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だから化け物って呼ばれてるんだよ
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「でぇ、この石に魔力を入れてほしいんだけどぉ……ホントにできるの?」
オーナーにギルドの裏へと連れてかれ、俺が拾って来た石に似たものが中央に飾られた神秘的な部屋へとやってきていた。
「さぁ?一応お湯が出る魔道具は普通に使えたんだけど」
「おかしいですね……登録の時に調べた時は魔力量は確かにゼロって書かれていたんですが……故障ですかね?」
イルが首を傾げて言う。やっぱそう思うよな。
「とりあえずこの石に手を置いてくれるぅ?本当に魔力があるならここに魔力が溜まるはずだからぁ。そしたらこの町を守る結界が強化されるのよぉ……と言っても、一個人が一般的に持つ魔力なんてここに入れられる総量に比べたら微々たるものなんだけどねぇ」
「あんたが頑張ってもあんまり意味はない」と言いたげにニヤリと笑うオーナー。
なんか癪だけど、とりあえず石に手を置いた。
……そういやシャワーの魔道具の時は触っただけで勝手に出てきたけど、この石は特別何がする必要はあるのか?
「魔力を流すって何か力を入れる必要あったりするか?」
「え?ないけど……何ともないのぉ?」
オーナーもイルも意外そうな表情で俺を見ていた。
俺は自分の手や体を確認したが違和感はない。
「何とも?……ああ、何もないけど。これってもうなんかしてる状態なのか?」
疑問だらけでイルたちだけじゃなく俺も困ってしまう。
え、これも故障してたりする?いや、さっきこの町を守る結界とか言ってたやつが故障したらヤバイだろ……
「ちょっといい?」
「おう」
オーナーが前に出てきて俺の代わりに石の上に手を置いた。
「……うん、魔力はちゃんと吸われてるわぁ。正常に動いてる……え?」
オーナーが予想外な出来事が起きたような声を出す。
「何かありました?」
「魔力が完全に溜まってる……」
イルの問いにオーナーがありえないと言いたげにそう言う。
イルはその意味がわかってないのか、騒がず頭に?を浮かべていた。
「それって何かマズイんですか?」
「いいえ、むしろ万全な状態になったわぁ。でもそれがありえないのぉ……だってこの結界石に送れる魔力の量なんてぇ、どの種族がどう頑張っても十分の一が限界でいいところ。なのにさっきまで三分の一まで減ってたのがこの僅かな間で完全に溜まるなんてありえない……あなたは一体何をしたの?」
怠そうな表情、しかしその目には興味津々といった感じに爛々と輝いているように見えた。
「知らん……魔力に関しても魔法に関しても素人の俺がわかるはずないだろ。むしろ俺の方が知りたいくらいなんだからな」
「でもおかげで町の中は安全になったわけですね?」
イルが仲介役のように会話に割って入ってくると、オーナーが正気に戻る。
「そうねぇ、竜でも出て来ない限り心配はないわぁ。冒険者たちには思う存分戦ってもらえるわよぉ」
「竜でも出て来ない限り」という言葉に奴隷商館で出会った竜を思い出し、それってアイツが暴れ出したら……なんて頭を過ぎったが、ちゃんと警告もしたし大丈夫だろうと思うことにした。つーか気にしてもしょうがない。
町の防衛の心配もなくなったということで俺も外で待機することとなった。
モンパレというのが相当危険であることを知らせるために、外では警報音が町中に鳴り響いている。
「……カズ兄様、あの音なんか怖い……」
そう言って俺の袖を摘むルルア。
「まぁ、たしかに不安にさせる音だな。でもだからこそ『怖いものが近付いてるぞ』って危険を知らせるのにうってつけなんだ」
「そうなのね……」
説明して少しでも不安を紛らわせようとおもったが、逆にルルアの不安が一層強くなった気がした。
怖がらせちまったか?
「……ま、安心しろ。怖いなら俺が守ってやるから」
「カズ兄様が……?」
不安げに見上げてくるルルアに頷く。
「そうだ、兄貴って普通は妹や弟を守る立場だからな。だから怖くて助けてほしいなら助けてって言ってくれればいい」
「……言っていいの?」
「ああ、もうお前は俺の妹だからな」
「でもルルア……奴隷だよ?」
「関係ない。ルルアが俺の妹になりたいなら、俺が兄貴でルルアは妹だ」
ルルアは目に涙を浮かべながらも嬉しそうに笑う。
「ありがと……お兄様♪」
「……なんつー臭い芝居を見せつけてやがる」
せっかくの感動的な場面にケチをつけてきたのは俺に二度も絡んできた魔族の男だった。
「またお前か。なんだ、なんか文句あるのか?今度は逆さに埋めるぞ」
「やめろやめろ!埋められたくねぇし、さっきみたいな変な力で痛め付けられるのも勘弁だ!」
手をワキワキさせながら近付くと魔族の男は頭を勢い良く横に振る。
「じゃなくて、その……すまなかったよ、突っかかっちまって。人間ってみんな嫌な奴だと思ってたから」
「でも実際俺はお前を埋めただろうに?ルルアからも痛め付けられて……普通ならそれで嫌な奴確定じゃないのか?」
「……いいや、俺のことはどうでもいい。ただ魔族のためにこうやって協力してくれるなら俺は謝らなきゃならないと思ったんだ。『人間なんてどうせ』と思って言いがかりをつけたのは俺の方なんだからな」
確かにさっきまでとは違って本当に反省した様子でそう言ってくれているようだった。
「俺はラグってんだ」
「カズだ。名乗ったってことは一応仲良くする気はあるってことか?」
「ああ、もちろん。それにこれから背中を預けるんだしな」
ラグがそう言って森の方へ視線を向ける。
共に戦う仲間として、か……そういや家族以外と共闘するなんて今までしたことがなかったな。
相手がどれだけ多くとも、家族数人で全て相手にしてきた。
と言っても守る対象がなく、ただ喧嘩を売ってきた奴を殲滅するだけだったから気楽なものなのだが、今回は防衛戦。
町を守りながら戦わなきゃならない。
それに何より……共闘する奴らは俺の家族のように強くない。だから死人が出ることも考えないといけないんだが……
「……そういや、モンパレってダンジョンから出てくるんだよな?だったらそのダンジョンを探し出して囲んだ方がよくないか?町で待つだけじゃ他の町にも被害が出るだろ」
「そんな余裕はねぇって……モンパレは初めての経験か?だとしたら覚えとけ、モンパレは最初の兆候が起きてから1時間足らずで発生する。その発生源をこのクソ広い森の中から探せなんてできると思うか?」
それもそうか、もうすでに三十分は経過してるからもう三十分もないし、短時間に人が歩いて探せる範囲なんて決まってる。
……普通の人なら、な。
「そのダンジョンの外見ってどうなってる?」
「ん?ああ、『穴』だよ」
「穴?」
「そう、モンパレが起きる時のダンジョンはこうポッカリと黒くてデカイ穴が広がってんだよ。だけどそれは落ちたりするような穴じゃなくて、どこかに繋がってる扉みたいなもので、そこから魔物が出てくるんだ」
ラグの言っていることの要領を捉えるのは実際に見てみないと難しいだろうな……
「とりあえずその黒い穴みたいなのを探せばいいんだな?」
「ああ、だけどそんな穴、近くにない限り空高くにでも飛ばない限り――え?」
俺は助走をつける時みたく足に力を入れてしゃがみ、思いっきりジャンプした。
かなり遠くまで見渡せるくらいのところまで高くまで上がる。
「あっ、あった」
飛び上がってから数秒、重力による落下が始まる辺りで黒い穴みたいな場所を見つけた。
まるでそこにあった森を丸々消したような空間があるのを。
……と思っていると誰かが俺の背中を掴み、空中で停止した。
「お?」
後ろを見ると見覚えのある翼が。
ルルアだった。
「カズ兄様凄い!ジャンプしただけでこんなところまで飛べるなんて!」
「なんだ、ルルア飛べたのか?」
「その羽で?」と付け加えたかったが、コンプレックスかもしれないと直前で気付いてその言葉は飲み込んだ。
「そうだよ、凄い?偉い?」
「褒めて褒めて」と目を輝かせるルルア。
「ああ、素直に凄いと思う。飛べるのも俺を抱き抱えられる力があるのも。とりあえず下に降りようか?」
「わかった!」
ルルアの羽がバサリと音を立てて羽ばたかせ、魔族たちのいる地面へゆっくりと降りていく。
「……そっちの娘はわかるけど……お前、何したの?」
「え、ジャンプ」
周囲からは「絶対ただのジャンプじゃねぇだろ……」という視線が向けられる。でも残念、脚力を使っただけのジャンプです。
まぁ、一般人からは人をやめてるなんてよく言われてるから人外の跳躍力をしてるくらいの自覚してるんですけどね。
「んで、穴を見つけた」
「マジかよ……それじゃあ今から向かうか?」
「ここにいる全員がそこにたどり着くにはちょっと時間が足りない。だから俺とルルアが先に行くことにするわ」
サラッとルルアも連れて行くなんて言っちゃったけど、本人に不満はないらしい。
「それこそマジで言ってんのか!? 多分、お前らが相手にした奴らより何倍も多いんだぞ!」
意外と本気で心配してくれる様子のラグ。
周囲の魔族からは同じように心配してくれる奴もいれば、無理だろと呆れている奴や同士討ちになればいいんじゃないかという声も上げたり奴もいる。
「あの程度が数百来たところで問題ない。それじゃルルア、行くか」
「さっきみた黒いとこだよね?うん、わかった!」
ルルアがそう言うと彼女と同時に飛び出す。
俺もそれなりにスピードを出してると思うが、ルルアも空を滑空しながらついて来られていた。
「カズ兄様って凄く速いんだね!今度ルルアと鬼ごっこしない?」
「鬼ごっこか。昔家族とはよくやったな……そのうちやるか?」
「カズ兄様と遊べるのね?やったー!」
ルルアは嬉しさのあまりスピードを加速させる。
俺もやれやれと呆れながら笑い、彼女に追い付くくらい加速するのだった。
オーナーにギルドの裏へと連れてかれ、俺が拾って来た石に似たものが中央に飾られた神秘的な部屋へとやってきていた。
「さぁ?一応お湯が出る魔道具は普通に使えたんだけど」
「おかしいですね……登録の時に調べた時は魔力量は確かにゼロって書かれていたんですが……故障ですかね?」
イルが首を傾げて言う。やっぱそう思うよな。
「とりあえずこの石に手を置いてくれるぅ?本当に魔力があるならここに魔力が溜まるはずだからぁ。そしたらこの町を守る結界が強化されるのよぉ……と言っても、一個人が一般的に持つ魔力なんてここに入れられる総量に比べたら微々たるものなんだけどねぇ」
「あんたが頑張ってもあんまり意味はない」と言いたげにニヤリと笑うオーナー。
なんか癪だけど、とりあえず石に手を置いた。
……そういやシャワーの魔道具の時は触っただけで勝手に出てきたけど、この石は特別何がする必要はあるのか?
「魔力を流すって何か力を入れる必要あったりするか?」
「え?ないけど……何ともないのぉ?」
オーナーもイルも意外そうな表情で俺を見ていた。
俺は自分の手や体を確認したが違和感はない。
「何とも?……ああ、何もないけど。これってもうなんかしてる状態なのか?」
疑問だらけでイルたちだけじゃなく俺も困ってしまう。
え、これも故障してたりする?いや、さっきこの町を守る結界とか言ってたやつが故障したらヤバイだろ……
「ちょっといい?」
「おう」
オーナーが前に出てきて俺の代わりに石の上に手を置いた。
「……うん、魔力はちゃんと吸われてるわぁ。正常に動いてる……え?」
オーナーが予想外な出来事が起きたような声を出す。
「何かありました?」
「魔力が完全に溜まってる……」
イルの問いにオーナーがありえないと言いたげにそう言う。
イルはその意味がわかってないのか、騒がず頭に?を浮かべていた。
「それって何かマズイんですか?」
「いいえ、むしろ万全な状態になったわぁ。でもそれがありえないのぉ……だってこの結界石に送れる魔力の量なんてぇ、どの種族がどう頑張っても十分の一が限界でいいところ。なのにさっきまで三分の一まで減ってたのがこの僅かな間で完全に溜まるなんてありえない……あなたは一体何をしたの?」
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「知らん……魔力に関しても魔法に関しても素人の俺がわかるはずないだろ。むしろ俺の方が知りたいくらいなんだからな」
「でもおかげで町の中は安全になったわけですね?」
イルが仲介役のように会話に割って入ってくると、オーナーが正気に戻る。
「そうねぇ、竜でも出て来ない限り心配はないわぁ。冒険者たちには思う存分戦ってもらえるわよぉ」
「竜でも出て来ない限り」という言葉に奴隷商館で出会った竜を思い出し、それってアイツが暴れ出したら……なんて頭を過ぎったが、ちゃんと警告もしたし大丈夫だろうと思うことにした。つーか気にしてもしょうがない。
町の防衛の心配もなくなったということで俺も外で待機することとなった。
モンパレというのが相当危険であることを知らせるために、外では警報音が町中に鳴り響いている。
「……カズ兄様、あの音なんか怖い……」
そう言って俺の袖を摘むルルア。
「まぁ、たしかに不安にさせる音だな。でもだからこそ『怖いものが近付いてるぞ』って危険を知らせるのにうってつけなんだ」
「そうなのね……」
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怖がらせちまったか?
「……ま、安心しろ。怖いなら俺が守ってやるから」
「カズ兄様が……?」
不安げに見上げてくるルルアに頷く。
「そうだ、兄貴って普通は妹や弟を守る立場だからな。だから怖くて助けてほしいなら助けてって言ってくれればいい」
「……言っていいの?」
「ああ、もうお前は俺の妹だからな」
「でもルルア……奴隷だよ?」
「関係ない。ルルアが俺の妹になりたいなら、俺が兄貴でルルアは妹だ」
ルルアは目に涙を浮かべながらも嬉しそうに笑う。
「ありがと……お兄様♪」
「……なんつー臭い芝居を見せつけてやがる」
せっかくの感動的な場面にケチをつけてきたのは俺に二度も絡んできた魔族の男だった。
「またお前か。なんだ、なんか文句あるのか?今度は逆さに埋めるぞ」
「やめろやめろ!埋められたくねぇし、さっきみたいな変な力で痛め付けられるのも勘弁だ!」
手をワキワキさせながら近付くと魔族の男は頭を勢い良く横に振る。
「じゃなくて、その……すまなかったよ、突っかかっちまって。人間ってみんな嫌な奴だと思ってたから」
「でも実際俺はお前を埋めただろうに?ルルアからも痛め付けられて……普通ならそれで嫌な奴確定じゃないのか?」
「……いいや、俺のことはどうでもいい。ただ魔族のためにこうやって協力してくれるなら俺は謝らなきゃならないと思ったんだ。『人間なんてどうせ』と思って言いがかりをつけたのは俺の方なんだからな」
確かにさっきまでとは違って本当に反省した様子でそう言ってくれているようだった。
「俺はラグってんだ」
「カズだ。名乗ったってことは一応仲良くする気はあるってことか?」
「ああ、もちろん。それにこれから背中を預けるんだしな」
ラグがそう言って森の方へ視線を向ける。
共に戦う仲間として、か……そういや家族以外と共闘するなんて今までしたことがなかったな。
相手がどれだけ多くとも、家族数人で全て相手にしてきた。
と言っても守る対象がなく、ただ喧嘩を売ってきた奴を殲滅するだけだったから気楽なものなのだが、今回は防衛戦。
町を守りながら戦わなきゃならない。
それに何より……共闘する奴らは俺の家族のように強くない。だから死人が出ることも考えないといけないんだが……
「……そういや、モンパレってダンジョンから出てくるんだよな?だったらそのダンジョンを探し出して囲んだ方がよくないか?町で待つだけじゃ他の町にも被害が出るだろ」
「そんな余裕はねぇって……モンパレは初めての経験か?だとしたら覚えとけ、モンパレは最初の兆候が起きてから1時間足らずで発生する。その発生源をこのクソ広い森の中から探せなんてできると思うか?」
それもそうか、もうすでに三十分は経過してるからもう三十分もないし、短時間に人が歩いて探せる範囲なんて決まってる。
……普通の人なら、な。
「そのダンジョンの外見ってどうなってる?」
「ん?ああ、『穴』だよ」
「穴?」
「そう、モンパレが起きる時のダンジョンはこうポッカリと黒くてデカイ穴が広がってんだよ。だけどそれは落ちたりするような穴じゃなくて、どこかに繋がってる扉みたいなもので、そこから魔物が出てくるんだ」
ラグの言っていることの要領を捉えるのは実際に見てみないと難しいだろうな……
「とりあえずその黒い穴みたいなのを探せばいいんだな?」
「ああ、だけどそんな穴、近くにない限り空高くにでも飛ばない限り――え?」
俺は助走をつける時みたく足に力を入れてしゃがみ、思いっきりジャンプした。
かなり遠くまで見渡せるくらいのところまで高くまで上がる。
「あっ、あった」
飛び上がってから数秒、重力による落下が始まる辺りで黒い穴みたいな場所を見つけた。
まるでそこにあった森を丸々消したような空間があるのを。
……と思っていると誰かが俺の背中を掴み、空中で停止した。
「お?」
後ろを見ると見覚えのある翼が。
ルルアだった。
「カズ兄様凄い!ジャンプしただけでこんなところまで飛べるなんて!」
「なんだ、ルルア飛べたのか?」
「その羽で?」と付け加えたかったが、コンプレックスかもしれないと直前で気付いてその言葉は飲み込んだ。
「そうだよ、凄い?偉い?」
「褒めて褒めて」と目を輝かせるルルア。
「ああ、素直に凄いと思う。飛べるのも俺を抱き抱えられる力があるのも。とりあえず下に降りようか?」
「わかった!」
ルルアの羽がバサリと音を立てて羽ばたかせ、魔族たちのいる地面へゆっくりと降りていく。
「……そっちの娘はわかるけど……お前、何したの?」
「え、ジャンプ」
周囲からは「絶対ただのジャンプじゃねぇだろ……」という視線が向けられる。でも残念、脚力を使っただけのジャンプです。
まぁ、一般人からは人をやめてるなんてよく言われてるから人外の跳躍力をしてるくらいの自覚してるんですけどね。
「んで、穴を見つけた」
「マジかよ……それじゃあ今から向かうか?」
「ここにいる全員がそこにたどり着くにはちょっと時間が足りない。だから俺とルルアが先に行くことにするわ」
サラッとルルアも連れて行くなんて言っちゃったけど、本人に不満はないらしい。
「それこそマジで言ってんのか!? 多分、お前らが相手にした奴らより何倍も多いんだぞ!」
意外と本気で心配してくれる様子のラグ。
周囲の魔族からは同じように心配してくれる奴もいれば、無理だろと呆れている奴や同士討ちになればいいんじゃないかという声も上げたり奴もいる。
「あの程度が数百来たところで問題ない。それじゃルルア、行くか」
「さっきみた黒いとこだよね?うん、わかった!」
ルルアがそう言うと彼女と同時に飛び出す。
俺もそれなりにスピードを出してると思うが、ルルアも空を滑空しながらついて来られていた。
「カズ兄様って凄く速いんだね!今度ルルアと鬼ごっこしない?」
「鬼ごっこか。昔家族とはよくやったな……そのうちやるか?」
「カズ兄様と遊べるのね?やったー!」
ルルアは嬉しさのあまりスピードを加速させる。
俺もやれやれと呆れながら笑い、彼女に追い付くくらい加速するのだった。
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