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第9話 ボッチvs大ムカデ
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ムカデと言っても機械質だから忌避感はそこまでない。虫が苦手な女性は多いから、そういった面でも敵を全て機械にしたのは正解だね。
ムカデちゃんの突進を飛んで回避、スラスターで姿勢制御しつつ頭部に弾丸を3発ぶち込む。
頭部の耐久値が3%ぐらい減ったかな? 残り97%。あと97発ぶち込めば倒せる。
「くるか」
ムカデちゃんが距離を取り、口の大砲に紫色のエネルギーを走らせる。
装填時間3秒。僕に向かって紫のエネルギー体が放たれる。球形のエネルギー体だ。1撃喰らえば吹き飛ぶだろうけど、足が遅いし簡単に避けられる。横に飛んで射線から逸れ、そのまま直進しつつ右手に持ったコルガバで頭部の耐久値を削る。
スナイパーは装甲値が低い。攻撃は絶対に喰らっちゃダメだ。
「ギギィ!!」
甲高い鳴き声と共にムカデちゃんが砂に潜る。
視界端のMAPからムカデちゃんのアイコンが消えた。
「あらら、隠れちゃった」
地響きが近づいてくる。スラスターを使って地響きの発生源から遠ざかる。ゴォン! と地響きの中心からムカデちゃんが飛び出て上に向かって胴体を伸ばしていく。ムカデちゃんの頭が太陽と重なる。
(光が被って口の大砲が見えない……!)
15mの高さに頭を置いたムカデちゃんは口からビームを吐く。ビームの足は速く、右腕に掠らせてしまった。
「やられた」
ダメージは大したことない。問題は、今の攻撃で生じた状態異常だ。
ポイズンウィルス。一定時間毎にダメージが入るバグ。スペースガールの体には部位毎に耐久値、他のゲームで言うところのHPが設定されているのだが、右腕の耐久値がみるみる減っていく。
(右手を失うとダメージ効率かなり落ちる。止まれ……止まれ!)
右腕の耐久残り1%で減少が止まる。どうやらポイズンダメージで耐久値が0になることは無いようだ。
掠り傷ですらこれか。
「……いいね、ギリギリの戦い……やっぱりゲームはこうじゃなくちゃ」
M1911を右手に、アーミーナイフを左手に装備し、ムカデちゃんに立ち向かう。
---
プレイヤーネーム・シーナは『スペース・ステーション ch2921』であるスペースガールを探していた。
「ここにもいませんか。初心者と言っていたのでこの辺りのchにいるはずですけど」
『スペース・ステーション』はプレイヤー数の増加につれ、運営の手によって増加していく。chは1から始まり、現在では2922まで増加している。
『ちょっとシーナ! Ch2920にもいないんだけど!』
『シーナっち、ch2922もハズレだよ~』
「了解です」
フレンドと通話しつつ、シーナは捜索を進める。
『つーかさ、マジでそのスナイパー、こんなに時間かけて探す価値あるわけ?』
「あります。私は確かに見ました……彼女が流星に弾を当てる瞬間をね」
『すっごーい! しかも初心者なんでしょ?』
『やっぱおかしいって! 初心者が月面にいるわけないじゃん!』
そう、おかしい。そこはシーナも同感だ。
月は超高難易度プラネット。初心者がそこに至るのは実質不可能と言っていい。初心者が行く意味もない。行ったところで白い流星か機世獣に瞬殺されるだけ。
だけどシーナは確かに相手のレベルが1なことを確認したし、立ち振る舞いに嘘があるようにも見えなかった。あそこでシーナを騙す必要もない。
確かにあの月面にはレベル1のスナイパーが居て、しかもそのスナイパーは白い流星に弾丸を当てたのだ。あの流星の如き速度の存在に。
「とにかく、あれだけセンスのあるスナイパーはいません。我々のチームには彼女が必要です」
『スナイパーは欲しいよね~。このチーム射撃能力低いし』
「そうですね。約1名5m先の的を外す方が居ますからね』
『うっ……! はいはいわかったわよ! でもあと1時間で手がかり0だったら私はやめるからね!』
「……ええ。それで構いません」
手がかりが無さ過ぎる。
容姿は自動録画機能で撮影し、すでにフレンドと共有済み。名前の『シキ』も共有済み。だけど肝心のプレイヤーIDがわからない。プレイヤーIDさえわかれば探す術は多数存在するが、それが無いと探しようがない。
「そうだ、シップ・ドックの履歴を探ってみますか」
シーナはシップ・ドックへ足を運び、ガイド・ガールの1人から宇宙船の使用履歴を見せてもらう。
プレイヤー名・プレイヤーID・目的地・宇宙船着陸座標がズラリと並ぶ。ちなみにこれらの履歴は設定で残さないようにもできるし後から消去も可能だ。というか、普通は履歴を消す。
だが初心者ならばそれらの設定をしていない可能性がある。
「ビンゴですね。シキ……4時間前、砂の惑星に飛んでいる。違うシキの可能性もありますが、これに賭けるしかない」
シーナはフレンド2人に連絡し、3人乗りの宇宙船の準備を始めた。
――――――あとがき――――――
ムカデちゃんは素のステルス性が100で、砂に潜るとステルス性が倍になります。なのでレーダー値が200以上だと砂の中に潜られてもレーダーで探知可能デス。ちなみに自機のレーダー値と対象のステルス性がイコールだった場合はレーダーに対象のアイコンが映ります。同じ値だとレーダー優勢なのです。
ムカデちゃんの突進を飛んで回避、スラスターで姿勢制御しつつ頭部に弾丸を3発ぶち込む。
頭部の耐久値が3%ぐらい減ったかな? 残り97%。あと97発ぶち込めば倒せる。
「くるか」
ムカデちゃんが距離を取り、口の大砲に紫色のエネルギーを走らせる。
装填時間3秒。僕に向かって紫のエネルギー体が放たれる。球形のエネルギー体だ。1撃喰らえば吹き飛ぶだろうけど、足が遅いし簡単に避けられる。横に飛んで射線から逸れ、そのまま直進しつつ右手に持ったコルガバで頭部の耐久値を削る。
スナイパーは装甲値が低い。攻撃は絶対に喰らっちゃダメだ。
「ギギィ!!」
甲高い鳴き声と共にムカデちゃんが砂に潜る。
視界端のMAPからムカデちゃんのアイコンが消えた。
「あらら、隠れちゃった」
地響きが近づいてくる。スラスターを使って地響きの発生源から遠ざかる。ゴォン! と地響きの中心からムカデちゃんが飛び出て上に向かって胴体を伸ばしていく。ムカデちゃんの頭が太陽と重なる。
(光が被って口の大砲が見えない……!)
15mの高さに頭を置いたムカデちゃんは口からビームを吐く。ビームの足は速く、右腕に掠らせてしまった。
「やられた」
ダメージは大したことない。問題は、今の攻撃で生じた状態異常だ。
ポイズンウィルス。一定時間毎にダメージが入るバグ。スペースガールの体には部位毎に耐久値、他のゲームで言うところのHPが設定されているのだが、右腕の耐久値がみるみる減っていく。
(右手を失うとダメージ効率かなり落ちる。止まれ……止まれ!)
右腕の耐久残り1%で減少が止まる。どうやらポイズンダメージで耐久値が0になることは無いようだ。
掠り傷ですらこれか。
「……いいね、ギリギリの戦い……やっぱりゲームはこうじゃなくちゃ」
M1911を右手に、アーミーナイフを左手に装備し、ムカデちゃんに立ち向かう。
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プレイヤーネーム・シーナは『スペース・ステーション ch2921』であるスペースガールを探していた。
「ここにもいませんか。初心者と言っていたのでこの辺りのchにいるはずですけど」
『スペース・ステーション』はプレイヤー数の増加につれ、運営の手によって増加していく。chは1から始まり、現在では2922まで増加している。
『ちょっとシーナ! Ch2920にもいないんだけど!』
『シーナっち、ch2922もハズレだよ~』
「了解です」
フレンドと通話しつつ、シーナは捜索を進める。
『つーかさ、マジでそのスナイパー、こんなに時間かけて探す価値あるわけ?』
「あります。私は確かに見ました……彼女が流星に弾を当てる瞬間をね」
『すっごーい! しかも初心者なんでしょ?』
『やっぱおかしいって! 初心者が月面にいるわけないじゃん!』
そう、おかしい。そこはシーナも同感だ。
月は超高難易度プラネット。初心者がそこに至るのは実質不可能と言っていい。初心者が行く意味もない。行ったところで白い流星か機世獣に瞬殺されるだけ。
だけどシーナは確かに相手のレベルが1なことを確認したし、立ち振る舞いに嘘があるようにも見えなかった。あそこでシーナを騙す必要もない。
確かにあの月面にはレベル1のスナイパーが居て、しかもそのスナイパーは白い流星に弾丸を当てたのだ。あの流星の如き速度の存在に。
「とにかく、あれだけセンスのあるスナイパーはいません。我々のチームには彼女が必要です」
『スナイパーは欲しいよね~。このチーム射撃能力低いし』
「そうですね。約1名5m先の的を外す方が居ますからね』
『うっ……! はいはいわかったわよ! でもあと1時間で手がかり0だったら私はやめるからね!』
「……ええ。それで構いません」
手がかりが無さ過ぎる。
容姿は自動録画機能で撮影し、すでにフレンドと共有済み。名前の『シキ』も共有済み。だけど肝心のプレイヤーIDがわからない。プレイヤーIDさえわかれば探す術は多数存在するが、それが無いと探しようがない。
「そうだ、シップ・ドックの履歴を探ってみますか」
シーナはシップ・ドックへ足を運び、ガイド・ガールの1人から宇宙船の使用履歴を見せてもらう。
プレイヤー名・プレイヤーID・目的地・宇宙船着陸座標がズラリと並ぶ。ちなみにこれらの履歴は設定で残さないようにもできるし後から消去も可能だ。というか、普通は履歴を消す。
だが初心者ならばそれらの設定をしていない可能性がある。
「ビンゴですね。シキ……4時間前、砂の惑星に飛んでいる。違うシキの可能性もありますが、これに賭けるしかない」
シーナはフレンド2人に連絡し、3人乗りの宇宙船の準備を始めた。
――――――あとがき――――――
ムカデちゃんは素のステルス性が100で、砂に潜るとステルス性が倍になります。なのでレーダー値が200以上だと砂の中に潜られてもレーダーで探知可能デス。ちなみに自機のレーダー値と対象のステルス性がイコールだった場合はレーダーに対象のアイコンが映ります。同じ値だとレーダー優勢なのです。
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