言いたいことはそれだけですか。では始めましょう

井藤 美樹

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聖国の大神官長様、今度は遊びに来る

04 萌えキャラ

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 あれから、ユーリ様はさっさと一人で女子会を終わらせ眠ってしまった。

 昨夜は驚きの連発で、こっちは寝付き難かったのに。なので、イシリス様に開口一番言われたわ。

「眠そうだな、ミネリア。その顔も可愛いな。しかし、悪い子にはお仕置きしないといけないな」

 あいかわらず、惚れた欲目ってやつよね。まぁでも、大好きな相手にそう言われたら悪い気はしないわね。嬉しいもの。

 それよりも、お仕置きって!? ユーリ様と一緒に寝たこと? そりゃあそうか、お互い匂いべったりだよね。速攻、バレるわ。

「私は悪いことはしていませんわ。ユーリ様と一緒に寝たことは成り行きでしたから。それに、ユーリ様自身望まれましたし。が夜更かしして一緒に寝ることは、特別珍しくはありませんよ」

 私は今までしたことはなかったが、学園にいた頃はそういう話を何度も耳にしたもの。たいていは、ルームメイトだけどね。

「……友人、私がミネリア様の友人ですか」

 イシリス様の追求があると思ったら、私の隣にいたユーリ様がポツリと呟く。疑問形でもなく、断定的な言い方じゃないので、ちょっと判断に戸惑った。

「一緒のベッドは容認できないが、良かったな、ユーリ」

 温かい目でイシリス様はユーリ様を見詰める。

 えっ!? マジで!? 

 慌てるユーリ様に、私は訊いてしまった。

「ユーリ様は、私と友人になりたかったのですか?」

 つい真顔で訊いてしまったせいか、ユーリ様が超慌てだす。顔を真っ赤にして。両手も妙な動きをしているし。

「私はっ、別に!!」

 昨夜から色々な表情を見ている私は確信した。

 ユーリ様って、究極のツンデレなんだって。萌キャラがここにいたとは~。ジュリアは冷ツンツンだし、リアスは……最近、キャラ変わってきてるのよね……なんか、私を過剰評価してる感アリアリで。これ以上、進まないことを切に願うわ。

「私は友人だと思っていますよ」

 私はにっこりと微笑みながら言った。すんなりとね。

「……やっぱり、そういうところが嫌です」

 昨夜と同じ台詞。

 うん、これって、デレだよね、デレ。ここで突っ込んだらどうなるのかな? すっごく、興味がある。

「ユーリ様はどうです? 私と友だちになってくれますか?」

 この前、ユーリ様が来た時には、こんな台詞言うとは全く思ってなかったわ。ちょっと近付いたとは思っていたけどね。

「……ミネリア様が頼むのなら、なってあげなくもないです」

 顔を真っ赤にして小さな声で言うユーリ様。

 はい!! ツンデレいただきました!!

 今日は、良い一日になりそうです。……イシリス様の視線は取り敢えず、無視しよう。


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