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隣人だもの。……気になるでしょ。(7)
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「そんなことしたら、俺らの体力が持たんわ」
蓮の呆れたようなツッコミに会場がどっと湧く。
「いやいや、蓮なら出来そうじゃない? 体力おばけだし。ね? 樹」
優磨の振りに、今度は樹が口を開いた。
「確かに。毎日二公演やって、さらに合間にバラエティの収録してそう」
樹の答えに会場から笑いが起こった。そんな和やかな雰囲気の中、涼が続ける。
「でもさ、本当に楽しかったよね? 俺、楽しすぎて……」
グスッと涼が鼻を鳴らした。すかさず蓮が涼の背中をパシリと叩く。
「泣き真似すんな。まだライブ終わってないだろうが」
「あはっ。ごめん。ごめん。だって、優磨がラストとか言うから、つい」
涼はペロッと舌を出して、蓮に擦り寄っていく。涼が蓮に纏わりついて、じゃれ合いが始まった。
「もう! 二人とも、いちゃつくのはライブが終わってからにして」
優磨が二人を注意すると、二人は渋々といった様子で離れる。そんなやり取りにスコッコたちから笑い声と歓声が上がる。
「はいはい! そろそろ、次の曲行くよ!」
仕切り直しと言うように優磨が手を叩くと、蓮が「おう」と応え、気合の入った声を出す。
「よっしゃー! まだライブは終わってないっ! もっと盛り上がっていこうぜ!」
蓮の熱血な呼びかけにスコッコたちから歓声が上がる。その声に掻き消されないように、涼も声を張り上げた。
「みんな、最後まで楽しんでねー!」
スコッコたちの歓声の中、蓮、涼、優磨の三人はステージから捌けていった。どうやら次は樹のソロのようだ。
「蓮、オーラスなのに相変わらず気合入ってるな」
ふふっと笑みが零れた。私は、ステージ上でパフォーマンスをする蓮の姿を思い返す。ライブの序盤はどこか上の空だった私だけど、今は違う。もうすっかり画面に釘付け。
やっぱり推しがかっこいいと、自然とテンションが上がる。それに、今日は特にダンスのキレがいい気がするし……。きっと、このツアーのためにたくさんレッスンをしてきたんだろうなと想像して嬉しくなった。
画面の中では、樹がマイクスタンドの前で軽くステップを踏みながらリズムを取っている。それに合わせて、スコッコたちもペンライトを振り始めた。
これまでとは雰囲気の違う大人っぽくてシックな曲調。ステージ上の樹が放つ空気に、会場全体が魅了されていくのが分かった。あっという間に会場中をしっとりとした空気に染め替えていく。Scorpioのライブが、樹のソロライブへと変わった気がした。
蓮の呆れたようなツッコミに会場がどっと湧く。
「いやいや、蓮なら出来そうじゃない? 体力おばけだし。ね? 樹」
優磨の振りに、今度は樹が口を開いた。
「確かに。毎日二公演やって、さらに合間にバラエティの収録してそう」
樹の答えに会場から笑いが起こった。そんな和やかな雰囲気の中、涼が続ける。
「でもさ、本当に楽しかったよね? 俺、楽しすぎて……」
グスッと涼が鼻を鳴らした。すかさず蓮が涼の背中をパシリと叩く。
「泣き真似すんな。まだライブ終わってないだろうが」
「あはっ。ごめん。ごめん。だって、優磨がラストとか言うから、つい」
涼はペロッと舌を出して、蓮に擦り寄っていく。涼が蓮に纏わりついて、じゃれ合いが始まった。
「もう! 二人とも、いちゃつくのはライブが終わってからにして」
優磨が二人を注意すると、二人は渋々といった様子で離れる。そんなやり取りにスコッコたちから笑い声と歓声が上がる。
「はいはい! そろそろ、次の曲行くよ!」
仕切り直しと言うように優磨が手を叩くと、蓮が「おう」と応え、気合の入った声を出す。
「よっしゃー! まだライブは終わってないっ! もっと盛り上がっていこうぜ!」
蓮の熱血な呼びかけにスコッコたちから歓声が上がる。その声に掻き消されないように、涼も声を張り上げた。
「みんな、最後まで楽しんでねー!」
スコッコたちの歓声の中、蓮、涼、優磨の三人はステージから捌けていった。どうやら次は樹のソロのようだ。
「蓮、オーラスなのに相変わらず気合入ってるな」
ふふっと笑みが零れた。私は、ステージ上でパフォーマンスをする蓮の姿を思い返す。ライブの序盤はどこか上の空だった私だけど、今は違う。もうすっかり画面に釘付け。
やっぱり推しがかっこいいと、自然とテンションが上がる。それに、今日は特にダンスのキレがいい気がするし……。きっと、このツアーのためにたくさんレッスンをしてきたんだろうなと想像して嬉しくなった。
画面の中では、樹がマイクスタンドの前で軽くステップを踏みながらリズムを取っている。それに合わせて、スコッコたちもペンライトを振り始めた。
これまでとは雰囲気の違う大人っぽくてシックな曲調。ステージ上の樹が放つ空気に、会場全体が魅了されていくのが分かった。あっという間に会場中をしっとりとした空気に染め替えていく。Scorpioのライブが、樹のソロライブへと変わった気がした。
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