30 / 30
第30話 氷の花が咲くとき(完)
しおりを挟む
その年の春は、例年にないほど穏やかで、美しかった。
王都の空には一面の青が広がり、風は柔らかく頬を撫でる。
街のあちこちから笑い声が立ち上り、灯のひとつひとつが生きた心のように輝いていた。
リディア=ヴァルディールは城の北庭を歩いていた。
新しく作られた庭園には、彼女が昔こよなく愛した「氷花」が植えられている。
透明な花弁を持ち、太陽の光を受けると青白い光を放つ希少な花――
王族の婚礼でも使われるほど高貴な花だが、彼女にとっては「過去を映す鏡」でしかなかった。
一度は心が凍り、その氷を溶かして歩いた日々。
そのすべてをこの花に託して、彼女はようやくこの地に植えた。
「リディア」
声が背後から届く。
振り返れば、薄銀の外套を翻して歩いてくるアレンの姿があった。
陽を受けた銀髪が風に舞い、無意識のうちにリディアの胸を震わせる。
「陛下が新しい政令を発しました。すべての身分を越えて、教育を受ける権利が与えられるそうです」
「……やっぱり、時代は変わっていくのですね」
「ええ。貴女の起こした風が、この国の形を変えた」
リディアは小さく首を振った。
「私ではありません。貴方と、人々が変わったのです」
「貴女の信念がなければ、誰もここまで届かなかった」
アレンが穏やかに微笑んだ。その笑顔には、かつての公爵家の威厳ではなく、一人の人としての温もりが宿っている。
「いつの間にか、季節の移り変わりを感じる余裕ができました」
リディアは言った。
「昔は怖かったのです。移ろうものを見つめることが。
何かを愛すれば、それが失われるのが怖くて。だから、凍っていた方が楽だった」
「それでも、貴女は溶けることを選んだ」
「そう。怖くても、もう一度咲きたかったのです」
アレンは花壇の氷花の前に膝をつき、一輪を手に取る。
「この花の名を“冷たさ”の象徴だと思っていた。でも違う。これは過酷な冬を越えて咲く、強さの証ですね」
「ええ。暑さにも寒さにも負けない。それがこの花の本当の意味です」
リディアは指先で花弁をなぞりながら静かに笑った。
「いつの日か、私たちみたいに、この花も人の涙を知るのでしょうね」
沈黙が落ちる。
だがそれは哀しみではなく、心が満ちる静けさだった。
「……アレン。貴方は覚えていますか? 最初の夜会で、殿下によって婚約破棄を告げられた時の私を」
「忘れるはずがありません」
「私、あの時、本当に何も感じませんでした。怒りも悲しみも。
ただ“終わりが来た”というだけ。でも今になって思うのです。あれは始まりだったと」
リディアは微笑みながら天を仰いだ。
「誰かを憎み、誰かを赦し、自分を愛することを知るための始まり――人生は、終わりから始まるんですね」
「君といると、全ての意味が繋がっていく気がします」
彼は優しく手を差し出した。
その掌に迷わずリディアが手を重ねる。
温かさが伝わり、鼓動が重なる。
「リディア。私はこれまで、たくさんの使命を背負い、正義を言葉にしてきた。
でも、正義に疲れたとき、君の声がすべてを取り戻してくれる」
「私の……声?」
「ええ。氷のように静かで、春のように優しい声です。
どんな夜でも、それを聞くと明日が来ると信じられた。
たとえ何を失っても、君がいる限り、私は帰る場所を間違えない」
リディアの頬に涙がこぼれる。
彼女は唇を震わせて微笑み、そっと答えた。
「では、これからは私の声で導きます。貴方の心が迷わぬように」
「そのときは、君の名を何度でも呼びます」
やがて、二人はゆっくりと歩き出した。
風が吹いて、氷花がざわめく。
青い光が揺れて二人の影を包み、庭一面に溶け出した。
その夜、城の塔から見える王都は、かつて見たどの光景よりも静かで、美しかった。
街の灯は星のように瞬き、風に揺れる花の香が広がっていく。
リディアは塔の上に立ち、遠くを見つめた。
「アレン。私、この国が好きです」
「僕も同じです」
「こんなに苦しかったのに、憎みきれない。
泣きながらでも、人を信じたいと思える。それがきっと、この国の優しさなんですね」
「そう思えるのは、君が歩んできた道があるからです」
二人は並び立ち、夜空を見上げた。
無数の星が煌めくその中に、氷花と同じ淡い青の光がひとつ瞬いていた。
アレンが静かに口を開く。
「リディア、これから何があっても、すべてを分かち合って生きよう」
「ええ、約束します」
「涙も、喜びも、恐れも、君と共に」
リディアは頷き、微笑んだ。
「これが、私たちの絆の形ですね」
風が二人の髪を揺らした。
その瞬間、庭の氷花たちが一斉に光を放った。
まるで夜空の星と呼応するように、青白い輝きがあたり一面を包み込む。
その幻想的な光景に、アレンが目を細める。
「まるで祝福のようだ」
「ええ。きっと、この国のすべての命が、私たちに微笑んでくれている」
リディアは手を伸ばし、彼の頬にそっと触れた。
指先から伝わる温度が、胸の奥の氷を完全に溶かしていく。
「ありがとう、アレン。貴方がいたから、私は“私”として生きてこれた」
「僕こそありがとう。君がいたから、未来を信じられた」
そして二人は再び唇を重ねた。
どこか遠くで鐘の音が響く。
王都の夜に、新しい時代を告げる音。
そしてそれは、氷の令嬢が真の春を迎えた証だった。
リディアの頬に、一粒の涙が流れる。
けれどそれは悲しみではなく、幸福の滴。
夜空を見上げると、氷花の花弁のような雪が舞い降りていた。
「奇跡ですね」
「ええ。氷が、春に変わる瞬間……」
二人は見つめ合い、静かに微笑んだ。
――こうして、氷の令嬢と呼ばれた少女は、愛と誇りを携えて新たな時代へと歩き出した。
もう誰の陰にも怯えることなく、誰よりも強く優しく。
その歩みの先に咲く氷の花が、永遠に人々の心を照らし続けることを信じて。
終
王都の空には一面の青が広がり、風は柔らかく頬を撫でる。
街のあちこちから笑い声が立ち上り、灯のひとつひとつが生きた心のように輝いていた。
リディア=ヴァルディールは城の北庭を歩いていた。
新しく作られた庭園には、彼女が昔こよなく愛した「氷花」が植えられている。
透明な花弁を持ち、太陽の光を受けると青白い光を放つ希少な花――
王族の婚礼でも使われるほど高貴な花だが、彼女にとっては「過去を映す鏡」でしかなかった。
一度は心が凍り、その氷を溶かして歩いた日々。
そのすべてをこの花に託して、彼女はようやくこの地に植えた。
「リディア」
声が背後から届く。
振り返れば、薄銀の外套を翻して歩いてくるアレンの姿があった。
陽を受けた銀髪が風に舞い、無意識のうちにリディアの胸を震わせる。
「陛下が新しい政令を発しました。すべての身分を越えて、教育を受ける権利が与えられるそうです」
「……やっぱり、時代は変わっていくのですね」
「ええ。貴女の起こした風が、この国の形を変えた」
リディアは小さく首を振った。
「私ではありません。貴方と、人々が変わったのです」
「貴女の信念がなければ、誰もここまで届かなかった」
アレンが穏やかに微笑んだ。その笑顔には、かつての公爵家の威厳ではなく、一人の人としての温もりが宿っている。
「いつの間にか、季節の移り変わりを感じる余裕ができました」
リディアは言った。
「昔は怖かったのです。移ろうものを見つめることが。
何かを愛すれば、それが失われるのが怖くて。だから、凍っていた方が楽だった」
「それでも、貴女は溶けることを選んだ」
「そう。怖くても、もう一度咲きたかったのです」
アレンは花壇の氷花の前に膝をつき、一輪を手に取る。
「この花の名を“冷たさ”の象徴だと思っていた。でも違う。これは過酷な冬を越えて咲く、強さの証ですね」
「ええ。暑さにも寒さにも負けない。それがこの花の本当の意味です」
リディアは指先で花弁をなぞりながら静かに笑った。
「いつの日か、私たちみたいに、この花も人の涙を知るのでしょうね」
沈黙が落ちる。
だがそれは哀しみではなく、心が満ちる静けさだった。
「……アレン。貴方は覚えていますか? 最初の夜会で、殿下によって婚約破棄を告げられた時の私を」
「忘れるはずがありません」
「私、あの時、本当に何も感じませんでした。怒りも悲しみも。
ただ“終わりが来た”というだけ。でも今になって思うのです。あれは始まりだったと」
リディアは微笑みながら天を仰いだ。
「誰かを憎み、誰かを赦し、自分を愛することを知るための始まり――人生は、終わりから始まるんですね」
「君といると、全ての意味が繋がっていく気がします」
彼は優しく手を差し出した。
その掌に迷わずリディアが手を重ねる。
温かさが伝わり、鼓動が重なる。
「リディア。私はこれまで、たくさんの使命を背負い、正義を言葉にしてきた。
でも、正義に疲れたとき、君の声がすべてを取り戻してくれる」
「私の……声?」
「ええ。氷のように静かで、春のように優しい声です。
どんな夜でも、それを聞くと明日が来ると信じられた。
たとえ何を失っても、君がいる限り、私は帰る場所を間違えない」
リディアの頬に涙がこぼれる。
彼女は唇を震わせて微笑み、そっと答えた。
「では、これからは私の声で導きます。貴方の心が迷わぬように」
「そのときは、君の名を何度でも呼びます」
やがて、二人はゆっくりと歩き出した。
風が吹いて、氷花がざわめく。
青い光が揺れて二人の影を包み、庭一面に溶け出した。
その夜、城の塔から見える王都は、かつて見たどの光景よりも静かで、美しかった。
街の灯は星のように瞬き、風に揺れる花の香が広がっていく。
リディアは塔の上に立ち、遠くを見つめた。
「アレン。私、この国が好きです」
「僕も同じです」
「こんなに苦しかったのに、憎みきれない。
泣きながらでも、人を信じたいと思える。それがきっと、この国の優しさなんですね」
「そう思えるのは、君が歩んできた道があるからです」
二人は並び立ち、夜空を見上げた。
無数の星が煌めくその中に、氷花と同じ淡い青の光がひとつ瞬いていた。
アレンが静かに口を開く。
「リディア、これから何があっても、すべてを分かち合って生きよう」
「ええ、約束します」
「涙も、喜びも、恐れも、君と共に」
リディアは頷き、微笑んだ。
「これが、私たちの絆の形ですね」
風が二人の髪を揺らした。
その瞬間、庭の氷花たちが一斉に光を放った。
まるで夜空の星と呼応するように、青白い輝きがあたり一面を包み込む。
その幻想的な光景に、アレンが目を細める。
「まるで祝福のようだ」
「ええ。きっと、この国のすべての命が、私たちに微笑んでくれている」
リディアは手を伸ばし、彼の頬にそっと触れた。
指先から伝わる温度が、胸の奥の氷を完全に溶かしていく。
「ありがとう、アレン。貴方がいたから、私は“私”として生きてこれた」
「僕こそありがとう。君がいたから、未来を信じられた」
そして二人は再び唇を重ねた。
どこか遠くで鐘の音が響く。
王都の夜に、新しい時代を告げる音。
そしてそれは、氷の令嬢が真の春を迎えた証だった。
リディアの頬に、一粒の涙が流れる。
けれどそれは悲しみではなく、幸福の滴。
夜空を見上げると、氷花の花弁のような雪が舞い降りていた。
「奇跡ですね」
「ええ。氷が、春に変わる瞬間……」
二人は見つめ合い、静かに微笑んだ。
――こうして、氷の令嬢と呼ばれた少女は、愛と誇りを携えて新たな時代へと歩き出した。
もう誰の陰にも怯えることなく、誰よりも強く優しく。
その歩みの先に咲く氷の花が、永遠に人々の心を照らし続けることを信じて。
終
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
枯渇聖女は婚約破棄され結婚絶対無理ランキング1位の辺境伯に言い寄られる
はなまる
恋愛
らすじ
フレイシアは10歳の頃母と一緒に魔物に遭遇。その時母はかなりの傷を負い亡くなりショックで喋れなくなtったがその時月の精霊の加護を受けて微力ながらも魔法が使えるようになった。
このニルス国では魔力を持っている人間はほとんどいなくて魔物討伐でけがを負った第二王子のジェリク殿下の怪我をほんの少し治せた事からジェリク殿下から聖女として王都に来るように誘われる。
フレイシアは戸惑いながらも淡い恋心を抱きジェリク殿下の申し出を受ける。
そして王都の聖教会で聖女として働くことになりジェリク殿下からも頼られ婚約者にもなってこの6年フレイシアはジェリク殿下の期待に応えようと必死だった。
だが、最近になってジェリクは治癒魔法が使えるカトリーナ公爵令嬢に気持ちを移してしまう。
その前からジェリク殿下の態度に不信感を抱いていたフレイシアは魔力をだんだん失くしていて、ついにジェリクから枯渇聖女と言われ婚約を破棄されおまけに群れ衣を着せられて王都から辺境に追放される事になった。
追放が決まり牢に入れられている間に月の精霊が現れフレイシアの魔力は回復し、翌日、辺境に向かう騎士3名と一緒に荷馬車に乗ってその途中で魔物に遭遇。フレイシアは想像を超える魔力を発揮する。
そんな力を持って辺境に‥
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。少し間が開いてしまいましたがよろしくです。
まったくの空想の異世界のお話。誤字脱字などご不快な点は平にご容赦お願いします。最後までお付き合いいただけると嬉しいです。他のサイトにも投稿しています。
婚約破棄されたはずなのに、溺愛が止まりません!~断罪された令嬢は第二の人生で真実の愛を手に入れる~
sika
恋愛
社交界で名高い公爵令嬢・アイリスは、婚約者である王太子に冤罪をでっち上げられ、婚約破棄と同時にすべてを失った。
誰も信じられず国外に逃れた彼女は、名を偽り辺境の地で静かに生きるはずだった――が、そこで出会った青年将軍が、彼女に異常なまでの執着と愛を向け始める。
やがて明らかになる陰謀の真相、そして王都から彼女を探す“元婚約者”の焦燥。
過去を乗り越え、愛を選ぶ彼女の物語は、痛快な逆転劇と甘く濃密な溺愛とともに幕を開ける。
敗戦国の元王子へ 〜私を追放したせいで貴国は我が帝国に負けました。私はもう「敵国の皇后」ですので、頭が高いのではないでしょうか?〜
六角
恋愛
「可愛げがないから婚約破棄だ」 王国の公爵令嬢コーデリアは、その有能さゆえに「鉄の女」と疎まれ、無邪気な聖女を選んだ王太子によって国外追放された。
極寒の国境で凍える彼女を拾ったのは、敵対する帝国の「氷の皇帝」ジークハルト。 「私が求めていたのは、その頭脳だ」 皇帝は彼女の才能を高く評価し、なんと皇后として迎え入れた!
コーデリアは得意の「物流管理」と「実務能力」で帝国を黄金時代へと導き、氷の皇帝から極上の溺愛を受けることに。 一方、彼女を失った王国はインフラが崩壊し、経済が破綻。焦った元婚約者は戦争を仕掛けてくるが、コーデリアの完璧な策の前に為す術なく敗北する。
和平交渉の席、泥まみれで土下座する元王子に対し、美しき皇后は冷ややかに言い放つ。 「頭が高いのではないでしょうか? 私はもう、貴国を支配する帝国の皇后ですので」
これは、捨てられた有能令嬢が、最強のパートナーと共に元祖国を「実務」で叩き潰し、世界一幸せになるまでの爽快な大逆転劇。
婚約破棄された悪役令嬢ですが、私の”役目”に気づいたのは冷酷公爵だけでした
ria_alphapolis
恋愛
悪役令嬢と呼ばれ、
王太子から公衆の面前で婚約破棄された令嬢――
彼女は、何も語らぬまま王都を去った。
誰も知らない。
彼女が国を守るため、
あえて嫌われ役を演じ続けていたことを。
すべてを失ったはずの彼女の前に現れたのは、
冷酷無比と噂される公爵。
彼だけが、彼女の行動に違和感を覚え、
やがて“役目”の真実にたどり着く。
これは、
国のために悪役を演じた令嬢が、
役目を終え、
一人の女性として愛されるまでの物語。
婚約破棄は了承済みですので、慰謝料だけ置いていってください
鍛高譚
恋愛
公爵令嬢アナスタシア・オルステッドは、第三王子アレンの婚約者だった。
しかし、アレンは没落貴族の令嬢カリーナと密かに関係を持っていたことが発覚し、彼女を愛していると宣言。アナスタシアとの婚約破棄を告げるが──
「わかりました。でも、それには及びません。すでに婚約は破棄されております」
なんとアナスタシアは、事前に国王へ婚約破棄を申し出ており、すでに了承されていたのだ。
さらに、慰謝料もしっかりと請求済み。
「どうぞご自由に、カリーナ様とご婚約なさってください。でも、慰謝料のお支払いはお忘れなく」
驚愕するアレンを後にし、悠々と去るアナスタシア。
ところが数カ月後、生活に困窮したアレンが、再び彼女のもとへ婚約のやり直しを申し出る。
「呆れたお方ですね。そんな都合のいい話、お受けするわけがないでしょう?」
かつての婚約者の末路に興味もなく、アナスタシアは公爵家の跡取りとして堂々と日々を過ごす。
しかし、王国には彼女を取り巻く新たな陰謀の影が忍び寄っていた。
暗躍する謎の勢力、消える手紙、そして不審な襲撃──。
そんな中、王国軍の若きエリート将校ガブリエルと出会い、アナスタシアは自らの運命に立ち向かう決意を固める。
「私はもう、誰かに振り回されるつもりはありません。この王国の未来も、私自身の未来も、私の手で切り拓きます」
婚約破棄を経て、さらに強く、賢くなった公爵令嬢の痛快ざまぁストーリー!
自らの誇りを貫き、王国を揺るがす陰謀を暴く彼女の華麗なる活躍をお楽しみください。
地味で無才な私を捨てたことを、どうぞ一生後悔してください。
有賀冬馬
恋愛
「お前のような雑用女、誰にでも代わりはいる」
そう言って私を捨てたディーン様。でも、彼は気づいていなかったのです。公爵家の繁栄を支えていたのは、私の事務作業と薬草の知識だったということに。
追放された辺境の地で、私はようやく自分らしく生きる道を見つけました。無口な辺境伯様に「君がいなければダメだ」と熱烈に求められ、凍っていた心が溶けていく。
やがて王都で居場所をなくし、惨めな姿で私を追いかけてきた元婚約者。
「もう、私の帰る場所はここしかありませんから」
絶望する彼を背に、私は最愛の人と共に歩み出します。
『お前の顔は見飽きた!』内心ガッツポーズで辺境へ
夏乃みのり
恋愛
「リーナ・フォン・アトラス! 貴様との婚約を破棄する!」
華やかな王宮の夜会で、第一王子ジュリアンに突きつけられた非情な宣告。冤罪を被せられ、冷酷な悪役令嬢として追放を言い渡されたリーナだったが、彼女の内心は……「やったーーー! これでやっとトレーニングに専念できるわ!」と歓喜に震えていた!
追放されましたが、辺境で土壌改革をしたら領民からの感謝が止まりません。~今更戻ってきてと言われても、王都の地盤はもうボロボロですよ?~
水上
恋愛
【全11話完結】
「君は泥臭くて可愛くない」と婚約破棄されたセレナ。
そんな王太子に見切りをつけ、彼女は辺境へ。
そこで待っていたのは、強面だけど実は過保護な辺境伯だった。
セレナは持ち前の知識と技術で不毛の大地を大改革。
荒野は豊作、領民は大歓喜。
一方、彼女を追放した王都は、特産品のワインが作れなくなったり、土壌が腐って悪臭を放ったり、他国との同盟に亀裂が入り始めたりと大惨事に。
戻ってきてと縋られても、もう手遅れですよ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる