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第1章 ――目覚めた世界は、10年後
1話
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耳鳴りのような遠いざわめきが、頭の奥を行ったり来たりしている。まだ目が開かない。薄く瞼をこじ開けようとするたび、焼け付くように強い光が差し込んできて思わず眉をしかめた。
――痛い。
けれど頭に響くこの痛みは、まるで「生きている証拠だ」とでも言わんばかりに鮮明で、意識の淵を引き戻してくるようだった。ゆっくり息を整える。薄暗い闇のなかを漂っていた意識に、ほんの少しずつ色と温度が戻り始める。
どのくらい眠っていたのだろう。体が重い。腕も足も思うように動かない。夢と現実の境界をさまよいながら、私はかすかに声を聞いた。誰かが私の名前を呼んでいる。
「……アーシア……アーシア……」
優しい呼び声がする。男の人だろうか。いや、もっと年配の……そうだ。どこか聞き覚えのある、懐かしく温かい声。
――お父さま……?
ぼんやりとした脳裏に浮かんだ名前。その瞬間、懸命に瞼を持ち上げ、私はなんとか視界を確保しようともがく。まるで自分の体が石のように固まっているようだ。必死の思いで瞼を開けると、眩しさに涙が浮かぶ。
最初に見えたのは、白い天井だった。過度な装飾もなく、しかし高級そうなレースのカーテンがかかった窓が視界の端にある。ここは……自分の部屋……だっただろうか。見覚えのあるような、ないような、曖昧な感覚がする。
「アーシア……わかるか? アーシア!」
光に慣れない目を細めながら、声の方を向く。そこには――初老とまではいかないが、ずいぶんと顔つきが変わった気がする男性がいた。
背筋は伸びていて、仕立ての良い上着を羽織っている。顎にはうっすら髭が生えており、瞳は涙で濡れている。記憶の中で見たときより、少し皺が増えたかもしれない。だが、その面影は間違いなく私の父――ハロルド・ロウェルだ。
「お父さま……?」
声がかすれて、うまく出せない。知らないうちに喉が乾ききっていたらしい。言葉を絞り出すように呼びかけると、父はまるで奇跡でも目にしたかのように目を大きく見開き、そして私の手を強く握りしめた。
「アーシア……! 本当に……目を覚ましたんだな……! やっと、やっとだ……!」
父の声が震えているのを感じる。顔を上げようとすると、どういうわけか自分の髪が長く伸びているのが見えた。――こんなに長かったかしら。いつもならもっと短く結っていたはず……。
「私、どうして……? えっと……確か馬車に乗っていて……それから……」
あの日の記憶が朧げに蘇る。私は馬車に乗っていて、何かに衝突した。衝撃とともに体が投げ出され、痛みを感じた瞬間……それから、すべてが暗闇に沈んでいった気がする。
父は涙をこぼしそうなほどの笑顔で、私の手をまた握りしめなおす。
「覚えているんだな。あの日、お前は交通事故に遭って……そのまま眠り続けたんだ」
「……眠り続けたって……どのくらい?」
私が問うと、部屋の隅で控えていたメイドの女性が声を上げる。見覚えのない、若い女性だ。まだ十代後半くらいだろうか。けれどどこか、私のことを知っているような眼差しだ。
「ミス・アーシア……! 目を覚まされて、本当に良かった……! もう十年ですよ、十年……!」
「……え……?」
十年――と言ったか。十年……そんなはずはない。私はまだ十歳の……はずなのに。
思わず目が泳ぎ、私は部屋を見回す。窓枠の装飾も家具の配置も、見慣れないものばかり。両腕を見下ろすと、少し成長した形跡がある――というか、子供の頃の腕よりずいぶん長くなっている気がする。
――何が起きているの。
「落ち着いて、アーシア。……驚かせて悪いが、お前は十年間、意識不明だったんだ。医師からは『もう目覚めることはないかもしれない』とまで言われていた……。だけど、こうして奇跡が起きた」
父は言葉を詰まらせながら、噛みしめるようにそう続ける。私はただ、呆然と父と部屋を交互に見つめるばかりだった。
十年、眠り続けたということは……私は、もう二十歳……?
実感がわかない。心はまだ十歳のままなのに。馬車の衝撃が昨日のことのように頭に残っているのに。
体を起こそうとベッドに力を入れてみる。しかし筋力が落ちているのか、思うように上半身を支えられない。すると、先ほどのメイドらしき少女が急いで駆け寄り、背中に手を回してくれた。
「無理なさらないでください、アーシア様。まだお体が本調子ではありませんから……」
「あ、ありがとう……。えっと、あなたは……?」
「私、サラ・エヴァンズと申します。アーシア様が倒れられた後に、ロウェル伯爵家にお仕えすることになりました」
そう言うと、サラは私の背中にクッションを当ててくれ、私を寝かせたまま少し上体を起こした。
「そ、そう……ありがとう。私の世話をしてくれていたのね」
「はい。ご両親と、そして……その……皆で交代しながら、ずっと看病させていただいていました」
サラの表情には安堵の色が浮かんでいる。私はか細く微笑み返すのが精一杯だった。意識の片隅で、父が必死に医師を呼ぶように言っているのが聞こえる。
まるでこの目覚めが信じられないというように、メイドたちが慌ただしく廊下へ走っていった。部屋に戻ってきた医師は、驚きに目を丸くしながらも、私の状態を確かめるために聴診器や魔導器のようなものを取り出して診察を始める。
「脈拍も呼吸も安定していますね。まさか本当に目を覚まされるとは……ここ数年は一向に容体が変わらなかったのに。まさに奇跡としか言いようがありません」
医師がそう言って微笑むと、父は心底安堵したように肩を落とし、大粒の涙をこぼした。
「ありがとう……本当に、よくぞここまで……」
「いえ。私どもはただ、できる限りの治療を続けていただけです。伯爵さまと奥様が諦めずに見守ってこられたのが大きいでしょう」
――母は、どうしているのだろう。疑問が浮かんだが、すぐに答えはやってきた。
廊下から足音が聞こえ、勢いよく扉が開くと、そこには少し年を重ねた母が立っていた。優雅なドレスを身にまとい、頬には涙が伝っている。
「アーシア……! 目を覚ましたって本当なのね……!」
母が駆け寄り、私の名を呼ぶ。彼女の顔を見ると、胸の奥が熱くなる。ああ、本当に変わってしまったのだ。私が最後に見た母は、まだ若々しくて、ほんの少し皺の兆しがあった程度だったのに。今の母は、その皺がはっきりと刻まれている。
十年。私は、本当に十年という時間を眠って過ごしていたらしい。
「ああ、母様……ごめん、心配かけて……」
「ごめんだなんて……いいのよ、こうして戻ってきてくれただけで……」
母は泣きじゃくりながら、私の手をさすってくれる。私は言葉に詰まりながらも、その手の温もりを受け止めるしかなかった。感覚ばかりが鮮やかに伝わってきて、頭が追いつかない。
父と母、そしてサラや医師たちが、私を取り巻いて喜び合ってくれる。そんな幸せなはずの光景を前に、私はどこか自分だけが置き去りにされているような、奇妙な孤独感を覚えていた。
――痛い。
けれど頭に響くこの痛みは、まるで「生きている証拠だ」とでも言わんばかりに鮮明で、意識の淵を引き戻してくるようだった。ゆっくり息を整える。薄暗い闇のなかを漂っていた意識に、ほんの少しずつ色と温度が戻り始める。
どのくらい眠っていたのだろう。体が重い。腕も足も思うように動かない。夢と現実の境界をさまよいながら、私はかすかに声を聞いた。誰かが私の名前を呼んでいる。
「……アーシア……アーシア……」
優しい呼び声がする。男の人だろうか。いや、もっと年配の……そうだ。どこか聞き覚えのある、懐かしく温かい声。
――お父さま……?
ぼんやりとした脳裏に浮かんだ名前。その瞬間、懸命に瞼を持ち上げ、私はなんとか視界を確保しようともがく。まるで自分の体が石のように固まっているようだ。必死の思いで瞼を開けると、眩しさに涙が浮かぶ。
最初に見えたのは、白い天井だった。過度な装飾もなく、しかし高級そうなレースのカーテンがかかった窓が視界の端にある。ここは……自分の部屋……だっただろうか。見覚えのあるような、ないような、曖昧な感覚がする。
「アーシア……わかるか? アーシア!」
光に慣れない目を細めながら、声の方を向く。そこには――初老とまではいかないが、ずいぶんと顔つきが変わった気がする男性がいた。
背筋は伸びていて、仕立ての良い上着を羽織っている。顎にはうっすら髭が生えており、瞳は涙で濡れている。記憶の中で見たときより、少し皺が増えたかもしれない。だが、その面影は間違いなく私の父――ハロルド・ロウェルだ。
「お父さま……?」
声がかすれて、うまく出せない。知らないうちに喉が乾ききっていたらしい。言葉を絞り出すように呼びかけると、父はまるで奇跡でも目にしたかのように目を大きく見開き、そして私の手を強く握りしめた。
「アーシア……! 本当に……目を覚ましたんだな……! やっと、やっとだ……!」
父の声が震えているのを感じる。顔を上げようとすると、どういうわけか自分の髪が長く伸びているのが見えた。――こんなに長かったかしら。いつもならもっと短く結っていたはず……。
「私、どうして……? えっと……確か馬車に乗っていて……それから……」
あの日の記憶が朧げに蘇る。私は馬車に乗っていて、何かに衝突した。衝撃とともに体が投げ出され、痛みを感じた瞬間……それから、すべてが暗闇に沈んでいった気がする。
父は涙をこぼしそうなほどの笑顔で、私の手をまた握りしめなおす。
「覚えているんだな。あの日、お前は交通事故に遭って……そのまま眠り続けたんだ」
「……眠り続けたって……どのくらい?」
私が問うと、部屋の隅で控えていたメイドの女性が声を上げる。見覚えのない、若い女性だ。まだ十代後半くらいだろうか。けれどどこか、私のことを知っているような眼差しだ。
「ミス・アーシア……! 目を覚まされて、本当に良かった……! もう十年ですよ、十年……!」
「……え……?」
十年――と言ったか。十年……そんなはずはない。私はまだ十歳の……はずなのに。
思わず目が泳ぎ、私は部屋を見回す。窓枠の装飾も家具の配置も、見慣れないものばかり。両腕を見下ろすと、少し成長した形跡がある――というか、子供の頃の腕よりずいぶん長くなっている気がする。
――何が起きているの。
「落ち着いて、アーシア。……驚かせて悪いが、お前は十年間、意識不明だったんだ。医師からは『もう目覚めることはないかもしれない』とまで言われていた……。だけど、こうして奇跡が起きた」
父は言葉を詰まらせながら、噛みしめるようにそう続ける。私はただ、呆然と父と部屋を交互に見つめるばかりだった。
十年、眠り続けたということは……私は、もう二十歳……?
実感がわかない。心はまだ十歳のままなのに。馬車の衝撃が昨日のことのように頭に残っているのに。
体を起こそうとベッドに力を入れてみる。しかし筋力が落ちているのか、思うように上半身を支えられない。すると、先ほどのメイドらしき少女が急いで駆け寄り、背中に手を回してくれた。
「無理なさらないでください、アーシア様。まだお体が本調子ではありませんから……」
「あ、ありがとう……。えっと、あなたは……?」
「私、サラ・エヴァンズと申します。アーシア様が倒れられた後に、ロウェル伯爵家にお仕えすることになりました」
そう言うと、サラは私の背中にクッションを当ててくれ、私を寝かせたまま少し上体を起こした。
「そ、そう……ありがとう。私の世話をしてくれていたのね」
「はい。ご両親と、そして……その……皆で交代しながら、ずっと看病させていただいていました」
サラの表情には安堵の色が浮かんでいる。私はか細く微笑み返すのが精一杯だった。意識の片隅で、父が必死に医師を呼ぶように言っているのが聞こえる。
まるでこの目覚めが信じられないというように、メイドたちが慌ただしく廊下へ走っていった。部屋に戻ってきた医師は、驚きに目を丸くしながらも、私の状態を確かめるために聴診器や魔導器のようなものを取り出して診察を始める。
「脈拍も呼吸も安定していますね。まさか本当に目を覚まされるとは……ここ数年は一向に容体が変わらなかったのに。まさに奇跡としか言いようがありません」
医師がそう言って微笑むと、父は心底安堵したように肩を落とし、大粒の涙をこぼした。
「ありがとう……本当に、よくぞここまで……」
「いえ。私どもはただ、できる限りの治療を続けていただけです。伯爵さまと奥様が諦めずに見守ってこられたのが大きいでしょう」
――母は、どうしているのだろう。疑問が浮かんだが、すぐに答えはやってきた。
廊下から足音が聞こえ、勢いよく扉が開くと、そこには少し年を重ねた母が立っていた。優雅なドレスを身にまとい、頬には涙が伝っている。
「アーシア……! 目を覚ましたって本当なのね……!」
母が駆け寄り、私の名を呼ぶ。彼女の顔を見ると、胸の奥が熱くなる。ああ、本当に変わってしまったのだ。私が最後に見た母は、まだ若々しくて、ほんの少し皺の兆しがあった程度だったのに。今の母は、その皺がはっきりと刻まれている。
十年。私は、本当に十年という時間を眠って過ごしていたらしい。
「ああ、母様……ごめん、心配かけて……」
「ごめんだなんて……いいのよ、こうして戻ってきてくれただけで……」
母は泣きじゃくりながら、私の手をさすってくれる。私は言葉に詰まりながらも、その手の温もりを受け止めるしかなかった。感覚ばかりが鮮やかに伝わってきて、頭が追いつかない。
父と母、そしてサラや医師たちが、私を取り巻いて喜び合ってくれる。そんな幸せなはずの光景を前に、私はどこか自分だけが置き去りにされているような、奇妙な孤独感を覚えていた。
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