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3.帝政エリクシア偵察録
16.森猫さんの名前はどうしましょ
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森猫さんが人の言葉で話をする事に驚愕した僕達ですが、どうやら僕の森猫さんだけのようです。
ちなみに全ての森猫さんは、人の言葉を理解しているそうです。理解しても、言う事をきくかどうかは別らしいですね。僕の森猫さんをみて、長老さんが『力ある子』というのは、話すことが出来たりする事も含めてのようですね。
とりあえず、川を渡る船の上や街中では森猫さんと話すわけにもいきません。渡し舟で町に戻ると、エリーゼさん達は森猫さんに入ってもらう篭を見繕って、それぞれ購入しますが、僕は購入しませんでした。なぜなら、こんな重い猫さんが入れるような篭が無かったからですよ(あっても、重くて持ち上げられない)。
なにせこの森猫さんは、この地の神話ではソリを引いたり、力持ちの神様が持ち上げる事ができない森猫さんも居たというお話が残っているくらいですからね。
でも、力持ちの神様が持ち上げる事ができない森猫さんって、一体どのくらいの重さがあったんでしょうね。想像するだけで怖くなります。
そんなこんなで、宿に戻ると明日の朝出立することを宿の方にヘルガさんが伝えています。エリーゼさんには、マルク伯爵やその子息さんから嘆願や釈明の手紙が届いていたようですが、開封もされずに翌朝出立と同時に返送されるようですね。
みなさんが、出立の準備に忙しくされている中、僕は控えの女中部屋の中で森猫さんと対峙しています。それは……
「もう、タマでもミケでもいいじゃないですか。それに重いんだし。」
「力ある森猫である我輩を、そこらの猫と同じ名前で同列扱いするとは何事じゃ。ちゃんと真面目に考えんかい」
そう、名前でもめているのです。大体、この仮称重猫さんは、流暢に人の言葉を話しますし、話し方も偉そうですよね。
僕はむぅと呟くと、懐からしなる棒の先にフサフサする物がついたおもちゃを取り出します。そう、猫じゃらしです。
重猫さんの前で、左右に揺らしますが……
「……何をしておる。我輩をそこらの猫と一緒にしておるんじゃあるまいな」
そういう重猫さんですが、視線はちらちらと気にしているようですね。暫く動かしてもそれ以上重猫さんの反応が変わらないので、僕は猫じゃらしを後方にポイッと投げ捨てます。
途端にダッシュして右前足でワシッと押さえる重猫さん……
「やっぱり猫じゃないですか」
僕の声にハッとした重猫さんは、おもむろに毛繕いを始めます。僕はジト目で重猫さんを見つめます。猫の表情は判りませんが、動作には感情は表れるようですね。
「う、うるさい奴じゃの。これは本能じゃから仕方ないんじゃ。時折理性を本能が上回るのは、人間でも変わるまい」
開き直りますか。そうですか。
「人間と同じというなら、いちいち偉ぶらないでくださいよ。ただの猫ではなく、人と同様に扱う事で良いですね? それ以上の待遇を望むなら、それ相応の事を行動で示してくださいね」
沈黙した重猫さんですが、あまり人間的な名前をつけると、同名の人が出てきたりして普通に困る気もしますね。仕方がありませんので、名前はきちんと考えてあげましょう。
「ん~、アレキサンドリアからとって、アレキサンダー。略してアレキでどうです? ただし、今のままでは名前負け間違い無しですけれど」
僕がそういうと、とりあえず名前は納得してくれました。まぁ、かの大王もこんなデブ猫に名前を使われるとは思っていなかったでしょうけど、きちんとすれば凛々しくなると思うんですよね。
そうなると、凛々しくするにはダイエットが必要なのですが、そもそもアレキは何歳なのでしょう。他の子達と同じように産まれて、これではよほど食い意地が貼っているに違いありません。その辺を質問してみると、ツイっと顔を逸らします。餌を減らしますよというと、渋々語ってくれました。
アレキが産まれたのは、エリーゼさん達の子よりも一年前との事ですね。なるほど、一年間好きなものしか食べずにゴロゴロしてたら、こんな重猫になるわけです。
森猫さん達は、『森の妖精』と呼ばれるだけあって、餌というか栄養は大半を森が放出するエネルギーというか、そう言う物を摂取しているらしいのです。
鳥や小動物を捕まえて食べる事もありますが、人間で言うとおやつ感覚の様ですね。どうもこの重猫さんはこちらのエルフ領の森が放つエネルギー(仮にマナとしましょう)が、いまいち好みに合わなかったようで、おやつ感覚の小鳥や小動物を中心に食べていた結果として、この体重となってしまったとの事です。
「ようするに、好き嫌いいって美味しい物だけを食べていたから、こうなったという事ですね」
僕からの追求を受け、そ知らぬ顔をする重猫さんです。うん、ダイエットが必要ですね。
「ご飯は僕があげるものしか食べちゃ駄目ですよ? 木に登れない森猫さんなんて、冗談にしかなりませんからね。」
僕はその後、重猫さんに今まで食べていた物を確認しますが、ごく普通の人間の食べる物じゃないですか。しかも、エルフ族に合わせて菜食の傾向が高いですね。
エルフの族長さんも、注意事項として教えてくださったのですが、先程も重猫さんが言うように、森猫さん達は森の木々から必要量のマナを得ることが出来ます。でも、木々から極端に離れてしまうと、栄養が不足気味になるとの事ですね。森の中に居れば、生きて行けるけど、活発な子達ですからそれでは少し栄養が不足してしまうようです。
ちなみに、その地域に住んでいる人間も、森からのマナの影響を受けている為、地域毎に違った雰囲気というレベルでの差があるようです。僕にこちらの森猫さんがあまり近寄らなかったのも、この辺の人と森猫さんが感じる雰囲気が違った為ということらしいですね。嫌われていたわけじゃない事がわかってホッとしましたよ。でも、それはそれとして……
「それじゃあこうしましょう。おやつとご飯の前に、猫じゃらしで遊びます。捕まえることができないと、ご飯は無しにしますからね。」
そう、アレキが普通の猫さんと違うのは言葉がわかる点です。言って聞かせればわかるはずですよね?
「それじゃぁ、お腹が減って動けなくなってしまうではないか」
アレキは不満顔ですが、太ってしまった自分が悪いのですから、自業自得ですね。諦めて下さい。
*****
エリーゼさん達とは、北都のクラウディウス邸を10日後に訪問する事で話をつけました。ホントはエリーゼさん達の馬車よりも早く着けるのですが、移動手段を聞かれても困りますし、あまり魔法頼りで話してしまうと、大魔法使い扱いになってかえって面倒な事になりそうですしね。
ここ、マルク領から北都までは最短ルートでも徒歩で10日と言う事ですので、そこは妥協してもらいましょう。僕がそう伝えると、エリーゼさん達も仕方ないかと納得してくれます。
馬車の費用も1人分増えますし、宿代も同様ですね。まあ、金銭面は貴族様ですので問題は無いと思いますが、辺境で拾った子を連れ帰るとなると、貴族社会では難しいでしょう。
高位の貴族には、仮に女中だとしても最低限身元の明らかな人物でないと、家の恥につながる場合があります。一応、エリーゼさんから、公爵家の協力者であったとの身元証明を頂きました。宿に泊まる時等、拒否されそうになればこれを見せれば便宜を図ってもらえるだろうとの事です。宿に宿泊をしない僕には不要ですが、街中で身分を問われたときなどに使えるかと、ありがたく頂きます。こうして、僕は10日後の再会を約束して、エリーゼさん達と別れました。
ちなみに全ての森猫さんは、人の言葉を理解しているそうです。理解しても、言う事をきくかどうかは別らしいですね。僕の森猫さんをみて、長老さんが『力ある子』というのは、話すことが出来たりする事も含めてのようですね。
とりあえず、川を渡る船の上や街中では森猫さんと話すわけにもいきません。渡し舟で町に戻ると、エリーゼさん達は森猫さんに入ってもらう篭を見繕って、それぞれ購入しますが、僕は購入しませんでした。なぜなら、こんな重い猫さんが入れるような篭が無かったからですよ(あっても、重くて持ち上げられない)。
なにせこの森猫さんは、この地の神話ではソリを引いたり、力持ちの神様が持ち上げる事ができない森猫さんも居たというお話が残っているくらいですからね。
でも、力持ちの神様が持ち上げる事ができない森猫さんって、一体どのくらいの重さがあったんでしょうね。想像するだけで怖くなります。
そんなこんなで、宿に戻ると明日の朝出立することを宿の方にヘルガさんが伝えています。エリーゼさんには、マルク伯爵やその子息さんから嘆願や釈明の手紙が届いていたようですが、開封もされずに翌朝出立と同時に返送されるようですね。
みなさんが、出立の準備に忙しくされている中、僕は控えの女中部屋の中で森猫さんと対峙しています。それは……
「もう、タマでもミケでもいいじゃないですか。それに重いんだし。」
「力ある森猫である我輩を、そこらの猫と同じ名前で同列扱いするとは何事じゃ。ちゃんと真面目に考えんかい」
そう、名前でもめているのです。大体、この仮称重猫さんは、流暢に人の言葉を話しますし、話し方も偉そうですよね。
僕はむぅと呟くと、懐からしなる棒の先にフサフサする物がついたおもちゃを取り出します。そう、猫じゃらしです。
重猫さんの前で、左右に揺らしますが……
「……何をしておる。我輩をそこらの猫と一緒にしておるんじゃあるまいな」
そういう重猫さんですが、視線はちらちらと気にしているようですね。暫く動かしてもそれ以上重猫さんの反応が変わらないので、僕は猫じゃらしを後方にポイッと投げ捨てます。
途端にダッシュして右前足でワシッと押さえる重猫さん……
「やっぱり猫じゃないですか」
僕の声にハッとした重猫さんは、おもむろに毛繕いを始めます。僕はジト目で重猫さんを見つめます。猫の表情は判りませんが、動作には感情は表れるようですね。
「う、うるさい奴じゃの。これは本能じゃから仕方ないんじゃ。時折理性を本能が上回るのは、人間でも変わるまい」
開き直りますか。そうですか。
「人間と同じというなら、いちいち偉ぶらないでくださいよ。ただの猫ではなく、人と同様に扱う事で良いですね? それ以上の待遇を望むなら、それ相応の事を行動で示してくださいね」
沈黙した重猫さんですが、あまり人間的な名前をつけると、同名の人が出てきたりして普通に困る気もしますね。仕方がありませんので、名前はきちんと考えてあげましょう。
「ん~、アレキサンドリアからとって、アレキサンダー。略してアレキでどうです? ただし、今のままでは名前負け間違い無しですけれど」
僕がそういうと、とりあえず名前は納得してくれました。まぁ、かの大王もこんなデブ猫に名前を使われるとは思っていなかったでしょうけど、きちんとすれば凛々しくなると思うんですよね。
そうなると、凛々しくするにはダイエットが必要なのですが、そもそもアレキは何歳なのでしょう。他の子達と同じように産まれて、これではよほど食い意地が貼っているに違いありません。その辺を質問してみると、ツイっと顔を逸らします。餌を減らしますよというと、渋々語ってくれました。
アレキが産まれたのは、エリーゼさん達の子よりも一年前との事ですね。なるほど、一年間好きなものしか食べずにゴロゴロしてたら、こんな重猫になるわけです。
森猫さん達は、『森の妖精』と呼ばれるだけあって、餌というか栄養は大半を森が放出するエネルギーというか、そう言う物を摂取しているらしいのです。
鳥や小動物を捕まえて食べる事もありますが、人間で言うとおやつ感覚の様ですね。どうもこの重猫さんはこちらのエルフ領の森が放つエネルギー(仮にマナとしましょう)が、いまいち好みに合わなかったようで、おやつ感覚の小鳥や小動物を中心に食べていた結果として、この体重となってしまったとの事です。
「ようするに、好き嫌いいって美味しい物だけを食べていたから、こうなったという事ですね」
僕からの追求を受け、そ知らぬ顔をする重猫さんです。うん、ダイエットが必要ですね。
「ご飯は僕があげるものしか食べちゃ駄目ですよ? 木に登れない森猫さんなんて、冗談にしかなりませんからね。」
僕はその後、重猫さんに今まで食べていた物を確認しますが、ごく普通の人間の食べる物じゃないですか。しかも、エルフ族に合わせて菜食の傾向が高いですね。
エルフの族長さんも、注意事項として教えてくださったのですが、先程も重猫さんが言うように、森猫さん達は森の木々から必要量のマナを得ることが出来ます。でも、木々から極端に離れてしまうと、栄養が不足気味になるとの事ですね。森の中に居れば、生きて行けるけど、活発な子達ですからそれでは少し栄養が不足してしまうようです。
ちなみに、その地域に住んでいる人間も、森からのマナの影響を受けている為、地域毎に違った雰囲気というレベルでの差があるようです。僕にこちらの森猫さんがあまり近寄らなかったのも、この辺の人と森猫さんが感じる雰囲気が違った為ということらしいですね。嫌われていたわけじゃない事がわかってホッとしましたよ。でも、それはそれとして……
「それじゃあこうしましょう。おやつとご飯の前に、猫じゃらしで遊びます。捕まえることができないと、ご飯は無しにしますからね。」
そう、アレキが普通の猫さんと違うのは言葉がわかる点です。言って聞かせればわかるはずですよね?
「それじゃぁ、お腹が減って動けなくなってしまうではないか」
アレキは不満顔ですが、太ってしまった自分が悪いのですから、自業自得ですね。諦めて下さい。
*****
エリーゼさん達とは、北都のクラウディウス邸を10日後に訪問する事で話をつけました。ホントはエリーゼさん達の馬車よりも早く着けるのですが、移動手段を聞かれても困りますし、あまり魔法頼りで話してしまうと、大魔法使い扱いになってかえって面倒な事になりそうですしね。
ここ、マルク領から北都までは最短ルートでも徒歩で10日と言う事ですので、そこは妥協してもらいましょう。僕がそう伝えると、エリーゼさん達も仕方ないかと納得してくれます。
馬車の費用も1人分増えますし、宿代も同様ですね。まあ、金銭面は貴族様ですので問題は無いと思いますが、辺境で拾った子を連れ帰るとなると、貴族社会では難しいでしょう。
高位の貴族には、仮に女中だとしても最低限身元の明らかな人物でないと、家の恥につながる場合があります。一応、エリーゼさんから、公爵家の協力者であったとの身元証明を頂きました。宿に泊まる時等、拒否されそうになればこれを見せれば便宜を図ってもらえるだろうとの事です。宿に宿泊をしない僕には不要ですが、街中で身分を問われたときなどに使えるかと、ありがたく頂きます。こうして、僕は10日後の再会を約束して、エリーゼさん達と別れました。
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