【完】天使な淫魔は勇者に愛を教わる。

輝石玲

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終わりへ

39.最後の甘え ❇︎

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 イオリと再会した後、何故かオレは体に力が入らなくなった。そのままイオリに抱えられてイオリの部屋に連れられたが……


「い、イオリ、近い………」
「ずっと会えなかったんだ。これくらいいいだろ。」


 ベッドの上でぬいぐるみの様に抱きしめられている。しかも逃げられない様にしっかりと腰に腕を回されて。本当にゼロ距離だから体温とか匂いとか声とか気になって落ち着かない。しかも、丁度耳元に息が掛かるから……変な気に………、って、いやいやいやしっかりしろオレ!


「ミカ、なんでずっと離れてたんだ?急に会えなくなって、どれだけ心配したか分かるか?」
「その…、お、オレもやる事があって………」


 大戦の準備とか、イオリと別れる覚悟とか、とにかく色々。
 ……覚悟、出来てた筈なのに、結局は声を上げて泣く始末だ。今だって尋問さえ無ければ幸せに感じてる。本当に大丈夫か?これ。


「イオリ、もしかしてずっと待ってたのか?オレのこと……。」
「当たり前だ。お前の事を考えない日なんて無かった。」


 あぁ、クソ、嬉しい…。めちゃくちゃ嬉しい………!
 やばい、オレめっちゃちょろい?ダメだ…、今まで耐えて来たものが全部無意味になる。でも……いや……最後なら………。
 そうだ。最後くらいはいいよな?もう、次が無いなら。


「イオリ、離して。」
「離さない。」
「ねぇ、お願い。体制だけでも変えさせて。」
「………分かった。」


 緩くなったイオリの腕から抜け出し、そのまま体の向きを変えてイオリと向かい合った。
 そっと頬を撫でて前髪を避けると、不安そうに揺れるイオリの瞳が見えた。そのままメガネを外してベッドの端に放り投げた。
 ……こうやって見て触れてみると、イオリは少し変わっていた。僅かに体格がしっかりして、肌と髪も少し焼けている。オレが部屋に篭っている間もイオリは動き続けていた。人間の早過ぎる変化はオレを置いていく様にも感じて少し嫌だな。

 でも、変わらないこともあった。心は変わらなかったんだ。


「イオリ、ごめんな。オレの我儘で振り回して。」
「本当にな。もう勝手に離れるなよ。」


 その言葉に返事が出来ない代わりに口付けた。夢中になってずっと繰り返していると、段々とエスカレートして行く。舌が絡められ、ゆっくりと思考が溶け、他の何も考えられなくなる。
 イオリに引っ張られて押し倒されると、また口付けを再開した。呼吸さえ奪われる様な深い深い口付け。ずっと求めていた温もり。


「イオリ……もっと、たくさん触って………」


 今夜だけ。これが最後だから。これくらいは許してくれなければ、世界と言うものは心が狭いだろう。いや、そもそもこの世界に心なんて無いか。
 もう、何でもいい。何だっていいから今は……

 イオリはキスを止めずに服に手を入れた。素肌に触れる熱を持った大きく硬い手。ゆっくりと脱がされながら、イオリも脱ぎ始めている。やっぱり直接見たら分かりやすいけど、随分と鍛えられた身体になっている。人間の変化は寂しいものだけど、どこか嬉しくもある。

 イオリに気を取られてるうちに服は全て脱がされ、大きな手で体中に優しく触れられる。全てが心地良くて、気持ち良くて、あっという間に熱った体は反応を見せていた。


「あっ、い、おり……っ!」
「気持ちいい声、聞かせて。」


 首元を吸われながら陰部を扱かれ、嬌声は簡単に漏れ始めた。3ヶ月ぶりの行為だからか以前より敏感な気がする。あっという間に射精感が迫り、もはや保つ必要の無い理性を捨てて腰を振り始めた。


「あっ、でる……っ、いっ…く………っ!」
「……ミカ、可愛い。気持ち良かった?」


 吐精して惚けるオレの頭を撫でてたくさん口付けるイオリ。あーもー嬉しい、好き、い、どうしよう。


「イオリ、オレも…イオリを気持ちよくさせたい。だから、ちょっとそこに座ってくれる?」
「これでいいのか?」


 ベッドに三角座りするイオリ。この体制ならできるかな。今までもずっとイオリにされるがままだったし……。最後くらいオレだって尽くして愛したい。

 イオリの足の間に潜り込んで、ズボンのファスナーを下ろした。既に肥大しているイオリのモノを取り出して、先端を軽く握って刺激してから口付けた。口淫をイオリにするのは初めてだ。
 先端の出口を舌先で舐めそのまま唇を付けて少し吸うと、一瞬だけ体が痙攣した。よかった、ちゃんと気持ち良さそうだ。昔は不感だったからナカが締まらなくて、インキュバスの手伝いをする時によく口でしたものだ。でも今は、口の中でも感じるようになった。
 ゆっくりと口に含み奥まで咥えると、喉の深くまで入った。無理矢理喉をこじ開けられるような感覚まで気持ち良い。そのまま前後に動いていると、途中でイオリがオレの頭を押さえつけた。


「っ出る……」
「んっ…んっ………!」
「あ…、悪い、苦しかったか?」


 喉の奥に勢いよく出され、時間をかけて飲み込んだ。この体は既に体液から魔力を補充する必要が無くなっているが、それでもイオリの全てを欲している。少しも溢さないように全てを飲み込む。
 でも…やっぱり足りない。


「お願い、イオリ…。こっちにも欲しい………。」


 四つん這いになってトロトロの入り口を指で広げて見せた。しかし強引に体制を変えられ、結局は対面の形で押し倒されている。
 長い指を二本入れられ、ナカで指が曲げられるだけで体は悦び跳ねた。きゅうきゅうと指すら強く締め付け、絶頂感は簡単に現れている。


「いおり、いくっ…、ゆびでイっちゃ………!んっ……ぅっ………!」


 挿入前から呆気なく前後両方で達した。そして一息吐く間も無く指は抜かれ、熱が一気に押し寄せる。絶頂直後に奥深くまで挿れられ、体の痙攣は止まらなくなってしまった。


「あっ、うそ、イったばっか……!」
「好きだろ?ナカ、凄い締まって吸い込まれてる。」
「ダメっ……、これ、イくの止まらなくなるから、待って……」
「待たない。」


 イオリはオレの片足を持って遠慮無く奥を突き始めた。言葉では抵抗しても頭がおかしくなりそうな程気持ち良くて、この時間が続けばなんて思ってしまう。イオリの底無しの欲望をぶつけられて注がれる事が幸せに感じる。


「あっ、おくっ…、きもちぃ……っ、もっとぉ………!」
「っ凄い素直だな。ミカも我慢してたのか?」
「してた……!っイオリ、ねぇ、キスもして………」


 オレのおねだりに応えてくれるイオリ。時折前髪の片側を耳に掛けてはずっと口付けてくれている。

 体温も鼓動も呼吸も全てを感じるこの愛おしい時間は、今までで一番速く過ぎ去ってしまったように感じた。
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