勇者じゃないと追放された最強職【なんでも屋】は、スキル【DIY】で異世界を無双します

華音 楓

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第4章 ここから始まる勇者様?

四十一日目② 感謝が痛いほど伝わってきた(物理的に)

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 今だ騒ぎ続けている冒険者は、矛先をシルさんに向けていた。
 シルさんはキャサリンさんを横目で見やると、にこりと微笑んでいた。
 うん、やっぱシルさん男前だわ。

「てめぇ !!邪魔すんじゃねぇ!!ガイの兄貴は関係ねぇだろうが!!」
「それとよ、Cランクになったんだったら少しは周りを見たらどうだ?今日からさらに潜るんだろ?周りを見てみろよ。ポーター雇えるといいな?」
「あ……。」

 なるほどね。
 一旦ヘイトを自分に向けさせて、上役の名前を出して落ち着かせる。
 で、締めに状況確認させて落とすと。
 旨いことやるね。
 さすが、もうすぐBランクになるパーティーのリーダーだ。

 騒いでいた冒険者たちは、さっきまであれほど騒いでいたのに、今ではすごすごとギルド会館を去っていった。
 この後何事もないといいんだけどなぁ。
 巻き込まれたくないしさ。

 シルさんは何事もなかったかのように、活動報告を行っていた。
 キャサリンさんも慣れたもので、通常営業に戻っていた。

「ところでさっきの何だったんです?」

 メンバーが活動報告を行っていて手が空いたのか、シルさんは事の顛末をキャサリンさんに確認をしていた。
 キャサリンさんは返答に困っていたようだったけど、ちょうど俺の姿を見つけて手招きしていた。
 正直行きたくないけど、行かないといけないよなと大きくため息をついて、キャサリンさん達の元へ移動した。

「カイト君、私が呼んだ意味わかる?」
「そうですね。おそらく。」
「じゃあ、どうせシルバスター君チームにお願いすることになるだろうから、ばらしちゃっていいわね?」
「はい……」

 その笑顔は反則ですよ、キャサリンさん。
 逆らえるわけないじゃないですか。
 目にハイライトが無いんですから。
 めっちゃ怖いって!!

「キャサリンさん。肉の坊主……、カイトが今回の件に関わってるんですか?」
「間接的に関わってるって感じかしら。」
「と言うと?」
「論より証拠ね。これを見て。」

 キャサリンさんはさっき冒険者たちに見せていた、俺製の第1層から3層までのマップを広げて見せた。
 それを見たシルさんは、言葉を失ったようだ。
 エルダ達もまだ見ていなかったので、興味につられて見ていた。
 そして3人も声を失った。
 その後でシルさんのパーティーメンバーも見ていたけど、やはり声を失っていた。
 なんで?

「わかったかしら。これだもの、生半可な情報じゃ、報酬出せるわけないでしょ?」
「確かにこれより上ってありえないな。やれるとしたらCランクの斥候が頑張って調べて、超高額な筆写系魔道具使って書くしか無理だ。」

 キャサリンさんは呆れ顔で、シルさんに話していた。
 シルさんも、マップを見て唖然とした表情が抜けないでいた。
 それよりも、話を聞いてて思ったことがある。



 またやっちまった~~~~!!
 これ絶対やばいやつじゃないかよ!!

 エルダ達を見ると、3人とも少し離れた位置に移動していた。
 明らかに『私たちは関係ありません』アピールじゃないか!?

「つまりあれか?これを書いたのがカイトだって言いたいの?キャサリンさん。」

 更に驚いて見せたシルさんだった。
 そんなに俺を見つめても何も出ませんって。
 あ、ごめんなさい。
 視線が痛いです。

「そうよ。その通りなの。そこでギルドからの直接依頼よ。明日からでいいから、このマップの精査をお願いしてもいいかしら。無理なら他のCランク以上に頼むけど。」
「ちょっと待って、みんな聞いてた?明日からだけど行ける?1層から3層だったら問題ないと思うけど。」

 シルさんは、キャサリンさんからの依頼を、パーティーメンバーに確認を取ると、反対意見は出なかったようだ。

「OK。じゃあ、俺たちが請け負うよ。貢献度はどんな感じになりそう?」
「そうね、待って頂戴……。うん、大丈夫そうね。この依頼で貢献度は大丈夫そうね。あとは達成後にBランクへの昇格試験を受けてもらうことになるわ。」
「「「「「「よっしゃ~~~~~~!!」」」」」」

【乾坤一擲】のメンバー全員、お祭り騒ぎの様に喜んでいた。
 何故か俺もそれに巻き込まれて、背中やら肩やらバンバンバンバン叩かれまくった。

「カイト!!お前のお陰だ!!ありがとう!!」
「カイト君ありがと~~~!!」

 シルさんは、俺の両手を思いっきり握りしめて、ぶんぶん振り回してくる。
 ものすごく肩が痛いですはい。
 それよりも何よりも、とんでもなく精神的にやられそうだった。

 そう、今俺はとある人物に抱き着かれている。
 エルダ達に助けてくれと視線を送るも、目をそらされてしまった。
 くそ!!今にもあばらが逝ってしまいそうです……

「本当にありがとぉ~~~~!!」

 俺を抱きしめているのは【乾坤一擲】のヒーラー。
 名前はキャスバニア……キャシーさんだ。
 ものすごくガタイのいいおっs

「カイト君、何か変なこと考えなかった?」
「いえ、何にも……。そろそろ降ろしてくれませんか?」
「ごめんなさい。つい興奮しちゃって。」

 真面目にこの人はヒーラーなんだろうか……
 ガチムチの格闘家と名のったほうが、絶対に説得力がある。

「まあいいわ。キャサリンちゃん。この度の心遣いありがとうね。」
「いえ。【乾坤一擲】の皆様にはいつも世話になってますから。でも、まずは確認作業をお願いしますね。」
「わかってるわ。みんな!!気合入れていくわよ!!」
「「「「「おう!!」」」」」

 そう言うと、シルさん達はギルド会館を後にした。
 俺はと言うと、体がめちゃくちゃ痛かったです……。
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