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マリーベル編〜楽しく長生きしたい私
閑話 後悔と虚しさと
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自国に戻った私達は、両陛下と王太子殿下、スペンサー侯爵夫妻、私の父である公爵、宰相閣下に断罪の報告と、隣国から連れてきた薬学博士の処遇を相談して、今日の所は終える。後日国内の貴族に、今回の暗殺事件や隣国の反逆事件について国王陛下より説明をする機会を設けることになった。
薬学博士が来て、みんな喜んでいたな。口には出さなかったが、あの反応を見れば分かる。
そして私は今、アンネマリーの墓前に来て、事件の真相と公爵令嬢の断罪をして来た事を報告した。彼女の好きだったガーベラとスイトピーの花を持って。
これですべて終わった…。
それから暫くして、隣国から戻った私は公爵家を継ぐべく、領地のことや騎士団のことなどの引き継ぎなどで、忙しい日々を送っていた。
そんな私のところに、突然、スペンサー侯爵家から使いが来ていると従者より呼ばれる。スペンサー侯爵家と聞いて慌てて出て行くと、そこにはアンネマリーの侍女が。確か、カーラだったな。
カーラは私を見て、カーテシーをする。
「カーラだったな。久しぶりだな。」
「お忙しい中、突然の訪問、お許しくださいませ。」
「アンネマリー様が生前に、小公爵様にプレゼントする為に手作りしておいたアミュレットがございまして。剣術大会前に渡そうとお作りしていたのですが、直前にお渡しするのをやめると言われましたので、私がお預かりしていた物なのです。侯爵様に話したところ、もし受け取って頂けるなら、形見として小公爵様にお渡しした方が良いと話されてましたので、今日お持ちしたのですが、どう致しましょうか?」
「アンネマリーが私の為に作ってくれていた物?」
「はい。アンネマリー様が糸の色や宝石まで、材料を全部選んで手作りしたものでして、心を込めて、時間を掛けてお作りした物なのです。学園最後の年の特別な剣術大会だから、贈りたいと言われまして。」
「……ありがとう。喜んで受け取らせて貰う。」
涙が出て来てしまいそうで、それ以上の言葉が出てこなかった。
「受け取って頂き、ありがとうございます。…本当に良かったです。ずっと小公爵様にお届けしたいと思っておりましたので。…私はこれで失礼致します。小公爵様、どうかお元気で。」
「ああ、カーラも。アンネマリーが大好きだったあなたに何かあったら、彼女が悲しむだろうからな。」
勿体ないお言葉でございますと、どこか寂しそうに微笑んで、カーラは帰って行った。
一人になりたいと思い、自室に戻る。早速、頂いた小さなプレゼントを開けてみると、小箱が入っており、中には綺麗なアメジストのついたアミュレットが入っていた。銀の刺繍糸に黒い糸も混ざっているな。初めて見る編み方だが、高度で複雑に編んであるのが分かる。学園最後の剣術大会の為に、心を込めて、時間を掛けて手作りしたと言っていたな…。
箱の底には小さなカードが入っていて、メッセージが…
『今までの努力が報われますように。ご武運をお祈りしております。 アンネマリー』
「うっ。アンネマリー。マリー…、マリー。」
涙が止まらなかった…。
アンネマリーはちゃんと私の事を見てくれていた。少なくとも、剣術大会の少し前までは。何で私はその事に気付かなかったのだろう。
もしあの頃に、その事に気付いていたら、今頃はアンネマリーは私の隣にいてくれたのだろうか。
あの時、学園の廊下で、アンネマリーをすぐに追いかけて、謝って、気持ちを伝えていたら、婚約は白紙にならなかったし、暗殺されることも無かったのか?
つまらない嫉妬で八つ当たりしないで、正直に愛を囁いていたら、私は今もアンネマリーのあの笑顔を見つめていられたのか。
後悔しかない。
私はこの先の人生も、ずっとアンネマリーを忘れないし、忘れられないだろう。
他に誰も愛さないし、愛されたくもない。
アンネマリーは酷い。私にこんな気持ちを植え付けて、自分だけいなくなったのだから。
アンネマリーの復讐の為に、隣国まで行って、断罪までしてきたのに、結局、心は虚しいままだった。
もし、またアンネマリーに出会う事が出来たら、アンネマリーの好きな本の騎士の様に、例え身分差があっても、真っ直ぐに自分の気持ちを伝えて、何が何でも絶対に側を離れないし、離さない。
アンネマリーは可愛いから、また沢山の虫たちが寄ってくるだろうけど、そんなのは側にいて、いくらでも払い除ければいいのだ。もう下らない嫉妬で、困らせたりせずに、甘く包んで囲ってしまえばいい。
彼女がいない今、そんな事は無理なのは分かっているのだ。それでも彼女を思わずにはいられない。なぜなら、青空を見ると、いつもアンネマリーを思い出してしまうのだから…。
また会いたい。いつか、どこかで……
薬学博士が来て、みんな喜んでいたな。口には出さなかったが、あの反応を見れば分かる。
そして私は今、アンネマリーの墓前に来て、事件の真相と公爵令嬢の断罪をして来た事を報告した。彼女の好きだったガーベラとスイトピーの花を持って。
これですべて終わった…。
それから暫くして、隣国から戻った私は公爵家を継ぐべく、領地のことや騎士団のことなどの引き継ぎなどで、忙しい日々を送っていた。
そんな私のところに、突然、スペンサー侯爵家から使いが来ていると従者より呼ばれる。スペンサー侯爵家と聞いて慌てて出て行くと、そこにはアンネマリーの侍女が。確か、カーラだったな。
カーラは私を見て、カーテシーをする。
「カーラだったな。久しぶりだな。」
「お忙しい中、突然の訪問、お許しくださいませ。」
「アンネマリー様が生前に、小公爵様にプレゼントする為に手作りしておいたアミュレットがございまして。剣術大会前に渡そうとお作りしていたのですが、直前にお渡しするのをやめると言われましたので、私がお預かりしていた物なのです。侯爵様に話したところ、もし受け取って頂けるなら、形見として小公爵様にお渡しした方が良いと話されてましたので、今日お持ちしたのですが、どう致しましょうか?」
「アンネマリーが私の為に作ってくれていた物?」
「はい。アンネマリー様が糸の色や宝石まで、材料を全部選んで手作りしたものでして、心を込めて、時間を掛けてお作りした物なのです。学園最後の年の特別な剣術大会だから、贈りたいと言われまして。」
「……ありがとう。喜んで受け取らせて貰う。」
涙が出て来てしまいそうで、それ以上の言葉が出てこなかった。
「受け取って頂き、ありがとうございます。…本当に良かったです。ずっと小公爵様にお届けしたいと思っておりましたので。…私はこれで失礼致します。小公爵様、どうかお元気で。」
「ああ、カーラも。アンネマリーが大好きだったあなたに何かあったら、彼女が悲しむだろうからな。」
勿体ないお言葉でございますと、どこか寂しそうに微笑んで、カーラは帰って行った。
一人になりたいと思い、自室に戻る。早速、頂いた小さなプレゼントを開けてみると、小箱が入っており、中には綺麗なアメジストのついたアミュレットが入っていた。銀の刺繍糸に黒い糸も混ざっているな。初めて見る編み方だが、高度で複雑に編んであるのが分かる。学園最後の剣術大会の為に、心を込めて、時間を掛けて手作りしたと言っていたな…。
箱の底には小さなカードが入っていて、メッセージが…
『今までの努力が報われますように。ご武運をお祈りしております。 アンネマリー』
「うっ。アンネマリー。マリー…、マリー。」
涙が止まらなかった…。
アンネマリーはちゃんと私の事を見てくれていた。少なくとも、剣術大会の少し前までは。何で私はその事に気付かなかったのだろう。
もしあの頃に、その事に気付いていたら、今頃はアンネマリーは私の隣にいてくれたのだろうか。
あの時、学園の廊下で、アンネマリーをすぐに追いかけて、謝って、気持ちを伝えていたら、婚約は白紙にならなかったし、暗殺されることも無かったのか?
つまらない嫉妬で八つ当たりしないで、正直に愛を囁いていたら、私は今もアンネマリーのあの笑顔を見つめていられたのか。
後悔しかない。
私はこの先の人生も、ずっとアンネマリーを忘れないし、忘れられないだろう。
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アンネマリーは酷い。私にこんな気持ちを植え付けて、自分だけいなくなったのだから。
アンネマリーの復讐の為に、隣国まで行って、断罪までしてきたのに、結局、心は虚しいままだった。
もし、またアンネマリーに出会う事が出来たら、アンネマリーの好きな本の騎士の様に、例え身分差があっても、真っ直ぐに自分の気持ちを伝えて、何が何でも絶対に側を離れないし、離さない。
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また会いたい。いつか、どこかで……
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