【画像あり】転生双子の異世界生活~株式会社SETA異世界派遣部・異世界ナーゴ編~

BIRD

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本作の元になった夢の話

真冬の夜の夢⑩

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 ようやく起きたブラックT。
 寝ぼけながら辺りを見回して、俺たちに気付いた。

「誰だ貴様等?」

 ブラックTが、眠そうな顔で言う。
 こいつ、俺とモチを抹殺しに来たんじゃなかったか?

「俺たちを探しに来たくせに、誰だはねぇだろ」

 蹴りを入れるモチ。
 しかしブラックTは動じない。
 まあでも、それでちゃんと起きたみたいだ。

「ああ、貴様等が双子の勇者の生まれ変わりか。ふはははははは!」

 が、不気味な笑い声を上げて、ブラックTが指差したのはカジュちゃんとユズだ。

「「……違うっちゅ~ねん」」

 ツッコミと蹴りを同時に入れる俺とモチ。
 2人がかりで後ろから蹴ったら、ブラックTはベッドの上に突っ伏した。

「何だ貴様等、足癖が悪いな」

 ムクッと起き上がったブラックTは、俺たちを見てハッとする。

「……むっ、その顔……貴様等、憎き双子だなっ」

 今頃気付いたのかよ。
 っていうか顔知ってんのかよ。

「「顔知ってんなら間違えんな」」

 再び、ツッコミと蹴りを同時に入れる俺とモチ。
 再び、蹴られたブラックTはベッドの上に倒れた。

「くくくっ、遂に見つけたぞ」

 とか言ってるけど、本気で探していたのか疑わしいぞ。
 カジュちゃんはともかく、インコを間違えるのはどうかと思う。

「貴様等に復讐すると誓ってから1000年間、夜も眠れなかった我が憎しみを思い知るがいい」

 バサァッと黒いマントを翻し、邪悪な笑みを浮かべるブラックT。
 カッコつけてるけどさ、あんたさっきまでぐーぐー寝てたよな?

「さっきまで熟睡してたくせに」

 呆れ顔でモチも言う。

「目を閉じていただけだ」

 言い返すブラックT。
 うわ~白々しい。

「嘘つけ、イビキかいてたくせに」
「イビキなどかいておらん」

 俺も言ってやったら、それでも寝てた事を否定する。

「かいてたよっ」
「かいとらんっ」
「寝てた!」
「寝とらん!」

 不毛な言い争いが、しばらく続いた。

「ふっ、無駄話もここまでだ。我が手下どもよ、こやつらを始末しろ」

 言い争いをやめて、ブラックTは命じた。

 ………が。

 手下のヘビはみんな、カジュちゃんに倒された後だ。

「……ぬうっ、いつの間に……!」

 床に転がってるヘビたちを見て、歯軋りするブラックT。

「……ってか、やっぱり寝てたろ」

 モチがボソリとツッコミを呟いた。

「我が手下を倒すとはな……」

 それをシカトしてブラックTは言う。

「さすがは勇者の生まれ変わり、という事か?」

 なんか、手下を倒した者が誰か間違ってるような?

  (ヘビを倒したのは俺たちじゃないんだけどな)

 俺とモチは心の中で呟いて、背後にいるカジュちゃんをチラリと見た。
 チラ見されてもすました顔で、ユズとたわむれるカジュちゃんなのだった。
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