深く息を吐き、私に静かに言う。
「王妃は本性を現した。夜会は表向きの舞台で、その裏では軍を動かしていたのです」
「私を、人質の口実にして……?」
「いいえ。彼らの目的は“象徴”。貴女を再び断罪し、王妃の権威を復活させること」
私はただ唇を噛み締めた。
戦争。
私の存在が火種になってしまった。
「私のせいで、また血が流れるなんて……!」
「違います。貴女が罪を負う必要はない。これは誰かが作った虚構だ」
アレンの声は低く、しかし確固たる力に満ちていた。
正午過ぎ、王都は急速に騒がしさを取り戻した。
街の広場では「国家の敵、リディア・エリン」の名が掲げられ、偽りの罪状書が読み上げられた。
“王妃への不敬”“王家への反逆”“民を惑わす妖女”。
私は屋敷の塔から遠くのざわめきを聞いていた。
「また、私が“罪人”になるのですね」
「違います」
アレンが静かに言う。
「あれはただの宣戦布告です。今度は、私たちが断罪する番だ」
その言葉のあまりの力強さに、私は息を飲んだ。
「……どうするつもりですか?」
「敵が使うのは“噂”と“恐怖”です。ならば、私たちも“真実”で戦う」
「真実?」
「王国の腐敗、王妃が進めていた秘密条約と買収の記録、それらをすべて暴く。証人はすでに動いている」
「証人?」
「レイベルの情報将校が王都に潜入している。近く、公に証言が始まる」
「そんな危険なことを……!」
「貴女を救うためじゃありません。未来を救うためです」
アレンの瞳が熱を帯びていた。
その姿に、私は初めて心から理解した。
この人はどこまでも、誇りによって生きる人だと。
夜になり、屋敷の広間に灯がともる。
アレンは黒いゆったりとしたコートを羽織り、剣を腰に差した。
私も深紅のドレスを身に纏った。
まるで儀式の前のように空気が張り詰めている。
「行くのですか?」
「ええ。今夜、王城で緊急評議会が開かれる。その場で王妃は私を“反逆者”に指名するでしょう」
「なら、私は――」
「貴女はここに」
「いいえ、行きます。私も当事者です!」
声を荒げた私に、アレンは一歩近づいた。
「危険すぎる。貴女を失う恐怖に、もう耐えられない」
「それは私も同じです。貴方を一人で危険に行かせるなんてできません」
「リディア……」
「貴方が戦う場所に、私の心はもう置いてきました。だから連れて行ってください」
しばらく、沈黙が落ちた。
やがてアレンは短く頷く。
「分かりました。ただし、もう後戻りはできません」
「覚悟しています」
馬車で王城へ向かう途中、雨が降り始めた。
街の明かりが水に滲み、道に無数の瞳のように光が反射している。
アレンが窓を見つめながら呟いた。
「この夜の雨は、浄化か、それとも裁きか……」
「雨は、止めるために降るのではなく、流すために降るのでしょう」
「その考え方、好きですよ」
「貴方に教えられたのです」
王城に到着したときには、雨音が壁を叩き、大扉の奥から燭台の炎がゆらゆらと揺れていた。
広間には重臣や貴族たちが並び、壇上には王妃が立っていた。
その顔に浮かんだ笑みは、氷の刃のように冷たい。
「ヴァルディール公爵、そして……その伴侶にして裏切りの女、リディア・エリン」
王妃の声が響く。
「あなたたちは他国と結び、王家の威光を貶めた。弁明があるなら、聞かせなさい」
濡れた床に足音が響く。アレンは笑みを浮かべた。
「弁明ではなく、報告を持って参りました」
机の上に一冊の記録帳が投げ置かれた。
「王国と商会との裏取引、そして貴族からの賄賂金の記録です。貴女の筆跡で署名がありますね?」
王妃の笑みが凍りついた。
「それが何だと?」
「それが“真実”です。王家の威光を貶めていたのは……貴女ご自身だ」
会場が騒然となる。
貴族たちの間にざわめきが走り、恐れと怒りの声が交錯した。
王妃は立ち上がり、凄絶な視線をアレンに向ける。
「わたくしを貶めて、何になるの!」
その瞬間、私は前に出た。
「陛下。貴女はこの国を支える人々を“使える駒”としか見なかった。
けれど、民は道具じゃない。――彼らは生き、愛し、守ろうとする。
私を氷と呼んだ貴女に、ようやく言えます。
貴女こそが、心を凍らせた王です」
会場の空気が静まる。
それは怒号でも歓声でもなく、誰もが一瞬で息を止めた静寂。
アレンが一歩進み、私の手を握った。
「もう十分です。これ以上、貴女の手を汚す必要はない」
「いいえ、これは私の選んだ言葉です」
王妃がその場に崩れたように座り込み、震える声で笑った。
「……泣かせる台詞を言うようになったわね、リディア嬢。だが、結末は変わらないわ」
「変えます。私たちの手で」
夜の鐘が鳴った。
それは裁きの音ではなく、新しい幕開けの音だった。
私は彼の手を強く握りしめ、薄く笑った。
「アレン、誓ってください。真実を、手放さぬと」
「誓います。貴女がいる限り、私はこの国の氷をすべて溶かしてみせる」
その誓いの言葉が、光の中に溶けていった。
続く
9
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたはずなのに、溺愛が止まりません!~断罪された令嬢は第二の人生で真実の愛を手に入れる~
sika
恋愛
社交界で名高い公爵令嬢・アイリスは、婚約者である王太子に冤罪をでっち上げられ、婚約破棄と同時にすべてを失った。
誰も信じられず国外に逃れた彼女は、名を偽り辺境の地で静かに生きるはずだった――が、そこで出会った青年将軍が、彼女に異常なまでの執着と愛を向け始める。
やがて明らかになる陰謀の真相、そして王都から彼女を探す“元婚約者”の焦燥。
過去を乗り越え、愛を選ぶ彼女の物語は、痛快な逆転劇と甘く濃密な溺愛とともに幕を開ける。
枯渇聖女は婚約破棄され結婚絶対無理ランキング1位の辺境伯に言い寄られる
はなまる
恋愛
らすじ
フレイシアは10歳の頃母と一緒に魔物に遭遇。その時母はかなりの傷を負い亡くなりショックで喋れなくなtったがその時月の精霊の加護を受けて微力ながらも魔法が使えるようになった。
このニルス国では魔力を持っている人間はほとんどいなくて魔物討伐でけがを負った第二王子のジェリク殿下の怪我をほんの少し治せた事からジェリク殿下から聖女として王都に来るように誘われる。
フレイシアは戸惑いながらも淡い恋心を抱きジェリク殿下の申し出を受ける。
そして王都の聖教会で聖女として働くことになりジェリク殿下からも頼られ婚約者にもなってこの6年フレイシアはジェリク殿下の期待に応えようと必死だった。
だが、最近になってジェリクは治癒魔法が使えるカトリーナ公爵令嬢に気持ちを移してしまう。
その前からジェリク殿下の態度に不信感を抱いていたフレイシアは魔力をだんだん失くしていて、ついにジェリクから枯渇聖女と言われ婚約を破棄されおまけに群れ衣を着せられて王都から辺境に追放される事になった。
追放が決まり牢に入れられている間に月の精霊が現れフレイシアの魔力は回復し、翌日、辺境に向かう騎士3名と一緒に荷馬車に乗ってその途中で魔物に遭遇。フレイシアは想像を超える魔力を発揮する。
そんな力を持って辺境に‥
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。少し間が開いてしまいましたがよろしくです。
まったくの空想の異世界のお話。誤字脱字などご不快な点は平にご容赦お願いします。最後までお付き合いいただけると嬉しいです。他のサイトにも投稿しています。
敗戦国の元王子へ 〜私を追放したせいで貴国は我が帝国に負けました。私はもう「敵国の皇后」ですので、頭が高いのではないでしょうか?〜
六角
恋愛
「可愛げがないから婚約破棄だ」 王国の公爵令嬢コーデリアは、その有能さゆえに「鉄の女」と疎まれ、無邪気な聖女を選んだ王太子によって国外追放された。
極寒の国境で凍える彼女を拾ったのは、敵対する帝国の「氷の皇帝」ジークハルト。 「私が求めていたのは、その頭脳だ」 皇帝は彼女の才能を高く評価し、なんと皇后として迎え入れた!
コーデリアは得意の「物流管理」と「実務能力」で帝国を黄金時代へと導き、氷の皇帝から極上の溺愛を受けることに。 一方、彼女を失った王国はインフラが崩壊し、経済が破綻。焦った元婚約者は戦争を仕掛けてくるが、コーデリアの完璧な策の前に為す術なく敗北する。
和平交渉の席、泥まみれで土下座する元王子に対し、美しき皇后は冷ややかに言い放つ。 「頭が高いのではないでしょうか? 私はもう、貴国を支配する帝国の皇后ですので」
これは、捨てられた有能令嬢が、最強のパートナーと共に元祖国を「実務」で叩き潰し、世界一幸せになるまでの爽快な大逆転劇。
婚約破棄は了承済みですので、慰謝料だけ置いていってください
鍛高譚
恋愛
公爵令嬢アナスタシア・オルステッドは、第三王子アレンの婚約者だった。
しかし、アレンは没落貴族の令嬢カリーナと密かに関係を持っていたことが発覚し、彼女を愛していると宣言。アナスタシアとの婚約破棄を告げるが──
「わかりました。でも、それには及びません。すでに婚約は破棄されております」
なんとアナスタシアは、事前に国王へ婚約破棄を申し出ており、すでに了承されていたのだ。
さらに、慰謝料もしっかりと請求済み。
「どうぞご自由に、カリーナ様とご婚約なさってください。でも、慰謝料のお支払いはお忘れなく」
驚愕するアレンを後にし、悠々と去るアナスタシア。
ところが数カ月後、生活に困窮したアレンが、再び彼女のもとへ婚約のやり直しを申し出る。
「呆れたお方ですね。そんな都合のいい話、お受けするわけがないでしょう?」
かつての婚約者の末路に興味もなく、アナスタシアは公爵家の跡取りとして堂々と日々を過ごす。
しかし、王国には彼女を取り巻く新たな陰謀の影が忍び寄っていた。
暗躍する謎の勢力、消える手紙、そして不審な襲撃──。
そんな中、王国軍の若きエリート将校ガブリエルと出会い、アナスタシアは自らの運命に立ち向かう決意を固める。
「私はもう、誰かに振り回されるつもりはありません。この王国の未来も、私自身の未来も、私の手で切り拓きます」
婚約破棄を経て、さらに強く、賢くなった公爵令嬢の痛快ざまぁストーリー!
自らの誇りを貫き、王国を揺るがす陰謀を暴く彼女の華麗なる活躍をお楽しみください。
婚約破棄された悪役令嬢ですが、私の”役目”に気づいたのは冷酷公爵だけでした
ria_alphapolis
恋愛
悪役令嬢と呼ばれ、
王太子から公衆の面前で婚約破棄された令嬢――
彼女は、何も語らぬまま王都を去った。
誰も知らない。
彼女が国を守るため、
あえて嫌われ役を演じ続けていたことを。
すべてを失ったはずの彼女の前に現れたのは、
冷酷無比と噂される公爵。
彼だけが、彼女の行動に違和感を覚え、
やがて“役目”の真実にたどり着く。
これは、
国のために悪役を演じた令嬢が、
役目を終え、
一人の女性として愛されるまでの物語。
老婆令嬢と呼ばれた私ですが、死んで灰になりました。~さあ、華麗なる復讐劇をお見せしましょうか!~
ミィタソ
恋愛
ノブルス子爵家の長女マーガレットは、幼い頃から頭の回転が早く、それでいて勉強を怠らない努力家。さらに、まだ少しも磨かれていないサファイアの原石を彷彿とさせる、深い美しさを秘めていた。
婚約者も決まっており、相手はなんと遥か格上の侯爵家。それも長男である。さらに加えて、王都で噂されるほどの美貌の持ち主らしい。田舎貴族のノブルス子爵家にとって、奇跡に等しい縁談であった。
そして二人は結婚し、いつまでも幸せに暮らしましたとさ……と、なればよかったのだが。
新婚旅行の当日、マーガレットは何者かに殺されてしまった。
しかし、その数日後、マーガレットは生き返ることになる。
全財産を使い、蘇りの秘薬を購入した人物が現れたのだ。
信頼できる仲間と共に復讐を誓い、マーガレットは王国のさらなる闇に踏み込んでいく。
********
展開遅めですが、最後までお付き合いいただければ、びっくりしてもらえるはず!
『お前の顔は見飽きた!』内心ガッツポーズで辺境へ
夏乃みのり
恋愛
「リーナ・フォン・アトラス! 貴様との婚約を破棄する!」
華やかな王宮の夜会で、第一王子ジュリアンに突きつけられた非情な宣告。冤罪を被せられ、冷酷な悪役令嬢として追放を言い渡されたリーナだったが、彼女の内心は……「やったーーー! これでやっとトレーニングに専念できるわ!」と歓喜に震えていた!
地味で無才な私を捨てたことを、どうぞ一生後悔してください。
有賀冬馬
恋愛
「お前のような雑用女、誰にでも代わりはいる」
そう言って私を捨てたディーン様。でも、彼は気づいていなかったのです。公爵家の繁栄を支えていたのは、私の事務作業と薬草の知識だったということに。
追放された辺境の地で、私はようやく自分らしく生きる道を見つけました。無口な辺境伯様に「君がいなければダメだ」と熱烈に求められ、凍っていた心が溶けていく。
やがて王都で居場所をなくし、惨めな姿で私を追いかけてきた元婚約者。
「もう、私の帰る場所はここしかありませんから」
絶望する彼を背に、私は最愛の人と共に歩み出します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる