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1話 婚約破棄の宣告
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1話 婚約破棄の宣告
王宮の大広間1話 婚約破棄の宣告
王宮の大広間は、祝祭前夜のようなざわめきに満ちていた。
だが、その中心に立つ王太子エドワード・レグノードの表情は、どこか陶酔しているようで、異様だった。
「皆に集まってもらったのは他でもない」
彼は私――ロザリー・フォン・アーデンを一瞥し、そして隣に立つ少女へと視線を移す。淡い金髪に白い法衣。慎ましげに伏せた瞳は、か弱くも清らかに見えた。
「この少女、セシリア・ブランシュこそが、神に選ばれし“真の聖女”だ」
どよめきが走る。
貴族たちの視線が、好奇と期待、そして侮蔑を混ぜて私に突き刺さった。
「そして――」
エドワードは一拍置き、はっきりと告げる。
「ロザリー・フォン・アーデン。
君との婚約を、ここに破棄する」
空気が凍りついた。
誰かが息を呑む音が、やけに大きく響いた気がした。
私はゆっくりと瞬きをし、王太子を見つめ返す。胸の内に浮かんだのは、怒りでも悲しみでもない。
――ああ、ついに来たのね。
それだけだった。
「理由は明白だ」
エドワードは声を張り上げる。
「君は冷たい。計算高く、愛というものがない。
王太子妃に必要なのは、国を数字で見る女ではなく、民に寄り添い、神の声を聴ける聖女だ!」
その言葉に、セシリアが小さく首を振った。
「エドワード様……そんな……。
ロザリー様を悪く言うつもりは……」
そう言いながら、彼女はちらりと私を見て、すぐに視線を伏せた。
――見事な仕草だと思った。無垢を装うには、十分すぎるほど。
「遠慮はいらない、セシリア。君は正しい」
王太子はそう言って、再び私を睨みつける。
「ロザリー。君はもう不要だ。
王太子妃としても、人としてもな」
その瞬間、何人かの貴族が安堵したように息をついたのがわかった。
私が“邪魔”だった者たちだ。
私は静かに一礼した。
「……承知いたしました」
大広間が、再びざわめく。
反論も、涙も、縋る言葉もないことが、かえって不気味だったのだろう。
「異議はないのか?」
エドワードが眉をひそめる。
「ありませんわ。
王太子殿下のお気持ちが、そこまで固いのでしたら」
私は背筋を伸ばし、穏やかな声で続けた。
「ただし、一つだけ。
婚約破棄に伴い、私がこれまで担当しておりましたすべての業務――
財政調整、外交文書の事前精査、貴族間調停、ならびに王太子妃教育の補佐。
これら一切から、正式に退かせていただきます」
一瞬、静寂。
「……は?」
間の抜けた声を出したのは、エドワードだった。
「何を言っている。そんなもの、婚約者なら当然――」
「婚約者ではなくなりましたので」
私は、にこりと微笑んだ。
「“当然”ではありませんわね?」
空気が、ひりついた。
「心配なさらずとも」
私はさらに一礼し、言葉を重ねる。
「聖女様がいらっしゃるのでしょう?
神に選ばれたお方がいれば、国政など滞りなく回るはずですわ」
皮肉ではない。
事実を述べただけだ。
王太子は一瞬、言葉に詰まったが、すぐに鼻で笑った。
「強がりだな。
君がいなくても、国は何も困らない」
「ええ。そうでしょうとも」
私はそう答え、背を向けた。
この瞬間から、私は王宮の人間ではない。
責任も、義務も、忠誠も――すべて終わり。
背後で、誰かが囁く。
「負け犬ね」
「今さら後悔しても遅いわ」
けれど私は、足取りを緩めなかった。
――いいえ。
負けたのではありません。
“手を引いただけ”ですわ。
そして、
私が手を引いた場所から、
この国は、静かに崩れ始める。
それを、彼らはまだ知らない。は、祝祭前夜のようなざわめきに満ちていた。
だが、その中心に立つ王太子エドワード・レグノードの表情は、どこか陶酔しているようで、異様だった。
「皆に集まってもらったのは他でもない」
彼は私――ロザリー・フォン・アーデンを一瞥し、そして隣に立つ少女へと視線を移す。淡い金髪に白い法衣。慎ましげに伏せた瞳は、か弱くも清らかに見えた。
「この少女、セシリア・ブランシュこそが、神に選ばれし“真の聖女”だ」
どよめきが走る。
貴族たちの視線が、好奇と期待、そして侮蔑を混ぜて私に突き刺さった。
「そして――」
エドワードは一拍置き、はっきりと告げる。
「ロザリー・フォン・アーデン。
君との婚約を、ここに破棄する」
空気が凍りついた。
誰かが息を呑む音が、やけに大きく響いた気がした。
私はゆっくりと瞬きをし、王太子を見つめ返す。胸の内に浮かんだのは、怒りでも悲しみでもない。
――ああ、ついに来たのね。
それだけだった。
「理由は明白だ」
エドワードは声を張り上げる。
「君は冷たい。計算高く、愛というものがない。
王太子妃に必要なのは、国を数字で見る女ではなく、民に寄り添い、神の声を聴ける聖女だ!」
その言葉に、セシリアが小さく首を振った。
「エドワード様……そんな……。
ロザリー様を悪く言うつもりは……」
そう言いながら、彼女はちらりと私を見て、すぐに視線を伏せた。
――見事な仕草だと思った。無垢を装うには、十分すぎるほど。
「遠慮はいらない、セシリア。君は正しい」
王太子はそう言って、再び私を睨みつける。
「ロザリー。君はもう不要だ。
王太子妃としても、人としてもな」
その瞬間、何人かの貴族が安堵したように息をついたのがわかった。
私が“邪魔”だった者たちだ。
私は静かに一礼した。
「……承知いたしました」
大広間が、再びざわめく。
反論も、涙も、縋る言葉もないことが、かえって不気味だったのだろう。
「異議はないのか?」
エドワードが眉をひそめる。
「ありませんわ。
王太子殿下のお気持ちが、そこまで固いのでしたら」
私は背筋を伸ばし、穏やかな声で続けた。
「ただし、一つだけ。
婚約破棄に伴い、私がこれまで担当しておりましたすべての業務――
財政調整、外交文書の事前精査、貴族間調停、ならびに王太子妃教育の補佐。
これら一切から、正式に退かせていただきます」
一瞬、静寂。
「……は?」
間の抜けた声を出したのは、エドワードだった。
「何を言っている。そんなもの、婚約者なら当然――」
「婚約者ではなくなりましたので」
私は、にこりと微笑んだ。
「“当然”ではありませんわね?」
空気が、ひりついた。
「心配なさらずとも」
私はさらに一礼し、言葉を重ねる。
「聖女様がいらっしゃるのでしょう?
神に選ばれたお方がいれば、国政など滞りなく回るはずですわ」
皮肉ではない。
事実を述べただけだ。
王太子は一瞬、言葉に詰まったが、すぐに鼻で笑った。
「強がりだな。
君がいなくても、国は何も困らない」
「ええ。そうでしょうとも」
私はそう答え、背を向けた。
この瞬間から、私は王宮の人間ではない。
責任も、義務も、忠誠も――すべて終わり。
背後で、誰かが囁く。
「負け犬ね」
「今さら後悔しても遅いわ」
けれど私は、足取りを緩めなかった。
――いいえ。
負けたのではありません。
“手を引いただけ”ですわ。
そして、
私が手を引いた場所から、
この国は、静かに崩れ始める。
それを、彼らはまだ知らない。
王宮の大広間1話 婚約破棄の宣告
王宮の大広間は、祝祭前夜のようなざわめきに満ちていた。
だが、その中心に立つ王太子エドワード・レグノードの表情は、どこか陶酔しているようで、異様だった。
「皆に集まってもらったのは他でもない」
彼は私――ロザリー・フォン・アーデンを一瞥し、そして隣に立つ少女へと視線を移す。淡い金髪に白い法衣。慎ましげに伏せた瞳は、か弱くも清らかに見えた。
「この少女、セシリア・ブランシュこそが、神に選ばれし“真の聖女”だ」
どよめきが走る。
貴族たちの視線が、好奇と期待、そして侮蔑を混ぜて私に突き刺さった。
「そして――」
エドワードは一拍置き、はっきりと告げる。
「ロザリー・フォン・アーデン。
君との婚約を、ここに破棄する」
空気が凍りついた。
誰かが息を呑む音が、やけに大きく響いた気がした。
私はゆっくりと瞬きをし、王太子を見つめ返す。胸の内に浮かんだのは、怒りでも悲しみでもない。
――ああ、ついに来たのね。
それだけだった。
「理由は明白だ」
エドワードは声を張り上げる。
「君は冷たい。計算高く、愛というものがない。
王太子妃に必要なのは、国を数字で見る女ではなく、民に寄り添い、神の声を聴ける聖女だ!」
その言葉に、セシリアが小さく首を振った。
「エドワード様……そんな……。
ロザリー様を悪く言うつもりは……」
そう言いながら、彼女はちらりと私を見て、すぐに視線を伏せた。
――見事な仕草だと思った。無垢を装うには、十分すぎるほど。
「遠慮はいらない、セシリア。君は正しい」
王太子はそう言って、再び私を睨みつける。
「ロザリー。君はもう不要だ。
王太子妃としても、人としてもな」
その瞬間、何人かの貴族が安堵したように息をついたのがわかった。
私が“邪魔”だった者たちだ。
私は静かに一礼した。
「……承知いたしました」
大広間が、再びざわめく。
反論も、涙も、縋る言葉もないことが、かえって不気味だったのだろう。
「異議はないのか?」
エドワードが眉をひそめる。
「ありませんわ。
王太子殿下のお気持ちが、そこまで固いのでしたら」
私は背筋を伸ばし、穏やかな声で続けた。
「ただし、一つだけ。
婚約破棄に伴い、私がこれまで担当しておりましたすべての業務――
財政調整、外交文書の事前精査、貴族間調停、ならびに王太子妃教育の補佐。
これら一切から、正式に退かせていただきます」
一瞬、静寂。
「……は?」
間の抜けた声を出したのは、エドワードだった。
「何を言っている。そんなもの、婚約者なら当然――」
「婚約者ではなくなりましたので」
私は、にこりと微笑んだ。
「“当然”ではありませんわね?」
空気が、ひりついた。
「心配なさらずとも」
私はさらに一礼し、言葉を重ねる。
「聖女様がいらっしゃるのでしょう?
神に選ばれたお方がいれば、国政など滞りなく回るはずですわ」
皮肉ではない。
事実を述べただけだ。
王太子は一瞬、言葉に詰まったが、すぐに鼻で笑った。
「強がりだな。
君がいなくても、国は何も困らない」
「ええ。そうでしょうとも」
私はそう答え、背を向けた。
この瞬間から、私は王宮の人間ではない。
責任も、義務も、忠誠も――すべて終わり。
背後で、誰かが囁く。
「負け犬ね」
「今さら後悔しても遅いわ」
けれど私は、足取りを緩めなかった。
――いいえ。
負けたのではありません。
“手を引いただけ”ですわ。
そして、
私が手を引いた場所から、
この国は、静かに崩れ始める。
それを、彼らはまだ知らない。は、祝祭前夜のようなざわめきに満ちていた。
だが、その中心に立つ王太子エドワード・レグノードの表情は、どこか陶酔しているようで、異様だった。
「皆に集まってもらったのは他でもない」
彼は私――ロザリー・フォン・アーデンを一瞥し、そして隣に立つ少女へと視線を移す。淡い金髪に白い法衣。慎ましげに伏せた瞳は、か弱くも清らかに見えた。
「この少女、セシリア・ブランシュこそが、神に選ばれし“真の聖女”だ」
どよめきが走る。
貴族たちの視線が、好奇と期待、そして侮蔑を混ぜて私に突き刺さった。
「そして――」
エドワードは一拍置き、はっきりと告げる。
「ロザリー・フォン・アーデン。
君との婚約を、ここに破棄する」
空気が凍りついた。
誰かが息を呑む音が、やけに大きく響いた気がした。
私はゆっくりと瞬きをし、王太子を見つめ返す。胸の内に浮かんだのは、怒りでも悲しみでもない。
――ああ、ついに来たのね。
それだけだった。
「理由は明白だ」
エドワードは声を張り上げる。
「君は冷たい。計算高く、愛というものがない。
王太子妃に必要なのは、国を数字で見る女ではなく、民に寄り添い、神の声を聴ける聖女だ!」
その言葉に、セシリアが小さく首を振った。
「エドワード様……そんな……。
ロザリー様を悪く言うつもりは……」
そう言いながら、彼女はちらりと私を見て、すぐに視線を伏せた。
――見事な仕草だと思った。無垢を装うには、十分すぎるほど。
「遠慮はいらない、セシリア。君は正しい」
王太子はそう言って、再び私を睨みつける。
「ロザリー。君はもう不要だ。
王太子妃としても、人としてもな」
その瞬間、何人かの貴族が安堵したように息をついたのがわかった。
私が“邪魔”だった者たちだ。
私は静かに一礼した。
「……承知いたしました」
大広間が、再びざわめく。
反論も、涙も、縋る言葉もないことが、かえって不気味だったのだろう。
「異議はないのか?」
エドワードが眉をひそめる。
「ありませんわ。
王太子殿下のお気持ちが、そこまで固いのでしたら」
私は背筋を伸ばし、穏やかな声で続けた。
「ただし、一つだけ。
婚約破棄に伴い、私がこれまで担当しておりましたすべての業務――
財政調整、外交文書の事前精査、貴族間調停、ならびに王太子妃教育の補佐。
これら一切から、正式に退かせていただきます」
一瞬、静寂。
「……は?」
間の抜けた声を出したのは、エドワードだった。
「何を言っている。そんなもの、婚約者なら当然――」
「婚約者ではなくなりましたので」
私は、にこりと微笑んだ。
「“当然”ではありませんわね?」
空気が、ひりついた。
「心配なさらずとも」
私はさらに一礼し、言葉を重ねる。
「聖女様がいらっしゃるのでしょう?
神に選ばれたお方がいれば、国政など滞りなく回るはずですわ」
皮肉ではない。
事実を述べただけだ。
王太子は一瞬、言葉に詰まったが、すぐに鼻で笑った。
「強がりだな。
君がいなくても、国は何も困らない」
「ええ。そうでしょうとも」
私はそう答え、背を向けた。
この瞬間から、私は王宮の人間ではない。
責任も、義務も、忠誠も――すべて終わり。
背後で、誰かが囁く。
「負け犬ね」
「今さら後悔しても遅いわ」
けれど私は、足取りを緩めなかった。
――いいえ。
負けたのではありません。
“手を引いただけ”ですわ。
そして、
私が手を引いた場所から、
この国は、静かに崩れ始める。
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