婚約解消したら後悔しました

せいめ

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本性を知り後悔 2

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「せっかくだから、我が家自慢のスイーツを食べていきなさい。」

 母上がメイドに合図すると、沢山のケーキやクッキー、紅茶が運ばれてくる。

「美味しそう!頂きまーす。」

 カチャカチャ…。ズズッ…。クチャクチャ…。

「………。」

「……。」

「…ふふっ。美味しいかしら?」

「はい!とっても。」

 口に沢山詰めたまま話すリリーナ…。

「そう。沢山食べなさい。」

「ありがとうございます。
 お母様、いい人そうで良かったです。仲良くしましょうね。」

「………。」

「……。」

「…本当にすごい御令嬢なのね。」



 少しして。

「…とっても美味しかったです!!」

「そう。じゃあ、貴女に聞きたいことがあるのだけど、いいかしら?」

「はい!」

「貴女はうちのルイスが好き?婚約者になりたいのかしら?」

 母上が笑顔でリリーナに質問を始める。目が笑ってない…。

「はい。私はルイス様が大好きです。婚約者になりたいです。」

 大好きって言われて、今までは嬉しかったはずなのに、この気持ちは何だろう…。

「そう。大好きなのね。それは良かったわ…。
 で、貴女の実家にルイスは婿入りできるのかしら?」

 母上…?

「えっ?婿入り…?うちはすでにお兄ちゃんが跡を継いでいますから、婿入りは無理ですね。私がこの家にお嫁に来ます!」

「まあ、それは残念だわ…。
 ルイスには留学中の優秀な兄がいて、ルイスは跡継ぎにはなれないのよ。だから2人が結婚するなら、継げる爵位はないから平民になることになるけど、それでもいいかしら?」

「えっ?ルイス様は侯爵になれないの?うそっ…。」

 リリーナの表情が硬くなるのが分かった。
 その表情を見て、私は全てを悟った。

「ルイスの兄はとにかく優秀なの。ずっと留学しているから、ルイスに兄がいることを知らない人は沢山いるみたいで、ルイスがこの侯爵家の跡継ぎだって勘違いしている人が多いのよ。
 それで貴女はどうしたいの?ルイスが大好きだって言ってたけど、2人で平民になっても助け合って生きていける?その覚悟があるなら、2人の交際を認めてあげてもいいわよ。」

 リリーナが出した答えは…





「あっ!大好きだって思っていたのですが、恋愛感情ではなくて、お兄ちゃんみたいな存在として好きだったみたいです。
 ルイス様、ごめんなさい。これからも友人として仲良くして下さいね。」

 あんなに好きだと思っていたのに。愛していると思っていたのに…。リリーナに友人として仲良くしたいと言われても、何も感じなかった。


 リリーナは予定があると言って、さっさと帰って行った。



「愚か者が!お前はあんなバカな女に騙されて、素晴らしい婚約者を手放したのだ。」

 リリーナがいる時にほとんど喋らなかった父上が、ここで怒りを露わにした。

「…申し訳ありませんでした。」

「ルイス、貴方の醜態はすでに社交界で噂になっているわ。素晴らしい婚約者を手放してまで選んだ女が尻軽女だってね。
 貴方は女性を見る目がないようね…。しかも、評判を落とした貴方にはまともな縁談は来ないかもしれない。」

「はい。私はあの女の本性を知り、いかにアリーが素晴らしい婚約者だったのかと今更気付きました。
 自分が許せません…。」

「ルイス、貴方の結婚相手は旦那様と私が決めます。分かりましたね?」

「はい。父上と母上が決めた方と結婚します。」


 そこから後悔をする毎日を過ごすことになる。

 リリーナは学園で会っても、話しかけて来ることも目を合わせることもしなくなった。今は1年生の伯爵令息に付き纏っているようだ。

 親友達とは前のように話をしなくなってしまったし、クラスメイトからも冷たい視線を向けられているような気がする。

 私は学園で1人になってしまった。
 真実の愛を求めた私は、大切なものを沢山失ってしまったらしい。


 その後しばらくして、リリーナを学園で見ることがなくなった。
 沢山の高位貴族の令息に付き纏い、婚約者の令嬢達から怒りを買ったらしく、報復され、実家の貧乏男爵家を没落させられたようだ。


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