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祐一2
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「祐一、悪い。由紀くんから断って来た。」
俊之が言いづらそうに由紀が真紘経由で断って来たことを報告された。
え?マジで?何で?
人生で初めてフラれた。しかも適当な相手ではない。絶対に手に入れたいオメガだ。
「え…何で?理由は?」
「おまえ、お見合いの時酷い態度だったみたいだな。今さら手のひら返されても、だって。あと、フェロモンさえ良ければ何でも良いのかとも言ってる。」
スマホを見ながら俊之が教えてくれた。おそらく真紘が送ってきたメッセージを見ているのだろう。
あまりもショックでしばらく動けなかった。
「祐一、大丈夫か?」
「え?あぁ。」
授業どころじゃない。何で?
お見合いの態度…。確かに酷かったと思う。でもあのフェロモンに耐えられなかったんだ。由紀だって薬のせいって言ってたし。
いや、俺が悪い。不快な匂いなんて相手には関係ない。もっと大人な態度で接すればよかったんだ。
フェロモンさえ良ければいい訳ではない。何て言うか、この子だ!と俺の全部が訴えている。
由紀しかダメだ。由紀以外考えられない。てっきり由紀も同じ気持ちだとばっかり思っていた。
どうしよう。このまま終わりになんてしたくない。
一回だけ会ってもらおう。
俺は由紀の学校まで行った。
何とか一回だけチャンスをもらうことができた。
今の高校生は何が好きなんだ?徹底的にリサーチする。
当日の由紀は楽しそうだった。
チョイスした映画も観たかったものだと言っていた。デパートの催し物会場でアニメ展が開催されていたのでそこに行ってみた。
俺には全く分からなかったが由紀はすごく喜んで楽しそうだった。
そんな由紀を見て俺も楽しかった。
幸せだ。
楽しそうに笑う由紀が可愛くて仕方ない。
勃起しないように必死だった。
結果は…『考えさせて』だった。ダメって事?どうなんだ?
家に帰る気にならず俊之のマンションに行った。
真紘がいた。すまない。イチャイチャしてたのか。
今日のデートの結果を報告した。
俊之はまだ望みはある、と励ましてくれるが真紘の反応は冷たい。
そのうち俊之と真紘が険悪になってしまった。
番いになるのを考えさせてと言っている。チラリと俊之を見ると真っ青になって震えていた。よほどショックなんだろう。気持ちは分かる。
真紘は俊之の由紀に対する態度が気に入らないようだ。俊之よりも由紀を取ると宣言している。
俊之は泣きそうだ。この様子だと真紘に捨てられたら死ぬな。
由紀は真紘をいじめから守ってくれたらしい。そんな由紀を真紘は尊敬し、友人として大事に思っている。
オメガの二人は俺たちよりよっぽどしっかりしてるな。年上なのに情けない。アルファだということに胡座をかいていた。
真紘から誠意を態度で示せと言われた。由紀を手に入れるためなら何でもする。俊之だって真紘のためなら何でもするだろう。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「俊之、大丈夫か?」
心なしかやつれた俊之はスマホ眺めてぼーっとしている。元気がない、なんてもんじゃない。半分死んでる。
「真紘が会ってくれない…。」
「え?フ、フラれたのか?」
恐る恐る尋ねた。
「いや、メッセージもすぐに返してくれるし、好きだよって返信もある。でも会ってくれないんだ。」
そのまま机に伏せてしまった。たぶん泣いてるな。
「どのくらい会ってないんだ?」
「もう三日目。」
今までの俺たちなら恋人に三日会えなくたって何ともなかったはずだ。でも今は違う。番いに三日会えないのは死活問題だ。
「学校に会いに行ってみたらどうだ?」
「ウザがられたら生きていけない…。」
そうだな。分かる。
俺は落ち込む俊之の背中にそっと手を置いた。
俊之が言いづらそうに由紀が真紘経由で断って来たことを報告された。
え?マジで?何で?
人生で初めてフラれた。しかも適当な相手ではない。絶対に手に入れたいオメガだ。
「え…何で?理由は?」
「おまえ、お見合いの時酷い態度だったみたいだな。今さら手のひら返されても、だって。あと、フェロモンさえ良ければ何でも良いのかとも言ってる。」
スマホを見ながら俊之が教えてくれた。おそらく真紘が送ってきたメッセージを見ているのだろう。
あまりもショックでしばらく動けなかった。
「祐一、大丈夫か?」
「え?あぁ。」
授業どころじゃない。何で?
お見合いの態度…。確かに酷かったと思う。でもあのフェロモンに耐えられなかったんだ。由紀だって薬のせいって言ってたし。
いや、俺が悪い。不快な匂いなんて相手には関係ない。もっと大人な態度で接すればよかったんだ。
フェロモンさえ良ければいい訳ではない。何て言うか、この子だ!と俺の全部が訴えている。
由紀しかダメだ。由紀以外考えられない。てっきり由紀も同じ気持ちだとばっかり思っていた。
どうしよう。このまま終わりになんてしたくない。
一回だけ会ってもらおう。
俺は由紀の学校まで行った。
何とか一回だけチャンスをもらうことができた。
今の高校生は何が好きなんだ?徹底的にリサーチする。
当日の由紀は楽しそうだった。
チョイスした映画も観たかったものだと言っていた。デパートの催し物会場でアニメ展が開催されていたのでそこに行ってみた。
俺には全く分からなかったが由紀はすごく喜んで楽しそうだった。
そんな由紀を見て俺も楽しかった。
幸せだ。
楽しそうに笑う由紀が可愛くて仕方ない。
勃起しないように必死だった。
結果は…『考えさせて』だった。ダメって事?どうなんだ?
家に帰る気にならず俊之のマンションに行った。
真紘がいた。すまない。イチャイチャしてたのか。
今日のデートの結果を報告した。
俊之はまだ望みはある、と励ましてくれるが真紘の反応は冷たい。
そのうち俊之と真紘が険悪になってしまった。
番いになるのを考えさせてと言っている。チラリと俊之を見ると真っ青になって震えていた。よほどショックなんだろう。気持ちは分かる。
真紘は俊之の由紀に対する態度が気に入らないようだ。俊之よりも由紀を取ると宣言している。
俊之は泣きそうだ。この様子だと真紘に捨てられたら死ぬな。
由紀は真紘をいじめから守ってくれたらしい。そんな由紀を真紘は尊敬し、友人として大事に思っている。
オメガの二人は俺たちよりよっぽどしっかりしてるな。年上なのに情けない。アルファだということに胡座をかいていた。
真紘から誠意を態度で示せと言われた。由紀を手に入れるためなら何でもする。俊之だって真紘のためなら何でもするだろう。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「俊之、大丈夫か?」
心なしかやつれた俊之はスマホ眺めてぼーっとしている。元気がない、なんてもんじゃない。半分死んでる。
「真紘が会ってくれない…。」
「え?フ、フラれたのか?」
恐る恐る尋ねた。
「いや、メッセージもすぐに返してくれるし、好きだよって返信もある。でも会ってくれないんだ。」
そのまま机に伏せてしまった。たぶん泣いてるな。
「どのくらい会ってないんだ?」
「もう三日目。」
今までの俺たちなら恋人に三日会えなくたって何ともなかったはずだ。でも今は違う。番いに三日会えないのは死活問題だ。
「学校に会いに行ってみたらどうだ?」
「ウザがられたら生きていけない…。」
そうだな。分かる。
俺は落ち込む俊之の背中にそっと手を置いた。
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