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7.女王の奏でるラプソディー
53.遼寧へ
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水墨画で描かれたような、青くかすむ山々。
山の峰には霞がかかり、所々に朱色の塔が立ち並んでいた。
眼下の平野には一面緑の水田が広がり、石畳で舗装された街道が一直線に、街壁に囲まれた巨大な都市へとつながっている。
「はぁ……これは異国情緒あふれる、素敵な光景ですわ。ヘルガには感謝しないといけませんね」
眼下に広がる風景と、正面に投影されるカメラからの風景に、うっとりとした声をあげるのはエリーゼさんです。
「……ヘルガさんに感謝って言われても、当人は嬉しくないんじゃないかなぁ」
僕のつぶやきは、あっさりとエリーゼさんに無視されました。思わず僕は、遠い目をして今朝のやり取りを思い出します。
昨夜パトリシアさんからそれぞれの依頼状況を聞かされた話では、僕たちのお目付け役として同行するのはヘルガさんだとうことでした。
しかし、今朝集合場所に現れたのはエリーゼさんで、なんでもヘルガさんはストロベリー・ウイークなんだそうです。
「ストロベ、フギャッ……」
意味が分からず聞き返そうととした僕は、足の痛みに悲鳴交じりの声をあげてしまいました。痛む足を見てみると、イリスさんの形の良い足が、僕の足の甲を踏みつけています。
涙目でイリスさんを見ると、ギロリと睨まれます。のちほどユイが教えてくれましたが、ストロベリー・ウイークというのはどうやらあの日のことをいう比喩だそうです。
ヘルガさんは、かなり痛みがひどいらしく、医療班の病室で魔法による鎮痛療法を受けながら寝込んでいるとのこと。
さすがにその状態では僕たちに随行できないので、エリーゼさんが代わりにお目付け役を務めることになったらしいのです……
でも、この展開はあまりにもエリーゼさんにとって都合がよすぎるように思うのは僕だけでしょうか? 僕はため息をつき、操縦席のエマに現在位置を確認しました。
「現在位置は、遼寧国帝都武陽から西方十五キロ地点です」
数年前の政変の際は、海上を通る船からも立ち上る黒煙が見えたらしいのですが、現在の遼寧には、騒乱の後は見られません。
「上から見ている限りでは、完全に復興されているようね。農家の人たちもごく普通に働いているし、街道や町も人通りは多くて、兵士の数はあまり見えないから治安も悪くはなさそうね」
エマの報告の後に、イリスさんが空からみた遼寧の感想を続けますが、ユイは黙ってそれを聞いているだけです。手元で建物をズームアップして見ても、朱塗りの柱には特に焼けた跡などは見られません。
「少なくとも民の生活に、政変は大きな影響を与えなかったということですわね。 ユイさんにとっては複雑でしょうけど、民には自身の生活や安全が第一ですわ。
少なくても現皇帝の治世は、多くの民に受け入れられているということでしょう」
……厄介払いのように国を追い出され留学していたユイにとって、遼寧という故国はどう映っているんでしょうか? 政変後に、イェンさんに託されたお母さんの手紙から、お母さんとお父さんの気持ちを知り自由に生きる事を決めたとはいえ、その内心は僕には計り知れません。
遼寧にいたときのユイは、王宮の外れの建物にいたそうです。仮にも皇女だったのですし、街中を見ることはなかったでしょう。そのせいか、黙って風景をみているだけで、特にその表情には久しぶりに故郷を訪れたという、懐かしげに風景をみやる表情は見られません。 僕の視線に気づいたのか、ユイは軽く首を振りながら話してくれました。
「特に懐かしいとかは感じませんね。遠くの山並みに、どこか見た記憶があるような感じがしますが、幼かった私には見える景色も狭いものでしたし。イェンなら、いろいろな場所を知っていると思いますが……」
実際、地上から見る景色と、高度にして百メートルは上空にいる今の場所から見る風景は違うでしょうからね。
なぜこんなに高く飛んでいるのかというと、鳥たちの飛来があるからではなく、飛行獣に騎乗した兵士らしき人が、港町から王都へ向けて飛んでいるからです。
東国では一般的なことなのかを、ユイに聞いてみたんですが、飛行獣は数も少なくてなづけるのも大変だということは聞いたことがあるそうです。
あれは『百鬼』と呼ばれる魔獣の一種らしいのが、本来、『百鬼』は遼寧北部の山岳地帯に少数が生息しているだけだということです。
そんな珍しい飛行獣を、連絡役として使っているということは、軍の中枢には早く確実な情報が大切だということを知っている人がいるということになりますね。
「空を飛ぶ妖獣を配下にしていた軍は、私が知る限り叔父だけでした。叔父の統括する部隊には、百鬼の中でも『二士鬼』や『三士鬼』といわれる、早く飛ぶことができて、単体でも強い虎に似た個体が二十はいたと聞いています。
遼寧の王都の堅牢な城壁も、空から飛来した百鬼の部隊にはなんの障害にもならなかったのでしょうね。それに、指揮官は仙でしたから、精強とうたわれた近衛もかなわないでしょうし」
ユイの話だと、仙と呼ばれるのはアレキサンドリアでいえば魔法使いのようなものらしいですね。空からの魔法攻撃には、どれほど兵士がいても敵わないことは僕が一番知っています。
「……で、どうするの? 国内は治安もよくて、治世も行き届いているみたいだし、ユイには悪いけど、現皇帝の治世はそれなりに民衆にも歓迎されているようよ?
街に降りて、実際の様子を見てみるくらいしかあとは無いんじゃないかしら」
イリスさんの言葉もその通りなのですが、困った問題というか、予想通りの問題があるんですよね。僕達は、目立たずに行動できそうもないということが、空から見てるだけでわかってしまいます。
「ユイ、やっぱり遼寧の人って……」
僕の言葉をユイは引き継いでくれます。
「はい。遼寧に住む人は、ほとんどが黒髪なんですよね。茶系の髪の方は南部に少し住んでいるのですが、他の髪の色の方はあまり……」
そうなんですよね。映像に映る人々の髪色は、黒や濃い茶系の人々がほとんどです。まあ、どうせ服装や言葉で異国人だとは知れてしまうので、気にしないでもいいかと思っていましたが、ここまでとは思っていませんでした。
それに、安全圏だと思っていた空も、百鬼の存在することで、必ずしも安全とは言えませんし、地上には地上で、イェンさんほどではないでしょうが、虎という隠密部隊もいます。
まあ、もとより荒事を起こすつもりはないのですが、僕だけじゃないので安全には配慮が必要なんですよね。
「ここまで来て、このまま帰るなんて選択はあり得ませんわ。ユイさんとしても、民の声や現状を直接知りたいでしょうし、故国で懐かしいお食事もしたいでしょう?」
……エリーゼさん、気持ちがダダ漏れですよ。この人、異国の料理を食べたいだけじゃないでしょうね? 僕よりエリーゼさんにお目付けが必要な気がしてきましたよ……
「ん~、食材としても欲しいものがありますしね。味噌や醤油の銘柄や、お米の産地でおいしいところの確認もしたいですし。
ただ、ユイには申し訳ないけど、前皇帝やその家族の家族の動向は確認できませんが、大丈夫ですか? それを人々に尋ねると、確実に(密偵に)目をつけられると思うんですよね……」
現皇帝が反乱を起こしてから数年の月日が経っていますが、反乱や謀反に対しては、自分自身が起こした経験があるのでしょうから、対策はしっかり取っていると思ったほうがよいでしょう。
「地上に降りるとして、言葉は大丈夫なのですか? 住んでいたのが幼い頃だけですので、私も心もとないですよ?」
そんなユイの言葉に、みなさん僕を見つめますが、僕だってこちらの言葉はあまりわからないですよ? 僕が言葉の心配をしていなかったのは、理由がちゃんとあるのです。
「エマ、ジェシー、遼寧の言葉は話せるかい?」
僕の言葉に、DM2を操縦していないジェシーが答えてくれます。
「アカシックレコードへのアクセス権限を確認します。少々お待ちください……
Authenticated chronicle connection request confirmed.
The requester is Seraphim Chloe winter.
Checking authorization list.
Reply from Arianrhod.
Seraphim Chloe winter iolite language department access has been approved.
Automatic translation is possible.
……アクセス可能となりました」
……なにか、余計な事が聞こえてきたような気がしますね。ジェシーの『アクセス可能です』の前の魔術語は、エリーゼさんには理解できないと思いますが、僕の名前が入っていたのは理解できたでしょう…… これは事前に確認しておくべきだったようです。
「……とりあえず、エマとジェシーは話せるようですよ」
あえてにこやかに答えましたが、イリスさんとユイの視線が痛いですね。
「なんで、エマとジェシーなら……って、あ~、彼女たちはホムンクルスだからですわね」
「そういえば、完璧なホムンクルスは、アカシックレコードによって全ての知識を持っているんでしたね」
「……ちょっと、お待ちなさい。ホムンクルス? あの錬金術の中でも究極目標でもあるホムンクルスが彼女たちだというんですの?
そういえば、貴女たちは成長していますが、この二人は以前北領でみたときとまったく変わりませんわね……」
どうやら、エマとジェシーがホムンクルスだということに皆さんの意識がいったようで、とりあえず安心できますよね?
「通訳の心配はいらないようですし、異国を遊学中のお嬢様ということで、街に行くことにしましょうか。あぁ、この場合のお嬢様役はエリーゼさんにお願いしますね。
エマ&ジェシーはメイド装備でお願いします。さすがに、どこかに着陸させるわけにはいきませんから、ヴァルキリーからDM2に乗り換えた無人島で、小型船に乗り換えることにしましょう」
「了解しました」
エマの返答で、DM2は機首を洋上に向けて飛び始めます。そしてこの時僕は、イリスさんとユイの見つめる視線に視線に気づかなかったのでした……
山の峰には霞がかかり、所々に朱色の塔が立ち並んでいた。
眼下の平野には一面緑の水田が広がり、石畳で舗装された街道が一直線に、街壁に囲まれた巨大な都市へとつながっている。
「はぁ……これは異国情緒あふれる、素敵な光景ですわ。ヘルガには感謝しないといけませんね」
眼下に広がる風景と、正面に投影されるカメラからの風景に、うっとりとした声をあげるのはエリーゼさんです。
「……ヘルガさんに感謝って言われても、当人は嬉しくないんじゃないかなぁ」
僕のつぶやきは、あっさりとエリーゼさんに無視されました。思わず僕は、遠い目をして今朝のやり取りを思い出します。
昨夜パトリシアさんからそれぞれの依頼状況を聞かされた話では、僕たちのお目付け役として同行するのはヘルガさんだとうことでした。
しかし、今朝集合場所に現れたのはエリーゼさんで、なんでもヘルガさんはストロベリー・ウイークなんだそうです。
「ストロベ、フギャッ……」
意味が分からず聞き返そうととした僕は、足の痛みに悲鳴交じりの声をあげてしまいました。痛む足を見てみると、イリスさんの形の良い足が、僕の足の甲を踏みつけています。
涙目でイリスさんを見ると、ギロリと睨まれます。のちほどユイが教えてくれましたが、ストロベリー・ウイークというのはどうやらあの日のことをいう比喩だそうです。
ヘルガさんは、かなり痛みがひどいらしく、医療班の病室で魔法による鎮痛療法を受けながら寝込んでいるとのこと。
さすがにその状態では僕たちに随行できないので、エリーゼさんが代わりにお目付け役を務めることになったらしいのです……
でも、この展開はあまりにもエリーゼさんにとって都合がよすぎるように思うのは僕だけでしょうか? 僕はため息をつき、操縦席のエマに現在位置を確認しました。
「現在位置は、遼寧国帝都武陽から西方十五キロ地点です」
数年前の政変の際は、海上を通る船からも立ち上る黒煙が見えたらしいのですが、現在の遼寧には、騒乱の後は見られません。
「上から見ている限りでは、完全に復興されているようね。農家の人たちもごく普通に働いているし、街道や町も人通りは多くて、兵士の数はあまり見えないから治安も悪くはなさそうね」
エマの報告の後に、イリスさんが空からみた遼寧の感想を続けますが、ユイは黙ってそれを聞いているだけです。手元で建物をズームアップして見ても、朱塗りの柱には特に焼けた跡などは見られません。
「少なくとも民の生活に、政変は大きな影響を与えなかったということですわね。 ユイさんにとっては複雑でしょうけど、民には自身の生活や安全が第一ですわ。
少なくても現皇帝の治世は、多くの民に受け入れられているということでしょう」
……厄介払いのように国を追い出され留学していたユイにとって、遼寧という故国はどう映っているんでしょうか? 政変後に、イェンさんに託されたお母さんの手紙から、お母さんとお父さんの気持ちを知り自由に生きる事を決めたとはいえ、その内心は僕には計り知れません。
遼寧にいたときのユイは、王宮の外れの建物にいたそうです。仮にも皇女だったのですし、街中を見ることはなかったでしょう。そのせいか、黙って風景をみているだけで、特にその表情には久しぶりに故郷を訪れたという、懐かしげに風景をみやる表情は見られません。 僕の視線に気づいたのか、ユイは軽く首を振りながら話してくれました。
「特に懐かしいとかは感じませんね。遠くの山並みに、どこか見た記憶があるような感じがしますが、幼かった私には見える景色も狭いものでしたし。イェンなら、いろいろな場所を知っていると思いますが……」
実際、地上から見る景色と、高度にして百メートルは上空にいる今の場所から見る風景は違うでしょうからね。
なぜこんなに高く飛んでいるのかというと、鳥たちの飛来があるからではなく、飛行獣に騎乗した兵士らしき人が、港町から王都へ向けて飛んでいるからです。
東国では一般的なことなのかを、ユイに聞いてみたんですが、飛行獣は数も少なくてなづけるのも大変だということは聞いたことがあるそうです。
あれは『百鬼』と呼ばれる魔獣の一種らしいのが、本来、『百鬼』は遼寧北部の山岳地帯に少数が生息しているだけだということです。
そんな珍しい飛行獣を、連絡役として使っているということは、軍の中枢には早く確実な情報が大切だということを知っている人がいるということになりますね。
「空を飛ぶ妖獣を配下にしていた軍は、私が知る限り叔父だけでした。叔父の統括する部隊には、百鬼の中でも『二士鬼』や『三士鬼』といわれる、早く飛ぶことができて、単体でも強い虎に似た個体が二十はいたと聞いています。
遼寧の王都の堅牢な城壁も、空から飛来した百鬼の部隊にはなんの障害にもならなかったのでしょうね。それに、指揮官は仙でしたから、精強とうたわれた近衛もかなわないでしょうし」
ユイの話だと、仙と呼ばれるのはアレキサンドリアでいえば魔法使いのようなものらしいですね。空からの魔法攻撃には、どれほど兵士がいても敵わないことは僕が一番知っています。
「……で、どうするの? 国内は治安もよくて、治世も行き届いているみたいだし、ユイには悪いけど、現皇帝の治世はそれなりに民衆にも歓迎されているようよ?
街に降りて、実際の様子を見てみるくらいしかあとは無いんじゃないかしら」
イリスさんの言葉もその通りなのですが、困った問題というか、予想通りの問題があるんですよね。僕達は、目立たずに行動できそうもないということが、空から見てるだけでわかってしまいます。
「ユイ、やっぱり遼寧の人って……」
僕の言葉をユイは引き継いでくれます。
「はい。遼寧に住む人は、ほとんどが黒髪なんですよね。茶系の髪の方は南部に少し住んでいるのですが、他の髪の色の方はあまり……」
そうなんですよね。映像に映る人々の髪色は、黒や濃い茶系の人々がほとんどです。まあ、どうせ服装や言葉で異国人だとは知れてしまうので、気にしないでもいいかと思っていましたが、ここまでとは思っていませんでした。
それに、安全圏だと思っていた空も、百鬼の存在することで、必ずしも安全とは言えませんし、地上には地上で、イェンさんほどではないでしょうが、虎という隠密部隊もいます。
まあ、もとより荒事を起こすつもりはないのですが、僕だけじゃないので安全には配慮が必要なんですよね。
「ここまで来て、このまま帰るなんて選択はあり得ませんわ。ユイさんとしても、民の声や現状を直接知りたいでしょうし、故国で懐かしいお食事もしたいでしょう?」
……エリーゼさん、気持ちがダダ漏れですよ。この人、異国の料理を食べたいだけじゃないでしょうね? 僕よりエリーゼさんにお目付けが必要な気がしてきましたよ……
「ん~、食材としても欲しいものがありますしね。味噌や醤油の銘柄や、お米の産地でおいしいところの確認もしたいですし。
ただ、ユイには申し訳ないけど、前皇帝やその家族の家族の動向は確認できませんが、大丈夫ですか? それを人々に尋ねると、確実に(密偵に)目をつけられると思うんですよね……」
現皇帝が反乱を起こしてから数年の月日が経っていますが、反乱や謀反に対しては、自分自身が起こした経験があるのでしょうから、対策はしっかり取っていると思ったほうがよいでしょう。
「地上に降りるとして、言葉は大丈夫なのですか? 住んでいたのが幼い頃だけですので、私も心もとないですよ?」
そんなユイの言葉に、みなさん僕を見つめますが、僕だってこちらの言葉はあまりわからないですよ? 僕が言葉の心配をしていなかったのは、理由がちゃんとあるのです。
「エマ、ジェシー、遼寧の言葉は話せるかい?」
僕の言葉に、DM2を操縦していないジェシーが答えてくれます。
「アカシックレコードへのアクセス権限を確認します。少々お待ちください……
Authenticated chronicle connection request confirmed.
The requester is Seraphim Chloe winter.
Checking authorization list.
Reply from Arianrhod.
Seraphim Chloe winter iolite language department access has been approved.
Automatic translation is possible.
……アクセス可能となりました」
……なにか、余計な事が聞こえてきたような気がしますね。ジェシーの『アクセス可能です』の前の魔術語は、エリーゼさんには理解できないと思いますが、僕の名前が入っていたのは理解できたでしょう…… これは事前に確認しておくべきだったようです。
「……とりあえず、エマとジェシーは話せるようですよ」
あえてにこやかに答えましたが、イリスさんとユイの視線が痛いですね。
「なんで、エマとジェシーなら……って、あ~、彼女たちはホムンクルスだからですわね」
「そういえば、完璧なホムンクルスは、アカシックレコードによって全ての知識を持っているんでしたね」
「……ちょっと、お待ちなさい。ホムンクルス? あの錬金術の中でも究極目標でもあるホムンクルスが彼女たちだというんですの?
そういえば、貴女たちは成長していますが、この二人は以前北領でみたときとまったく変わりませんわね……」
どうやら、エマとジェシーがホムンクルスだということに皆さんの意識がいったようで、とりあえず安心できますよね?
「通訳の心配はいらないようですし、異国を遊学中のお嬢様ということで、街に行くことにしましょうか。あぁ、この場合のお嬢様役はエリーゼさんにお願いしますね。
エマ&ジェシーはメイド装備でお願いします。さすがに、どこかに着陸させるわけにはいきませんから、ヴァルキリーからDM2に乗り換えた無人島で、小型船に乗り換えることにしましょう」
「了解しました」
エマの返答で、DM2は機首を洋上に向けて飛び始めます。そしてこの時僕は、イリスさんとユイの見つめる視線に視線に気づかなかったのでした……
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