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4.アレキサンドライトの輝き
31.古の迷宮 B3F
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迷宮の地下3階は、部屋の作りが2階までと大きく変わりました。そう、文字通り大きくなったのです。そしてその理由は、最初の部屋で直ぐに判りました。
「来るぞ……」
アーネストさんの背中の向うに、豚顔の巨体が目に入ります。2mはありますね。
「ちょっと。さっきの話を聞かされた後、いきなりオークとか酷い巡り合わせね」
イリスさんが呟きます。イリスさんも、オークに攫われた事が有りますからね。ユイもエルフの森で遭遇経験はありますが、至近距離での危機を感じた事はなかった筈です。
「ユイさん、あの人に物理防御の上昇と身体能力強化をかけて! クロエちゃんはオークの腕を狙って!」
シャルさんからの指示に、ユイが慌てて『太極六十四卦球』を展開しようとしますが、ワンテンポ遅れてしまっています。
僕はちらりとシャルさんに視線を向けますが、左右のガンブレードを即時展開して、オークの両肩を火弾で狙い打ちました。
火弾によって狙い打たれた肩は瞬時に赤熱・炭化して肩から脱落します。直後、アーネストさんがオークの右脇を駆け抜けると、オークの膝上に赤い線が走り、上体がバランスを崩して『ドゥッ』と音を立てて倒れます。倒れたオークの首を、再び振るわれたアーネストさんの剣が断ち切りました。みるとその剣も赤い炎を纏っています。
「クロエちゃん、属性付与の魔法の反応速度がめっちゃ速なってんで、ありがとな」
シャルさんも地下1層でのスライム狩りで、だいぶ修復した『アロンの杖』の使い方のコツを憶えてきたようですね。それに比較して、ユイがしょんぼりしています。
「すみません、支援魔法が遅れました。次に備えて、今掛けておきますね」
そういって、2枚の符『28卦.兵護壁』、『37卦.風仁者』を掛けます。2枚の護符はアーネストさんの方へと飛んでいき、身体に触れると消えていきました。
「先ほどの話の直後では仕方ないですわ。でも、次はお願いですわよ」
イリスさんもしっかりユイを励ましています。一度はエルフの森で退治している相手ですが、先ほどの話でオークに捕まればどうなるかを、理屈ではなく知ってしまいましたからね。イリスさんの顔も、心なしか青い気がします。知識で知っているだけと、経験された方の体験談を聞くのでは全く異なりますからね。
僕自身に影響は無いと思っていましたが、索敵魔法の展開をしていなかった僕にもミスがあります。僕は改めて索敵魔法を展開します。
「《我に仇なす敵の位置をしらせよ!索敵》」
展開した索敵魔法に、既知の敵スライムとオークは表示されましたが、未知の敵は名称不明ですね。そして、先ほどのオークの倒される悲鳴が届いたのか、通路を2体急速接近中です。
「敵オーク2体、通路より急速接近中。まもなく接敵します」
シャルさんも攻撃魔法をホールド済みですね。前衛がアーネストさん一枚では、複数の敵が現われた場合不利になります。ここは先制攻撃で1体は葬りたいところですね。
通路へはドアもなく、天井までの開口部が空いていますので、2体そろったオークはそのまま部屋へと侵入し、叫び声をあげようとしました。
「風の精霊シルフよ、彼らの発する全ての音を伝えず無に帰せ」
僕の唱えた詠唱で、オークのあげた叫び声は周囲に伝わらず、新たな敵を呼び寄せる事はありませんでした。
その直後、シャルさんがホールドしておいた火槍が、後続のオークの頭部を貫きます。
アーネストさんを見ると、すでにオークの右腕が切り落とされています。流石にLV.Bランクのハンターさんですね。シャルさんとのコンビなら、大抵の敵は鎧袖一触でしょう。
「クロエさん、上や!」
シャルさんの声と、索敵魔法の探知はほぼ同時です。
「《魔力よ、壁となりて敵の攻撃を弾け!障壁》」
咄嗟に張った障壁に、何かがぶつかりました。そしてそれは障壁の表面に沿って、半球状に広がっていきます。
「嘘やろ。なんでこないな大きいスライムが、上から降ってくるのや」
「……完全に覆われてしまいましたわね。アーネストさんも、スライム越しで良く見えないですわ」
「核は何処に……真上にありましたよ」
シャルさん、イリスさん、ユイの三者三様の反応ですが、障壁上を満遍なく覆われてしまい、中からの攻撃ができません。
「流石にこの上では、アーネストさんも無理ですね。それに物理ではスライム相手は厳しそうですし」
僕は呟きながら対処法を考えます。障壁を解かなければ攻撃のしようがありませんが、すぐさまスライムに取り込まれてしまいますので、4人とも無傷と言う訳にはいかないでしょう。障壁を解いた後、スライムが消滅するまで僕達を守れる強固な物……
「イリスさん、聖壁を上に向けて展開お願い、ユイは属性強化してあげて。シャルさんは……」
「判ってる。アーネストのフォロー用に攻撃魔法詠唱しとくわ」
「皆さん、私の聖壁はあまり硬貨範囲が広くないので、近くに寄ってくださいね」
「強化いきます。『51卦.光仁者』」
「じゃあ、カウント3でいきますよ。3……2……1……障壁解除」
「《聖なるアテナの盾イージスよ、彼の者をあらゆる邪悪・災厄から守りたまえ。聖盾》」
聖壁が展開されるまでの僅かな瞬間に、左右のガンブレードから放たれた2つの火弾が、巨大スライムの核に命中します。火弾によって核が炭化・消滅していきますが、これだけ大きいと火耐性があったのかもしれません。核が少し残ってしまいますが、核の縮小にあわせて周囲のゼリー物質が脱落・縮小していきます。最終的には、普通のスライムより小型になったスライムが、聖盾の上に鎮座しています。
「クロエ、捕獲!」
「はい!、って、ええぇ~本気?!」
「当然ですわ、貴重な研究材料よ。どうしたらあんなに大きい体が維持できるのか、調べがいがありますわ」
相変わらずのマッドサイエンティストっぷりはブレませんね……
ここで持って帰らないと後が怖いので、おとなしく僕はスライムを収納します。イリスさんも聖盾を解いてこちらは戦闘完了ですね。
「あっ、アーネストさんは無事ですか?」
「貴女方に心配されるほど、弱うはおまへんよ、あの人は」
そういうシャルさんの顔が一番ホッとしていますよ? シャルさん越しに見えたアーネストさんは、オークの血で濡れた剣を振って血を払い納剣しています。
僕達の周囲を覆っているスライムゼリーは、じわじわと収縮を繰り返し、やがて綺麗さっぱり消えてしまいました。
「なんや迷宮の様相が変わったなぁ、こないなの普通の王族やったら死んでんで」
「そうですわね。1層のスライムはともかく、複数のオークと同時に渡り合える王族なんてそうそう居ないでしょう。
デュラハンまで居るとは言ってましたが、倒して進んだわけではないはずなのに、こうも接敵するのでは、命がいくつあっても足りませんわ」
シャルさんとイリスさんがのんびり会話しているように見えますが、ちゃんと周囲は警戒しています。戦闘が続いた為に、一息いれないと精神的にもちませんね。
「そうなると、王族ではなく私達が侵入したという事を知った何者かの操作ということですか? それって……」
ユイの言葉が止りますが、続きは想像するに難しくありませんね。人には出来ないこと恐らくこの地の『神』でしょうか。事実、3層の天井の高さは4m以上ありますが、僕達は2層から普通の階の高さしか降りていません。
『ふむ。分際を弁えぬ痴れ者ではあるが、人としての水準が高いだけのことはあるか……』
そして、部屋の中央には、純白の布を纏った金髪碧眼の10代後半の青年が立っていたのでした。
「来るぞ……」
アーネストさんの背中の向うに、豚顔の巨体が目に入ります。2mはありますね。
「ちょっと。さっきの話を聞かされた後、いきなりオークとか酷い巡り合わせね」
イリスさんが呟きます。イリスさんも、オークに攫われた事が有りますからね。ユイもエルフの森で遭遇経験はありますが、至近距離での危機を感じた事はなかった筈です。
「ユイさん、あの人に物理防御の上昇と身体能力強化をかけて! クロエちゃんはオークの腕を狙って!」
シャルさんからの指示に、ユイが慌てて『太極六十四卦球』を展開しようとしますが、ワンテンポ遅れてしまっています。
僕はちらりとシャルさんに視線を向けますが、左右のガンブレードを即時展開して、オークの両肩を火弾で狙い打ちました。
火弾によって狙い打たれた肩は瞬時に赤熱・炭化して肩から脱落します。直後、アーネストさんがオークの右脇を駆け抜けると、オークの膝上に赤い線が走り、上体がバランスを崩して『ドゥッ』と音を立てて倒れます。倒れたオークの首を、再び振るわれたアーネストさんの剣が断ち切りました。みるとその剣も赤い炎を纏っています。
「クロエちゃん、属性付与の魔法の反応速度がめっちゃ速なってんで、ありがとな」
シャルさんも地下1層でのスライム狩りで、だいぶ修復した『アロンの杖』の使い方のコツを憶えてきたようですね。それに比較して、ユイがしょんぼりしています。
「すみません、支援魔法が遅れました。次に備えて、今掛けておきますね」
そういって、2枚の符『28卦.兵護壁』、『37卦.風仁者』を掛けます。2枚の護符はアーネストさんの方へと飛んでいき、身体に触れると消えていきました。
「先ほどの話の直後では仕方ないですわ。でも、次はお願いですわよ」
イリスさんもしっかりユイを励ましています。一度はエルフの森で退治している相手ですが、先ほどの話でオークに捕まればどうなるかを、理屈ではなく知ってしまいましたからね。イリスさんの顔も、心なしか青い気がします。知識で知っているだけと、経験された方の体験談を聞くのでは全く異なりますからね。
僕自身に影響は無いと思っていましたが、索敵魔法の展開をしていなかった僕にもミスがあります。僕は改めて索敵魔法を展開します。
「《我に仇なす敵の位置をしらせよ!索敵》」
展開した索敵魔法に、既知の敵スライムとオークは表示されましたが、未知の敵は名称不明ですね。そして、先ほどのオークの倒される悲鳴が届いたのか、通路を2体急速接近中です。
「敵オーク2体、通路より急速接近中。まもなく接敵します」
シャルさんも攻撃魔法をホールド済みですね。前衛がアーネストさん一枚では、複数の敵が現われた場合不利になります。ここは先制攻撃で1体は葬りたいところですね。
通路へはドアもなく、天井までの開口部が空いていますので、2体そろったオークはそのまま部屋へと侵入し、叫び声をあげようとしました。
「風の精霊シルフよ、彼らの発する全ての音を伝えず無に帰せ」
僕の唱えた詠唱で、オークのあげた叫び声は周囲に伝わらず、新たな敵を呼び寄せる事はありませんでした。
その直後、シャルさんがホールドしておいた火槍が、後続のオークの頭部を貫きます。
アーネストさんを見ると、すでにオークの右腕が切り落とされています。流石にLV.Bランクのハンターさんですね。シャルさんとのコンビなら、大抵の敵は鎧袖一触でしょう。
「クロエさん、上や!」
シャルさんの声と、索敵魔法の探知はほぼ同時です。
「《魔力よ、壁となりて敵の攻撃を弾け!障壁》」
咄嗟に張った障壁に、何かがぶつかりました。そしてそれは障壁の表面に沿って、半球状に広がっていきます。
「嘘やろ。なんでこないな大きいスライムが、上から降ってくるのや」
「……完全に覆われてしまいましたわね。アーネストさんも、スライム越しで良く見えないですわ」
「核は何処に……真上にありましたよ」
シャルさん、イリスさん、ユイの三者三様の反応ですが、障壁上を満遍なく覆われてしまい、中からの攻撃ができません。
「流石にこの上では、アーネストさんも無理ですね。それに物理ではスライム相手は厳しそうですし」
僕は呟きながら対処法を考えます。障壁を解かなければ攻撃のしようがありませんが、すぐさまスライムに取り込まれてしまいますので、4人とも無傷と言う訳にはいかないでしょう。障壁を解いた後、スライムが消滅するまで僕達を守れる強固な物……
「イリスさん、聖壁を上に向けて展開お願い、ユイは属性強化してあげて。シャルさんは……」
「判ってる。アーネストのフォロー用に攻撃魔法詠唱しとくわ」
「皆さん、私の聖壁はあまり硬貨範囲が広くないので、近くに寄ってくださいね」
「強化いきます。『51卦.光仁者』」
「じゃあ、カウント3でいきますよ。3……2……1……障壁解除」
「《聖なるアテナの盾イージスよ、彼の者をあらゆる邪悪・災厄から守りたまえ。聖盾》」
聖壁が展開されるまでの僅かな瞬間に、左右のガンブレードから放たれた2つの火弾が、巨大スライムの核に命中します。火弾によって核が炭化・消滅していきますが、これだけ大きいと火耐性があったのかもしれません。核が少し残ってしまいますが、核の縮小にあわせて周囲のゼリー物質が脱落・縮小していきます。最終的には、普通のスライムより小型になったスライムが、聖盾の上に鎮座しています。
「クロエ、捕獲!」
「はい!、って、ええぇ~本気?!」
「当然ですわ、貴重な研究材料よ。どうしたらあんなに大きい体が維持できるのか、調べがいがありますわ」
相変わらずのマッドサイエンティストっぷりはブレませんね……
ここで持って帰らないと後が怖いので、おとなしく僕はスライムを収納します。イリスさんも聖盾を解いてこちらは戦闘完了ですね。
「あっ、アーネストさんは無事ですか?」
「貴女方に心配されるほど、弱うはおまへんよ、あの人は」
そういうシャルさんの顔が一番ホッとしていますよ? シャルさん越しに見えたアーネストさんは、オークの血で濡れた剣を振って血を払い納剣しています。
僕達の周囲を覆っているスライムゼリーは、じわじわと収縮を繰り返し、やがて綺麗さっぱり消えてしまいました。
「なんや迷宮の様相が変わったなぁ、こないなの普通の王族やったら死んでんで」
「そうですわね。1層のスライムはともかく、複数のオークと同時に渡り合える王族なんてそうそう居ないでしょう。
デュラハンまで居るとは言ってましたが、倒して進んだわけではないはずなのに、こうも接敵するのでは、命がいくつあっても足りませんわ」
シャルさんとイリスさんがのんびり会話しているように見えますが、ちゃんと周囲は警戒しています。戦闘が続いた為に、一息いれないと精神的にもちませんね。
「そうなると、王族ではなく私達が侵入したという事を知った何者かの操作ということですか? それって……」
ユイの言葉が止りますが、続きは想像するに難しくありませんね。人には出来ないこと恐らくこの地の『神』でしょうか。事実、3層の天井の高さは4m以上ありますが、僕達は2層から普通の階の高さしか降りていません。
『ふむ。分際を弁えぬ痴れ者ではあるが、人としての水準が高いだけのことはあるか……』
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