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第24話 公爵の秘密
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春の陽光が穏やかに王都を包んでいた。
断罪と崩壊の嵐を越え、城下にようやく平和の香りが戻りつつあった。
だが、静けさは時に嵐の前触れでもある。人々が笑いを取り戻すその影で、密やかに動く何者かの気配があった。
新体制が動き始めた王国では、アレンが摂政代行として政務を担っていた。
貴族と民の橋渡しとして、彼の存在は誰よりも重要だった。
王弟ジルベルトが実権を握り、リディアはその補佐を務める形で常にアレンの隣にいた。
ある午後、陽の光が差し込む書庫で、リディアは積み上げられた古文書を整理していた。
王城の地下保管庫から移された資料の中には、前王家に関する記録や、断罪された貴族たちの詳細が記されている。
古い羊皮紙をめくると、一枚の手紙がひらりと床に落ちた。
そこには、確かに見覚えのある字が刻まれていた。
「……これは、アレン様の……?」
手紙の冒頭には、ヴァルディール家の印章、そして署名があった。
しかし、署名の名は「アレン=ヴァルディール」ではない。
そこに記されていたのは「アレン=ヴァルディール=セレンティア」。
読み上げた瞬間、胸にざわめきが広がった。
直後、背後から扉が開く音がした。
「リディア」
振り向くと、そこにアレン本人が立っていた。いつもの穏やかな笑みではなく、少しだけ張り詰めた表情。
「……それを見つけたのですね」
「はい。でも、これは……」
アレンは静かに歩み寄り、落ちた手紙を拾い上げた。
そして椅子に腰を下ろし、ため息をついた。
「隠すつもりはありませんでした。ただ、いつか話すべきときがくると思っていた」
「“セレンティア”……その名は隣国の王家、ですよね?」
「ええ。母がその王家の血筋にあたります」
リディアは息を呑んだ。
「ということは……貴方は、王族……?」
「正確には、レイベル王国の王位継承権を持つ血筋です。もっとも、母がその権を放棄したため、私はヴァルディール家に養子として迎えられた」
「そんな……どうして今まで黙っていたのです」
「貴女を守りたかったからですよ」
アレンの声は低く静かだったが、その奥には長い葛藤が潜んでいた。
「王家の血を引く者に、自由はない。常に政治の道具であり、婚姻も同盟も、国のために決められてしまう。貴女と出会ってから、それを運命のように思いたくなかった」
彼の言葉に、リディアの胸が震えた。
「でも、アレン。貴方がもし王族なら、これから――」
「そう。ジルベルトは知っています。レイベルとの同盟を強めるため、私を国境統治の象徴に据えたいのです。
それは一見、王国の安定を約束する話に見える。だが、私にはわかる。再び“名前”に縛られることになる」
アレンは俯き、その手が軽く震えていた。
「私はもう“役割の鎖”には戻りたくないのです。
かつて貴女が王太子という名前に苦しんだように、私も王族という名に縛られてきた」
リディアは立ち上がり、彼の前に歩み寄った。
「アレン、私は貴方を信じます。血筋がどうであろうと、貴方が私を救ってくれた事実は変わらない」
「ありがとう。けれど……貴女が王家を倒した女として歴史に残るなら、私は“王族の裏切り者”として語られるでしょう」
「それで構いません」
「……え?」
「私たちが同じ罪を負うことは、同じ未来を歩くということです。名も、肩書も、誇りも、すべて並び立って残すのです」
沈黙が続く。外の風がカーテンを揺らし、白い光が二人の影をひとつに重ねた。
アレンが小さく笑った。
「リディア……本当に強くなった」
「貴方のおかげです」
その時、扉の外から急ぎ足の音が近づいた。
「公爵様!」
クラリスが駆け込んでくる。
「国境で反乱の兆しがあると!」
「反乱?」
リディアも息をのむ。
「はい。レイベル国内で、一部の貴族がヴァルディール家の介入を拒んで蜂起したとの報告です!」
「想定より早い……」アレンが立ち上がった。
「セレンティア家を支持する旧臣たちが、私の血を利用して“王位奪還”を唱えているのです」
つまり、アレンを「新たな王」に据えようとする者たちが動いているのだ。
リディアの背筋が凍る。
「まさか、それが……王妃の残党?」
「可能性は高い。彼女は自らの敗北を認めても、策を遺した」
アレンは机の上に手を置いた。
「どうやら、私の秘密は完全に暴かれてしまったようです」
「だからといって、貴方を奪われるわけにはいきません」
リディアの言葉には、かつての氷の面影はなかった。
それは燃えるような信念に満ちていた。
「レイベルに行かせてください」
「無理だ。危険すぎる」
「危険でも構いません。私たちは逃げてばかりではいられない。貴方は“王ではない自分”を守るために戦うのですよ」
「リディア……」
アレンは目を閉じ、長く息を吐いた。
「君がそこまで言うなら、共に行こう。だが、その先に待つものは平穏ではない」
「ええ、覚悟はしています」
二人の視線が交差する。
その深さは、言葉では足りないほどの決意と信頼を宿していた。
出征の令を出した夜、アレンはリディアの部屋を訪ねた。
「眠れませんか?」
「……貴方もでしょう?」
二人は小さなテーブルに向かい、並んで座った。月光が二人を照らす。
「もし、すべてが終わった後、貴方が王として立つことになったら……」
「その時は、貴女に王冠を渡して逃げますよ」
「逃げませんよ」
リディアは笑った。
「どちらが王であってもいい。ただ、私たちが“人として生きる”ことを選べる世界を作る。それを信じています」
彼はその言葉に目を細めた。
まるでその瞬間、過去の傷も未来への不安も、全てが晴れていくようだった。
アレンは立ち上がり、リディアの手を取った。
「それが、私の秘密の最後です。どんな血を持っていようと、私は貴女と共に歩む――休むことなく、生涯を賭けて」
リディアの瞳に涙が溜まる。
「その言葉を、いつか国の前で言ってください」
「約束します」
外では、夜風がゆるやかに街の灯を揺らしていた。
春が終わり、夏の気配が混じる風。
運命は再び二人を試そうとしていた。
この夜が静けさを保つのは、もう少しだけ。
彼らの新しい戦いは、すぐそこに迫っていた。
続く
断罪と崩壊の嵐を越え、城下にようやく平和の香りが戻りつつあった。
だが、静けさは時に嵐の前触れでもある。人々が笑いを取り戻すその影で、密やかに動く何者かの気配があった。
新体制が動き始めた王国では、アレンが摂政代行として政務を担っていた。
貴族と民の橋渡しとして、彼の存在は誰よりも重要だった。
王弟ジルベルトが実権を握り、リディアはその補佐を務める形で常にアレンの隣にいた。
ある午後、陽の光が差し込む書庫で、リディアは積み上げられた古文書を整理していた。
王城の地下保管庫から移された資料の中には、前王家に関する記録や、断罪された貴族たちの詳細が記されている。
古い羊皮紙をめくると、一枚の手紙がひらりと床に落ちた。
そこには、確かに見覚えのある字が刻まれていた。
「……これは、アレン様の……?」
手紙の冒頭には、ヴァルディール家の印章、そして署名があった。
しかし、署名の名は「アレン=ヴァルディール」ではない。
そこに記されていたのは「アレン=ヴァルディール=セレンティア」。
読み上げた瞬間、胸にざわめきが広がった。
直後、背後から扉が開く音がした。
「リディア」
振り向くと、そこにアレン本人が立っていた。いつもの穏やかな笑みではなく、少しだけ張り詰めた表情。
「……それを見つけたのですね」
「はい。でも、これは……」
アレンは静かに歩み寄り、落ちた手紙を拾い上げた。
そして椅子に腰を下ろし、ため息をついた。
「隠すつもりはありませんでした。ただ、いつか話すべきときがくると思っていた」
「“セレンティア”……その名は隣国の王家、ですよね?」
「ええ。母がその王家の血筋にあたります」
リディアは息を呑んだ。
「ということは……貴方は、王族……?」
「正確には、レイベル王国の王位継承権を持つ血筋です。もっとも、母がその権を放棄したため、私はヴァルディール家に養子として迎えられた」
「そんな……どうして今まで黙っていたのです」
「貴女を守りたかったからですよ」
アレンの声は低く静かだったが、その奥には長い葛藤が潜んでいた。
「王家の血を引く者に、自由はない。常に政治の道具であり、婚姻も同盟も、国のために決められてしまう。貴女と出会ってから、それを運命のように思いたくなかった」
彼の言葉に、リディアの胸が震えた。
「でも、アレン。貴方がもし王族なら、これから――」
「そう。ジルベルトは知っています。レイベルとの同盟を強めるため、私を国境統治の象徴に据えたいのです。
それは一見、王国の安定を約束する話に見える。だが、私にはわかる。再び“名前”に縛られることになる」
アレンは俯き、その手が軽く震えていた。
「私はもう“役割の鎖”には戻りたくないのです。
かつて貴女が王太子という名前に苦しんだように、私も王族という名に縛られてきた」
リディアは立ち上がり、彼の前に歩み寄った。
「アレン、私は貴方を信じます。血筋がどうであろうと、貴方が私を救ってくれた事実は変わらない」
「ありがとう。けれど……貴女が王家を倒した女として歴史に残るなら、私は“王族の裏切り者”として語られるでしょう」
「それで構いません」
「……え?」
「私たちが同じ罪を負うことは、同じ未来を歩くということです。名も、肩書も、誇りも、すべて並び立って残すのです」
沈黙が続く。外の風がカーテンを揺らし、白い光が二人の影をひとつに重ねた。
アレンが小さく笑った。
「リディア……本当に強くなった」
「貴方のおかげです」
その時、扉の外から急ぎ足の音が近づいた。
「公爵様!」
クラリスが駆け込んでくる。
「国境で反乱の兆しがあると!」
「反乱?」
リディアも息をのむ。
「はい。レイベル国内で、一部の貴族がヴァルディール家の介入を拒んで蜂起したとの報告です!」
「想定より早い……」アレンが立ち上がった。
「セレンティア家を支持する旧臣たちが、私の血を利用して“王位奪還”を唱えているのです」
つまり、アレンを「新たな王」に据えようとする者たちが動いているのだ。
リディアの背筋が凍る。
「まさか、それが……王妃の残党?」
「可能性は高い。彼女は自らの敗北を認めても、策を遺した」
アレンは机の上に手を置いた。
「どうやら、私の秘密は完全に暴かれてしまったようです」
「だからといって、貴方を奪われるわけにはいきません」
リディアの言葉には、かつての氷の面影はなかった。
それは燃えるような信念に満ちていた。
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「無理だ。危険すぎる」
「危険でも構いません。私たちは逃げてばかりではいられない。貴方は“王ではない自分”を守るために戦うのですよ」
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「ええ、覚悟はしています」
二人の視線が交差する。
その深さは、言葉では足りないほどの決意と信頼を宿していた。
出征の令を出した夜、アレンはリディアの部屋を訪ねた。
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「……貴方もでしょう?」
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彼はその言葉に目を細めた。
まるでその瞬間、過去の傷も未来への不安も、全てが晴れていくようだった。
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リディアの瞳に涙が溜まる。
「その言葉を、いつか国の前で言ってください」
「約束します」
外では、夜風がゆるやかに街の灯を揺らしていた。
春が終わり、夏の気配が混じる風。
運命は再び二人を試そうとしていた。
この夜が静けさを保つのは、もう少しだけ。
彼らの新しい戦いは、すぐそこに迫っていた。
続く
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