【完】天使な淫魔は勇者に愛を教わる。

輝石玲

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47.インキュバス ❇︎

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 デュランの部屋。カーテンを閉め切り、ライトも何も無い薄暗い部屋のベッドの上。暗くてもお互いの姿は見えている。

 いつも通り、オレはインキュバスデュランに抱かれる。

 二人とも全裸になり、デュランはオレに覆い被さった。
 他のインキュバスの相手もした事あるが、全裸になるのはデュランの時だけだ。ようは吐き出すのに使えればいい。それなのにデュランは快感を感じないオレに毎回愛撫や口付けをする。

 デュランは入り口を指先でぐりぐりと押すと、そのままゆっくり指を入れた。


「……濡れない?」
「あ、そう言えば言ってなかったな。サキュバスじゃなくなった事。」
「まぁ、そうだよな。」


 そりゃあそうだ。自ら魔力を補充出来ないと戦えないんだから。

 オレがサキュバスになったのは、悪魔の国で過ごすのに『大天使』でしか無いと肩身が狭いから。そしてデュランの魔力を唯一最大で受け止められるからだ。
 オレを初めて抱いたのもデュランだ。

 デュランは粘度の高いオイルを手に出しもう一度解し始めた。今度はスムーズに指が入り、少しずつ広げられている。
 何も感じない。そのはずだったのに少しずつ体は震え始めた。


「っ……」
「痛いか?」
「ちが…、なん、でも無い。」


 今触れているのはイオリじゃないのに、似た感覚がある。
 うつ伏せになって枕にしっかりとしがみつき、声を押し殺す。一度知ってしまった快楽は、今までなんて事なかった行為にまで影響していた。

 指が深くまで入れられ、一番弱いところを指先で撫でられると体は一瞬痙攣した。


「んっ………」
「先生?まさか、感じてるのか?」
「っ、ちがう。」
「ここ?」
「あっ…、やめっ………」


 イオリ以外で気持ち良くなりたく無い。それなのに嫌と言うほど快感を教えられたこの体は直ぐに反応してしまう。

 嘘だろ……、今までこいつの前で勃てたこともナカが締まったことも無いのに。あんまりにも簡単に興奮し始めてる。
 この行為が初めて怖いと感じた。

 そんなオレに気付いたのか、デュランはどこからか小瓶を取り出した。これは…拷問用の媚薬?なんでこんなものが………。


「飲め、体が強張ってるとやり辛い。」
「……分かった。」


 確かにオレは拷問用でも無い限り媚薬なんて効かない。いっそ理性を飛ばしてしまえ、なんて意図なんだろうけど、そうなればオレもありがたい。
 小瓶の中の透明な液体を全て飲み干す。流石に拷問用と言うこともあって効果は直ぐに現れ始めた。


「んっ、あっ…、そこ、へんになる………」
「先生が喘いでるの初めて見た。こんな声出すんだな。」
「うるさ、もんく…でも、っあ、んの……」


 じわじわと思考が溶けていく。人為的に理性を消され、快楽しか考えられなくなる。
 既に解れたはずなのに、デュランはしつこく手淫を続けた。指でぐちゃぐちゃと弄られるばかりで、上手く絶頂出来ない。イオリなら直ぐに指でイかされて、イってもお構いなしに刺激を与えられておかしくなる。
 イオリとは違う手に違う触れ方。イオリならもっと容赦無く掻き混ぜて、いやらしい音を立てる。ナカだけじゃ無くて、前も胸も背中も首も全部触れて、すぐに全身が熱を持って、絶頂を何度も繰り返して………


「あっ、もっと…、もっとひどく………」
「何をどうすればこんな変わるんだ。今まで一度も感じた事が無いくせに。」
「いきたい、くるしい………!」


 媚薬の効果でやっとイオリとしてる時のようになった。そう考えるとイオリって凄いな。なんの薬も無しでオレをあんなに乱して。

 デュランは指を抜き出し、ゆっくりと奥まで挿入した。この感覚もイオリと違う。形や体温も違うし、イオリは最初から乱暴に奥を突く。優しくされたら刺激が足りない。もっと、もっと……


「もっと、ひどくしろって………!」
「とんだ淫乱になって帰って来るとは思わなかったな。まぁ、いいならそうするが。」


 デュランはオレの腰をしっかりと掴んで奥を突いた。どこか物足りなさはあれど、とりあえずは気持ちいい。
 いっそ、イオリなら、とか考えずにただ快楽だけを求められればいいのに。比較するからちゃんと気持ちよくなれない。今だけでも忘れられれば………


「でゅ、らん……、あっ…、びやく、まだ、っある……?」
「……二本目を飲む気か?それとも私に飲ませる気か?」
「オレが飲む…、オレも気持ち良くなりたいんだよ。」


 そう言うとデュランは口移しで飲ませてきた。でもそれじゃあデュランも僅かに摂取することになる。正気か?オレだから効果が薄いだけで、他のやつには一応拷問用だぞ?
 ……あぁ、でも、流石にオレも二本目は意識が………


「酷くされたいなら私もストッパーを外すべきだと思わないか?」


 そうだ、こいつはインキュバスで、制御できてる方がおかしい。インキュバス本来の行為がどれだけ酷いものかは知ってる。それでいい、オレが壊れるくらいでいい。
 デュランはもう一度オレの腰を掴むと、ギリギリまで引いて一気に奥を突いた。それを繰り返すうちに、オレは前後両方で達していた。


「いっ、あっ…、いく、いぐ……!でるっ……!あっ………、なか、あづい……っ!」
「本当に酷くされて絶頂するとは……、容赦無く犯されるのがそんなに良いか。」


 拷問用の媚薬を二本飲んで乱暴にされて、ようやくいつも通りになる。そう考えるとイオリとしてる時って媚薬を飲まなくても同じ様になってたってことか。この差はなんだろう。
 それでも今はもっと快楽に集中したい。
 既に何時間と経ち、何回もナカに出されているから滑りが良い。ここからまた速くなるだろう。しかもインキュバスの精液には催淫効果もある。このままだと本当に狂うだろうな。

 デュランはオレの体を起こして、膝立ち状態にした。左腕で肩をがっちりと抱かれ、右手でドロドロになったオレのモノを握った。


「はっ…、ま、まっで、むり………っ!」
「酷くされたいんだろう?それに何度出しても活発なままで苦しそうだ。」
「ひっ、あ、あぁ……っ、だめ、くるの…………っ!」


 奥を突かれながら扱かれ、大きく絶頂した。腰をガクガクと震わせながら吐精したと思えば、そのまま漏らすように潮を噴いた。

 それでも終わらず、何度も狂いそうになりながら受け止め続けた。デュランが余分な魔力を全て吐き出した頃には意識が朦朧とし、後始末が自分で出来ないほどに疲れ果てていた。
 どれだけナカに出されたんだろうか。腰は重いし、たまに溢れてきて太ももがドロドロだ。こう言うところは人間のイオリとは規格が違う。



 そして、サキュバスで無くなった以上は出されたものは掻き出さないといけない。流石にそれは自分でやろうと、少し休んでからフラフラと浴室まで移動した。
 ……契約を解除して本来の力を戻してなかったら立てなかったんだろうな。

 シャワーを使ってなんとか全て掻き出して流した。魔力はナカに出された段階で吸収したから、今はただの白濁液だ。流してもなんの問題もない。
 ただ、催淫効果はまだ残っていた。媚薬は結構直ぐに抜けたけど、インキュバスの精液に含まれるものは僅かに残ってしまう。まだ僅かに熱っぽさが残り、下半身にも反応が表れている。とりあえず自分で処理をした。魔法を使って毒素を集め、それを吐き出す。結構残っていたのか、どろりとたくさん吐き出された。


 冷たい水のシャワーを浴びて、ようやく落ち着いた。
 ………それにしても、なんで当たり前だった行為を嫌だなんて思ったんだろう。『イオリがいい』『イオリじゃないと嫌』なんて、もう会う事は無いだろうに。なんで、オレは泣いてるんだろう。


 ………イオリに触れたい。ねぇ、会いたいよ………。
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