17 / 108
2章 国王陛下とルル
先生VS化物(?)
しおりを挟む
今日の勉強会はランバートさんが先生としてやってくる日だ。私はチロとアンリのいつもの3人で教室まで移動する。エチカさんは後から見学に来るそうだ。
時間より早く来てしまった私達は席に座り談笑していた。チロは鞄からお絵描きセットを出して描き始める。すると庭の方が騒がしくなり、いろんな先生達が庭へ走っていく。
「何事だろう?」
「ちび達が何かやらかしたんじゃない?」
「チロは~良いこ~ジョンしゃん~悪い子~」絵を描きながら歌うチロ
「何その歌?」笑い出すアンリ
「私は教えてないよ?何か最近こればっかり歌ってる」
庭の方が更に騒がしくなったので私とアンリは様子を見に行く事にした。チロは棒人間をいっぱい描くのに夢中だ。庭に出ると複数の先生が1人の女性と話している。女性は確実に貴族の令嬢だろう、派手な赤いドレスに宝石をじゃらじゃら身に付けそして化粧の濃さよ…まだ若そうなのにお気の毒な感じがする。
「何あれ?化物?」正直過ぎるアンリ
「ねーね怖い」いつの間にか私の足にしがみついているチロ
化物…女性は何か喚き散らしている。
「そこを退きなさい!平民ごときが私の邪魔をするんじゃないわよ!」
「困ります。余り騒ぐと子供達が怖がります!」先生達も引かない
「汚ならしい孤児など知らないわよ!」
その言葉に先生達が殺気立つ。
「知らないのでしたらお引き取りを」
「嫌よ!ここにランバート様がいらっしゃると聞いたのよ!」
「ですから!関係者以外は立ち入り禁止ですと何回も言っているじゃないですか!」
「…どいつもこいつも私に楯突いて!平民ごときが!」
女性が手を叩くと数人のガラの悪い男達が入ってくる。
「こいつらを痛めつけて!」女性が叫ぶ
私達は食い入るように見ている。
「どっちが勝つか賭けようよ!」アンリが言う。
「えーでも勝敗分かってるじゃん」
「ぶー…確かに」
「ちぇんちぇいはチロがたしゅける!」
チロは腰に差してある剣を手に構える。
「チロ…」
私達は自分達の汚い心を反省する。そう言ってる間に先生達が男達をボコボコにする。いつの間にか皆が集まっていて応援している。
「な…何なのよあんた達!私はトイス伯爵家の娘よ!」
「そうですか、で?」
「生意気な!父に言ってこの孤児院なんか潰してやる!」
「そうですね、伯爵に“孤児院”の事を言って頂いて結構ですよ」
「おい、トイス伯爵ってこの孤児院の事を知っているか?」
「もし知らなかったら伯爵家が終わるだけだ」
先生達が恐ろしい事を言っているが、あの女性は分かっていない。
「これは何があったんですか?」
そこにランバート先生が院長と一緒にやって来た。
時間より早く来てしまった私達は席に座り談笑していた。チロは鞄からお絵描きセットを出して描き始める。すると庭の方が騒がしくなり、いろんな先生達が庭へ走っていく。
「何事だろう?」
「ちび達が何かやらかしたんじゃない?」
「チロは~良いこ~ジョンしゃん~悪い子~」絵を描きながら歌うチロ
「何その歌?」笑い出すアンリ
「私は教えてないよ?何か最近こればっかり歌ってる」
庭の方が更に騒がしくなったので私とアンリは様子を見に行く事にした。チロは棒人間をいっぱい描くのに夢中だ。庭に出ると複数の先生が1人の女性と話している。女性は確実に貴族の令嬢だろう、派手な赤いドレスに宝石をじゃらじゃら身に付けそして化粧の濃さよ…まだ若そうなのにお気の毒な感じがする。
「何あれ?化物?」正直過ぎるアンリ
「ねーね怖い」いつの間にか私の足にしがみついているチロ
化物…女性は何か喚き散らしている。
「そこを退きなさい!平民ごときが私の邪魔をするんじゃないわよ!」
「困ります。余り騒ぐと子供達が怖がります!」先生達も引かない
「汚ならしい孤児など知らないわよ!」
その言葉に先生達が殺気立つ。
「知らないのでしたらお引き取りを」
「嫌よ!ここにランバート様がいらっしゃると聞いたのよ!」
「ですから!関係者以外は立ち入り禁止ですと何回も言っているじゃないですか!」
「…どいつもこいつも私に楯突いて!平民ごときが!」
女性が手を叩くと数人のガラの悪い男達が入ってくる。
「こいつらを痛めつけて!」女性が叫ぶ
私達は食い入るように見ている。
「どっちが勝つか賭けようよ!」アンリが言う。
「えーでも勝敗分かってるじゃん」
「ぶー…確かに」
「ちぇんちぇいはチロがたしゅける!」
チロは腰に差してある剣を手に構える。
「チロ…」
私達は自分達の汚い心を反省する。そう言ってる間に先生達が男達をボコボコにする。いつの間にか皆が集まっていて応援している。
「な…何なのよあんた達!私はトイス伯爵家の娘よ!」
「そうですか、で?」
「生意気な!父に言ってこの孤児院なんか潰してやる!」
「そうですね、伯爵に“孤児院”の事を言って頂いて結構ですよ」
「おい、トイス伯爵ってこの孤児院の事を知っているか?」
「もし知らなかったら伯爵家が終わるだけだ」
先生達が恐ろしい事を言っているが、あの女性は分かっていない。
「これは何があったんですか?」
そこにランバート先生が院長と一緒にやって来た。
183
あなたにおすすめの小説
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
【本編完結】ただの平凡令嬢なので、姉に婚約者を取られました。
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「誰にも出来ないような事は求めないから、せめて人並みになってくれ」
お父様にそう言われ、平凡になるためにたゆまぬ努力をしたつもりです。
賢者様が使ったとされる神級魔法を会得し、復活した魔王をかつての勇者様のように倒し、領民に慕われた名領主のように領地を治めました。
誰にも出来ないような事は、私には出来ません。私に出来るのは、誰かがやれる事を平凡に努めてきただけ。
そんな平凡な私だから、非凡な姉に婚約者を奪われてしまうのは、仕方がない事なのです。
諦めきれない私は、せめて平凡なりに仕返しをしてみようと思います。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる