32 / 71
第2章:聖女認定の儀式
第32話 平穏を求めて
しおりを挟む
私が部屋に戻ると、アンリ兄様が部屋の前で待っていた。
「お兄様……どうなさったの?」
「お前が目覚めたと聞いてな。戻ってくるのを待っていた。
少し話をしても構わないか?」
「ええ、構いませんわ」
私は部屋の中へアンリ兄様を招いた。
二人でソファに座り、紅茶を一口飲む。
「それで、お話とはなんですの?」
「いや……お前はまだ、人々を救いたいと焦っているか?」
私は目をぱちくりさせてアンリ兄様の目を見た。
「仰りたいことがわかりませんわ。
私は焦ってなどおりません。
聖神様から与えられた通りに人々を救済するのが私の使命です。
それを怠ることができないだけですわ」
アンリ兄様が「人払いを」と告げ、レイチェルたち従者を部屋から追い出した。
改めてアンリ兄様が私を見つめて告げる。
「シトラス、状況はお前が知る歴史と大きく異なっている。
これから戦争が起こることは考えにくい。それくらいにな。
宰相派閥は大きく力を落とした。開戦しようとしても、必ず父上たちがそれを阻むだろう。
だからお前が焦って人々を救済しなくても、聖玉が砕けることにはならないと思う」
本当にそうだろうか?
そんな慢心をして聖玉が砕けたら、もう取り返しがつかない。
私は私に出来る精一杯をしていくべきじゃないのかな。
納得できない私を見て、アンリ兄様が苦笑を浮かべた。
「お前にとって前回の人生が強烈すぎたのだろうが、まだ余裕はある。
少なくとも、砕ける前に亀裂が入ると言う前兆がある。
焦るのはそれからでも遅くはない。
国のことは父上たちに任せ、お前は穏やかに暮らしてみないか」
「穏やかに暮らせと言われても……そんな人生をどう生きたらいいのか、私にはわかりません」
「深呼吸をして、周囲の景色を眺めてみろ。新緑が綺麗だろう?
お前はそれに気が付くことが出来たか?」
私は言われてハッとした。
移り行く季節の美しさなんて、すっかり忘れていた。
子供の頃はその様子に一喜一憂していた気がする。
窓の外を見ると、温かい日差しを浴びた新緑が生き生きとしていた。
初夏の直前、もっとも植物が生命力にあふれる季節だ。
新しい緑が、これから花をつけるために力を蓄えている。
「……そうですわね、すっかり忘れていました。
十年間、擦り切れるほど走り回って、景色に目をやることを忘れてしまっていた。
子供の頃――今も七歳ですが、あの頃の気持ちを思い出せた気がします。
あの日のように生きても良いのでしょうか。そんな事が、私に許されても良いのでしょうか」
アンリ兄様の優しい声が聞こえてくる。
「お前が十年間、どれほどの人々を救ってきたのか、私にはうっすらとわかる。
それだけ頑張ったのだから、少しは報いを受け取ってもいいはずだ。
お前は今度こそ、少女らしい人生を送っても構わないだろう。
聖神様も、それくらいは許可して下さる」
本当だろうか。
それが本当なら、私は失われた少女時代を取り戻せるのかな。
「……でも、その少女らしい人生は公爵令嬢としてのものになりますわ。
私が望む、素朴で平穏なものではありません」
私はアンリ兄様に振り向き、微笑みながら告げた。
アンリ兄様も困ったように微笑んだ。
「そこは諦めてくれ。お前が公爵令嬢なのはゆるぎない事実だ。
だが心穏やかに生きることはできる。
そうなるよう、父上たちが心を砕いてくださる。
あとはお前が納得してくれれば良いだけなんだ」
私は少しの間、目をつぶって考えた。
口下手なアンリ兄様が、これほど言葉を尽くして思いを告げてくれている。
それだけ大切に思われているのだと痛感していた。
「……わかりました。
どこまでできるかはわかりませんが、私は人々の救済を第一に考えるのをなるだけ控えるよう努めます。
それでお兄様は納得してくださいますか?」
目を開けると、アンリ兄様が優しく微笑んでいた。
「ああ、今はそれで構わない。
私もお前の力になれるよう、これから力を付けて行く。
お前を守る人間の一人に、必ずなって見せる!」
私も心からの微笑みで応える。
「お兄様はもう、私を支えてくださる大切な人ですわ。
無理をして怪我をなさらないでくださいね」
アンリ兄様は満足げに頷いて立ち上がり、部屋を去っていった。
****
翌日の朝、ラファエロ殿下が獄中で死んでいるのが見つかったらしい。
私に飲ませた毒薬の残りを飲んで自決したと公表されたようだ。
だけどいくら王族だからって、懐に忍ばせた毒薬を取り調べの騎士たちが見逃すわけが無い。
宰相が口封じに殺したのが明らかだった。
お父様は事後処理をグレゴリオ最高司祭や部下たちに任せ、私たちは公爵領本邸へと戻っていった。
それからの政界は大きな動きがあったらしい。
開戦派の宰相派閥から離れ、反戦派のエルメーテ公爵派閥や聖教会派閥に加わる貴族が続出した。
アンリ兄様が言う通り、宰相派閥の力は大きく削がれ、反戦派が国内の主流派になった。
これなら少なくとも数年は、他国に宣戦布告をする事態にはならないだろう。
私はアンリ兄様に言われた通り、穏やかに公爵令嬢として生きることにした。
油断はできないけど、宰相派閥の動きはほとんど封じることが出来ている。
あとのことは、政界や社交界を得意とするお父様たちに任せてしまう方が良いだろう。
そうやって納得できた理由の一つに、聖水の作成依頼があった。
グレゴリオ最高司祭から、聖女の力で聖水を作成できないかと相談されたのだ。
聖玉の力で聖水が作れるのなら、同じ聖神様の力を持つ聖女の奇跡でも聖水を作れるのではないか――そんな提案だった。
私が癒しの奇跡を込めた水は、飲めば疲労や病気が回復する薬に変化したらしい。
傷口にすり込めば、傷の治癒が早まるそうだ。
私の力が苦しむ人々の救済に役立つのだとわかり、私は体力の続く限り、毎日聖水を作り続けた。
そうして作った聖水はエルメーテ公爵家の封蝋がされ、聖女の聖水として王都で流通しているらしい。
その売り上げは聖教会が人々を救う原資に変えていると聞いた。
聖教会の施設では少量ずつだけど、聖水が民衆に分け隔てなく配られてもいるという。
私の力が、少しでも人々の救済に使われているのだと言う実感を得ていた。
そうして毎日、気絶するまで聖水を生産している私は、すっかり病弱な公爵令嬢が板についた。
社交界にも出ずに部屋の中で聖水を生産する毎日だ。
午前中はそうやって聖水生産を行い、午後は力が回復するまで、庭を見ながら刺繍をしたり、読書に耽る。
そんな半分忙しくて、半分穏やかな日々が続いた。
最初は講義も続いていたけど、講師たちが「教えることがありません」と早々に宣言し、八歳になる頃には教養の講師が一人着くだけになった。
前回の人生とは歴史が変わってしまったので、その講師から国内各地の情報を仕入れ直していた。
その頃になると政界の話も少しずつ、お父様から聞くようになった。
今では国政の実権をお父様が宰相から奪い取り、事実上の宰相として国政を回しているらしい。
重臣たちも、お父様が信頼する貴族たちに続々とすげ替えが進み、健全な統治を行うようになってきたそうだ。
第一王子による聖女毒殺未遂――大事件ではあったけど、想定外のハプニングで「予定を大幅に短縮できたよ」と、お父様は喜んでいた。
国王陛下はラファエロ殿下の件を恨んでいるらしいけど、その憎しみは私と宰相、両方に向けられているそうだ。
そんな陛下に力を貸してくれる貴族は皆無で、お飾りの国王として今も宮廷に居るのだとか。
あれ以来、私に王家との縁談を持ち込んでくる事もない。
何とも平和な毎日が続いていた。
そんなある春の日、私に一つの話が持ち上がった。
「シトラス、あなたに会わせたい貴族令息が居るの。会ってみてはくれないかしら」
「お兄様……どうなさったの?」
「お前が目覚めたと聞いてな。戻ってくるのを待っていた。
少し話をしても構わないか?」
「ええ、構いませんわ」
私は部屋の中へアンリ兄様を招いた。
二人でソファに座り、紅茶を一口飲む。
「それで、お話とはなんですの?」
「いや……お前はまだ、人々を救いたいと焦っているか?」
私は目をぱちくりさせてアンリ兄様の目を見た。
「仰りたいことがわかりませんわ。
私は焦ってなどおりません。
聖神様から与えられた通りに人々を救済するのが私の使命です。
それを怠ることができないだけですわ」
アンリ兄様が「人払いを」と告げ、レイチェルたち従者を部屋から追い出した。
改めてアンリ兄様が私を見つめて告げる。
「シトラス、状況はお前が知る歴史と大きく異なっている。
これから戦争が起こることは考えにくい。それくらいにな。
宰相派閥は大きく力を落とした。開戦しようとしても、必ず父上たちがそれを阻むだろう。
だからお前が焦って人々を救済しなくても、聖玉が砕けることにはならないと思う」
本当にそうだろうか?
そんな慢心をして聖玉が砕けたら、もう取り返しがつかない。
私は私に出来る精一杯をしていくべきじゃないのかな。
納得できない私を見て、アンリ兄様が苦笑を浮かべた。
「お前にとって前回の人生が強烈すぎたのだろうが、まだ余裕はある。
少なくとも、砕ける前に亀裂が入ると言う前兆がある。
焦るのはそれからでも遅くはない。
国のことは父上たちに任せ、お前は穏やかに暮らしてみないか」
「穏やかに暮らせと言われても……そんな人生をどう生きたらいいのか、私にはわかりません」
「深呼吸をして、周囲の景色を眺めてみろ。新緑が綺麗だろう?
お前はそれに気が付くことが出来たか?」
私は言われてハッとした。
移り行く季節の美しさなんて、すっかり忘れていた。
子供の頃はその様子に一喜一憂していた気がする。
窓の外を見ると、温かい日差しを浴びた新緑が生き生きとしていた。
初夏の直前、もっとも植物が生命力にあふれる季節だ。
新しい緑が、これから花をつけるために力を蓄えている。
「……そうですわね、すっかり忘れていました。
十年間、擦り切れるほど走り回って、景色に目をやることを忘れてしまっていた。
子供の頃――今も七歳ですが、あの頃の気持ちを思い出せた気がします。
あの日のように生きても良いのでしょうか。そんな事が、私に許されても良いのでしょうか」
アンリ兄様の優しい声が聞こえてくる。
「お前が十年間、どれほどの人々を救ってきたのか、私にはうっすらとわかる。
それだけ頑張ったのだから、少しは報いを受け取ってもいいはずだ。
お前は今度こそ、少女らしい人生を送っても構わないだろう。
聖神様も、それくらいは許可して下さる」
本当だろうか。
それが本当なら、私は失われた少女時代を取り戻せるのかな。
「……でも、その少女らしい人生は公爵令嬢としてのものになりますわ。
私が望む、素朴で平穏なものではありません」
私はアンリ兄様に振り向き、微笑みながら告げた。
アンリ兄様も困ったように微笑んだ。
「そこは諦めてくれ。お前が公爵令嬢なのはゆるぎない事実だ。
だが心穏やかに生きることはできる。
そうなるよう、父上たちが心を砕いてくださる。
あとはお前が納得してくれれば良いだけなんだ」
私は少しの間、目をつぶって考えた。
口下手なアンリ兄様が、これほど言葉を尽くして思いを告げてくれている。
それだけ大切に思われているのだと痛感していた。
「……わかりました。
どこまでできるかはわかりませんが、私は人々の救済を第一に考えるのをなるだけ控えるよう努めます。
それでお兄様は納得してくださいますか?」
目を開けると、アンリ兄様が優しく微笑んでいた。
「ああ、今はそれで構わない。
私もお前の力になれるよう、これから力を付けて行く。
お前を守る人間の一人に、必ずなって見せる!」
私も心からの微笑みで応える。
「お兄様はもう、私を支えてくださる大切な人ですわ。
無理をして怪我をなさらないでくださいね」
アンリ兄様は満足げに頷いて立ち上がり、部屋を去っていった。
****
翌日の朝、ラファエロ殿下が獄中で死んでいるのが見つかったらしい。
私に飲ませた毒薬の残りを飲んで自決したと公表されたようだ。
だけどいくら王族だからって、懐に忍ばせた毒薬を取り調べの騎士たちが見逃すわけが無い。
宰相が口封じに殺したのが明らかだった。
お父様は事後処理をグレゴリオ最高司祭や部下たちに任せ、私たちは公爵領本邸へと戻っていった。
それからの政界は大きな動きがあったらしい。
開戦派の宰相派閥から離れ、反戦派のエルメーテ公爵派閥や聖教会派閥に加わる貴族が続出した。
アンリ兄様が言う通り、宰相派閥の力は大きく削がれ、反戦派が国内の主流派になった。
これなら少なくとも数年は、他国に宣戦布告をする事態にはならないだろう。
私はアンリ兄様に言われた通り、穏やかに公爵令嬢として生きることにした。
油断はできないけど、宰相派閥の動きはほとんど封じることが出来ている。
あとのことは、政界や社交界を得意とするお父様たちに任せてしまう方が良いだろう。
そうやって納得できた理由の一つに、聖水の作成依頼があった。
グレゴリオ最高司祭から、聖女の力で聖水を作成できないかと相談されたのだ。
聖玉の力で聖水が作れるのなら、同じ聖神様の力を持つ聖女の奇跡でも聖水を作れるのではないか――そんな提案だった。
私が癒しの奇跡を込めた水は、飲めば疲労や病気が回復する薬に変化したらしい。
傷口にすり込めば、傷の治癒が早まるそうだ。
私の力が苦しむ人々の救済に役立つのだとわかり、私は体力の続く限り、毎日聖水を作り続けた。
そうして作った聖水はエルメーテ公爵家の封蝋がされ、聖女の聖水として王都で流通しているらしい。
その売り上げは聖教会が人々を救う原資に変えていると聞いた。
聖教会の施設では少量ずつだけど、聖水が民衆に分け隔てなく配られてもいるという。
私の力が、少しでも人々の救済に使われているのだと言う実感を得ていた。
そうして毎日、気絶するまで聖水を生産している私は、すっかり病弱な公爵令嬢が板についた。
社交界にも出ずに部屋の中で聖水を生産する毎日だ。
午前中はそうやって聖水生産を行い、午後は力が回復するまで、庭を見ながら刺繍をしたり、読書に耽る。
そんな半分忙しくて、半分穏やかな日々が続いた。
最初は講義も続いていたけど、講師たちが「教えることがありません」と早々に宣言し、八歳になる頃には教養の講師が一人着くだけになった。
前回の人生とは歴史が変わってしまったので、その講師から国内各地の情報を仕入れ直していた。
その頃になると政界の話も少しずつ、お父様から聞くようになった。
今では国政の実権をお父様が宰相から奪い取り、事実上の宰相として国政を回しているらしい。
重臣たちも、お父様が信頼する貴族たちに続々とすげ替えが進み、健全な統治を行うようになってきたそうだ。
第一王子による聖女毒殺未遂――大事件ではあったけど、想定外のハプニングで「予定を大幅に短縮できたよ」と、お父様は喜んでいた。
国王陛下はラファエロ殿下の件を恨んでいるらしいけど、その憎しみは私と宰相、両方に向けられているそうだ。
そんな陛下に力を貸してくれる貴族は皆無で、お飾りの国王として今も宮廷に居るのだとか。
あれ以来、私に王家との縁談を持ち込んでくる事もない。
何とも平和な毎日が続いていた。
そんなある春の日、私に一つの話が持ち上がった。
「シトラス、あなたに会わせたい貴族令息が居るの。会ってみてはくれないかしら」
613
あなたにおすすめの小説
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
召喚されたら聖女が二人!? 私はお呼びじゃないようなので好きに生きます
かずきりり
ファンタジー
旧題:召喚された二人の聖女~私はお呼びじゃないようなので好きに生きます~
【第14回ファンタジー小説大賞エントリー】
奨励賞受賞
●聖女編●
いきなり召喚された上に、ババァ発言。
挙句、偽聖女だと。
確かに女子高生の方が聖女らしいでしょう、そうでしょう。
だったら好きに生きさせてもらいます。
脱社畜!
ハッピースローライフ!
ご都合主義万歳!
ノリで生きて何が悪い!
●勇者編●
え?勇者?
うん?勇者?
そもそも召喚って何か知ってますか?
またやらかしたのかバカ王子ー!
●魔界編●
いきおくれって分かってるわー!
それよりも、クロを探しに魔界へ!
魔界という場所は……とてつもなかった
そしてクロはクロだった。
魔界でも見事になしてみせようスローライフ!
邪魔するなら排除します!
--------------
恋愛はスローペース
物事を組み立てる、という訓練のため三部作長編を予定しております。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
魔物が棲む森に捨てられた私を拾ったのは、私を捨てた王子がいる国の騎士様だった件について。
imu
ファンタジー
病院の帰り道、歩くのもやっとな状態の私、花宮 凛羽 21歳。
今にも倒れそうな体に鞭を打ち、家まで15分の道を歩いていた。
あぁ、タクシーにすればよかったと、後悔し始めた時。
「—っ⁉︎」
私の体は、眩い光に包まれた。
次に目覚めた時、そこは、
「どこ…、ここ……。」
何故かずぶ濡れな私と、きらびやかな人達がいる世界でした。
この野菜は悪役令嬢がつくりました!
真鳥カノ
ファンタジー
幼い頃から聖女候補として育った公爵令嬢レティシアは、婚約者である王子から突然、婚約破棄を宣言される。
花や植物に『恵み』を与えるはずの聖女なのに、何故か花を枯らしてしまったレティシアは「偽聖女」とまで呼ばれ、どん底に落ちる。
だけどレティシアの力には秘密があって……?
せっかくだからのんびり花や野菜でも育てようとするレティシアは、どこでもやらかす……!
レティシアの力を巡って動き出す陰謀……?
色々起こっているけれど、私は今日も野菜を作ったり食べたり忙しい!
毎日2〜3回更新予定
だいたい6時30分、昼12時頃、18時頃のどこかで更新します!
異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!
さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ
祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き!
も……もう嫌だぁ!
半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける!
時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ!
大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。
色んなキャラ出しまくりぃ!
カクヨムでも掲載チュッ
⚠︎この物語は全てフィクションです。
⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる