孤児院の愛娘に会いに来る国王陛下

akechi

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1章 国王陛下ですよね?

ご飯の時間です!

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「ごはん~ごはん~」チロが歌っている。


今から食堂で夕食だ。エチカさんとジョンさんも一緒に食べることになった。今日のメニューは具沢山スープと甘ダレで煮たチキンとパンだ。


「ねーねチキンだよ!」


チキンはチロの大好物だ。口の脇から涎が出ている。


「チロはチキンが好きなの?」エチカさんが聞く。


「うん!おいちいから!」


それを聞いて一生懸命メモしているエチカさん。皆に食事が行き渡ると、今日は特別に院長のキルアがエチカさんの紹介を含め挨拶する。


「皆さん、今日からこの院の先生になりますエチカさんです。挨拶してください。」


子供達が立ち上がり挨拶する。


「「「エチカ先生、これからよろしくお願いします!」」」


「「「ちまちゅ!!」」」



エチカさんは立ち上がり挨拶をする…嫌な予感


「お前達!強くなりたいかー!」


「ちゅよくないたいでしゅ!」「強くなる!」「「おーー!」」


皆ノリが良すぎだろ!先生達は引いています。院長は微笑んでいる(?)


「強くなるには野菜も食べないと駄目よ!」


「「「「はい!」」」」 「「「あい!」」」


「お前達良い返事だ!よし!いただきます!」


エチカさんは満足すると何事もなかったように上品に座る。


「…チロのお母さんは面白いね」ドン引きのアンリ。


「かーしゃんおもちろいよ!けんもじょーずなの!」


「チロ…ありがとう!」


「ジョンさんも強烈キャラだけど、エチカさんは更に強烈だね」


「おい、俺の何処が強烈なんだよ!」


「まぁいろんな意味で…」


この前はおかわりの順番で4歳の子と揉めてたし、何故かチロが仲裁に入ってたし…。今も皆より多めにおかずを入れてちび達に冷たい目で見られている。



皆が食べ始めるがエチカさんはやはり上品な食べ方だ。それに比べてジョンさんはここ数日何も食べてない人みたいな食べ方をしている。横を見るとチロも同じ食べ方をしている。


「ジョンさんももっと普通に食べれないの?チロが真似するでしょ!」


「腹が減っては!」とジョンさん


「いくちゃができぬ!」と口の周りベトベトのチロ


エチカさんは爆笑しながらチロの口を拭く。私とアンリは苦笑いしながら食べ始める。しばらくするとおかわりに立ち始める子供達。そこに当たり前に並ぶジョンさんがいた。


「ジョンしゃんたべしゅぎー!チキンなくなっちゃう!」怒るチロ。


「「ブー!」」子供達からのブーイングの嵐。


「チロ、私のをあげるわ。いっぱい食べなさい。」とエチカさん


「かーしゃんありがとー!」喜ぶチロ。


「「おーー!」」子供達からの称賛の嵐。


ジョンさん!私恥ずかしい!




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